バイクメーカーといえば、「ホンダ」、「ヤマハ」といった名前が思い浮かぶでしょう。
上記のメーカーのバイクは日本のみならず、同じアジア圏内の国々でも大きなシェアを誇っています。
日本車が台頭する一方、アジアの各国でも新たなバイクメーカーが生まれています。
その中でもひときわ存在感を発揮しているのがタイ発の新興メーカー「GPX」。現在、タイの国内で日本車に追随する勢いでシェアを伸ばしているのです。GPXは2019年より日本への輸出が開始され、その注目度は日に日に増しています。
この記事では、GPXの魅力と歴史、現在日本で販売されているモデルについて紹介します。
GPXはタイ市場を席巻する新興バイクメーカー
GPXはタイ国内でも存在感を示しており、2017年にはホンダ、ヤマハに次いで販売台数が3位となるほど。日本でも様々なライダーから注目を浴び、気を吐く存在となっていますが、その源と魅力は何でしょうか?
2007年タイにて創業、はじまりはモトクロスから
GPXというメーカーそのものは2007年にタイで創業されましたが、最初の事業は4輪バギーの製造でした。2009年に消費者のニーズに応える形にシフトし、初めてオフロードバイクを発売。
その後はエンデューロモデルの発売など、主にモトクロス界隈をにぎわせるバイクを販売し続けていましたが、2015年にスポーツタイプのオートバイの販売を開始。ユーザーの期待に応えるモデルを輩出し続けた結果、国内3位の売り上げを誇るメーカーへと成長を遂げました。
そして2018年、日本の輸入代理店として「GPX Japan」を創業し、2019年に日本への本格的な輸出が開始されました。代表取締役としてマフラーのカスタムパーツを取り扱う「月木レーシング」の月木博康さんと月木康人さんを迎えています。
月木レーシングはGPXと2016年にバイクを共同開発した実績を持っています。GPX Japan立ち上げ後は、各車種の純正カスタムパーツに同社のマフラーを採用する他、「DEMON200」を使用したレースイベントも開催する等、GPXのバイクを前面に押し出した活動を行っています。
安価な本格モデルがラインナップ
GPXは創業当初こそモトクロスバイクの販売を主としてきましたが、現在ラインナップされている車種はネオクラシック、スーパースポーツ、スクーターと多岐にわたります。
どの車種でも共通して言えることは、本格派な見た目ながら安価なモデルであること。デザインはユーザーニーズに応えた設計となっており、他のメーカーのバイクに比べて安めに購入できるため、若者のエントリーモデルとして人気となっています。また、単純なデザイン性の高さから、熟練ライダーのセカンドバイクとしても購入できるでしょう。
モデルチェンジも定期的に行われており、例えばネオクラシックであるLegend 250は、2022年に現行の”TWIN Ⅱ”から、ホイールをはじめとした外見に変化を加えた”TWIN Ⅲ”へアップデート。今後も切れ目なく進化を続けていくメーカーと言えます。
GPXの国内流通モデル一覧
ここからは、国内で手に入るGPXの車種を紹介します。タイをはじめとした東南アジア圏では350cc以下の中型クラスのバイクが主流となっており、GPXも250ccより低い排気量のバイクを揃えています。
Legend 250 シリーズ
GPXのレーシングモデル黎明期から存在するLegendシリーズは、現在も同メーカーを代表する車種となっています。「250」と銘打っていますが、排気量は234cc。ネオクラシカルな見た目と、丸型のデジタルメーターが特徴的です。
2023年現在の最新モデルは「Legend 250 Twin Ⅲ」で、エンジンが2気筒4ストロークでタンクパット付き、タイヤは前身の”TWIN Ⅱ”からスポークホイールに変更されています。カラーリングはレトロ感のあるガンメタリック、ブラック、ホワイトの三種。
低回転域からでも押し出せるパワーや重厚感のあるエンジン音が見た目とのギャップを感じます。
2023年6月1日より、月木レーシングにより日本オリジナル仕様へ変更。クラッチレバー操作時の負担を軽減し、信号待ちや渋滞時にクラッチ操作の機会が増えやすい日本向けの改良を施しました。
新車購入価格(Twin Ⅲ):566,500円
“Twin Ⅲ”の性能そのままに先行で販売された「Legend 250 Brighton」は、カラーがグリーンとブルーから選べ、よりクラシック全盛期にタイムスリップしたような見た目になっています。限定150台のモデルで2023年7月現在一部の販売代理店に在庫が残るのみ。カラーリングが好みという方はお早めに!
新車購入価格(Brighton):542,300円
Legend 150 Fi
こちらはLegend 250の兄弟モデルで、単気筒4ストロークエンジンとなっています。シルエットは250ccと遜色がないにもかかわらず、車重はLegend 250 Twin Ⅲより10kg軽い143kg。降車後の取り回しは非常に楽です。
”Legend 150”シリーズも時代と共に変化を続けており、前身のモデルはフロントフォークだったところ、倒立フォークに変更しています。
走行時も高回転域に至るまでのスムーズな加速性能を持っており、重さを感じません。公式サイトで「気軽に楽しめる」と謳っている通りの性能を発揮してくれるでしょう。
黒を基調としたカラーリングが多くラインナップされており、ブラック、マットブラック、グレーから選択可能。
紳士的な見た目ながら他メーカーはおろかGPXの他車種に比べても求めやすい価格で、エントリーモデルとしてもセカンドバイクとしてもおススメです。
新車購入価格:399,300円
DEMON GR200 シリーズ
GPXには本格派な見た目のスーパースポーツ車もラインナップに加わっています。「DEMON」シリーズは日本に進出する前の2017年に125ccのモデルを発表して以来、SS車の基幹モデルとしての地位を築いています。
低速からのトルクがあり、車重も155kgと比較的軽めなため街乗りでも走りやすくなっています。他のスポーツ車に比べると力強さは劣りますが、性能を最大限に引き出しやすいという魅力があります。
現在は200ccの「DEMON GR200R 4valve」、「DEMON GR200R DA CORSA2」、「DEMON GR200R 2valve」の三種が新車として販売されてます。
名前の通り、「4valve」は4バルブ構成となっており、高回転域のエンジンの回転力に磨きがかかっています。「DA CORSA2」は「4valve」の兄弟車という位置づけで性能は同じながらカラーリングが異なります。
「2valve」は「4valve」と異なり2バルブとなっていますが、前述のモデルに比べて価格も抑えられており、赤と黒を基調にしたカラーから選べるため、見た目の好みで選ぶのもOK。
そして、いずれのモデルもGPXの魅力であるシルエットの精悍さに反した求めやすい価格は健在。SS車は初めてだけど本格的なモデルに乗りたいといった方に手が出しやすい車種となっています。
新車購入価格(4valve):506,000円
新車購入価格(DA CORSA2):539,000円
新車購入価格(2valve):481,800円
POPz 110
日本が誇る某有名ビジネスバイクを彷彿とさせるモデルですが、ディテールはそれと異なりGPX特有の味が出ています。
シートの前に燃料タンクがない所謂「アンダーボーン」タイプのバイクで、クラッチ操作ではないロータリー式の4段変速。見た目からは想像できないパワフルなエンジン音と加速が魅力です。
また、リアサスペンションにはアジャスターを搭載し固さを調節することができます。一人で乗る際は柔らかめ、二人乗り時は固めに調節する等、状況に応じて使い分けが可能。
カラーも5色と豊富で、名前の通りポップな色合いから選ぶことができます。愛らしい外見のバイクで街乗りを楽しみたい方におすすめのモデルです。
新車購入価格:297,000円
◆コストパフォーマンスに優れたGPXの今後に目が離せない!
GPXの特徴と車種について解説しました。
質を追い求めた本格的、かつ安価なモデルを輩出するGPX。全てのライダーに手軽にバイクを楽しむ体験を提供してくれます。
市場ニーズの変化によっては、お手頃価格でオフロードやアメリカンなど新たな車種も登場する未来もあるかもしれません。
本記事をご覧になって、GPXのバイクに興味を持たれた方は、ぜひお近くの代理店まで足を運んでみてください。中には試乗できる店舗もありますよ。
投稿者プロフィール
-
主に千葉、神奈川へツーリングに行くことが好きな鈴木敬です。ライダー歴は今年で3年になりました。スズキですがYAMAHA MT-25乗りです笑
一緒にツーリングに行っていた友人がバイクを降りてからソロツーリングメインになり、月一の遠出やソロキャンプを楽しんでいます。
一人気ままなツーリングをしながら得た知見をお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
最新の投稿
- まとめ2023年11月1日【2023年版】神奈川県の紅葉見頃は?この秋行くべき神奈川のツーリングエリア・スポットを紹介!
- お役立ち2023年9月10日Uber Eatsの配達は原付で! おすすめバイクと快適装備を紹介
- お役立ち2023年8月5日お盆でも楽しくツーリングしたい! お盆休みに避けるべき場所は?
- アイテム2023年7月12日暑い夏も蒸れず涼しく!おすすめのライディングシューズ・ブーツ