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全てのライダーにお勧めしたい! スプロケット交換カスタムのススメ

元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは!

さて今日はカスタムの中でも、もっとも効果を実感しやすいものを1つ紹介しようと思います。
カスタムって聞くとマフラー交換とかサスペンション交換とか、大きな費用がかかって見た目も変わるようなものを想像する方も多いと思います。

今日紹介するこのカスタムは、見た目はほとんど変わりませんが、非常に低価格でできるうえ、最高速を上げることができたり、逆に加速型に変えたりと、性能の変化を最も実感しやすいカスタムの1つです。

そう、それはスプロケットの交換です!
今回はその特にコスパ良く効果を実感しやすいスプロケットについて掘り下げて解説をしていきましょう。

 

スプロケットの役割について

スプロケットというのはバイクや自転車についている歯車で、後輪に付いている歯車のドリブンスプロケットと言います。そしてこのドリブンスプロケットとチェーンを介してつながっている、ドライブスプロケットというもう一つの歯車があります。

そしてスプロケットの役割は、エンジンから発生した動力を後輪に伝えることです。

エンジンが回転するとその動力は、クランクシャフトやギヤを介してドライブスプロケット(エンジンに近い側のスプロケット)を回転させます。そのスプロケットが回転するとそこに掛けてあるチェーンも回転し、後輪に付いているドリブンスプロケットが回転するので、エンジンの動力が後輪に伝わりバイクが走ることができるわけです。

ドライブとかドリブンとかちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、つまりスプロケットというのはチェーンを動かす、チェーンを引っ掛けるためのギヤというだけのことで、それが前と後ろに一つずつあるというただそれだけの話です。自転車をこぐとギヤやチェーンを介して前に進むということとまったく同じです。ご理解いただけたでしょうか?

ではスクーターやシャフトドライブを用いた車種の場合ならどうでしょうか?

スクーターの場合はVベルト、最近だとCTV と呼ばれますが、スプロケットは存在しません。代わりにプーリーを使用して動力を伝えています。そのプーリーの直径が加速する場面や高速で巡航する場面などシチュエーションに応じて自動で直径が変化し、変速機は役割も担っています。

またシャフトドライブ車ですが、これは大型のアメリカンやBMWなどのツアラーモデルに使われている機構ですが、こちらもチェーンやスプロケットは用いず、ドライブシャフトとギヤの駆動によって動力を伝えています。

ですのでシャフトドライブ車はスプロケットのカスタムを行うことができませんが、スクーターに関してはプーリーを社外品に交換したり、ドライブプーリーのウェイトローラーの重さを変更することで、加速重視や最高速重視の仕様に変更することができます。これはスプロケット交換の考え方に非常に近いものですね。

 

スプロケットの交換で得られる効果について

ここは今日一番のポイントで、少しややこしい計算なども入ってくるのでよく理解して おいてください。
先ほど言ったようにスプロケットにはドライブスプロケットとドリブンスプロケットの2種類があります。前者はエンジンからの動力を自らが回転して伝える側のスプロケットで、後者は後輪に付いていて、その動力を受ける側のスプロケットです。

例えばこのドライブスプロケットの歯車の数が20個、ドリブンスプロケットの歯車の数が40個だったとしましょう。その場合ドライブスプロケットが10回転することで、ドリブンスプロケットつまり後輪は5回転するわけですね。
ここでドリブンスプロケットの歯車を50個のものに交換したとしましょう。今度はドライブスプロケットが同じように10回転したとしても、後輪は4回転しかしません。つまりエンジンは同じだけ回転しているのに、スピードが落ちてしまうわけです。

ただしこれは性能的に劣ってしまうわけではなくて、ドライブスプロケットを10回転させるというエンジンの負担は変わりません。しかし後輪を回す負担が減った分、余裕が生まれ、加速性能が向上するんですね。

このように後輪側のドリブンスプロケットの歯の数(丁数と呼ばれたり、アルファベットのTで表記)を増やすと加速重視になります。逆にこの丁数を減らすと最高速重視に変わってきます。今回はわかりやすいように40丁・50丁と10丁も差をつけて解説をしましたが、実際に増減させるのは1丁から3丁くらいの範囲で行うのが一般的です。

ちなみにドライブスプロケットの丁数とドリブンスプロケットの丁数の比率を、減速比といい、(ドリブン側の丁数)÷(ドライブ側の丁数)で算出することができます。この数値が小さいほど最高速重視、数値が大きいほど加速重視ということが言えます

今回は後輪側のドリブンスプロケットを例にあげましたが、加速型か最高速型かを決めるのは前後スプロケットの比率で決まりますので、エンジン側にあるドライブスプロケットの丁数を変えることで減速比を変更することもできます。
ただしこの場合注意して欲しいのはさっきとは逆に、丁数を増やすと最高速重視になり、減らすと加速重視になります。その点はよく注意してから交換するようにしてください。

具体的にどのようなスプロケットが良いのか、種類や価格について

先ほどはスプロケットの丁数の話をしてきましたが、ここからはスプロケットの材質や価格、耐久性についての話です。

ドライブスプロケットの材質は大きく分けて、スチールやステンレスの物とアルミ系の物の2種類があります。
スチールやステンレスのメリットは耐久性があるということです。価格も若干安くコスパ優先、低予算の方であれば断然スチール製やステンレス製のものを選ぶと良いと思います。

ただしデメリットとしては、まず重いいということと、そして丁数のラインアップが少ないということですね。重量を重視するスーパースポーツに乗っている方や、セッティングを大きく変えたいという人には向きません。

アルミ製のメリットはその逆になりますが、寿命は短いのですが重量が軽く、丁数の選択肢が多いです。また、見た目にも「社外品に変えてるぞ!」と言わんばかりのドレスアップ効果も期待できます。

ただ価格は若干高く、耐久性は約半分くらいと言われていますし、正直自分はその重量の差というのは体感できるレベルじゃないと考えています。そのあたりを自分のニーズを照らし合わせて頂くのが良いかと思います。

このカスタムはバイクの特性が大きく変わってしまうので、特に初心者の方はお店でしっかり相談をして、そのお店で注文・作業してもらうことをお勧めします。

確かにAmazonの方が価格は多少安いかもしれませんが、持ち込みパーツだと作業を受けてもらえなかったり、持ち込み料金で割増工賃を取られたりするので結局割高になってしまう可能性があります。

ですのでWEB等では材質による格差の確認や、材質ごとに選べる丁数の確認などのチェックだけにとどめておくことをおすすめします。

なお、自分で交換する場合はチェーンの張り具合の調整や、場合によってはチェーンのコマ数の調整が必要になりますので注意してください。

ちなみにドライブスプロケットに関してはドリブンスプロケットよりも構造上大きな力がかかるため、アルミ製のものは聞いたことがありません。頑丈なスチール製のものばかりだと思います。

 

まとめ

このスプロケット交換は比較的低価格で行えるカスタムではありますが、性能の変化を体感しやすく、自身の使い方に合わせて乗りやすくできるので、すべてのライダーにお薦めしたいカスタムの一つです。

例えば高速道路に乗る人やツーリングメインで乗る人は最高速重視、街乗りやタイトな峠をキビキビと走りたいという方には加速重視のセッティングがおすすめです。
実はスピード面での性能以外に、乗り心地や燃費に対する影響もあり、最高速重視にすると振動や騒音が減少したり燃費を向上する傾向があります。

ぜひスプロケットの寿命が近いという方は、このようなカスタムも検討していただければ、より快適で楽しいバイクライフが送れるんじゃないかなと思います。

今回はスプロケットの解説をしましたがいかがでしたか?

下の動画でも詳しく説明していますので、こちらも是非ご覧ください。
それでは今回も最後までご視聴いただき、ありがとうございました!

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バイク大好きフォアグラさん

北海道在住・元バイク屋さんのYoutuberです。 職業としていたからこそ知り、引退しているからこそ本音で喋れる「バイクのお得な買い方やチェックポイント」。 そして知識と経験を生かした「バイクの構造や整備」などを、日本一わかりやすく解説しています。 さらに、3月からは「北海道ツーリング動画」の配信も開始!! 北海道ならではの絶景を中心に、バイクとドローンを組み合わせた新しいスタイルのモトブログです。 「バイクが好きだ!!」「バイクに詳しくなりたい!!」「フォアグラ食べたい!!」という方は、ぜひチャンネルもご覧ください!!

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