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Moto Connect(モトコネクト) > 記事 > 試乗記 > 【ハスクバーナ スヴァルトピレン801海外試乗記】これぞカウンタカルチャー!シックな佇まいに秘めた脅威のスポーツ性
試乗記ライディングレビュー

【ハスクバーナ スヴァルトピレン801海外試乗記】これぞカウンタカルチャー!シックな佇まいに秘めた脅威のスポーツ性

小川 勤
最終更新日 2024/05/28 18:11
小川 勤
Published: 2024年5月28日
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ハスクバーナ・モーターサイクルズのヴィットピレン401のコンセプトモデルが発表されたのは、2014年のEICMAでのこと。その後、2017年のEICMAでヴィットピレン&スヴァルトピレン401とヴィットピレン701の市販車、スヴァルトピレン701のコンセプトモデルが発表され、市販車は2018年から販売された。そんなハスクバーナのピレンシリーズが2024年、全て刷新。フランスで開催されたスヴァルトピレン801の試乗会に参加してきた。

ハスクバーナ・モーターサイクルズのスヴァルトピレン801と筆者(小川勤)。往路のフライトでロストバゲージしたため、今回は現地で純正ウエア&ヘルメットを借りての試乗となった。

目次
  • エンジンは単気筒から2気筒へ!生まれ変わったスヴァルトピレン801
  • シティスクランブラーにもスポーツバイクにも変身する
  • スヴァルトピレン801は、ミドルレンジ&100ps前後のパッケージを持つソフトスポーツの大本命
  • スヴァルトピレン801 主要諸元

エンジンは単気筒から2気筒へ!生まれ変わったスヴァルトピレン801

ハスクバーナのピレンシリーズの存在感といったらない。どのメーカーにも似たバイクやカテゴリーはなく、独創のピレンワールドを展開。それがスポーツバイク好きだけなく、ファッション感度の高いライダーにも刺さっている。北欧スタイルのシンプルかつ存在感のあるデザインは、とてもモダン。派手さはなく、グラフィックも控えめだが、一目でピレンシリーズとわかる主張は、世代や性別、キャリアや好みによって様々なスタイルに映っているのだろう。

モノトーン基調の高級感のあるスタイリング。スウェーデン語でスヴァルトは「黒」、ピレンは「矢」という意味。だから、カラーは黒い矢をイメージしたこの色のみを展開。2024年8月発売予定で138万9000円。
クロームモリブデン鋼のチューブラーフレームに並列2気筒エンジンを搭載。シンプルなスタイルだが、スポーツ性は高く、燃料を除く重量は181kgに収まっている。
筆者(小川勤)は身長165cm、体重68kg。ポジションは自然なネイキッドでハンドルやステップは馴染みやすい位置にある。車体はスリムでフィット感は良好。
筆者(小川勤)は身長165cm、体重68kg。スヴァルトピレン801のシート高は820mm、重量は181kg(燃料は除く)。足着き性は良く、取り回しも簡単。

スヴァルトピレン801最大のトピックは、799ccの並列2気筒エンジンを搭載したこと。701時代はマニアックなビッグシングルスポーツとしての面白さがあったが、801はツインスポーツとしての楽しさが与えられた。このエンジンはKTMとハスクバーナだけの不等間隔爆発を持ち、それが全てのライドモード、全ての回転で個性を主張。電子制御とも良いマッチングを見せ、扱いやすさ、気持ちよさ、そして速さを約束してくれるのだ。

799ccのDOHCパラレルツインエンジンは、105psを発揮。エンジンの乾燥重量は52kgに収まっている。KTMの75度Vツインと同じ爆発間隔を採用する。

また、シックでファッショナブルなスタイリングながら、スポーティなWP製のアジャスタブルサスペンションを装備。ブロックパターンのピレリ製MT60RSはスクランブラーらしさを醸すが、「さらにスポーティに走りたければタイヤは変更してほしい。そのためにもっともメジャーなサイズを採用しているんだからね」と開発陣は言う。

タイヤはピレリ製のMT60RS。ブロックパターンだが、ロードでのグリップ感も豊富。ブレーキシステムはJ.Juan製。ボッシュ製のコーナリングABSと連動する。
伸び側(赤いダイヤル)と圧縮側(白いダイヤル)を左右で独立させたWP製の倒立フロントフォーク。各減衰力は5段階に調整可能。手で簡単に回せるのが嬉しい。

シティスクランブラーにもスポーツバイクにも変身する

先に発売されているフルモデルチェンジされたスヴァルトピレン&ヴィットピレン401もそうだったが、ピレンシリーズは走り出すと豹変する。

【ハスクバーナ スヴァルトピレン401&ヴィットピレン401海外試乗】北欧デザインにクラストップの45psエンジンを搭載!

 

2024年03月20日

試乗会の先導のペースが速いこともあるのだが、とにかくスポーティなのだ。このときは寒いし、知らない道だし、初めてのバイクだし、ということでライドモードは「ストリート」「レイン」「スポーツ」の中から「ストリート」を選択。「ストリート」のエンジンはとても扱いやすいが十分な速さを発揮。スロットルを開けた際の反応が穏やかなため、中速を使いながら気持ちよく走れる。

軽快なハンドリングを活かしたスポーツ性が魅力。スリムな車体はバンク角も十分。独特の爆発間隔を持つパラレルツインエンジンが気持ちいい。

わざと深いバンクからスロットルを開けたりしながらトラクションコントロールが介入する感触もテスト。メーター内にトラコン介入を示すランプが点滅するが、違和感はない。サスペンションはよく動く設定で、乗り心地も良好。このクラスのバイクとしてはかなりの高性能サスで、スポーツ派には嬉しい装備だ。

リヤサスペンションはWP製。上部はエンジンにマウントするカンチレバータイプ。伸び側減衰力とプリロードの調整が可能。

正直、701シリーズまではポジションやハンドリングにどこか攻めきれない部分があったのだが、スヴァルトピレン801のペースを上げた際のインフォメーションは豊富で、走るほどにその運動性の高さに魅了される。スタイリングからは想像もできない、そのギャップもピレンシリーズの面白さだろう。

オプションとなるダイナミックモードもテスト。こちらはエンジンの出力特性、トラコンやABSの介入度を任意に設定でき、より好みのバイクに仕立てるために必要なファクター。バイクを自分の近づけることで一体感や操っている醍醐味がグンと増すというわけだ。

車体はモノトーンでまとめられているが、メーター内のアクセントにイエローを使用。ライドモードは「ストリート」「レイン」「スポーツ」が用意され、トラクションコントロールやABSの介入度はモードによって変化。さらにオプションのダイナミックパックを入れるとダイナミックモードを使えるようになる。

後半は、エンジン出力を高くし、トラコンと後輪のABSをカット。アグレッシブに走るモードに仕立てて、ワインディングを謳歌した。

スヴァルトピレン801は、ミドルレンジ&100ps前後のパッケージを持つソフトスポーツの大本命

スヴァルトピレン801に乗ってみて、1000cc以下の排気量で100ps前後のパッケージの良さを痛感した。各メーカー、様々なカテゴリーでこうしたパッケージのバイクを持っており、それは欧州ではソフトスポーツとも呼ばれ始めている。

シートベースはアルミの鋳物で独特の質感。シート表皮もきちんとデザインされ、シート下がエアボックスになっている。

ハスクバーナのスヴァルトピレン801もそんな1台。105psのエンジンスペックにハイレベルな電子制御、さらに高性能なアジャスタブルサスペンションや高級感のあるディテールを考慮すると138万9000円はかなりバリューフォーマネーである。

メーターにはコネクティビティ・ユニットを標準装備。このユニットを『Ride Husqvarna Motorcycles』アプリと同期させることで、電話や音楽の選択ができるようになる。
跳ね上がったサイレンサーがスポーツテイストを高めている。サイレンサーエンドも個性的なデザイン。
ブレーキ&クラッチレバーはアジャスター付き。こういったライダーマインドを理解した細かな配慮が嬉しい。

モードやサスペンションで優しいバイクにできるからキャリアの浅いライダーにも勧めやすいし、ダイナミックモードを使えばかなりレベルの高いスポーツバイクに仕立てることも可能。だからハイエンドなスポーツバイクからの乗り換えもお勧めで、ベテランも肩の力を抜いて本格的なスポーツを堪能できる。

派手さのないシックな装いが好みの方も多いはず。気がつけば、近年のネイキッドは険しい顔をしたモデルが多く、大型の丸目ヘッドライトに見つめられるとなぜだかとても安心するし、新鮮なのだ。

何にも似ていないシンプルで普遍的な北欧デザインは、時代に左右されず、自分のライフスタイルを投影しやすく、レトロにもモダンにも未来的にも楽しめる。まさに現代におけるバイク界のカウンターカルチャーがここにある。

独特の形状をした燃料タンクの容量は14リットル。給油口やタンクエンドのデザインも凝っている。

2024年、全モデルを一新したハスクバーナ・モーターサイクルズのピレンシリーズ。日本においてその存在感をどのように発揮していくのか注目したい。

スヴァルトピレン801 主要諸元

エンジン

エンジン形式4ストローク 並列2気筒 DOHC
排気量799cc
ボア/ストローク88/65.7 mm
最高出力77 kW (105 hp) / 9,250 rpm
最大トルク87 Nm / 8,000 rpm
圧縮比12.5:1
始動方法/バッテリーセルスターター/12V 10Ah
変速機6速
フューエルシステムDKK Dellorto (スロットルボディ 46mm)
バルブ形式4バルブ DOHC
潤滑2ポンプ式オイル圧送潤滑
エンジンオイルMotorex, Power Synth SAE 10W-50
一時減速比39:75
最終減速比16:41
冷却方法水/油冷式熱交換器
クラッチPASC™ アンチホッピングクラッチ、機械操作式
エンジンマネージメントBosch製 EMS ライドバイワイヤー
消費燃料4.5 l/100 km
CO2エミッション106 g/km

シャシー

フレーム圧縮パーツであるエンジンを用いたクロムモリブデン鋼製フレーム、
パウダーコーティング
サブフレームアルミ鋳造、パウダーコーティング
フロントサスペンションWP APEX 43 圧縮/伸び減衰力調整可
リアサスペンションWP APEX – Monoshock プリロード/伸び減衰力調整可
サスペンションストローク(前/後)140 mm / 150 mm
フロントブレーキ2x ラジアルマウント4ピストンキャリパー、ローター径:300mm
リアブレーキ1ピストンフローティングキャリパー、ローター径:240mm
ABSBosch 9.3 MP
ホイール(前/後)アルミ鋳造 3.50 x 17”; 5.50 x 17”
タイヤ(前/後)Pirelli MT 60 RS R 17; R 17
チェーンXリング 520
サイレンサーステンレス製一次および二次サイレンサー
キャスター角23.5°
オフセット量32mm
トレール量97,9 mm
ホイールベース1,388 mm ± 15 mm
最低地上高174 mm
シート高さ820 mm
燃料タンク容量14 L
車重(燃料除く)181kg

【ハスクバーナ】新型「Svartpilen 801(スヴァルトピレン801)」を発表

 

2024年04月26日

【ハスクバーナ】2024年新型「Vitpilen」「Svartpilen」シリーズを発売

 

2024年02月22日

投稿者プロフィール

小川 勤
1974年、東京都生まれ。18歳からバイクライフをスタート。出版社に入社後、 20年以上バイク雑誌一筋で編集者生活を送り、バイク誌の編集長を8年ほど
経験。編集人生のモットーは、「自分自身がバイクに乗り、伝える」「バイクは長く乗るほど楽しい!」。過去 には、鈴鹿4耐などの様々なイベ
ントレースにも参戦。海外のサーキットで開催される発表会に招待いただくことも 多く、現地で試乗して感じたことをダイレクトに誌面やWEBに展開してきた。
2022年、フリーランスのモーターサイクルジャーナリストとして始動。
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タグ:スヴァルトピレン801ニューモデルハスクバーナ試乗記
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By小川 勤
1974年、東京都生まれ。18歳からバイクライフをスタート。出版社に入社後、 20年以上バイク雑誌一筋で編集者生活を送り、バイク誌の編集長を8年ほど 経験。編集人生のモットーは、「自分自身がバイクに乗り、伝える」「バイクは長く乗るほど楽しい!」。過去 には、鈴鹿4耐などの様々なイベ ントレースにも参戦。海外のサーキットで開催される発表会に招待いただくことも 多く、現地で試乗して感じたことをダイレクトに誌面やWEBに展開してきた。 2022年、フリーランスのモーターサイクルジャーナリストとして始動。
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