ライダーの大敵、雨。できれば雨の日には走りたくないですよね。
しかし、泊まり掛けのツーリングで宿を予約しているときなど、どうしても出発して走らなくてはならない場合があります。
今回は、そんな雨の日に走る際の準備・装備や運転のポイントを、バイク歴40年、雨男の「むらなす」が解説します。
ちゃんと準備して用心して走れば、雨は怖くありません。雨の日も、楽しくツーリングしましょう。
雨の日の装備と準備のポイント
雨の日は、晴れている日とは準備も装備もかなり違います。
何も考えずに出発して、雨が降り始めたら…地獄を見ますよ!
天気予報を見る
出発する前に天気予報を見るのはマストです。事前に雨が降ることが分かっていれば装備の準備ができます。
逆に雨が降らない(降水確率が低い)場合は、雨対策の装備を減らして身軽に出発できます。
ツーリング先(目的地)の天気予報も調べておきましょう。
ひどい雨が予想される場合はツーリングを延期する勇気も必要です。
最低限の雨対策装備…ビニール袋を常に持っていく
雨の確率が低い日も最低限の雨対策装備…ビニール袋を持ってツーリングに出ましょう。
免許証入れ・財布・スマホなど、濡れてはいけない小物を入れるためのビニール袋…どんなに晴れていても、私は持って出るようにしています。
雨の確率が低くても、山間部は突然の雨にやられることがよくあるからです。大好きな阿蘇を走っている時に、スコールやゲリラ豪雨にやられたことが何度もあります。
突然 雨が降りだした時も、小物を濡らさないためのビニール袋があれば助かりますよ。
私が使っているのは食品用のジップロック。リーズナブルで防水性が高いので、おすすめです。
※完全防水ではないので、ご使用の際は十分注意して自己責任でお使いください。
雨の日は寒い
雨の日は…真夏でさえも、標高が高い山間部を走るときは寒くなります。寒さ対策のウェアなど、持って出るようにしましょう。
酷道、険道、林道を避ける(大きくて路面状況が良い道路を走る)
ただでさえ走りにくい道(酷道・険道、林道)は、雨の日は更に走りにくくなります。
特に山間部の細い道は、石や泥などが増えたり、濁流が道を流れていたりします。落下物や濁流は転倒の原因にもなりかねません。
雨の日は、舗装された大きい道路を走る方が安全です。
雨の日にバイクを運転する時の注意点とポイント
雨の日は危険がいっぱい! 普段にも増して注意が必要です。
タイヤの溝チェック&コーナーで深くバンクさせない
走る前には必ずタイヤの溝をチェックしましょう。タイヤの溝には「排水」という重要な役割があります。溝が減っていると…濡れた路面での排水性が低下して、スリップダウンの原因になりかねません。
そして、雨の日はタイヤのグリップがとても低下します。たとえ溝があったとしても、コーナーリングは低速で、いつもより浅いバンク角で倒し込まずに走りましょう。
急ブレーキ、急発進をしない
急ブレーキも厳禁です。フロントタイヤからスリップダウンする恐れがあります。
急発進はリアタイヤがホイールスピンするかも知れません。
特にパワーと重量がある大型車は「急」のつく運転を避けましょう。
車間距離を更に大きく取る
車間距離が短いと、とっさの場合に急ブレーキをする際、スリップダウンする恐れがあります。晴天の日よりも、更に大きく車間距離を取りましょう。
スリップ注意…白線、マンホール、電車のレール
白線、マンホール、側溝のフタ(網)、電車のレールなど、滑りやすいものを避けましょう。
そして…路面電車には要注意!
私が住む熊本には「路面電車」があります。この路面電車のレールが実は難敵! レールにタイヤをすくわれて転倒したという話を良く聞きます。
転倒を避けるには、線路に対してなるべく直角近い角度で進入することです。浅い角度で進入すると、レールにタイヤをすくわれて転倒する恐れがあります。
路面電車のある都市を走る際は十分注意しましょう。
トラックのうしろはしぶきで視界不良になる
トラックやバスなど、大型車両の真後ろや横に付くと、車が跳ね上げた水しぶきで視界不良になります。
車が跳ね上げた水しぶきには泥や油などの汚れが含まれていることが多く、シールドに付着するとタイヘン!
シールドの汚れは視界不良になるばかりか、傷の原因にもなりシールドの寿命を縮めます。
雨の日は大型車両との車間距離を大きく取りましょう。
水たまりでハンドルを取られる
水たまりで隠れた地面が、ひょっとすると大きく窪んでいたりするかも知れません。何があるか見えない水たまりは避けて走りましょう。
雨の日に便利なバイクグッズ
雨対策の装備を持って出れば、雨は恐くありません。バイク用のレイングッズを揃えましょう。
レインウェア
バイクの雨対策に特化してある、バイク専用のレインウェアを購入しましょう。
正面からの浸水を防ぐ二重構造や、バタつき防止機能を施されているモデルがベター。
視認性を良くするために、明るい色を選ぶのもポイントです。
私はこのモデルの「ブラック&サンビーム」カラーを5年使っています。
厚着になる冬に使うことも考慮して、少し大きめのサイズを買いました。バタつき防止タブがあるので大きめサイズでもバタつかず、快適です。
レインブーツ
ブーツカバーも良いのですが、より防水性を重視するのであればレインブーツがおすすめです。
オシャレで防水機能が高く、アウトドアや街歩きに使えるレインブーツもありますよ。
レイングローブ
雨の日に普段のレザーグローブを使って、ヌルヌル滑ってグリップしにくくなり、ムダに握力を消費して手が疲れてしまった経験が私にはあります。
雨の日専用に作られているレイングローブを使えば、雨の日も快適に操作できますよ。
シールドの曇り止め
シールドの内側に塗るタイプです。
雨のツーリングに、その都度使うのが良いでしょう。
シールドが曇る冬にもおすすめです。
バックミラーの撥水アイテム
曇り止めと油膜取りをいっぺんにできて便利です。
雨の日も楽しく走ろう!
雨って、うっとおしいですよね。しかし、ちゃんと準備しておけば難なく走ることが出来ます。
雨の日の運転で必要な危険予知は、晴れた日の運転にも応用できます。
備えあれば憂いなし。きちんと準備して雨の日も楽しく走りましょう。
レイングッズに関するこちらの記事もぜひご覧ください
この記事が雨対策のお役に立てば幸いです。
それでは、また。
投稿者プロフィール
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熊本県在住。生まれも育ちも熊本。
阿蘇をこよなく愛する生粋の熊本人。
昭和の時代に限定解除し、原付/中型/大型の所有歴あり。
現在の愛機はKawasaki 250TR。
愛機250TRで一日500km(下道)を走破することもある、元気おやじライダー。
「安全第一、無事帰る」をモットーに、今も安全運転を模索しながら走り続けている。
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