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フォアグラさんの車・バイク用品オカルト談義(窒素ガス充填編)

はい!バイク系youtube 界のUMA(未確認動物)こと元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。

今回はいつもと少し変わって、オカルトトークといきたいと思います。

オカルトと言っては失礼かもしれませんが、その効果を体感したという話はあり聞かない、空気の代わりにタイヤに入れるといいと言われている窒素(チッ素)についてです。

この窒素ガスの充填に関しては一部メジャーなバイク屋でも積極的にPRしていますし、むしろ4輪業界の方が力を入れているかもしれませんね。

F1やMotoGPでの使用実績もあり、大手販売店でも使われているなら、意味があるに決まってるだろ!オカルトでもなんでもないだろこの野郎!と思った貴方。

もっともだと思いますが、意味があるにせよないにせよ、考えてみることで理解が深まればそれはそれでいいじゃないですか。

ぜひ一緒に考えていきましょう。

窒素ガスを入れると抜けにくい?

タイヤに窒素ガスを入れる一番の理由として、普通に空気を入れるより窒素ガスを入れる方が抜けにくいと言われます。

その根拠を調べてみると、タイヤのゴムに対する透過性が、窒素は酸素の1/3程度しかゴムを透過しない、つまり抜けにくいということなんですね。

ほうほう、これは確かに納得できそうな根拠ですね。

いや、ちょっと待ってよ。
空気ってそもそも約80%の窒素と20%の酸素と、その他ごく微量の二酸化炭素なんかで構成されているんですよ。

その80%の窒素と20%のしかない酸素の数値と比べても、あまり意味はないんじゃないかという気もします。

自分が疑問に感じるのはそこです。

まるで窒素は酸素の1/3しか透過しないから、空気より3倍抜けにくいんだとでも言いたそうな論調でしたが、実際はそんなことはなさそうですよね。

もっともらしく聞こえますが、20%の酸素を含む空気と比べて、窒素100%の方が多少抜けにくいかも?という程度で、実用上の差や利便性に大きな差があるのかは疑問といったところでしょうか。

それにタイヤから空気が抜けるというのは、何もタイヤのゴムそのものを透過するからだけではなく、劣化したバルブやバルブコアなんかの漏れなど、他の原因も考えられますよね。


さもタイヤのゴムを透過することだけが、空気の抜ける原因かのような論調している時点でどうかと思います。

窒素ガスを入れると酸化を抑えてタイヤの劣化を防ぐ?

では次にタイヤの劣化を防ぐという作用について考えてみましょう。

タイヤの劣化を防ぐ作用の根拠とされているのは、酸素を含まないからゴムが酸化しないという主張です。

詳しい話はここでは割愛しますが、ものの劣化や生物の老化というものは酸化と密接に関わっていますから、酸化=劣化と考えて差し支えないと思いますし、まぎれもない事実だと思います。


いやいや、ちょっと待って!
酸素がないのはタイヤの内側だけですよね?外側は空気に触れていますよね?そしてその空気には酸素が含まれますよね?

そうです。内側だけ酸化を抑えても仕方なくないですか?

自分もバイク屋で働いていましたが、「タイヤの内側が傷んできたからタイヤ交換お願いします」なんてお客さんは一人もいませんでしたよ。

一般的にタイヤの劣化・交換すべきタイミングを決定づけるのは、タイヤがすり減ってスリップサインが出てきたとか、長年紫外線を浴びたことによってひび割れてきたとか、明らかに内側よりも外側ですよね。


タイヤの劣化の主な原因が酸化であるかのように語っている時点で、論点からおかしいとフォアグラさんは考えます。

なんだか窒素オカルト説が急に現実味を帯びてきましたね。

窒素ガスを入れると温度変化による内圧の影響が少ない?

温度変化による内圧への影響ということですが、そもそもこの窒素を車やバイクよりも先に充填していたのは飛行機のタイヤなんです。

自動車と比べてもはるかに重量がありますし、離陸や着陸の時などは時速300キロ前後になるわけです。

当然ものすごい熱が発生し、タイヤの表面温度は400℃に達すると言われています。

さらに離陸後の上空1万メートルではマイナス50℃と、それが一気に冷やされます。そしてまた300キロ近い速度で着陸します。

そうりゃシビアですよね。タイヤに湿度がある気体、つまり水分を含む空気を入れていたら、空気中の僅かな水分が膨張や収縮をし、内圧に大きな影響を与えるわけです。

水は液体と気体で体積が1700倍も差がありますからね。

しかも飛行機のタイヤは、一般的な自動車の約5倍の空気圧なんですよ。

そもそもタイヤの中の空気の密度に、もう圧倒的な差があるわけです。

ちょっと思い返してみてください。

あなたのバイクのタイヤの温度は何℃でしょうか?走行前と走行中の温度差が何℃でしょうか?

確かにF1やMotoGPのような状況であれば、飛行機ほどではなくとも、相当な温度差があるでしょうし、我々のツーリングとは比べ物にならないほどシビアな世界です。

であれば、水分を除去したドライエアや窒素を使うというのも納得できます。

しかしながら我々一般人が市販されている車やバイクに入れて、公道やせいぜい高速道路で時速100キロを出したところで、温度差による内圧の変化を体感するってことはちょっと考えにくいんじゃないかなと思います。

窒素ガスの充填はオカルトか?

空気と窒素の差は否定はしませんけれども、その差というのはごくごく微々たるものであり、わざわざお金を払ってまで入れるものではないかな?と思います。

もちろんこれに対しては諸説ありますし、自分と違った見解をする人もいるでしょう。

特に業者であればビジネスですから、窒素が有用であることを主張するでしょう。

というわけでフォアグラさんの結論。

一般ユーザーレベルにおいては、タイヤの窒素充填は、100%オカルトとは言い切れませんが、限りなくオカルトに近いと思います。

窒素は車・バイク界に蔓延るUMAみたいなものです。

まぁ実際、こんなアヒル人間がいることも確認されましたから、ツチノコもカッパもいるかもしれませんけどね。信じるか信じないかは貴方次第。

今回の記事は動画でもアップされていますので、そちらも是非ご覧ください。

では最後までご覧いただきありがとうございました。

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バイク大好きフォアグラさん

北海道在住・元バイク屋さんのYoutuberです。 職業としていたからこそ知り、引退しているからこそ本音で喋れる「バイクのお得な買い方やチェックポイント」。 そして知識と経験を生かした「バイクの構造や整備」などを、日本一わかりやすく解説しています。 さらに、3月からは「北海道ツーリング動画」の配信も開始!! 北海道ならではの絶景を中心に、バイクとドローンを組み合わせた新しいスタイルのモトブログです。 「バイクが好きだ!!」「バイクに詳しくなりたい!!」「フォアグラ食べたい!!」という方は、ぜひチャンネルもご覧ください!!

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