みなさんこんにちは整備士MXライダーのヨシキです。オフロードバイクライフは楽しんでいますか?夏から秋にかけては天候不順が続くということもあって、林道ツーリングを好む方にとっては待望?の悪路走行が楽しめる時期になっています。
悪路を走るためのワザといえばスタンディング。スタンディングはバイクのステップに立って乗ることで倒木をクリアしたり、段差をスムーズに乗り越えられるテクニックです。
“立って乗るだけなんて簡単だよ”と思うかもしれませんが、スタンディングは意外と奥が深いライディング方法なんです。実際、スタンディングが苦手で、大型二輪の教習である“波状路”が不得意という方もいるでしょう。
というわけで今回は、公道でも、林道でも使えるバイクの基本テクニック、スタンディングを紹介していきます。
スタンディングはオフロードだけではなく公道でも活用できる
“スタンディングなんて普段の道路では使わないよ”と思うかもしれませんが、意外と公道でもスタンディングが有効な場面もあります。
例えば、アスファルトの引き直し工事で段差が大きいときや、道路の継ぎ目が荒いときなど、座ったまま通過すると衝撃が大きい場面ではスタンディングが有効です。
完璧に立ち上がらなくでも、ほんの少し地面に合わせて腰を浮かしてあげるだけで衝撃をほとんど感じずにスムーズに通過できます。
身近なスタンディングといえば大型免許の波状路
大型免許を持っている人ならお馴染みの波状路もスタンディングが要求される身近な場面ですね。波状路とは、いくつかの枕木をスタンディングの状態で乗り越えてタイムを測る教習の一環ですが、大型バイクの教習にしかありません。
この項目は重たくて大きなバイクをスタンディングで安定させなくてはいけないため、苦手な人も多いようです。もしかしたらこの記事を読んでいる人の中には“”波状路が苦手で参考になることは書いていないかな?”という方もいるかもしれませんね。
オフロード遊びをするならスタンディングはマスト
とはいえ、スタンディングといえばやっぱりオフロードバイク。林道で倒木などを乗り越える時にはスタンディングができないと安定して走ることができません。
スタンディングなんてやったことがないよ、という方はフラットな林道で立って乗る感覚を身に付けるといいでしょう。
スタンディングの活用法
ちょっとした縁石や道路の継ぎ目が荒れている道
例えば日常のライディングで段差の大きな歩道から降りなくてはいけない場面や、縁石を乗り越えなくてはいけない場面。もしくは、アスファルトの継ぎ目が荒れているときはスタンディングを使ってみましょう。
軽く腰を浮かすだけでもバイクから伝わる衝撃が大きく緩和し、ロングツーリングでも疲れにくくなります。段差が多い道を走る時には積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
林道などの悪路ではスタンディングを使うと安定する
路面が荒れている林道や悪路ではスタンディングによってバイクを安定させます。座ったままではバイクの動きに合わせて体が不安定になってしまいますが、スタンディングの姿勢ではバイクが大きく動いても体が安定し、コントロールが効くようになります。
特にクローズドコースなどを楽しむ方は、全区間をスタンディングでクリアするなど、課題を作って練習すると上達が早まります。
ヨシキ流スタンディングフォームを紹介
“スタンディングがどうしてもうまくいかない”
“立ち上がるとバイクが不安定になって怖い”
こういう悩みがある人は、フォームの改善で克服できる場合がほとんど。スタンディングに苦手意識がある人はこれから紹介するチェックポイントを試して、正しい姿勢を心がけてみましょう。
ステップにはつま先で乗る
まず大切なのが、ステップに足を置く位置。なるべくつま先(具体的には親指の付け根あたり)でステップに乗り、常に足が踏ん張れるようにして立ち上がります。
土踏まずや、かかとにステップがあると、重心が下がり足首が上手く動かないため、微妙なバイクコントロールができなくなってしまいます。
ニーグリップを忘れずに
スタンディングで忘れてはいけないのがニーグリップ。これができていないと立った時に体が遅れてしまいます。ニーグリップのコツはつま先でエンジンを挟むようにすること。膝ばかり意識するとかえってニーグリップの力が弱くなってしまいます。
足全体でバイクを挟むようなイメージを持ちましょう。
ひじは軽く曲げて背筋を伸ばす
上半身はひじを曲げて猫背にならないようにします。なるべく背筋を伸ばすと良いですね。
上半身はリラックス
下半身でしっかりバイクを支えられている感覚ができたら上半身はリラックス。肩に力が入るとバイクにしがみつくような形になり、どうしても猫背になってしまいます。
どうしてもスタンディングが上手くいかないという人は
停車状態でライディングフォームを確認してみよう
“ここまで試してみたけれどやっぱり上手くいかない”
という方は走行中にフォームが崩れているかもしれません。停車状態で、スタンディングの姿勢を取り、今一度フォームの確認をしてみましょう。
恐怖心があるときは平らな道での練習がおすすめ
フォームはきちんとしているのに恐怖心が克服できない。この場合は練習あるのみです。いきなり悪路では挑戦せずに、広くて平らな道で怖くない範囲でスタンディングをしてみましょう。
経験が増えればきっと恐怖心は克服できるはずですよ。
セパハンマシンはスタンディングが難しい
ちなみに、スタンディングが上手くいかない要因にはマシンも関係しています。特に前傾ポジションがキツイレプリカマシンやアメリカンはそもそも立って乗るように考えられていません。
教習車もネイキッドタイプのバイクですから、セパハンを採用しているようなバイクではスタンディングは不向きといえるでしょう。
スタンディングは活用法が多いテクニック、けれども公道でやるときは注意が必要
マスターするとバイクの楽しさがさらに増すスタンディング。特に林道で遊ぶ方にはぜひ覚えてもらいたいテクニックです。
とはいえ、スタンディングは公道では常用する乗り方ではありません。練習するときは周囲の安全を確かめて、ケガをしないように挑戦してみて下さいね。
投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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