『あ、ここ駐輪場ないのか…』
と立ち寄るのを諦めた経験ってないですか?
SNSで人気のカフェやレストランを目的地とするバイクツーリングは、多くのライダーにとっての楽しみの一つです。しかし、安全かつ適切な駐輪スペースが見つからないという問題がしばしばあります。
目的地に到着しても、適切な駐輪場がなければ楽しいはずの計画が台無しになってしまいます。さらに、不適切な場所にバイクを停めると、駐車違反の罰金が科される可能性も。
このような不便とリスクを避けるために、事前の準備は非常に重要です。今回は、元駐車場屋さんの私が、目的地に駐輪場がない場合に備えて、あらかじめ準備しておくべきポイントをご紹介します。
事前調査の重要性
山間部や海沿いなど、自然豊かなツーリングスポットには駐車スペースがたくさん設けてあります。そのため、走ることをメインにツーリングを計画していれば駐輪場所に困ることは少ないでしょう。
しかし、ホテルやまちなかのカフェなどでは駐輪場が完備されていない場所もよくあります。現地に行ってから停める場所を探していたのでは計画通りのツーリングが実行できなくなってしまいます。
宿泊を伴うツーリングや、おしゃれなカフェなどを目的地とする場合、事前調査が欠かせません。
事前に駐輪場の情報を知っていると、目的地に到着した際に焦らずに済みます。駐車場所探しに余計な時間を使うこともありません。
例えば、昨年10月に滋賀県へツーリングに行ったときのこと。現地のライダーさんたちが予約してくれていた木のした料理店さんでランチしました。
このお店は坂道の途中にあるため駐車場にも勾配がついており、しかも砂利駐車場なのでバイクにはなかなかハードな環境です。周辺にも他に駐車場はありません。
しかし、事前に調べてオーナーさんに相談したところ、お店の少し手前にある従業員用の駐車スペースを空けていただけました。
このように、ツーリングの満足度を高め、トラブルを避けるためには、出発前に目的地の駐輪場情報を調べる事前調査が極めて重要です。
事前調査を怠ると、現地についてからアタフタと情報収集する羽目になり、最悪の場合目的地の変更を余儀なくされます。
無駄な時間を過ごさないためにも、ツーリングの計画段階でしっかりと下調べしておきましょう。
有料駐車場の活用
街の中心部にあるレストランやカフェへツーリングしに行く場合、お店自体に駐車場がそもそもないこともあります。
駐車場のないお店をツーリングの目的地とするのははじめから止めておいた方が良いですが、『どうしても行きたい!』と言う気分になることもありますよね。
そういうときには事前に周辺の駐車場状況を調べておきましょう。日本二輪車普及安全協会のホームページでは、全国のバイク駐車場・駐輪場が検索できます。
2023年6月時点では31,750箇所の登録でしたが、2024年3月現在では37,417件に増えていました。
アップルストアには【自転車・バイク駐輪場 情報共有MAPくん】という無料アプリもあり、764件の評価の平均は☆4.1と高いです。
ユーザー様同士で情報共有をすることがコンセプトのアプリとなっており、日々情報が更新されています。
また、ナビタイムが運営する有料のナビアプリ【TOURING SUPPORTER】にも、二輪駐車場検索機能が備わっています。
このアプリのメインの使い方はナビアプリで、排気量別のルート検索や景色のいい道を優先するルート検索も可能。
無料プランもあるので試しに使ってみるのもありかもしれません。
検索したものの【バイク専用駐車場】がない場合、『自動車用の駐車場に停めても良いのかな?』と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、50cc超のバイクであれば自動車なので四輪用の駐車スペースに停めても問題有りません。(50ccでも停めている人はいますが)
ただし、施設ごとに管理規約があり、その中に二輪車の駐車を禁じている文言があればそちらが優先されます。
有料のコインパーキングなどではバイクの駐輪を禁止しているところが多いですが、どうしても周辺に停められる場所がない場合は管理会社や警備会社に問い合わせてみましょう。
許可を取ることができれば駐車することができます。その際、先方とお約束したこと(駐車料金の支払いや駐車する場所など)は守るようにしてくださいね。
法規制とマナーの遵守
バイクを停める場所がないからといって、適当な場所に停めていると土地の所有者に怒られたり、駐禁を取られたりしてしまいます。
駐車・停車のルールについては以下の記事で詳しく解説しています。
駐車禁止の場所でなくても、駐車の方法が間違っていると駐禁を取られてしまいます。
駐車・停車をするときには、駐車可能範囲のできる限り左側に寄って、他の車両や歩行者の交通の妨害にならないようにしなければなりません。
※【歩行者の交通の妨害にならない】ために、路側帯に駐車するときには車両の左側に75センチメートルのスペースを空けておく必要があるので注意。
駐禁の正式名称は『駐停車違反』です。駐停車禁止場所等では違反点数2点、駐車禁止場所等では違反点数1点が課されます。反則金は駐停車禁止場所等では7,000円、駐車禁止場所等では6,000円です。
運転者がいない場合には『放置駐車違反』となり、駐停車禁止場所等では違反点数3点と反則金10,000円、駐車禁止場所等では違反点数2点と反則金9,000円が課されます。
せっかくのツーリングが台無しになるので、安易に路上駐車するのは止めましょう。
まとめ
今回は、事前準備の大切さや、ツーリング先で駐車場が見つからない時の対処法を解説してきました。情報化社会の今、調べれば様々な情報にアクセスすることができます。
日本二輪車普及安全協会のホームページや、駐車場検索アプリを使えば現在地周辺や目的地付近の駐車場を検索できるので覚えておきましょう。
ただし、ネットの情報は最新とは言えません。バイクを停める場所があると思って現地についたらそこには既に建物が建っていたなんてことも。
そんなときには自動車(クルマ)用の駐車場を探すことになりますが、管理規約でバイクの駐輪が禁止されていないかどうか確認しましょう。
特にバイクの駐輪を禁止する文章がなければ法律上クルマ用のスペースにバイクを停めても問題ありません。
複数台で利用するときにはできるだけ詰め置きして駐車スペースを節約するのがマナーです。他の利用者が気持ちよく利用できるように心がけてください。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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