『運転マナーの悪い地域がある』ということを聞いたことはありますか?ご当地ルールがあって県外へツーリングに行ったときに戸惑うこともあるかもしれません。
長距離ツーリングで見知らぬ土地を走るときには興奮と期待が付き物ですよね!
しかし、知らぬ間に現地の「ご当地ルール」に引っかかって事故やトラブルに見舞われる事態は避けたいものです。
今回は、運転マナーの悪いとされる各県の特徴と、そこで注意すべき交通ルールについて詳しく解説していきます。
【JAF】交通マナーに関するアンケート調査(2016年6月)
少し古いデータですが、JAFが2016年6月に実施した「交通マナーに関するアンケート調査」を紹介します。(これ以降新たなアンケートは実施されていません)
このランキングは、運転マナーが「とても悪い」、「悪い」と回答した人々の比率を基に作成されています。(全国平均は、38.3%)
運転マナーの悪い県ランキング【ワースト10】(2016年6月)
- 香川県:80.0%
- 徳島県:73.5%
- 茨城県:67.2%
- 沖縄県:64.0%
- 福岡県:59.3%
- 愛知県:59.3%
- 大阪府:58.9%
- 岡山県:58.6%
- 福井県:58.2%
- 山梨県:51.7%
ただし、これらの数字を鵜呑みにするのは危険です。
ランキングはあくまで一般的な傾向を示すものであり、全てのドライバーやライダーがマナーを無視している訳ではありません。
また、各地での交通ルールやマナーには地元独自の特徴があり、それらを理解し尊重することがトラブルを避けるための鍵となります。
各地域の特徴的な交通ルール違反
各地域にはご当地ルールがあり、悪質なもの(人数が多く、違法なもの)には異名のようなものがつけられていたりします。
例えば以下のようなものです。
ご当地(悪)ルール
- 茨城ダッシュ
- 阿波の黄走り
- 伊予の早曲がり
- 名古屋走り
- 山梨ルール
- 松本走り
- 岡山ルール
- 播磨道交法
などなど
色々な異名の悪質ご当地交通ルールがありますが、その内容はどれも似たようなものです。
ここからはその内容について深掘りしていきます。
黄色信号で止まらない
皆さん、『黄色信号の意味は?』と聞かれて答えられますか?『気をつけて渡れ』『急いで渡れ』ではありませんよ。
黄色信号は赤信号と同様『止まれ』です。
ただし、停止線で安全に止まれない位置まで進んでしまっている場合はそのまま交差点を通過することができます。
その結果交差点内に立ち往生してしまった場合はまた別の違反(交差点等侵入禁止違反)になるので注意が必要です。進行方向の先の状況までよく観察しながら運転しましょう。
黄色信号で止まらない『信号無視』が多い地域の代表としては、名古屋走り(愛知県)・阿波の黄走り(徳島県)があります。
また、悲しいことに私の住む福岡県には赤信号になってから横方向の信号機が青になるまでの3秒間は進んでもよい『3秒ルール』というものがあるようです。
反対側の信号が赤になった瞬間ダッシュで交差点に進入してくるクルマと接触して大事故を起こしている現場を何度か目撃したことがあります。是非止めていただきたいものですね。
急発進で右左折
青信号になった瞬間、もしくは青信号になる直前にアクセルを踏み込んで、対向車や歩行者よりも早く右左折しようとするクルマがいます。
正面衝突や歩行者やバイクの巻き込みの可能性がある非常に危険な行為です。
名古屋走り(愛知県)、茨城ダッシュ(茨城県)、伊予の早曲がり(愛媛県)、松本走り(長野県)、山梨ルール(山梨県)、播磨道交法(兵庫県)などが代表的。
ウィンカーを出さない
『ウィンカーを出すのは初心者』『ウィンカーを出さない方がかっこいい』なんて中学生みたいなことを考えている(中学生に失礼)ドライバーや地域が多くいるようです。
ウィンカーを出さずに曲がって事故にあったらそれほどダサいものはありません。周囲に迷惑をかけないためにもきちんとウィンカーは出しましょう。
ウィンカーは、周囲のクルマに自分がどう動きたいのか意思表示をする大切なものです。
ウィンカーを出さない地域の代表としては、名古屋走り(愛知県)、松本走り(長野県)、岡山ルール(岡山県)などがあります。
歩行者に道を譲らない
これは事故を誘発するような危険運転ではありませんが明確な違反行為です。
信号のない交差点や横断歩道で歩行者が横断しようとしている場合、歩行者に道を譲る必要があります。
しかし、道を譲っているクルマはなかなか見られません。
もちろん後続車の速度や車間距離によって追突される恐れがあるような場合には無理して急ブレーキを踏む必要はないと思いますが、安全に道を譲れるよう常に歩行者にも注意を払っておきましょう。
【番外編】沖縄県のバイク通行規制
番外編として沖縄県の公式ルールをご紹介します。
沖縄県の一部の道路では、バイクは第1走行車線を走らなければならないと言うルールがあるのをご存知ですか?
国道58号線の【嘉手納(南)交差点】と【城間交差点】間、国道330号線の【普天間交差点】と【古波蔵交差点】間では、二輪車は第一通行帯(第一車線)を走行しなければなりません。
右折・横断する場合は、あらかじめその前から、できる限り道路の中央に寄って右折・横断する必要があります。
これを知らずに県外からツーリングしに行くと(道路標識や道路標示はあるようですが)違う車線を走ったり、急に車線変更してくるバイクに驚いてしまうということがあるようです。
違反点数1点、反則金6千円(原付は5千円)が科せられるので注意しましょう。
まとめ
今回は県外ツーリングに行く際に気をつけたい【ご当地(悪質)交通ルール】についてまとめてきました。
無意識のうちに皆さんもやってしまっていませんでしたか?
その地域の全てのドライバーやライダーがマナーを無視している訳ではありませんので、変な偏見は持たないように気をつけたいところ。
しかし、注意するに越したことはありません。今回ご紹介した悪質運転マナーの事例を頭に入れておけば、『こういう事があるかもしれない』と注意して運転できるはずです。
交通ルールを守って、かつルールを守らない人もいるということを念頭に置き、事故のない楽しいバイクライフを送りましょう!
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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