梅雨も明け、本格な夏がやってきましたね♪
私は暑いのが苦手なのでテンション下がり気味です…?
福岡での最近の夏は30度どころか35度も当たり前になりつつあります。
そんな中でのフル装備、フルフェイスは本当にしんどい。
熱中症の危険もあるのでこまめな休憩と水分補給が欠かせません!
ところで、バイクも熱中症になることをご存知ですか?
それはズバリ『オーバーヒート』
エンジンの熱を冷却しきれず、不具合が生じるトラブルです。
今回はバイクにとっての熱中症であるオーバーヒートの原因と対策、注意点などをまとめて皆さんにお伝えしていきます!
オーバーヒートの原因
先程も述べたように、オーバーヒートとはエンジンの熱を冷却しきれずに不調をきたすトラブルのことで、低速走行が続いて走行風が十分に確保できず、冷却水やエンジンを冷やせない場合などに起こりやすい症状です。
オーバーヒートの初期症状として、エンジンからノッキング音が聞こえたり、回転数が不安定になったりします。
オーバーヒートした状態はエンジンにとってかなり危険な状態なので、すぐに冷やしてあげましょう。
特に外気や走行風でしかエンジンを冷やすことのできない空冷エンジンはオーバーヒートしやすいので注意して下さい。
ただし、手っ取り早く冷まそうと、熱くなったエンジンに水をかけるのは絶対にNG!!
急激に冷えると部品が割れてしまうことがあります。
水冷エンジンの場合、オーバーヒートは次のような原因が考えられます。
注意
- 冷却水不足
- ラジエター不良
- ウォーターポンプ不良
- サーモスタット不良
- 電動ファン不良
冷却水不足
水温警告灯が点灯した場合、リザーブタンク内の冷却水量を確認してみて下さい。
水量が不足していたりエアが噛んでいたりすると冷却水が循環できずに水温が上がってしまっている可能性があります。
エンジンが熱いうちにキャップを開けてしまうと熱々の冷却水が吹き出してしまう恐れがあるので、チェックは必ずエンジンが冷えてから行って下さい。
冷却水のチェックは走行距離3000kmごと、期間6ヶ月ごとを目安にするものですが、最近点検してなかったという方はこの機会にチェックしてみましょう。
冷却水が減っていたら規定の量になるように追加しましょうね!
冷却水は凍結防止用の不凍液に加え、防錆剤や冷却液の泡立ちを防ぐ消泡剤等の添加剤が配合されています。
この添加剤成分が劣化するとラジエータやエンジンの内部を痛める原因になってしまうので、添加剤成分を補充するのも有効。
ラジエター不良
ラジエターのフィンの歪みや内部の詰まり、キャップが故障している場合もオーバーヒートの原因になります。
フィンが歪んでいたり、小石などのゴミが詰まって風が通りにくくなるとその分冷却能力が落ちてしまいますので清掃・修正しておきましょう。
フィンの歪みはマイナスドライバー等で比較的簡単に修正できます。
詰まっている部分があったらきれいに清掃しておきましょう。
石はねなどからラジエターを守るためには後付のラジエターカバーやラジエターシュラウドが有効です。
是非取り付けの検討をしてみて下さい!歪みや汚れの防止になりますよ♪
その他、ラジエターキャップ不良が原因の可能性もあります。
ラジエターキャップはラジエター内の圧力調整を担っている部品であり、ラジエター内の圧力を上げることでクーラント液の沸点をあげて冷却効率を上げています。
ラジエターキャップのゴム部分が劣化すると、密閉できずにラジエター内の圧力が下がって冷却効率が落ちるほか、冷却水が沸騰してオーバーフローを起こすことも。
ラジエターキャップを確認してゴム部分にひび割れなどが見られた場合にはキャップも交換しておきましょう。
ウォーターポンプ不良
ウォーターポンプは冷却水を循環させる役割を担っている部品です。
このポンプに不具合が生じると冷却水が循環できずに水温が上昇してしまいます。
ウォーターポンプに不良が起こることは稀ですが、定期点検時などに合わせてチェックしておくと安心です。
サーモスタット不良
サーモスタットは、水温が上昇すると開いてラジエター内に冷却水が流れ込む仕組みです。
温度によって動作することで冬場にオーバークール状態になることも防いでいます。
ところがこのサーモスタットが故障すると、水温が上がってもラジエターに冷却水を流し込むことができず、水温を下げることができなくなってしまうのです。
いつまで経っても水温が下がらないようならサーモスタットの不良が疑われます。
サーモスタットの動作を確認するためには、水の張った鍋などにサーモスタットを入れて火にかけ、水温が上がったときに開き、水温が下がったときに閉じるかどうかを確認しましょう。
開閉の動作に不具合が生じていれば交換する必要があります。
電動ファン不良
ラジエターの電動ファンが回らなくなったらすぐに気が付きそうですね。
水冷のCBRやV-RODに乗っていたときは、走り出すと冬でも結構早く回り始めていました。
ラジエター内に循環している冷却水は、走行風と電動ファンから送られてくる風によって冷却されます。
そのため、ファンに不具合が起こって回らなくなると冷却能力が落ちてオーバーヒートの原因になるのです。
電動ファンの不具合にはセンサーの故障かモーターの故障、もしくはファンのプロペラの破損が疑われます。
オーバーヒート対策
主なオーバーヒートの原因を5つご紹介してきましたので、次はその対策について考えていきたいと思います!
ただし
空冷エンジンのバイクには根本的なオーバーヒート対策はありません?
硬めの良いオイルを入れたり、適切なギアチェンジでエンジンの回転数を上げすぎないように走ったり、適度に休憩してエンジンを冷やしましょう。
他にできることは、涼しい時間帯を選んで走ったり、涼しい場所へ行ったり、信号の少ない渋滞しない道を選んで走ったりといったところでしょうか。
オイルクーラーや電動ファンなど、後付のオーバーヒート対策グッズを取付けるのも効果的です。
その他、エンジン型式によらず共通してできるオーバーヒート対策は次のようなものがあります。
ポイント
- 定期的なオイル交換
- こまめな日常点検
- 高ギア低回転で運転
- ツーリング時はこまめに休憩
定期的なオイル交換
皆さん、オイル交換はきちんとしていますか?
オイル交換とオーバーヒート、何の関係があるの?
と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は大切なことなんです。
エンジンオイルもエンジンの熱を下げるのに一役買っているので良いオイルを入れてあげたいですね♪
エンジンの温度が上がるとオイルの粘度が下がってしまうので硬めのオイルがおすすめです。
一般的には3000kmごとや、半年に一度が交換目安と言われていますが、メーカーや車種、乗り方によっても異なるようです。
私のバイクは3ヶ月に1度の交換をおすすめされています。
気になる方はバイク屋さんに問い合わせてみましょう!!
こまめな日常点検
バイクを前にするとすぐに乗ってしまいたくなるので日常点検を疎かにしていませんか?(←私だけ?)
日常点検をしていると様々な気づきがあります。
タイヤの空気圧や、オイル、冷却水の量、灯火器類の球切れなど。
車体やラジエターが汚れていたら点検のついでに定期的な洗車もしてあげましょう。
小石やゴミがラジエターに詰まっていたら取り除いて下さい。
こまめにバイクの状態をチェックすることで、ツーリング時のトラブルを防止することができます。
高ギア低回転で走行
『バイクは低ギア高回転でぶん回すのが楽しい!』
という方もいらっしゃるかもしれませんが、バイクの健康寿命を延ばすためには運転の仕方を工夫することも大切です。
適切なシフトチェンジで、巡航時には高ギア低回転を意識することで燃費が向上するほか、エンジンの発熱も抑えることができます。
ツーリング時はこまめに休憩
バイクのためにも、自分のためにも、ツーリング時にはこまめに休憩を取りましょう。
適度に休憩することでエンジンを冷ますことができますし、自分の体力も回復させることができます。
私も走り出すと止まらなくなって、ご飯も食べずに1日中走りっぱなしということがよくあるので気をつけなければいけません。。。
また、渋滞しそうな道を避けたルートを事前に考えておくことも有効です。
まとめ
今回は、梅雨も明けて本格的な夏がやって来るということで真夏に起こりやすいトラブル【オーバーヒート】についてまとめてきました。
オーバーヒートはバイクにとっての熱中症のようなものです。
走行中に上昇したエンジンの温度を冷ますことができなくなることで起こります。
オーバーヒートしてしまったらすぐに木陰などの涼しい場所でエンジンを冷やさなくてはいけません。
間違ってもそのまま走り続けるようなことはしないで下さい。
粘度の高い良いエンジンオイルを入れたり、日常点検をこまめにおこなってラジエターの汚れや詰まりを取り除いてあげることによってオーバーヒートの防止ができます。
大切な愛車の面倒はちゃんと見てあげましょう。
万が一に対応できるよう、下記のトラブルに関する記事もぜひ参考にしてみて下さい。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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