2023年11月末にハーレーのストリートボブ(FXDB)からロイヤルエンフィールドのコンチネンタルGT650に乗り換えました。1年乗ってわかった、このバイクの魅力を紹介します♪
ロイヤルエンフィールド コンチネンタルGT650は、クラシカルなカフェレーサースタイルの魅力的なバイクです。最新の電子制御はほぼ装備していませんが、その分バイクを操る楽しみを感じさせてくれます。
2023年10月に発売された2024年モデルでは旧モデルから以下の点が変更されました。
2023年発売モデルの主な変更点
- LEDヘッドライトの採用で視認性向上
- アジャスタブルレバーの採用
- 質感の高いスイッチボックスへの変更
- USBポート標準装備
- ブラックアウトされた新色【Dark】の追加
今回は、コンチネンタルGT650に約1年乗ってきた私が、このバイクの魅力を皆さんにお伝えしていきます。
そもそもなぜ乗り換えたのか?
私は、2023年11月末まではハーレーダビッドソン ダイナファミリーの2005年式ストリートボブ(FXDB)をクラブスタイルにカスタムして乗っていました。
今まで乗ってきたバイクの中で最も長く乗っていたし、一番お金もかけたバイクだったので、『もうこのバイクをメンテナンスしながら乗り続けるのかな』と考えていたほどです。
そんな私がなぜ全くジャンルも違うロイヤルエンフィールドのコンチネンタルGT650に乗り換えることになったのか。きっかけは妻が大型自動二輪の免許を取得したことでした。
さらに、妻が大型自動二輪の免許を取得するきっかけになったのは、2022年10月21日に公開されたインド映画の『RRR』にハマったこと。
劇中に登場したバイクがロイヤルエンフィールドというメーカーのバイクらしい、ということを知り『私もあのメーカーのバイクに乗りたい』と言いだしたのがきっかけです。
我が家のマンション駐輪場には空きがなく、近くにコンテナガレージなどもないためバイクは1台を夫婦で共有することが必要でした。
最初はハーレーを共有しようかとも考えたのですが、もともと非力な人なので300kgを超えるハーレーでは車体を起こしてスタンドを払うのも一苦労。クラッチも重たくてうまく握れない。
それならばとロイヤルエンフィールドの正規代理店であるスピードモーターガレージさんへ。劇中に登場したバイクに近いデザインのバイクは、現行ラインナップではクラシック350かブリット350です。
しかし、大型バイク同士のツーリングも多い私はいきなり350ccにサイズダウンすることには抵抗がありました。そしてロイヤルエンフィールドの大型バイクで候補に上がったのは以下の3車種。
スーパーメテオ650、INT650、コンチネンタルGT650です。コンチネンタルGT650以外は試乗もできました。
クルーザーのスーパーメテオ650は乗車姿勢も楽で非常に乗りやすかったのですが、同じジャンルのハーレーから乗り換える意味を見いだせず除外。
INT650も非常に素直で乗りやすいバイクでしたが、こういうネイキッドバイクならロイヤルエンフィールドじゃなくても、国産車のほうが安心して乗れそうだと感じて除外。
ということで他のメーカーではほとんどラインナップされていないカフェレーサーで、最も早く入荷予定だったコンチネンタルGT650のMister Cleanを契約。
消去法で決まったように書きましたが、『次に買い替える事があればカフェレーサーに乗りたい』と考えていたのでほぼ即決でした(笑)
コンチネンタルGT650の概要
コンチネンタルGT650は、ロイヤルエンフィールドが製造する並列2気筒エンジンを搭載したクラシックなスタイルのスポーツモデル。
このバイクの最大の魅力は、その洗練されたカフェレーサーデザインにあります。650ccのエンジンは必要十分なパワーでどのようなシチュエーションでも扱いやすい特性です。
主要諸元
項目 | 仕様 |
---|---|
全長 | 2,119mm |
全幅 | 780mm |
全高 | 1,067mm |
シート高 | 820mm |
乗車定員 | 2人 |
排気量 | 648cc |
重量 | 212kg |
エンジン | 空冷4ストローク 並列2気筒SOHC4バルブ |
最大出力 | 34.9kW(47PS)/ 7,150rpm |
最大トルク | 52.3Nm / 5,150rpm |
トランスミッション | 6速リターン式 |
フューエルタンク | 12.5L |
ブレーキ(前) | 320mm径シングルディスク/ABS付 |
ブレーキ(後) | 240mm径シングルディスク/ABS付 |
タイヤ(前) | 100/90-18 56H(Dark のみ100/90-18 56H TL) |
タイヤ(後) | 130/70-18 63H(Dark のみ130/70R18 63V TL) |
製造国 | インド |
エンジン出力
これまで1580ccのハーレーダイナストリートボブ(84馬力)に乗っていたので、『大型バイクで47馬力というのは非力かな?』と心配していましたが杞憂でした。
確かに発進加速では1,000ccオーバーのバイクに敵いません。しかし、公道で安全運転する分にはこれでもオーバースペックなくらいです。
十分に速く、ひらひらと軽快に走ることができます。
燃費と航続距離
燃費は公表されていませんが、私の乗り方での平均燃費は25㎞/L程度。タンク容量を元に航続距離を算出すると、300㎞は走れる計算です。
しかし、急な上り勾配の峠道や高速道路を低ギア高回転で走ると思いの外燃費が悪くなるようで給油から260㎞地点でガス欠したことがあります💦
200㎞を超えたらガソリンスタンドを探し始め、250㎞走るまでに給油できると安心です。
車体の取り回し
300kgオーバーのハーレーから乗り換えたので私は非常に軽いと感じているのですが、他のオーナーさんを見ていると200kg超の車体はそれなりに重く、取り回しは大変なようです。
勾配をよく見て、バイクを駐車する向きには十分注意しましょう。(どのバイクにも言えることですが)
主なカスタム箇所(メーカーオプション含む)
私のコンチネンタルGT650には、純正オプションと社外パーツでいくつかのカスタムが施してあります。
まず、最も目を引くのはロケットカウルでしょうか。これは純正オプションではなく社外品です。インドの【Autologue Design】というメーカーの商品。
購入時(2023年10月26日)の価格は ₹34,250.45 + 送料 ₹22,918.00 の合計 ₹57,168.45でした。ドル換算で $687.35 、当時のドル円レートで日本円換算すると約103,240円です。
2025年1月7日現在の価格は ₹41,850.00 に値上がりしています。送料も同様に値上がりしていたら$840 程度になるでしょうか。2025年1月7日現在のドル円レートで132,578.46 円となります。
ご購入の際は為替レートにご注意ください。
コンパクトエンジンガード
こちらのコンパクトエンジンガードは、バイクのスタイルを損なうことなくエンジンを保護することができます。
デメリットは、コンパクト故にエンジンとの隙間が狭いこと。洗車時やメッキ部分を磨きたい時に指が入りづらいのできれいに磨くことができません(^^;)
サンプガード
サンプガードは、エンジンのオイルパンを守るためのアンダーガードの一種です。主に悪路を走行する際、路面からの衝撃や跳ね石からエンジンの重要部分を保護する役割を担っています。
オフロード走行はしないにしても、跳ね石や泥はねからエンジンを守るこの装置は、洗車時にも役立ちます。
洗車時には細かい場所まで磨き上げなくても、サンプガードをきれいにするだけでエンジン下部がきれいに見えるため、意外と重宝しているんです。(笑)
バーエンドミラー
ロイヤルエンフィールドのロゴが刻印されたバーエンドミラーです。コンチネンタルGT650の定番カスタムとなっているようで多くのオーナーさんが装備しています。
純正ミラーではカウルに干渉するので、ロケットカウルをつけるなら必須のカスタムです。
視認性はあまり良くありません。視線移動だけでは後方の確認がしづらく、顔をミラーの方に向けて安全確認をする必要があります。
ソフトパニア
バイクの積載力をアップさせるなら、ソフトパニアの取り付けをおすすめします。カフェレーサーとしてのスタイルが崩れるので極力余計なものをつけたくない気持ちもありましたが利便性アップを優先しました。
私は昔から自分でリュックなどを背負って運転するのが苦手なので重宝しています。ツーリング先で急に荷物が増えても安心です。
片側8.5リットル、最大積載量は3kg。1泊、2泊程度のツーリングに必要な荷物なら十分にこのサイドパニアに詰め込むことができます。
今後検討しているカスタム
今後検討しているカスタムは足回りの強化です。正規販売代理店であるスピードモーターガレージのスタッフさんから次のようにアドバイスされました。
『純正サスペンションの品質はそこまでいいものではないので、10,000㎞も走ればスカスカになってしまいます。それくらい走ったらオーバーホールも兼ねて社外のいいものに交換することをおすすめします。』
私の年間走行距離は5,000㎞から6,000㎞で、おそらく2025年中に総走行距離10,000㎞に達するので年末の法定点検時に前後サスペンションを交換しようと考えています。
また、『Dark』以外のカラーはスポークホイールでチューブタイヤを履いています。メンテナンス性向上の為、チューブレスキットを導入してチューブレスタイヤへの交換も検討中。
チューブレスタイヤは、チューブタイプのタイヤと比べてパンク時の安全性が高まります。チューブタイプの場合、パンクすると空気が一気に抜けてしまい、制御が効かなくなることも。
しかし、チューブレスタイヤでは空気が徐々に抜けるため、緊急時でもしばらくはバイクを安定して操作できる可能性が高くなります。
チューブレス化のメリット
1. パンク時の安全性向上: チューブレスタイヤの大きな利点は、パンクした場合でも空気の抜けが徐々に進むため、緊急時にバイクを安定してコントロールしやすくなることです。チューブタイプの場合は、穴が開くと空気が急速に抜け落ちるため、ハンドリングが困難になります。
2. 重量の軽減: チューブレスタイヤは内部にチューブが不要なため、タイヤの総重量が軽くなります。これにより、車体の総重量が減少し、加速性能の向上や燃費の改善が期待できます。
3. メンテナンスの容易さ: チューブレスタイヤはパンク修理が容易であり、小さな穴ならば特別な修理キットを用いて現場で迅速に修理が可能です。これにより、トラブル発生時にも迅速に対応し、走行の再開がスムーズに行えます。
4. 空気圧の安定性: チューブレスタイヤは空気が直接タイヤ内壁に封入されるため、空気圧の低下が少なく、より安定した空気圧を保つことができます。これにより、タイヤのパフォーマンスが安定し、長期間にわたって最適な状態を維持することが可能です。
5. ライディング性能の向上: チューブレス化により路面からの衝撃をより効果的に吸収します。これにより、より快適なライディングとシャープなハンドリングが実現されます。
コンチネンタルGT650の乗り心地と操作性
2024年式ロイヤルエンフィールド コンチネンタルGT650は、クラシカルでスタイリッシュなカフェレーサーです。
このバイクは特に、歳を重ねてもスタイリッシュにバイクライフを楽しみたい方や、クラシカルなデザインに憧れる方に適しています。
私はクラッチ操作やニーグリップのしづらさに慣れるのに時間がかかりましたが、慣れれば低振動で長時間の運転も快適。素直なハンドリングと反応の良いエンジンは、非常に扱いやすいです。
また、非常にフォトジェニックなデザインで、どこへ行っても注目の的。ツーリング先ではライダーに限らず子供連れのご家族などにも話しかけられることが多くなりました。
欲を言えば、時計やもう少し正確な燃料メーターが欲しいところ。また、正規販売代理店が限られているため、購入前にはお近くの販売店や整備できるショップを確認することが重要です。
ロイヤルエンフィールド コンチネンタルGT650に興味を持ったら、まずは最寄りの正規代理店に足を運んでみましょう。実際にバイクを見て触れ、試乗することで、その魅力を確かめることができます。
正規ディーラーとよくあるトラブル
公式サイトによると、ロイヤルエンフィールドのディーラーは2025年1月現在、44件あります。お近く、もしくはツーリング圏内にディーラーがあると安心です。(正規ディーラー検索はこちら)
また、定休日が自分の休みと被っている場合があり、ツーリング中のトラブルでディーラーと連絡が取れずに不便に感じることがあるかもしれません。(私がお世話になっているスピードモーターガレージさんは日曜日が定休日)
新車保証は3年付いていますが、購入店(正規ディーラー)での定期的なメンテナンスや法定点検、車検を受けていなければ保証の対象外になってしまいます。
車両のトラブルとしては、数ヶ月に1度くらいの頻度で(納車して1年で3回)エンジンがかからなくなることがありました。
点検をしてもらってもまだ原因は解明されていませんが、SNS等で同様の症状が出たオーナーさんを何人か見かけたので、車種特有の何かしらの原因があるのではないかと考えています。
まとめ
この記事では、私の愛車である2024年式ロイヤルエンフィールド コンチネンタルGT650の魅力について、私自身の経験に基づき詳細に解説してきました。
クラシカルな古き良きカフェレーサースタイルが魅力で、特にスタイリッシュに歳を重ねたいライダーや、他人と被らない個性的なバイクを求める方におすすめです。
エンジンスペックは数値を見ると非力に感じますが、公道での使用にはこれでも十分過ぎるほど。高速走行や長距離のツーリングも快適にこなせます。
ただし、ディーラーが限られた地域にしかないので、購入後のサポートやメンテナンスには注意が必要です。
コンチネンタルGT650に興味を持たれた方はぜひお近くのディーラーに足を運び、実車を確認してみてください!
ただし、人気が高まっているようで全国的に在庫が枯渇しているそうです。在庫状況を確認して、ご購入の際はお早めに決断することをおすすめします😁
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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