真夏のツーリングで悩ましいのが暑さ。走行中は心地よくても、信号待ちや休憩で止まると熱気がまとわりついてツラ過ぎます。特に市街地では、気温以上の暑さにウンザリした経験がある人も多いのではないでしょうか。
そんな時に羨ましく思うのが、標高の高い高原ルート。信州のビーナスラインや九州のやまなみハイウェイみたいなスポットで、夏でも涼しい風を感じながら絶景の中を走りたい!
でも、関西には標高の高いツーリングスポットは少ないイメージがあります。
ところが地形図を確認してみると、関西にも標高1,000m級のツーリングスポットは意外と多く存在しました。
そこで今回は、週末にすぐ行ける関西の絶景&避暑ツーリングスポットをランキング形式で紹介します。関西ライダーにはおなじみのルートから意外な穴場まで、バイクでアクセスできる、夏でも快適なスポットを集めました。
あなたのお気に入りスポットはランクインしているでしょうか?
標高ランキング!関西で走れる1,000m級の絶景&避暑ツーリングスポット7選
週末の日帰りで訪れやすい、関西の標高1,000m級ツーリングスポットをランキング形式で紹介します。夏の絶景&避暑ツーリングの行き先選びに役立ててください。
※標高は、バイクでアクセスできる道路や展望地点周辺を地形図で確認した目安です。
7位 白谷トンネル周辺(奈良県)|標高約1,000m

三重県尾鷲市から和歌山県御坊市まで、紀伊半島を東西に貫く国道425号線。奈良県吉野郡の白谷トンネル周辺で、標高はだいたい1,000m近くまでグッと跳ね上がります。
1,000m級としてはギリギリ?という絶妙な高さですが、山深さと満足度はトップクラスということでランキング入りです。


以前、スマホを封印して挑んだデジタルデトックス・ツーリングで訪れたのが、まさにこのルート。今回あらためて確認してみると、知らないうちに1,000m級の高地を走っていたようです。
開放的な景色や肌で感じた心地よい涼しさなど、すべて標高の高さゆえだったと改めて実感します。
国道425号線といえば「日本三大酷道」のひとつとして有名なので、どうしても身構えてしまいがち。ですが、この白谷トンネル周辺に関して言えば、そこまで道は荒れていません。
クネクネとしたタイトなコーナーが連続するものの、路面自体は比較的きれいで、思いのほか走りやすい道が続きます。
ただし、走っても走っても終わりが見えない感覚はちゃんと酷道。時間と心に余裕を持って挑みたいところです。
奈良ツーリングの鉄板コースである国道168・169号線に飽きたら、スパイスの効いた国道425号線にそれて、秘境感と涼しさを楽しんでみてはいかがでしょうか。
白谷トンネル周辺を含むデジタルデトックス・ツーリングの全行程はこちらでまとめています。
6位 峰山高原(兵庫県)|標高約1,020m

ススキの名所として知られる砥峰(とのみね)高原の少し南に位置するのが、標高約1,020mに達する峰山高原です。グランピングやウォーターアスレチックなどのレジャー施設をはじめ、夜には満天の星が広がるスポットとしても人気を集めています。
峰山高原の山岳ルートは2種類あって、それぞれで違ったキャラクターの道を選べます。


ひとつは、1.5〜2車線のちょうどいいワインディングロードが続く「大河内高原ライン」。路面がよくて気持ちよく走れる快走路ですが、標高ベースで見ると1,000mには少し届きません。
もうひとつは、さらに高い標高を走れる「峰山広域基幹林道」。こちらはしっかり涼しさを感じられるものの、一部にダート(未舗装)区間があるので、オンロードバイクでうっかり迷い込むとちょっと苦労します。
オンロードバイク乗りには増車欲がちらつき、オフロードバイク乗りには二度おいしいスポットです。
5位 ハチ北高原周辺(兵庫県)|標高約1,060m

ハチ北高原周辺は、正式には鉢伏(はちぶせ)高原と呼ばれるエリアで、スキー場としても有名な関西屈指の高原地帯です。
スキー場内に道が通っているので「バイクでゲレンデを走る」という一風変わった体験ができるのもこのスポットならでは。
ただし、周辺にはダート区間が多く、すべて走ると総延長は30kmを超えます。隅々まで満喫したいなら、オフロードバイクの出番です。

実はここ、私たちも夏の避暑地にしているお気に入りスポットなんです。標高が高いおかげで、寒いくらい涼しくなります。そして夜になれば、満天の星空や天の川を観られる日もあり、愛車を眺めながら焚き火を囲む時間は最高の一言です。
下界の猛暑にウンザリしたら、愛車を連れて天然のクーラーエリアで過ごしてみませんか?
4位 ナメゴ谷周辺(奈良県)|標高約1,140m

惜しくもトップ3入りこそ逃したものの、5位のハチ北高原周辺からさらに80m近く標高を上げ、ナメゴ谷周辺が4位にランクインです。
ここで拝める唯一無二の絶景といえば、まるで山肌を昇っていく龍のように見える独特の景色。尾根筋の広葉樹が、春には山桜、初夏には鮮やかな新緑、そして秋には見事な紅葉へと季節ごとに表情を変え、険しい山肌を鮮やかに彩ります。

ナメゴ谷へのルートは、奈良県の山深くを東西に貫く国道309号線。道中にはみたらい渓谷や天ノ川渓谷といった川沿いの涼しい道が続きます。ただ、道中は1〜1.5車線のクネクネとしたタイトな山道が続き、路面もやや荒れ気味。
最高地点に位置する行者還(ぎょうしゃかえり)トンネルには照明が一切なく、真っ暗闇の中に吸い込まれていくような緊張感が漂い、涼しさと標高はピークに到達します。
急カーブが多く決して走りやすい道ではありませんが、圧倒的な山深さが恋しくなります。どういうわけか何度もバイクを走らせてしまう、不思議な魅力を持ったスポットです。
3位 伊吹山ドライブウェイ(滋賀県)|標高約1,260m

深い山中をじっくり進むスリリングな道から一転、有料道路ならではの圧倒的な走りやすさと整備された極上の路面が迎えてくれる、伊吹山ドライブウェイが3位です。
全長17kmの美しいワインディングロードを登るにつれて、視界はどんどん広がります。終点の駐車場にバイクを停めたときの、琵琶湖を見下ろす大パノラマは、まさに有料道路ならではの贅沢な景色。
その気になれば、山頂まで約20分で到達できる、手軽な登山コースもあります。

伊吹山ドライブウェイを走るにあたり、いくつか注意点があります。
まず、125cc以下のバイクは全面通行禁止。そして、支払いにETCは使えず、現金やクレジットカードなどが利用可能です。また、二人乗りで通行する場合は「運転者が20歳以上、かつ二輪免許の期間が通算3年以上」という条件を満たしていなければなりません。
こうした利用制限や通行料金はかかりますが、 山頂を包む涼しい風と、圧倒的な開放感を味わうだけでも十分に訪れる価値があると思います。
伊吹山ドライブウェイの基本情報
| 電話番号 | 0584-43-1155 |
| 料金 | 2,300円(126cc以上) |
| 営業時間 | 8:00~20:00 ほか |
| 定休日 | 11月下旬~4月下旬 |
| 公式サイト | https://www.ibukiyama-driveway.jp/ |
2位 高野龍神スカイライン(和歌山県)|標高約1,280m

高規格な有料道路の標高を僅差で上回ったのは、関西のバイク乗りなら一度は訪れたことがあるほどの超有名スポット、高野龍神スカイラインです。
関東でいうところの奥多摩周遊道路のような存在(カゲモト談)で、シーズンともなれば多くのライダーで賑わいます。気持ちのいいワインディングが続く一方で、タイトなコーナーも多いのでスピードの出し過ぎには要注意。

最高標高地点にある「道の駅 ごまさんスカイタワー」には展望台(大人300円)があり、紀伊山地の山々を眼下に望む360度の大パノラマが楽しめます。空気が澄んだ日には、四国まで見渡せるそうです。
そして、高野龍神スカイライン周辺の支線も走りごたえのあるルートばかり。時間の許す限り、腰を据えてじっくり巡りたいところです。
高野龍神スカイラインとあわせて走りたい、和歌山のおすすめスポットはこちら。
1位 大台ケ原ドライブウェイ(奈良県)|標高約1,570m

栄えある第1位に輝いたのは、奈良県に位置する大台ケ原ドライブウェイです。標高は約1,570mに達し、関西の有料・無料道路を含めたあらゆる道の中で、最も高い場所を走れます。
ここは人気のハイキングコースとしても知られる大台ケ原へと続く道で、全線にわたって綺麗に舗装され、走りやすさもトップクラス。
しいて欠点を挙げるとすれば、通り抜けできないことくらい。終点は登山用の駐車場になっていて、帰りは来た道を折り返すことになります。
とはいえ、終点まで走りきった達成感もあり、澄んだ空気のなかでひと息つくにはちょうどいい場所です。

そして、道中には思わず足を止めたくなるフォトスポットがあるのも魅力です。遠くの山々まで見渡せる絶景を目にすると、標高の高さをひしひしと実感できます。
ちなみに大台ケ原には、一般向けのAコースから熟練者の同行が必要なDコースまで、さまざまなルートがあります。もしバイクを降りてじっくり歩くなら、しっかりと準備をして臨みましょう。
絶景&避暑ツーリングを快適に楽しむコツ
高標高の山岳道路は、下界とは気候も環境も大きく異なるため、事前の準備や心構えが欠かせません。
最後まで安全に楽しく、快適に満喫するためのポイントをまとめました。
薄手の防風インナーがあると安心
高標高の山岳道路は、下界の猛暑が嘘のように涼しいのが魅力ですが、想像以上に冷え込むことがあります。
一般的に標高1,000m付近では、気温は麓より約6.5℃低いと言われています。さらに、走行風を受けるバイクは、体感温度はそれ以下。
涼みに来たつもりが、凍える羽目にならないため、薄手の防風インナーや、コンパクトに折りたためる防寒具をバッグに忍ばせておくと安心です。
霧や野生動物に要注意!

山岳道路で警戒したいのが、時間帯によって変化する自然の環境です。早朝は濃霧が発生しやすく、日が暮れると野生動物が活発に動き出します。
濃霧に遭遇すると、視界不良だけでなく、小雨の中を走ったくらいビッショビショに。風邪をひかないためにも、先ほどオススメした防寒具を雨具で代用したり、防水性のあるものを選ぶと安心です。
そして、水分を拭き取るタオルやシールドクリーナーを用意しておくと大活躍してくれます。
野生動物に関しては、私も以前、峰山高原に星を見に行った際に鹿の群れと並走したことがあります。暗闇のなかでパッと鹿と目が合ったときは本当にヒヤッとしました。
不意の遭遇を避けるためにも、基本的には日が暮れる前に下山するのが吉です。
給油タイミングは早めがおすすめ
標高が高いスポットの周辺は、ガソリンスタンド自体が少なめです。山の上にあるスタンドは運送コストがかかっているため価格も高くなりがち。
そもそも、奈良や和歌山の山間部では、土日が定休日というお店も少なくありません。
過去に給油をサボって山へ飛び込んだ際は、給油のためだけに40分かけて引き返したこともありました。
また、バイクだけでなく人間の水分補給も忘れずに。高地は空気が乾燥しやすく、呼吸や発汗によって水分が失われやすくなります。
山の上でスタンドや自販機を探してウロウロするくらいなら、逆に休憩がてら一度下山するのもアリです。
関西で手軽に避暑と絶景を楽しもう
信州や東北といった他県の広大な高原ルートと比べてしまうと、関西にはそこまで規格外のスケールを持つスポットは少ないかもしれません。
でも、思い立ったら日帰りでサクッと避暑ができるのは、関西にある山岳道路ならではのメリットです。
今年の夏はぜひ、気温の上がらない早朝のうちに市街地を駆け抜け、絶景と涼を求めて高地ツーリングを楽しんでみてください。
事前の準備と早めの行動さえ心がければ、最高の夏の思い出になるはずです。
ではまた!
投稿者プロフィール

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バイクと旅が大好きな夫婦ライダー、カゲモトです。ハネムーンの東本州1周をきっかけに、北海道1ヵ月旅、九州1年移住をへて、全国を走破しました。
今は関西を拠点に日本中を走り回って、ご当地グルメやB級ツーリングスポット、ミニマムキャンプを楽しんでいます。
愛車はNUDA900R・トリッカー・XL883R改。
執筆担当のカゲ太とご意見番のカゲ美が「実体験にもとづいたモトライフを楽しむヒント」をお届けします。





























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