憧れの中型バイク免許を取得し、バイクを買いたいと思ったけど「どんなバイクを選べばイイのだろう?」って悩んでいませんか? バイクは排気量やカテゴリーがさまざまで、いろいろ見ているうちに分からなくなりますよね。
そこで今回は、バイク歴40年の筆者が「これからバイクを買いたい!」と思っているライダー予備軍の方に向けて、初心者向けの中型バイクを厳選して紹介します。
初心者の身になって「私だったらコレを選ぶ」というバイクをチョイスしています。デザインや見た目だけでなく、実用的な部分も解説しているので、中型バイクの購入を検討されている初心者の方は、ぜひ最後までご覧くださいね。
【ベテランライダーが徹底解説】 初心者におすすめのバイク7モデルはこれだ!
バイク歴40年の筆者が『過去の初心者だった頃の自分自身に勧めるバイクを選ぶ』という目線でチョイスしたバイクを紹介します。まずは、初心者におすすめのバイクを7モデル、ご覧ください。
この章で紹介するバイクを選んだ理由は、次の章以降で解説します。
【250ccクラス】 おすすめモデル3選
250ccクラスは、なんといっても扱いやすさが魅力です。街中からワイディングまで、扱いやすくて走りも楽しい! そんなバイクたちを紹介します。
CB250R(ホンダ)
オシャレにバイクライフを楽しみたいならCB250Rがおすすめです。CB250Rは初心者はもちろん、ベテランになっても十分楽しめます。
おすすめの理由は、その「軽さ」。車重が144kgでテーパーハンドルだから取り回しもラクです。
また「スリッパークラッチ」は、シフトダウン時の衝撃をやわらげるシステムなので、コーナー手前の減速とシフトダウンをスムーズにできます。
伝統ある「CB」の名を冠した楽しいモデル。それがCB250Rです。
全長 | 2,020mm |
全幅 | 805mm |
全高 | 1,045mm |
シート高 | 795mm |
ホイールベース | 1,355mm |
車両重量 | 144kg |
燃費(WMTCモード値) | 33.7km/L |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 |
排気量 | 249cc |
燃料タンク容量 | 10L |
最高出力 | 20kW(27PS) / 9,500 rpm |
最大トルク | 23Nm / 7,750 rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 110/70R-17 |
タイヤサイズ(後) | 150/60R-17 |
価格(税込) | ¥564,300 |
YZF-R15(ヤマハ)
ライトウェイト・スーパースポーツに乗りたいのなら、YZF-R15がおすすめです。兄貴分であるYZF-Rシリーズの血脈を色濃く受け継ぎ、レーシーなデザインながら乗りやすさも追求してあります。
「YZF」の名前にふさわしく、倒立式フロントフォークなど、レースからのフィードバック技術が随所に活かされているモデルです。
中途半端とも思える150ccですが、ワインディングも街中も、キビキビした走りを楽しめます。高速も走れます。
全長 | 1,990mm |
全幅 | 725mm |
全高 | 1,135mm |
シート高 | 815mm |
ホイールベース | 1,325mm |
車両重量 | 141kg |
燃費(WMTCモード値) | 50.2km/L |
エンジン形式 | 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 |
排気量 | 155cc |
燃料タンク容量 | 11L |
最高出力 | 14kW(19PS) / 10,000rpm |
最大トルク | 14Nm / 7,500rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 100/80R-17 |
タイヤサイズ(後) | 140/70R-17 |
価格(税込) | ¥550,000 |
ジクサー250(スズキ)
ジクサー250は、実用性を重視した、初心者にも扱いやすいバイクです。ハイスペックではなく、実用性を重視した扱いやすいパワー特性のSOHC油冷単気筒エンジンを搭載。低回転からトルクを発揮する扱いやすいパワーが魅力です。
デザインは特徴的で、遠くから見ても、ひと目で「ジクサー」と分かります。バーハンドル(アップハンドル)採用で、ポジション的に乗りやすく、取り回しもしやすいバイクです。
個性的で実用性重視のバイクをお探しのライダーに、ジクサー250はおすすめしたいバイクです。
全長 | 2,010mm |
全幅 | 805mm |
全高 | 1,035mm |
シート高 | 800mm |
ホイールベース | 1,345mm |
車両重量 | 154kg |
燃費(WMTCモード値) | 34.5km/L |
エンジン形式 | 油冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 |
排気量 | 249cc |
燃料タンク容量 | 12L |
最高出力 | 19kW(26PS) / 9,300rpm |
最大トルク | 22Nm / 7,300rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 110/70R-17 |
タイヤサイズ(後) | 150/60R-17 |
価格(税込) | ¥481,800 |
【400ccクラス】 おすすめモデル2選
400ccは、やはりパワーがあり、余裕の走りを楽しめます。ここでは、初心者だけでなく中堅・ベテランクラスも楽しめるバイクを紹介します。
Z400(カワサキ)
Z400は400ccのバイクながら、軽くて扱いやすいバイクです。車重は250cc並の166kg。250と同じ車体に400ccエンジンを搭載しているからです。搭載しているのはハイスペックエンジンではないものの、軽い車体と相まってワインディングロードや峠道なども楽しめるように設計してあります。
また、ライダーの体格に合わせることができるシステム「エルゴフィット」を採用しているので、ライダーは自分に適したポジションに設定できます。小柄なライダーも大柄なライダーもベストポジションにできるバイクです。
全長 | 1,990mm |
全幅 | 800mm |
全高 | 1,055mm |
シート高 | 785mm |
ホイールベース | 1,370mm |
車両重量 | 166kg |
燃費(WMTCモード値) | 25.7km/L |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒 |
排気量 | 398cc |
燃料タンク容量 | 14L |
最高出力 | 35kW(48PS) / 10,000rpm |
最大トルク | 37Nm / 8,000rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 110/70R-17 |
タイヤサイズ(後) | 150/60R-17 |
価格(税込) | ¥726,000 |
NX400(ホンダ)
道を選ばず、長距離をツーリングしたいなら、NX400がおすすめです。一回の燃料満タンで、航続距離は(走り方にもよりますが)400km以上も可能です。アドベンチャーツアラーのNX400は、アスファルトの道路(オンロード)も未舗装路(オフロード)も走破できるよう設計されており、その両方ですぐれたパフォーマンスを発揮できるタイヤが採用されています。
また、スリッパークラッチ(シフトダウン時のショックをやわらげる機構)の採用などで、初心者も乗りやすいバイクです。
ただし、車体が大柄で重いので、小柄なライダーには、取り回しが難しいかも知れません。
全長 | 2,150mm |
全幅 | 830mm |
全高 | 1,390mm |
シート高 | 800mm |
ホイールベース | 1,435mm |
車両重量 | 196kg |
燃費(WMTCモード値) | 28.1km/L |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒 |
排気量 | 399cc |
燃料タンク容量 | 17L |
最高出力 | 34kW(46PS) / 9,000rpm |
最大トルク | 38Nm / 7,500rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 110/80R-19 |
タイヤサイズ(後) | 160/60R-17 |
価格(税込) | ¥891,000 |
【個性派ライダー向け】 おすすめモデル2選
「ほかのライダーとは違うバイクに乗りたい!」と思う人もいることでしょう。ここでは、ひと味違うバイクに乗りたいライダーにおすすめのバイクを紹介します。
CLASSIC 350(ロイヤルエンフィールド)
ほかのライダーとかぶりたくないなら、CLASSIC 350がおすすめです。インドに本拠地を構えるロイヤルエンフィールドのバイクは、日本国内においては少数派です。
「インド製?」と思うかも知れませんが、ロイヤルエンフィールドのバイクは、高いクオリティが魅力です。イギリス生まれのロイヤルエンフィールドは、今や世界各国での販売実績があり、CLASSIC 350は1950年代そのままのデザインなど、クオリティの高さで人気を集めています。
CLASSIC 350は見た目とは裏腹に中身は現代のものを装備しています。ただし、車体が重くエンジンパワーが非力なので、パワーを求めるライダーには向いていません。
単気筒エンジンでゆっくりトコトコ走りたいライダー向きのバイクです。
全長 | 2,145mm |
全幅 | 785mm |
全高 | 1,090mm |
シート高 | 805mm |
ホイールベース | 1,390mm |
車両重量 | 195kg |
エンジン形式 | 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒 |
排気量 | 349cc |
燃料タンク容量 | 13L |
最高出力 | 14.9kW(20.2PS) / 6,100rpm |
最大トルク | 27Nm / 4,000rpm |
変速機形式 | 常時嚙合式5段リターン |
タイヤサイズ(前) | 100/90R-19 |
タイヤサイズ(後) | 120/80R-18 |
価格(税込) | ¥694,000〜 |
生産国 | インド |
ADV160(ホンダ)
ADV160は、普段使いにもってこいのバイクです。スクーターなので乗りやすく、気楽に走り出せます。また、運転しやすく扱いやすいのもスクーターならではの特徴です。
ADV160は、ほかのスクーターとは違います。オフロードも走れるタイヤを装備し、街中はもちろん、ちょっとしたフラットダートも走行可能です。HSTC(Honda セレクタブル トルク コントロール)を備えており、雨や砂利などの滑りやすい路面もアシストしてくれるので初心者にも安心。
ADV160は、通勤・通学からフラットダート、高速道路まで幅広くカバーするスクーターです。
全長 | 1,950mm |
全幅 | 760mm |
全高 | 1,195mm |
シート高 | 780mm |
ホイールベース | 1,325mm |
車両重量 | 136kg |
燃費(WMTCモード値) | 42.5km/L |
エンジン形式 | 水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 |
排気量 | 156cc |
燃料タンク容量 | 8.1L |
最高出力 | 12kW(16PS) / 8,500rpm |
最大トルク | 15Nm / 6,500rpm |
変速機形式 | 無段変速式(Vマチック) |
タイヤサイズ(前) | 110/80R-14 |
タイヤサイズ(後) | 130/70R-13 |
価格(税込) | ¥473,000 |
【選び方】主な使い方や乗り方を重視しよう!
あなたはバイクで何をしたいですか? 主な使い方やシチュエーション、乗り方別のシーンを考えましょう。
この章では「主に何を重視するか?」により変わる、バイクの選び方を解説します。
通勤・通学で選ぶなら軽量で扱いやすいモデル
通勤や通学メインで使うのであれば、軽量で扱いやすいモデルがよいでしょう。毎日使うことも想定するのであれば、燃費も重要な要素ですね。
ADV160(ホンダ)のようなスクーターは扱いやすく乗りやすいので、通学や通勤に適しています。
スポーティーに攻めたいならスパルタンなモデル
スポーティに峠道やワインディングロードを攻めたいのであれば、400ccのスパルタンなモデルはいかがですか? カワサキのZ400はスパルタンでカッコよく、街中でも違和感のないスタイルでおすすめです。
長距離ツーリングを快適に乗るならアドベンチャーツアラーモデル
長距離ツーリングやバイクで泊まりがけの旅に出たいのであれば、ホンダNX400のようなアドベンチャーツアラーモデルがおすすめです。長距離ばかりでなく、あらゆる道を走破することを考えて設計されているので、どこでも走れて、旅が楽しくなりますよ。
レトロな雰囲気が好きならクラシックデザインモデル
レトロでクラシカルな雰囲気のバイクに、オシャレに乗りたいのであれば、ロイヤルエンフィールドのCLASSIC 350のようなバイクはいかがでしょうか? 伝統的なデザインですが、中身は現代の最新技術。そして扱いやすいので初心者からベテランまで楽しめるモデルです。
単気筒ネイキッドモデルは個性派ライダーにオススメ
個性的なモデルをお探しであれば、CB250Rのような単気筒でネイキッドスタイルのバイクがおすすめです。シンプルな単気筒エンジン搭載のモデルであれば、街乗りはもちろん、ツーリングも楽しめますよ。
【後悔しないバイク選び】中型バイク選びのポイント5つ
買ったあとに後悔しないためには、ポイントを押さえてバイクを選ぶことが重要です。この章では、筆者がバイクを選ぶ際に、実際に重視しているポイントを列挙します。
デザインや好みも大切ですが、主要諸元(装備や性能)にも着目しましょう。
排気量
排気量を決めましょう。バイクは排気量により、パワー・燃費・維持費が変わります。排気量が250cc未満のバイクは車検がないので、維持費は安い傾向です。一方、250ccを超えるバイクは、パワーはあるのですが車検があるので、年間トータルの維持費は高くなりがちです。保険料や税金も排気量で変わってきます。
車重
バイクを選ぶ際には、車重も重要なポイントです。車重が重いバイクは初心者に扱いにくく、走ってないときの取り回しもラクではありません。一般的にエンジンの気筒数が少ないバイクほど、車重が軽くなる傾向です。4気筒のような多気筒モデルより、単気筒エンジン搭載モデルの方が車重は軽くなります。
シート高
シート高にも着目しましょう。シート高は、高いより低い方が足つきがよくなり扱いやすくなります。
ただし、オンロードモデルでは、シート高が低くても横幅がある場合は足つきが悪くなるときがあるので、シート幅にも注意が必要です。
シート幅はカタログに載ってないことが多いので、実車に乗って確認する方がよいでしょう。
燃費とタンク容量
燃費は重要な要素です。燃費は航続距離(1回の燃料満タンで走れる距離)に大きく影響します。
タンク容量も大切です。長距離ツーリングに出る際、目的地によってはガソリンスタンドが少ない場合があり、タンク容量が小さいとガス欠が気になり楽しく走れません。
また、燃費は維持費にも影響します。一般的に、多気筒より単気筒、排気量が大きいより小さい方、車重が重いより軽い方が燃費はよくなる傾向です。
価格
いうまでもなく、価格も重要な要素です。高いモデルは多機能である場合が多く、低価格モデルはシンプルな構造・装備が多い傾向です。ただし、高いからよいモデルとはいい切れないので、価格だけで判断しないようにしましょう。
維持費が安い中型バイク選びのポイント
この章では、学生さんや新卒さん向けに、初期投資(価格)や維持費が安いバイクの選び方を解説します。
コスパ重視なら250cc未満
コスパを重視するなら、250cc未満のバイクがおすすめです。250cc未満のバイクは車検がないからです。車検がないバイクは、年間の維持費を抑えられます。保険料や税金も、車検なしのバイクは車検ありバイクに比べて安くなります。
最初は安く買える中古バイクもあり
初心者が最初にバイクを買う際の選択肢として、中古バイクもありです。中古車は新車に比べて安いことが多いからです。
ただし、中古車は安いけどハズレの場合もあります。中古車を買う際は、信頼できるバイク屋さんを探し、信頼できる先輩ライダーに検討中の中古車を見てもらいましょう。
インターネットで探して買う場合は、可能であれば実車を見にいくことをおすすめします。インターネットの画像だけでは情報が足りないからです。
長く乗れるバイクは長期的に見れば安くなる
買ったバイクに長く乗り続けると、結果的にコスパがよくなります。新車も中古車も、デザインや主要諸元、整備性など、長く乗れるバイクを選ぶことが重要です。
壊れにくく飽きが来ないデザインのバイクに乗り続けると、長期的に見てコスパはよくなります。
長く乗るためには、普段のメンテナンスも重要です。
まとめ:長く楽しめるバイクを選ぼう!
今回は「初心者におすすめ」のバイクを7モデル、厳選して紹介しました。「初心者向け」として選んでますが、実は中堅クラスやベテランも楽しめるバイクたちを選んでいます。つまり、この記事で紹介しているのは、初心者を脱して中堅・ベテランになっても楽しめる、長く付き合えるバイクたちなのです。
バイクを選ぶ際は、ぜひ長く楽しめるバイクをお選びください。長く乗るほどバイクはいい相棒になり「以心伝心」になります。
この記事が読者の皆さまのお役に立てば嬉しいです。読者の皆さまのバイクライフを応援しています。
投稿者プロフィール
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熊本県在住。生まれも育ちも熊本。
阿蘇をこよなく愛する生粋の熊本人。
昭和の時代に限定解除し、原付/中型/大型の所有歴あり。
現在の愛機はKawasaki 250TR。
愛機250TRで一日500km(下道)を走破することもある、元気おやじライダー。
「安全第一、無事帰る」をモットーに、今も安全運転を模索しながら走り続けている。
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