ブレーキパッドが減っていませんか? 交換するのなら、社外品を選んでみてはどうでしょう。世の中には高性能なブレーキパッドがたくさん販売されています。
しかし、何を選べばよいのかわからないライダーもいることでしょう。
そこで今回はバイク歴40年の筆者が、使ったことのあるブレーキパッドやおすすめのブレーキパッドをご紹介いたします。
ブレーキパッドに関連するパーツも解説しますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
トップ画像引用元:デイトナ公式サイト
ブレーキパッドとは
オートバイのブレーキシステムを構成する重要なパーツのひとつが、ブレーキパッドです。ディスクローター(円盤)をブレーキパッドが挟み込む際に発生する摩擦力でバイクを減速させます。
ブレーキパッドには、大きく分けて「セミメタルパッド」と「シンタードパッド」の2つの種類があります。
セミメタルパッド
セミメタルパッドの長所はコストパフォーマンス。価格はシンタードパッドに比べ安価です。コントロールしやすいので、多くのバイクに純正で装備されています。ただし、雨天走行時の制動力が落ちる場合があるので、注意が必要です。
シンタードパッド
シンタードパッドは金属素材(金属粉など)を高音で焼き固めたパッドです。「焼結パッド」とも呼ばれています。
セミメタルパッドより高い制動力を発揮する物もあり、雨天においても制動力は安定しているのが特徴です。
ただし硬い製品も多く、ものによってはディスクローターの減りが早まる場合があります。
ブレーキパッドの選び方
では、何を選べばよいのでしょうか。この章ではバイクに合ったブレーキパッドの選び方を中心に解説します。
バイクのカテゴリーや乗り方で選ぶ
バイクにはさまざまなカテゴリー(種類)があります。排気量も50ccから1,000ccオーバーまで、いろいろです。
まず、あなたのバイクのカテゴリーや種類、特性をよく理解しましょう。
純正(ノーマル)で装備されているブレーキパッドの種類を確認するのもよい方法です。
- セミメタルパッド…小排気量で軽量、パワーが低めのバイクに装備されていることが多い。
- シンタードパッド…大排気量で重く、ハイパワーのバイクに装備されていることが多い。
あなたのバイクの特性と候補にあげているブレーキパッドの特性をよく理解して検討しましょう。
コスパ? 制動性能? 何を優先するかで選ぶ
あなたがブレーキパッドに求めるものは何ですか? 制動力ですか? それともコストパフォーマンス(耐久性)ですか?
あなたがブレーキ(ブレーキパッド)に求める優先順位を再確認しましょう。
- セミメタルパッド…シンタードパッドに比べ安価。ただし、制動力はシンタードパッドより劣る場合がある。
- シンタードパッド…セミメタルパッドより高価だが制動力バツグン。ただし、ディスクローター(円盤)の減りが早くなることがある。
ブレーキパッドの交換はプロに任せよう!
ブレーキパッドの交換はプロ(バイク屋さん)に任せましょう。ブレーキパッド交換作業の失敗は、重大な事故につながる恐れがあります。整備に詳しくないライダーが安易に触るパーツではありません。
ブレーキパッドの交換は、整備士資格を持つバイク屋さんに依頼することを推奨いたします。プロに任せるほうが安心・安全です。
ブレーキパッドおすすめ5選
【ベスラ】メタルパッド シンタードブレーキパッド
べスラは日本のブレーキパッド製造メーカーです。海外にも広く輸出され、多くのライダーに使われています。
紹介しているべスラのシンタードブレーキパッドは、ディスクローターへの攻撃性が低いのが特徴です。
筆者の愛機(カワサキ250TR)には、現在べスラのブレーキパッドを装着しています。コントローラブルでコスパ的にもいいですよ。
【ブレンボ】ブレーキパッド
1960年代にイタリアで創業されたブレンボ。レース用のバイクで使うライダーも多く、世界中で人気のブレーキパッドです。
バイクメーカーが純正として採用することもある、信頼性の高いブレーキパッドです。
【デイトナ】赤パッド
ベストセラーに選ばれることもある、デイトナの赤パッド。長い歴史があり、安定のコストパフォーマンスと性能を誇る逸品です。多くのライダーに愛用されています。
【CL BRAKES】ブレーキパッドA3+ STANDARD FOR STREET
CL BRAKES は19世紀末にフランスで創業された、長い歴史のあるメーカーです。ブレーキパッドにおいても長い歴史と実績を誇ります。
筆者の愛機に以前装着したことがあります。タッチがよくなったのが印象的でした。
【RK】メガアロイX ブレーキパッド
RKといえば、高品質なチェーンを連想するライダーが多いと思いますが、高品質なブレーキパッドも製造しています。メガアロイXはストッピングパワーの向上を目指しつつ、ディスクローターへの攻撃性を抑えることも目指しているブレーキパッドです。
番外編…【純正】
番外編として、純正(ノーマル)ブレーキパッドも紹介します!
各メーカーが技術を結集して作り上げたオートバイ。純正品がよくないワケがありません。
中には、ブレンボなど、有名メーカーのブレーキが純正で装備されているバイクもあります。
何に替えようか迷ったら、純正を選ぶのもありですよ。
筆者は次回あたり、ディスクローターとともにブレーキパッドを純正に戻してみようと考えています。
ブレーキパッドを交換するなら、これも!
ブレーキパッドを交換するのであれば、ブレーキに深く関係するアイテムも交換するのがベターです。
ディスクローター
ブレーキパッドを交換する際、ディスクローターも点検しましょう。減りは遅いのですが、長い年月乗っていると少しずつ減って、気が付いたら使用限度ギリギリだった…などということがあります。実は筆者の愛機がそうでした。
特に硬いブレーキパッドを使っている場合は、ディスクローターの減りが早くなるので注意が必要です。
ディスクローターの厚みも必ず点検しましょう。
ステンレスメッシュブレーキホース
純正のブレーキホース、もちろん悪くはないのですが…ステンレス製のメッシュ編みされたブレーキホースに交換すると、ブレーキのタッチが変わりますよ。カチッとした感覚で、少ない力でブレーキが効く感じになります。
純正ブレーキホースの多くは、黒い樹脂製のブレーキホースです。樹脂はわずかに伸びる(膨張する)ので、ブレーキレバーを握ったとき、ブレーキホースがわずかに伸びてブレーキのタッチ(効き)が甘く感じる場合があります。ブレーキレバーを握った力の全てがブレーキパッドに伝わっていないといえます。
それに対し、ステンレスメッシュのブレーキホースはほとんど伸びません。つまり、ブレーキを握ったら、握った分がダイレクトにブレーキパッドを動かすのです。
筆者の愛機(カワサキ250TR)は5年ほど前にステンレス製のメッシュ編みブレーキホースに替えました。車重の軽さもあり、軽い力でよく効く、コントロールしやすいブレーキになっています。
ブレーキフルード
パッドを交換する際、ブレーキフルードも一緒に点検しましょう。マスターシリンダーの点検用小窓から見えるオイルが薄い茶色に変色していませんか? 変色は劣化のサインです。
ブレーキフルードが劣化していたら、高性能ブレーキパッドに交換してもブレーキの効きに悪影響が出るかもしれません。
変色していたらブレーキフルードも交換しましょう。交換する際は規格に注意してください。
ブレーキパッドは乗り方でチョイスする!
今回はブレーキパッドについて解説しました。純正以外の社外品に交換する際に気を付けることは、乗り方やバイクの特性をよく考えることです。
ブレーキの効きを優先するのか、コスパなのか、あなたの優先順位をよく考えてください。
そして交換する際は、整備士資格を持つバイク屋さんなど、プロに任せることを推奨します。ブレーキは命に関わる超重要なパーツだからです。
この記事がブレーキパッドを選ぶ際のお役に立てば嬉しいです。読者の皆さまのバイクライフを応援しています。
投稿者プロフィール
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熊本県在住。生まれも育ちも熊本。
阿蘇をこよなく愛する生粋の熊本人。
昭和の時代に限定解除し、原付/中型/大型の所有歴あり。
現在の愛機はKawasaki 250TR。
愛機250TRで一日500km(下道)を走破することもある、元気おやじライダー。
「安全第一、無事帰る」をモットーに、今も安全運転を模索しながら走り続けている。
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