冬にバイクに乗る時、どんなことに気をつけていますか?
特に初心者の方は、初めての冬のツーリングや通勤は緊張しますね。北陸を拠点とする筆者も、冬は気温が下がり雪が降るのはもちろん、道路が凍結することも多いので、バイクに乗る時は色々と気をつけています。
冬を迎えるライダーに、「冬の時期にバイクに乗る時の注意点」をご紹介します!
■走行前の注意点
●天気予報を確認する
ツーリングの際は、必ず天気予報を確認して、乗る日の状態を把握しましょう。通勤通学で毎日乗るという人も、今日はどんな気候なのかをちゃんと確認しておきましょう。
晴れか雨か、雪が降るかどうか、また凍結の可能性があるかどうか?などを確認し、バイクに乗るべきかどうかを客観的に判断してください。
冬のライディングは、無理は禁物です。ツーリング中にも、携帯やナビなどで天気や雨雲の状態をチェックするといいですね。
●走行前点検をする
冬だけでなくどんな季節でも同じですが、ガソリン・オイル・チェーン・ブレーキ・クラッチ・タイヤ・灯火類などの走行前点検を必ずしましょう。
冬場にはバッテリーが弱っている場合もあります。ひとつずつ焦らずにゆっくりとチェックしても、5分程度で見ることができます。エンジンのかかりが悪いとか、異音がするようなことがあれば、バイクに乗らないという選択肢もあります。
朝の忙しい時、通勤や通学でバイクに乗る人だと面倒な気持ちがあるかも知れませんが、走り出してしまってからトラブルに遭う方が大変です。
■走行時の注意点
●防寒をすること
冬の走行には、冬用のバイクウェアが必須です。冷えると身体が動かしにくくなり、咄嗟の際にも反応できず、怪我をする可能性も高まるからです。また、スピードを出せば出すほど、体感温度も下がります。
バイク用の防寒ジャケット、パンツ、グローブ、ブーツを着用するようにしましょう。防水性や撥水性が高く、保温性も優れたものを選んでください。
さらに防寒インナー、ネックウォーマーやフェイスマスクなどもプラスすればもっと寒さ対策になります。
さらに突然の雨などにも対応できるよう、レインスーツやブーツカバーなど緊急用のグッズも携帯しておくと安心です。最近ラインナップが増えている電熱ウェアやインナーを着用するのもいいでしょう。また、バイクにグリップヒーターをつけるのもおすすめです。
●路面の冷えに注意!朝晩の走行は避ける
冬は気温が低い時にはもちろん、路面も冷えています。路面温度が下がれば、タイヤのグリップ性能も落ちます。走り出してすぐにグッと倒してコーナリングしてしまうと、転倒する可能性が大です。
そのため、朝晩の冷えている時間帯はできるだけ乗らないようにするほうが安全です。
乗り出した後でも、気温が上がるまではコーナーを攻めないようにしましょう。快適にワインディングを走ることができるのは気温が15°~20°程度と考えられます。10°以下の気温ならばもうワインディングを攻めて走るのは諦めた方が安全です。
さらに、晴れていて気温が上がってきても、日陰や橋の上などを走る時には注意が必要です。日陰の路面は日なたと違って冷えていますし、風が吹き付ける橋の上は凍結している可能性もあります。
スピードを出しすぎず、咄嗟の状況に対応できるようにしましょう。特に山方面にツーリングに行く際は、標高が上がるほど気温も下がり、道路が凍結している可能性が高まりますので、慎重に走ってください。
●タイヤの冷えに注意!
上記のように冬は路面が冷えるということで、タイヤも冷えた状態だと、スリップして転倒する危険性が高まります。タイヤが冷えている時に、いきなり深くバンクするのはもちろん危険なのですが、だからといって徐々にバンクしていくのもタイヤが全く温まらないのでとても危険です。
そのため、走りはじめはタイヤを温めるような走行をします。直立の状態でジワ~っとブレーキをかける、低回転からもアクセルを開けてタイヤを路面に押し付ける、といったように走り、前輪も後輪も温まるようにしましょう。
ただ、タイヤをなんとか温めたとしても、冬道で日陰の続く場所などを走っていれば、タイヤはすぐに冷えていきます。さらに休憩を取ればその時にタイヤが冷えます。そのため、気温があがるまではスピードを抑えて倒しすぎないような走りをするよう心がけ、休憩後も気を抜かず慎重に走り始めるようにしましょう。
■走行後の注意点
●バイクの保管は室内でカバーをかけよう
冬には、日々のバイク保管は室内で、カバーをかけておくことをおすすめします。悪天候によるバイクの汚れや傷などから守るというのが一番の理由です。また、盗難やいたずらの抑止にもなります。
カバーはバイクが冷えてからかけるようにすると、結露予防になります。走行後には泥や水分などを落としておき、可能であれば洗車もして、次に乗る際に影響がないようにしておきましょう。
●冬こそメンテナンス
冬場に乗るライダーは、バイクのこまめなメンテナンスが必要です。
寒さで各部のグリスの硬化や劣化が進みがちなため、バイクの動きが悪くなったり、バッテリーが放電して突然エンジンのかかりが悪くなったりすることがあります。
日々の点検を必ず行い、汚れていたら洗車し、必要なものは補充して、劣化しているものは交換など、こまめにバイクのお世話をしましょう。劣化を遅らせるためにも、普段からのバイクカバー保管はとても大切です。
■バイク冬眠時のポイント!
冬はバイクをお休み=冬眠する、という時には、次のことに気をつけましょう。
●ガソリンを満タンにしておく。
タンク内の錆防止と、結露による水分混入防止のためです。
●燃料コックをオフにし、キャブレター内のガソリンを抜く。
キャブレター内のガソリンが揮発して減ってしまうのを防ぎ、パーツの腐食や管のつまりも防ぎます。
ドレンボルトのガソリン吐出口にホースを取り付け、ドレンボルトを緩めて、ガソリンをあらかじめ置いておいた容器(ステンレスなど)に排出させます。
インジェクション車は燃料コックがないので何もしなくてOK!
●バッテリーを外し室内保管する。
乗らない間は電気の消費を防ぐためにバッテリーを外し、できれば室内で保管しましょう。面倒な時には、バッテリーのマイナス端子を外しておくという方法もあります。
●タイヤに空気を入れておく。
タイヤの空気が抜けやすくなるので、保管前に規定値まで入れておくと安心です。
●車体を立てて保管する。
長期間バイクを置いておくと、前後タイヤの接地部分に車重がずっとかかるため、接地面が変形する場合があります。メンテスタンドでバイクを立てておきましょう。スタンドがなければ、地味に大変かもしれませんが、定期的にバイクを動かして設置面をずらすと良いでしょう。
●防錆スプレーなどで錆対策をする
ミラー類、各種ステーなどの錆が発生しやすい金属部分やゴム部分に、無溶剤のシリコンスプレーで錆予防をしておくことをおすすめします。
●バイクカバー、毛布などをかけて保管
保管時はバイクカバーをかけるのは必須です。ただし、保管状態や場所によっては中に湿気がこもることもあるので、定期的にカバーを外すか、カバーの下を少し開けておくと安心です。ちなみに筆者はホコリ対策と湿気対策、傷対策として、冬眠中は毛布をバイクにかけています。
●バイクショップにお願いする方法もある
長期保管に適した場所がない時や、バイクのメンテナンスなどが不安な際には、バイクショップで預かってもらうこともできます。
■冬のバイクもポイントを抑えれば怖くない
冬のバイク走行の注意点・ポイントまとめ!
- 事前に天候を確認しておく
- バイクの走行前点検をする
- 防寒対策をする
- 朝晩の寒い時間帯をできるだけ避けて乗る
- タイヤが冷えているうちは深くバンクさせない
- バイク保管は室内でカバーをかける
- メンテナンスをする
- 日々の走行後や、長期間乗らない冬眠時は適切にバイクを保管すること
一つ一つのポイントをしっかり抑えて、冬のバイクライフを安全に楽しみましょう!
投稿者プロフィール
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GPZ750R改に乗っているねこにんじゃと申します。
ライターでイラストレーターです。
「おすすめグッズを知りたいけど面倒だから誰かまとめて」
「整備について知りたいけど難しいから簡単に知りたい」
などなどのバイクライダーの希望をかなえます。
バイクライフがより楽しくなるような情報を、できるかぎりわかりやすくお届けしていきます。
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