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【大型で半ヘルって良いの?】バイク用ヘルメットの安全規格を徹底解説!

悩める読者
半ヘルで大型バイクに乗ってる人がいるけどあれって良いの?

乗車用ヘルメットの安全規格には様々なものがあります。

それぞれどのような特徴があるのでしょうか?

国内外の乗車用ヘルメット安全規格

  • 日本 JIS規格
  • 米国 DOT規格、SNELL規格
  • 英国 BS規格
  • 欧州連合 ECE規格

など

今回は、『乗車用ヘルメットの安全規格5つの解説と、半ヘルで大型バイクに乗ることに違法性はないのか?』というテーマでお話させていただきます!

この記事を読めばヘルメットの安全規格についての理解が深まり、より安心してバイクに乗れるようになるでしょう!

乗車用ヘルメットとは

乗車用ヘルメットの定義は道路交通法施行規則第二章の三 第九条の五に次のように定められています。

(乗車用ヘルメット)

第九条の五 法第七十一条の四第一項及び第二項の乗車用ヘルメットの基準は、次の各号に定めるとおりとする。

一 左右、上下の視野が十分とれること。
二 風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
三 著しく聴力を損ねない構造であること。
四 衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
五 衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
六 重量が二キログラム以下であること。
七 人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。

日本において初めてヘルメットの着用義務が規定されたのは1965年のことです。

最初は高速道路でのヘルメット着用努力義務だけでした。(罰則なし)

その後1972年に最高速度規制が40kmを超える道路でのヘルメット着用が義務化され(罰則なし)、1975年以降に罰則ありの規定ができていきました。

そして現在規定されている乗車用ヘルメットの定義は上記の通り。

この条件を満たしていれば乗車用ヘルメットとして認められ、着用していれば罰則もありません。

『衝撃吸収性がある』『耐貫通性を有する』という部分が曖昧で明確な数値として規定されていないところがなんとも言えませんが、この部分が一般的には『安全基準をクリアしていること』と捉えられています。

また、日本においては【PSCマーク】を取得していないと『乗車用ヘルメットとして販売できない』事になっています。

【PSCマーク】とは、その使用により起こりうる怪我、やけど、死亡などの事故を未然に防ぎ、消費者の安全と利益を保護することを目的とした消費生活用製品安全法で、最低限の安全を認められた製品に付与されています。

販売できないだけで、バイクに乗るときにPSCマークが付いていないヘルメットをかぶっていても違反ではありません。

また、任意の規格で【SGマーク】というものもあり、このマークが付いている製品を使用中に製品の欠陥により事故が起きた場合、最高1億円の損害賠償が支払われます。

こちらは任意の規格なのでSG規格を取得していなくても乗車用ヘルメットとして販売することは可能です。

では、その他の各種安全規格について見ていきましょう。

JIS規格について

バイク用ヘルメットのJIS規格には【JIS T8133 1種(125cc以下用)】【JIS T8133 2種(全排気量用)】があるのはご存知でしょうか?

このJIS規格も任意で取得するもので、SG規格よりも厳しい基準が設けられており、

例えば、衝撃吸収性試験では同じ点に2回の衝撃を加え、複数回の衝撃でも内部が守られるかどうかを確認されます。

また、衝撃を加えた際に内部(頭部)に加わる衝撃が300G以下でなければなりません。

その他にも厳しい基準で様々な試験が課せられています。

DOT規格について

【DOT規格】はアメリカの規格です。

公道で使用できるヘルメットの最低基準を定めたもので、日本で言うJIS規格のようなものですが、安全基準はやや低め。

その根拠となるのは、2020年に実施された第三者認定試験所であるアクトラボによる安全性能テストの結果、多くのDOT認定ヘルメットで性能不足による不合格が続出したことです。

また、国際モーターサイクル連盟(FIM)がレーサーの使用するヘルメットに対して独自の認証を行うFIM認証では、DOT規格のヘルメットは検査対象からも外されています。

DOT規格のみでPSCマークを取得していないヘルメットは、乗車用ヘルメットとして販売できないため「装飾用」「観賞用」として日本の公道では使用できない旨の注意書きがあるはずです。

使ったからといって違反切符をきられることはありませんが、安全性が担保されていないヘルメットで公道を走ることには不安がありますね。

SNELL規格について

SNELL規格は、スネル記念財団という非営利組織によって定められた安全基準です。

この財団は、当時有名なレーサーだったピート・スネル氏がレース事故にあった際、ヘルメットが大きく割れて死亡してしまったことをきっかけに彼の友人たちが設立しました。

利益のためではなく、すべての人の安全のために活動しているのが特徴で、かなり厳しい基準を設けていることで知られています。

約5年ごとに規格内容が見直され、そのたびに厳しくなるという、他の規格では見られない特徴があります。

我らが日本メーカー『アライヘルメット』は、主要ラインナップのヘルメットでJIS規格に加えてこのSNELL規格もクリアしていることをホームページで大々的に公言しています。

アライヘルメットホームページはこちら

5年毎に厳しくなる基準に合わせてヘルメットを製造するためには、新規格の発表があってからでは対応が遅れてしまいます。

各ヘルメットメーカーはSNELL規格をパスするために、常に現行の基準+数%の厳しい基準でテストをおこなっているそうです。

SNELL規格だけでは日本で乗車用ヘルメットとして販売はできないものの、この基準をクリアしたヘルメットは安全性が十分に担保されていると言えます。

BS規格について

BS規格は、イギリスの英国規格協会(BSI)という機関で定められた規格です。

BSIは100年以上も歴史のある、世界で最も古い規格協会とも言われています。

BSIの理念

  • 貿易の促進
  • 廃棄物の削減
  • 消費者の保護

国際規格を取り決めるに当たり、BSIは上記の3つを理念に掲げていて、1959年からイギリスではすべてのバイク用ヘルメットにBS規格認証マークを付けることが義務付けられています。

BSIは世界規模の標準化に積極的に関わっており、世界でも大きな影響力を持つ標準化機関です。

ECE規格について

ECE規格は、欧州経済委員会が定める安全規格。

バイザーや顎の部分まで性能テストをしていることが特徴で、MotoGPや鈴鹿8耐でも使用が認められている国際的な安全基準です。

ヘルメットが壊れることで衝撃を吸収する性能が重視されています。

観賞用ヘルメットってなに?

『観賞用』『装飾用』として販売されているヘルメットは、PSCマークを取得しておらず、乗車用ヘルメットとして販売できないヘルメットのことです。

世界基準の規格をクリアしていても、PSCマークの取得をしていなければ日本では乗車用ヘルメットとして販売することを認められていません。

本当になんの安全基準も満たしていないものから、海外の安全基準のみクリアしているものまで様々なものが販売されていますので購入する際は注意書きをよく読みましょう。

また、公道での使用は自己責任となりますのでご承知おきください。

半ヘルで大型バイクって良いの?

特にアメリカンバイク乗りによく見られますが、半ヘルにサングラスで大型バイクに乗っているライダーさんもよくいますよね。

私も通勤でバイクを使うときには、事務所にヘルメットを置ける場所がないため、サイドバッグに収納しておける半ヘルを使っています。

半ヘルには大抵の場合『125cc以下用』というシールが貼られているので、半ヘルで大型バイクになんて乗ってもいいの??

と疑問に思う方もいらっしゃると思います。

しかし、これは販売するための基準であって公道で実際に使用すること自体は違反ではありません。

ただし、何度も言うように自己責任です。

半ヘルの場合は125cc以下を想定した安全基準しか満たしていないので、速度の出る大型バイクで事故にあった場合、大怪我や死亡のリスクはかなり高まるでしょう。

しかも、多くの大型アメリカン乗りが被っている、頭にフィットしたスマートな半ヘルは観賞用(装飾用)です。

衝撃吸収ライナーが入っていない薄いプラスチックの帽子のようなものなので安全性は皆無と言っていいでしょう。

なぜそんな意味のないものを被るのかというと、アメリカのギャング映画などへの憧れによるところが大きいのでしょうか。

サンズ・オブ・アナーキーというドラマがHuluで配信されたことで数年前からクラブスタイルのハーレーが激増しました。

現在はディズニープラスで配信されています。

また、【サンズ・オブ・アナーキーシーズン7】の最終回から2年後の世界を描いたスピンオフ作品【マヤンズM.C.〜サンズ・オブ・アナーキー外伝〜】も2022年7月22日から配信中!

ディズニーでこんなバイオレンスなギャングドラマを配信するのかと驚きましたが、子供のためにもともと加入していたので時間のあるときに少しずつ観ています(笑)

話がそれてしまいましたが、結論としては半ヘルで大型バイクに乗っても、そしてそれが装飾用であったとしても、道路交通法に違反ではありません。

ただし、推奨はできないのであくまでも自己責任でご使用下さい。

安全規格に通っていないヘルメットで事故に遭い、怪我をしてしまった場合保険が降りなかったり、補償額を下げられてしまうリスクが有ることは覚えておきましょう。

まとめ

今回はヘルメットの安全基準について深堀りしてきました。

今回紹介した以外にも世界にはたくさんの安全基準があります。

日本で乗車用ヘルメットとして販売するためには【PSCマーク】の取得が必須ですが、乗車用ヘルメットとして認められる基準は厳しくありません。

乗車用ヘルメットの規定

  • 左右、上下の視野が十分とれること。
  • 風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
  • 著しく聴力を損ねない構造であること。
  • 衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
  • 衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
  • 重量が二キログラム以下であること。人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。

これらの基準を満たしていれば道路交通法上は乗車用ヘルメットとして認められます。

ヘルメットを購入する際は、どこの国の安全規格を満たした製品なのかを理解した上で、自己責任で購入・使用するようにして下さい。

安全や補償の観点から考えると、やはり日本の規格をクリアして、乗車用ヘルメットとしての安全性が担保された国産メーカーのヘルメットが安心です。

モトコネクトでは他にもヘルメットに関する記事が公開されているので、ぜひチェックして見て下さい!

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PaPa-rider

バイクには、20歳の頃から乗っていて、ホーネット250・CBR1000RR・VRSCDX・XL1200X・FXDBと乗り継いできました。妻と娘の3人家族で、娘がまだ小さいため、なかなか毎週末バイクに乗るというようなことができません。そんな時、縁あってこちらで記事の執筆をさせていただけることになりました。読者の皆様の中には、私と同じような境遇の方々もいらっしゃると思います。そんな皆さんの楽しいバイクライフの一助になるように1記事1記事を丁寧に仕上げさせていただきます。よろしくお願いいたします。

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