絶版車を蘇らせる“レストア”ってどんな作業？修理とは違うの？

まるで過去からタイムスリップしてきたかのようなレストアバイク。昔を懐かしむ人もいれば、憧れの旧車に目が奪われる人もいるでしょう。もしかしたらレストアしたいバイクをお持ちの方もいるかもしれませんね。

そこで今回は絶版車を蘇らせる“レストア”について紹介していきます。

“思い出のあのバイクにもう一度乗りたい”

そんな願いをかなえるレストア。挑戦してみてはいかがでしょうか。

レストアとは

レストア（restore）。再び構築するといった意味や、もとに戻すという意味があり、自動車やバイクの世界では旧車や絶版車を新車のような状態に戻すことを言います。

一般的には古いバイクを新車のように戻していく作業がレストアとされているほか、不動車になってしまった古いバイクをもう一度乗れるようにする修理もレストアの一つです。

レストアには夢が詰まっている

なぜわざわざレストアをするの？と聞かれたら、それは“夢が詰まっているから”というほかありません。例えば、CBX400Fを新しく乗ろうと思ったら数百万円は覚悟する必要があります。しかし、長い間放置されていて不動車になったCBXなら数十万円で購入できるでしょう。

これをベースとしてキレイに整備すれば100万円程度で美しいCBXに乗れるかもしれません。。

他にもマッハ、ガンマ、RZ、名だたる名車もレストア前提で入手すれば車体は安く手に入ります。時間さえかければ憧れの旧車に乗れるレストアは、夢が詰まっている作業といっても過言ではないですね。

レストアと修理の違い

レストアと修理は作業が混同されがちですが、両者には次のような違いがあります。

• 修理：故障個所を正常に戻す作業
• レストア：経年劣化した部品の交換や整備

つまり、故障個所に関わらず傷んだ部品や外装を修理して、新車のような状態に戻すことをレストアと呼んでいます。

思い出のバイクを蘇らせたいならレストアしかない

思い出のあのバイクにもう一度乗りたい。憧れの旧車に乗りたい。そんな希望を叶えるにはレストアしかありません。レストアはエンジンや駆動系はもちろん、ハンドルやシートに至るまで、すべて新車のように美しく仕上げていきます。

もちろん時間もコストも掛かりますが、どうしても乗りたい絶版車があるなら、レストアを検討してみるのもいいでしょう。

レストアをするには何から始めたらいい？

レストアは、不動車でなければ比較的挑戦しやすいDIYです。修理よりも清掃や美装がメインの作業となるので美しい旧車に乗ってみたい方は是非チャレンジしてみてはどうでしょうか？

最低限の整備の知識と一般的な工具を揃えよう

レストアには最低限整備の知識と一般的な工具は必須です。整備の知識は独学で勉強するのはなかなか大変ですのでYoutubeや雑誌のレストア記事参考にするのがおすすめ。特に部品の名称はなるべく頭に入れておくと作業がはかどります。

工具はホームセンターのセットものではなく、工具メーカーの大型セットが必要です。最低限ラチェットレンチ、ソケット各種、プライヤー、メガネは用意しなくてはいけません。

アストロプロダクツ ツールセット レッド(74点組) TS194

アストロプロダクツ

¥16,390 （2024/11/27 20:55時点 | Amazon調べ）

口コミを見る

Amazon

＼ポイント最大11倍！／

楽天市場

Yahooショッピング

ポチップ

ちなみに、工具は必ず部品出しが完了してから用意しましょう。万が一、部品が手に入らなかった場合には、やむを得ずレストアを断念する可能性もあります。

絶版車の場合部品がどこまで出るかチェック

次に部品出しです。サビている部品や壊れている部品、外装パーツなど、交換しておかなければいけない部品をチェックし、メーカーに在庫の問い合わせを入れます。

この時、発売から20年以上経った絶版車は既に部品の供給が終了している可能性もあるので、すべての部品がそろうかどうかチェックしましょう。

故障している部品が見つからなかった場合は残念ながら個人でのレストアは難しくなってしまいます。

修理できそうな部品と交換しなくてはいけない部品を洗い出す

部品と工具が用意できたら、次は交換が必要な部品を洗い出します。修理したり清掃したりすれば使えそうな部品はそのままにして絶対に交換しなくてはいけない部品から用意していきます。

なるべく交換部品を少なくするのが低コストでレストアを仕上げるコツです。

やる気と根気は絶対に必要

細かな故障診断を行わなければならない不動車のレストアに比べて、実働車のレストアはそれほど難しくはありません。むしろ磨いたり洗ったり、誰にでも挑戦できるけど手間のかかる作業の方が多くあります。

なのでレストアを自分でやるときはやる気と根気は絶対に必要です。やる気十分で覚悟が決まったら、あとはやるだけです。

レストアはある意味究極のカスタム

レストアは発売から何年も経ったバイクを新車のような状態に戻すある意味究極のカスタムです。オプションパーツはついていなくとも、純正を当時のままピカピカに乗るだけで十分目立ちます。マフラー交換や外装ぺイントよりもよっぽど個性が出るレストアバイク。

気になる一台があるならチャレンジしてみては？

関連記事：

整備がもっと楽しくなる！プロ仕様のオススメ工具を紹介

 

2024年10月14日

裏技伝授！整備士ヨシキが解説｜回らないボルト・ナットの外し方

 

2024年05月21日

鏡面仕上げに挑戦！アルミパーツの磨き方(手バフ)と必要な道具

 

2024年04月12日

【バイクのサビ取り完全ガイド！】簡単サビ取り法と長持ちパーツの選び方

 

2024年10月24日

投稿者プロフィール

ヨシキ

元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L

最新の投稿

投稿者アーカイブ

• メンテナンス2025年6月12日【本当にあったバイクのヤバい整備ミス10選！】プロが語る失敗とその代償
• メンテナンス2025年5月2日冬眠明けのメンテナンスは？長期保管したバイクの整備項目を紹介
• メンテナンス2025年2月26日バイクを調整してみよう！体にマシンを合わせて快適ライディング
• ライディング2025年2月12日MXライダーヨシキのライテク講座＃11リーンアウトの使い方