バイクは、常に最高のコンディションで楽しみたいですよね。
しかしトラブルや不調は突然やって来ることがあります。
徐々に変化して不調になる場合もあります。
危険な兆候を感じたら、バイク屋さんやプロの整備士に相談しましょう。
重要なのは「異常」に気付くこと。
最高の状態を覚えておけば、不調を察知することは可能です。
今回は、命に関わるような危険な兆候と主な原因・症例を優先して紹介します。
常に点検・確認して、最高のコンディションでバイクライフを楽しみましょう!
ブレーキ編
ブレーキの故障は命に関わります。
『ブレーキが効かない=バイクが止まらない』…考えただけでも恐ろしい!
ブレーキにいつもと違う違和感を感じたら、速やかにバイク屋さんなどプロに診てもらうことをオススメします。
ブレーキを握ったらやわく感じる、ブレーキレバーの握り幅が前より大きくなった
この症状は、油圧ディスクブレーキの場合、ブレーキフルードの劣化やブレーキホース内に空気を噛んでいることが考えられます。ブレーキフルードの交換を検討しましょう。
ブレーキフルードの新品は透明に近いです。黄色や茶色になっていたら、交換時期のサインですよ。
※常々、ブレーキフルードの色を点検し、ブレーキパッド・ディスクローターの減りを確認する習慣をつけましょう。
ブレーキをかけると、異音が聞こえる
油圧ディスクブレーキの場合、異音の原因はブレーキパッドやディスクローターの摩耗が考えられます。
ブレーキパッドの方がディスクローターよりも早く減ることが多いです。
日頃からブレーキパッドの減りを点検しましょう。
ドラムブレーキの異音は、ブレーキシューの摩耗かドラム内の汚れ(ダスト)が原因です。
シューを新品に交換するか、ドラム内を分解清掃することで、異音がおさまる場合があります。
タイヤ編
タイヤはバイクと地面をつなぐ重要な接点! タイヤの異常は命に関わります。
また、タイヤが正常でないと、燃費が悪くなる場合もあります。
タイヤがグニャッと流れるような、腰砕けのような感じ
空気圧不足が考えられます。空気を入れて、規定の空気圧にしましょう。
タイヤが跳ねる感じがする
空気の入れ過ぎが考えられます。空気を抜いて規定の空気圧に合わせましょう。
空気圧は高くても低くくても偏摩耗やグリップ低下につながり、バイクにとってよくありません。
空気圧チェッカーをひとつ持っておけば、いつでも自分でチェックできて便利ですよ。
タイヤのサイドウォールが ひび割れてきた
タイヤが古くなると、経年劣化でタイヤのサイドウォールが ひび割れてきます。
そのままにしておくのは危険! グリップの低下や最悪の場合、バーストの恐れがあります。
ひび割れを見つけたら、スリップサインが出ていなくても、早めに交換しましょう。
クラッチ編
クラッチはエンジンの動力を伝えたり切ったりする重要な部分。
クラッチの異常も場合によっては命に関わります。
クラッチが切れない
クラッチ調整ができてなくて、クラッチレバーの「遊び」が不適切だと、クラッチが切れません。適正な遊び幅は10〜15mmと言われています。
遊び幅を適正値に調整しましょう。
クラッチが重い
ワイヤー式の場合、クラッチワイヤーの劣化や不良が考えられます。
クラッチワイヤーの中にオイルアップしても改善されない場合は、クラッチワイヤーが劣化している可能性があります。
我が愛機(Kawasaki 250TR)…クラッチワイヤーを新品に交換したら、別物のようにクラッチが軽くなりました。
油圧式は、クラッチフルードの異常が原因で、クラッチ操作しづらくなる場合があります。
違和感を感じたら、クラッチフルードをチェックしましょう。
エンジン回転の割に進まない
エンジンが回転している割には、加速が鈍い…その症状、クラッチ滑り(フリクションプレートの摩耗など)が考えられます。
そのままにしておくと、走行不能になる恐れも! なるべく早く、バイク屋さんに相談しましょう。
エンジンの異音編
エンジンから いつもと違う異音が聞こえる…それはエンジンの異常を知らせるサインです。エンジンの異常は、ライダーの手に負えない場合がほとんど。
エンジン異常も、不具合の内容によっては命に関わります。速やかにバイク屋さんに相談しましょう。
「シャー、ジャラジャラ」
このような音が聞こえる場合、カムチェーンのゆるみが考えられます。
カムチェーンの調整をしましょう。
「カチカチ、カタカタ」
タペットが原因かもしれません。タペット調整する場合は、バイク屋さんや整備士に音を聞いてもらった方が良いです。
「カンカン、キンキン」
ノッキングの場合、このような音がします。バイク屋さんに聞いてもらいましょう。
ヘッドライト編
ヘッドライトの役割は、夜間走行で前方を照らすだけではありません。
昼間の走行においては、自分の存在を対向車や周囲に知らせる重要な役割もしています。
つまり、ヘッドライトの不調は危険です。
ヘッドライトが点かない
愛機のヘッドライトバルブがハロゲンか、LEDか…確認しておきましょう。
ヘッドライトがハロゲンバルブの場合
「ハイビームは点くけど、ロービームが点灯しない…」このような症状は、球切れが原因です。
規定のハロゲンバルブと交換しましょう。
ヘッドライトがLEDの場合
あなたのバイクに装着されているLEDが不良品(初期不良)かもしれません。
不良品の場合は、交換を検討しましょう。
古いバイクの場合
電気系統の異常も考えられます。配線の劣化、スイッチ類の劣化でヘッドライトが点灯しない場合があります。テスターで、断線の確認をしてみましょう。
電気系統は複雑です。ライダーの手に負えない場合は、やはりバイク屋さんに相談する方が良いでしょう。
バッテリー編
バッテリーが正常に働かないと、バイクは動きません。
ウィンカーなどを操作するとヘッドライトが暗くなる、セルモーターの回転が遅い(勢いがない)
これらの症状は、バッテリーの寿命が近い場合に起こります。バッテリーの電圧などチェックして、必要であれば新品に交換しましょう。
その他の異常
ヤバい前兆はいろいろあります。違和感を感じたら、ひどくなる前に対処しましょう。
ギヤがニュートラルに入りにくい
エンジンオイルが劣化すると、ニュートラルに入りにくくなります。その場合、オイル交換で治る場合があります。
クラッチが切れてない場合もニュートラルに入りにくくなります。クラッチの遊びとつながり具合をチェックしましょう。
スピードメーターが変な動きをする
スピードメーターワイヤーのグリスが足りないと、スピードメーターが変な動きをします。
40km/hで走行していたのに、突然メーターの表示が80km/hを指した次の瞬間、スピードメーターが突然「0」のところで止まって動かない…実はこれ、私(むらなす)の実体験。
グリス不足が原因で、スピードメーターワイヤーが切れたのです。
私がグリスアップを怠ったのが原因。
スピードメーターワイヤーの交換で無事治りました。
バイクの異常、番外編
最後は私(むらなす)の恥ずかしい経験…というか思い出です。
急に爆音になった!
なんと、走行中にサイレンサーが落ちたのです!
サイレンサーの錆びが中から進行してひび割れし、ツーリング中にサイレンサーが脱落…
すごい…というかヒドい爆音になりました。
これも私の実体験。愛車がXJ400D(YAMAHA)の頃…1980年代の話です。
ガソリンは完全燃焼すると水分が出ます。その水分がサイレンサーの中に溜まってサビが進行し、ポロッと脱落…
あぁ、恥ずかしい。
異常を感じたら、バイク屋に行こう!
今回は、命に関わるような重要な項目を優先して紹介しました。
異常や違和感を感じたら、バイク屋さんやプロに相談することをオススメします。
バイクは生き物です。
乗りっぱなしは良くありません。
バイクの洗車もメンテナンス的には有効です。
丁寧に洗車して磨いていると、異常箇所を発見することがあるからです。
最高のコンディションでバイクライフを楽しむためにも、愛機を常に点検・チェックする習慣をつけましょう。
この記事が、読者の皆さまのお役に立てば嬉しいです。
それでは、また。
投稿者プロフィール
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熊本県在住。生まれも育ちも熊本。
阿蘇をこよなく愛する生粋の熊本人。
昭和の時代に限定解除し、原付/中型/大型の所有歴あり。
現在の愛機はKawasaki 250TR。
愛機250TRで一日500km(下道)を走破することもある、元気おやじライダー。
「安全第一、無事帰る」をモットーに、今も安全運転を模索しながら走り続けている。
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