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【カスタムパーツの選び方】メリットだけじゃない、デメリットも見極めよう

バイクの大きな楽しみの一つである「カスタム」。でも、見た目、性能、実用性、など様々な目的があり、パーツごとにメリットとデメリットがあります。

その辺を解説していきましょう。

 

なぜ人はカスタムをするのか

愛車の何かを変化させたい……から、ですよね? その「何か」をハッキリさせてから、カスタムに着手することが重要です。

特に不満がないなら、無理にカスタムしないでOKです。ノーマルは、メーカーがテストを重ね、バランスを考慮した結果の産物。コストとの兼ね合いでクオリティの低いパーツが使われる場合もありますが、トータルバランスという点では非常に優れているのです。

 

パーツごとの効能とデメリットを列挙するので、目的を見極めてカスタムしてみてください。

 

<走行性能系>走りそのものを変えたい人に

走行性能はマフラー、サスペンション、スプロケット、ブレーキ、ホイールのカスタムが影響します。

それぞれのメリット・デメリットについても見ていきましょう。

マフラー

一昔前ほどではないものの、定番のカスタムがマフラー交換。製品によっては、パワーやトルクのアップなど出力特性を変更できます。

多くの製品で排気音の音質も変わり、迫力あるサウンドが楽しめます。

また、重量が軽いものが多い。ノーマルはコストや安全面を最重視しており、スチールの使用例がほとんど。一方のカスタムマフラーは、材質を薄くしたり、ステンレスやチタンなど軽い素材を用い、ノーマルの半分の重量を実現した製品もあります。

マフラー全体を交換する「フルエキゾースト」と、サイレンサー(消音器)だけ交換する「スリップオン」があり、フルエキゾーストの方が一般的に効果が高いです(そのぶん値段もお高い!)。

また、マフラーは目立つ部分なので、見た目の印象も大きく変わります。

○(メリット)

・パワーやトルクを向上できる

・出力特性を変更できる(低中速寄り、高回転重視など)

・軽量化

・見た目を変えられる

×(デメリット)

・年式ごとに排ガスや騒音規制が異なり、知らず知らず違法改造となるケースも。特に触媒(キャタライザー)付きのマフラーは、触媒が必須

・2010年4月1日以降に生産された車両は「政府認証マフラー」でないと車検に通らない

・FIやキャブなどのエンジンセッティングが必要な場合もある

 

サスペンション

乗り心地を大きく左右するサスペンション。衝撃吸収性を向上して快適度を増したり、ハンドリングにも関わってきます。上質なサスは、動きがスムーズな上に、タイヤが路面を捉えてくれるため、交換すると「違うバイクになった」と感じる人も多いです。

細やかな調整機構もメリットです。スポーツモデル以外の車種は、サスの調整機構が概ね省かれていますが、アフターパーツではまず装備されています。体格やシチュエーションに合わせた最適なセッティングが可能になります。

○(メリット)

・乗り心地を改善できる

・ハンドリングを変更できる

・調整機構が豊富(イニシャル、伸側&圧側減衰力など)

×(デメリット)

・自分に合ったセッティングを出すには時間がかかる

・特にフロントフォークのカスタムは、DIYでの交換が困難

 

スプロケット

リヤホイールやエンジンにある、歯車のような部品がスプロケット。チェーンを介して、駆動力を後輪に伝える役目があります。エンジン側をドライブスプロケット、リヤ側をドリブンスプロケットと呼びます。

その歯数(T数)を変えることで、愛車の特性を変化できます。加速性能を重視するなら、ドリブン側の歯数を増やす、またはドライブ側の歯数を減らせばOK。この歯数を逆にすると、最高速を伸ばすことが可能です。

なお、ドライブ側の1Tはドリブン側の3Tに相当するので、大きな変更はドライブ側、細かい調整はドリブン側で行いましょう。

○(メリット)

・出力特性を変えられる

・部品代が安い

×(デメリット)

・適正な範囲でセッティングしないと、極端な特性になってしまう

・新品に交換した場合はチェーンも新品にした方が無難

 

ブレーキ

ブレーキを構成するシステムには、ブレーキキャリパー、マスターシリンダー、ホースなど様々なパーツがあります。それぞれを単体で交換するだけでも効果を感じられるでしょう。

制動力そのものが向上するだけでなく、ブレーキかけ始めの初期タッチなどフィーリングも変更できます。グレードの低いブレーキだと、「オン・オフ」の2段階しかないなんてこともありますが、高級な製品ではオン・オフの中間の段階が豊富にあり、思い通りの繊細なブレーキが可能になります。

マスターシリンダーは、レバーからの入力を油圧に変換し、キャリパーに送り込む装置。写真のように、ピストンが縦タイプの「ラジアルポンプ」は、ダイレクトなタッチが自慢です。

○(メリット)

・制動力を向上できる(特にブレーキキャリパー)

・タッチが変わる(特にマスターシリンダー)

×(デメリット)

・ブレーキが効きすぎるなどフィーリングが変わって乗りにくくなる場合も

・重要部品のため、分解整備や交換は、認証工場で行う必要がある

 

ホイール

引用:e-shop Car & Bikeより

ノーマルとは構造や素材が異なり、軽量化が可能。サスのスプリングより下、いわゆる「バネ下重量」が軽くなるため、加減速の性能が向上し、ハンドリングも軽快になります。サーキット走行など速さを追求したい場合にぜひ欲しいカスタムパーツです。

カスタムホイールの素材は、アルミやマグネシウムが多く、後者は特に高価。製法としては、一般的な「鋳造」のほか、より肉厚が薄く強度が高い「鍛造」があります。

○(メリット)

・軽量タイプは加速&減速の性能が向上。ハンドリングや取り回しも軽快に

・ドレスアップ効果が高い

×(デメリット)

・直進安定性や乗り心地が若干落ちる場合も

・マフラーやサスのカスタムに比べ、費用が高め

 

<ライディングポジション系>快適性か、スポーティさを求めるかで選び方が違う

ライディングポジション(乗車姿勢)は快適性とスポーティさを求めるかで選び方が変わります。

こちらに影響するパーツのカスタムについても見ていきましょう。

ハンドル

車両のキャラクターに合わせて、ライディングポジション(乗車姿勢)は様々。スポーツ性能を追求したバイクは、積極的に操りやすく前輪荷重を引き出せる前傾姿勢となり、ゆったりした走りやロングクルージングが目的のマシンは上体が起きた殿様ポジションとなります。

このライポジを大きく左右するのがハンドル形状です。「ハンドルが低くいので、もう少しラクに乗りたい」なんて場合にハンドルのカスタムが有効。逆にアップハンドルを低くすることでスポーティさを高めることが可能です。

 

また、ライダーによって体格は様々ですが、ノーマルは平均的な体格の人を想定した設計。ハンドルグリップに手が届きにくい場合など、ハンドルの変更で自分にフィットするライポジにモディファイできます。

写真はノーマルでセパレートハンドルのNinja ZX-14Rだが、バーハンドル化してアップタイプのポジションにすることも可能。

○(メリット)

・車両の性格を変更できる

・体格に合ったハンドル位置に調整できる

×(デメリット)

・極端に変更すると、元来の車両バランスが崩れる。適度な範囲に収めることが肝心

 

ステップ

ステップの位置は、操縦性に影響を与えます。バックステップは、位置を後方+上方にすることで、上体が伏せやすく、腰をズラすなどの体重移動もカンタン。車体をホールドしやすくなり、マシンとの一体感も高まります。また、深いバンク角を確保できます。アルミ削り出しなど、ノーマルより剛性が高いタイプは、操作に忠実なカッチリした乗り味となります。

位置調整可能な製品も多く、好みや体格に合わせて細やかに位置を最適化できるのメリットです。ただしバックステップはヒザの曲がりが強くなるので、日常走行では疲れやすくなります。

○(メリット)

・スポーティな走りが可能になる

・剛性が高く、ダイレクトな操作が可能になる

・ノーマルで足を降ろしてステップが当たる場合、移設することで足着き性が向上できる

×(デメリット)

・バックステップの場合、ヒザの曲がりがキツくなり、疲れやすくなる

・レース向けなど極端なバックステップはブレーキスイッチが装着できない

 

シート

シートは、コストの関係であまり品質のいいスポンジが使われてない場合もあります。これをカスタムすることで、長時間乗ってもお尻が痛くなりにくいバイクに変更できます。逆に、適度に硬くすることでスポーティな乗り味にすることも可能です。

また、スポンジを減らす「アンコ抜き」や、カドを落とすなどの形状変更によって、足着き性をアップできます。表皮を変えることで滑りにくくしたり、高級感を持たせることも可能です。

○(メリット)

・座り心地を改善できる

・足着き性を向上できる

・ドレスアップ効果がある

×(デメリット)

・極端なアンコ抜きは操縦性や乗り心地の悪化につながる

 

まとめ:試行錯誤もカスタムの楽しみのひとつ

選んだパーツによっては、愛車が劇的に変貌します。ただし、1点だけ突出していると元々のバランスが崩れることがあるので、トータルでカスタムをしていくことが重要です(特にポジション系はバランスが大事)。

この足したり引いたりがカスタムのオモシロイところでもあります。安全性を第一に、合法の範囲内でぜひカスタムを楽しんでください。

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沼尾宏明

ふだんフリーランスとして、主にバイク雑誌の編集やライターをしている沼尾です。 1989年に2輪免許を取得し、いまだにバイクほどオモシロイ乗り物はないと思い続けています。フレッシュな執筆陣に交じって、いささか加齢臭が漂っておりますが、いい記事を書きたいと思っているので、ご容赦ください。趣味はユーラシア大陸横断や小説など。よろしくお願いします。

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