はい、元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは!
デカイいのは正義!
まぁ、バイクに関しては一概にそうとも言い切れないところあるんですが、今日はビッグバイクの魅力について話をしていきたいと思います。
現在250ccや400ccといったバイクに乗っていて、必要十分と感じている方も多いと思います。でも、今回はほんの少しでもビックバイクに興味があるという方に、ビッグバイクのメリットとデメリット、そして誤解されがちな現在のビッグバイクの特徴についてお伝えします。
ビッグバイクはつまらない?
まずここでは、自分自身が400ccから初めてビッグバイクに乗り換えた時の話をします。
自分はZZ-R400という400ccの4気筒からCB1000Super Fourいう1000ccの4気筒に乗り換えましたが、買って1ヶ月で後悔しました。その理由はいくつかありましたが、最大の理由は常用回転域の低さとハンドリングの重さでした。
400ccの頃は7,000~8,000回転くらいまでは普通で、峠では1万回転くらいまで回すことも当たり前だと思っていました 。しかし排気量が大きい方が高回転まで回りにくく、またCB1000Super Fourもガンガン高回転まで回すようなエンジンでありません。でも、当時はそういったことも知らず買ったのが失敗の原因でした。
そこで自分は1年もたたないうちに、ビッグボア&ショートストロークでしっかり高回転まで回るエンジンのZX-12Rという、市販車で世界最速クラスのモデルに乗り換えました。
確かにCB1000Super Fourよりも常用回転域が高く、スポーティな走りを楽しむことができるようにはなりましたが、最高速300km/h以上というパワーを持て余してしまいます。
このような180馬力クラスのバイクの場合、高回転まで回すことができるエンジンだとしても、普通は回せる場所も回せる技術もないというのがほとんどだと思います。これは大型不要論を唱える方がよく主張するポイントでもありますよね。
では400 ccの3倍を超える馬力やトルクっていうのは無駄なものなんでしょうか?
自分は先ほどから400ccからビッグバイクに乗り換えて後悔したことばかりをお伝えしていますが、それでも大型に乗り換えて以来、セカンドバイク以外は、全てビッグバイクばかり乗り継いで来ています。ではフォアグラさんは、デメリットを認識しておきながら、なぜビッグバイクばかり乗り続けてるんでしょうか?
ビッグバイクの魅力とは
この章ではビッグバイクの魅力についてお伝えします。
まずは先ほどお話した圧倒的な馬力やトルクの必要性ですが、高出力であることはどなたにとってもメリットがあります。
そもそも馬力とは何なのかということを一言で言うと、トルク×回転数です。
トルクが大きく、高回転まで回るエンジンというのが馬力の高いエンジンということですね。
見方を変えると、トルクが大きいエンジンであれば、低回転でも馬力を出すことができるので、低回転域であってもちゃんと速度が出るバイクとも言えます。これは同じ速度で巡航した場合、トルクが大きいバイクの方がより低回転で走ることができます。
エンジンというのは、高回転域ではちょっとしたアクセルの操作によって車体がギクシャクしてしまいますが、高速道路などでも大型車なら少しだけアクセルを開けて固定さえしておけば、余裕のトルクで振動も少なく快適に走り続けることができるので、同じ距離を同じベースで走るとしたら、250 ccとビッグバイクでは確実に疲労感に差が出てきます。
上りの峠道でも、コーナーの立ち上がりで簡単にトラクションがかけられますし、さらに高回転型の馬力のある車種であれば、低いギアでもシフトチェンジすることなく、そのまま上まで引っ張ることができます。また街中の交差点などでもギクシャクしにくく、発進時のエンストもしにくいというのは大トルクのメリットですね。
大排気量高出力であることは、バイクの楽しみ方の幅を広げてくれるし、ツーリングにも余裕を持たせてくれます。150馬力を超えるようなパワーというのは、何も300km/hを出すためだけのものではないんです。
また、パワーのこと以外でも、ビッグバイクのメリットというのはたくさんあります。
例えば所有感。排気量違いのシリーズのバイクってありますよね。その場合、やはり一番上のグレードであるという所有感は格別です。当然一番いい装備が付いている場合が多く、中型クラスでは省略されている装備が大型クラスでは搭載されていたり、プラスチックパーツだったものがメッキ加工をされていて豪華な装飾だったりします。
スポーツバイクの場合だと小排気量車では正立フォークでシングルディスクブレーキだったものが、倒立フォークとダブルディスクブレーキになるっていうものも多いです。
ただやはりビッグバイクは、車両重量やクラッチレバーが重くなりやすいというデメリットもあるので、握力の弱い方や、150kg以下というような軽い車体を求めているという方の場合は、ニーズにマッチしないかもしれません。
ビッグバイクの誤解されがちなこと
この最後の章では、大型バイクで誤解されがちなことを3つ紹介して締めようと思います。
速いバイクは危ない?
まず先ほどの話の続きになりますが、大型バイクならではの上級装備から見えてくる安全性。
リッターオーバーのスポーツバイクだと、車種によっては300km/h以上出てしまうようなものもありますが、そんなバイクは安全なのかって聞かれると、安全なんです。
300km/h出るバイクには、それ相応の足回りが装備されているからです。危険なのは300km/h出すことができるバイクではなく、バイクに乗る人の理性やモラルの欠如です。
その豪華な装備のポテンシャルを100%引き出すことはなかったとしても、ツーリング中の峠道でも、さらに安全マージンを大きく取ることができ、より安全に楽しく走ることができます。
高速道路で100km/hで走っている時に緊急回避をすることだってあるかもしれませんが、その時に貧弱なサスとブレーキしか装備していないバイクと、300km/hに耐えるサスとブレーキを装備したバイクの、どちらのほうが安全でしょうか?
高い性能というのは必ずしも無駄なものではなくて、危険と捉えられがちな高性能・高出力という部分については、乗る人のモラルによってはより安全になると言えるかと思います。
ビッグバイクの維持費は高い?
そして2つ目の誤解、大型車の維持費が高いということです。
250ccを超える車検のあるバイクは、どんなに大きな排気量であっても同じ小型自動2輪という区分です。そしてこの小型自動2輪車であれば、自賠責保険や自動車税・重量税などは400ccでも2300 cc のトライアンフ ロケット3も全く同額です。さらにいうと任意保険に関しては原付以外は全て一律なので、150ccのスクーターとハヤブサも、任意保険料は同じです。
タイヤやチェーンといったパーツ一つ一つの単価が高かったり、燃費が多少悪かったりする程度で、税金や保険に関しては400ccクラスと全く同額なんですね。
ビッグバイクは重い?
最後に大型バイクは重いということ。
確かに昔はそうでした。でも今は必ずしもそうではなく、大型バイクはとても軽くなりました。
例えばフォアグラさんの愛車のモンスター1200と400ccのバイクとで、重さを比べてみましょう。
モンスター1200は確かにスポーツ寄りのバイクなので軽く設計されていますけれども、この軽さは驚きですよね。
車種さえ選べば、重くてデカくて邪魔なんていうのはもう過去の話で、ここ20年ほどで大型バイクの小型軽量化が大きく進みました。もちろんアメリカンのようにデカい&重いを楽しむジャンルというのもありますし、今でももちろん人気があります。ただひとついえるのは、デカくて重い車種は確実に減りました。
アメリカンの次にデカい&重いイメージだったリッターオーバーのビッグネイキッドも一時は各社がラインナップしていましたが、現在国産車ではCB1300だけになってしまいました。今は逆にスーパースポーツをベースにした、軽量高出力なモデルを各社ラインアップしています。
まとめ
中型車には高回転までエンジンを回せる楽しさや、軽い車体を扱い切る楽しさがあり、大型車には大きなパワーで楽にツーリングができたり、上級グレードならではの装備や足回りといったメリットがありますが、最近の大型車には中型車の様にエンジンがよく回り車体も軽い、中型車のような楽しみ方を持ち合わせた車種が存在するんです。
ですので、もし大きさや重さがネックで大型車を敬遠しているというのであれば、そのイメージをぜひ改めていただいて、大型自動二輪免許にもチャレンジして、ご自身のニーズに合った車種を探してみてください。
今回の記事は下の動画で詳しく解説をしていますので、こちらも是非ご覧になっていただけると嬉しいです。
では今回も、最後までご覧いただきありがとうございました。
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投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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