バイクを所有するライダーの皆様は、保管時の環境にこだわっていますか?
室内で保管するならまだしも、外でバイクを保管する場合は、常に雨風にさらされるリスクを背負うことになります。パーツによっては劣化を早め、バイクそのものの寿命を削ってしまう場合も…。
そのような状況から大切なバイクを守るための手段として、保管時にバイクカバーをかけておくことをすすめます。バイクの劣化を防ぐだけでなく、盗難やいたずらを防止する役割も同時に担うアイテムです。
この記事では、バイクカバーを購入するべき理由から、選び方、おススメの商品について紹介します。
バイクカバーを購入する目的
バイクカバーは「大切なバイクを様々な外的要因から守りたい!」といった考えを持つ人ほど購入するべきです。
保管時にしっかりとバイクを覆うことができれば、主に下記の効果が期待できます。
バイクカバーの効果
- 車体の劣化防止
- 盗難&いたずら対策
以下、順番に解説します。
車体の劣化防止
バイクカバーは自然現象に起因する劣化から車体を守ることができます。
バイクのパーツは金属やゴムを利用したパーツがいくつも搭載されており、車体を裸のまま長時間雨にさらすとパーツの劣化を早めてしまいます。また、風にあおられた砂やほこりで車体が傷つきます。最悪、雨風が原因でバイクが故障して予想外の修理費を支払う必要も…。
バイクカバーで車体を覆いかぶせることで雨風から守り、劣化や傷つきの防止につながるのです。
なお、バイクカバーは消耗品です。2~3年使用し続けると、太陽からの紫外線により表面が剥げたり素材が破れやすくなります。定期的に買い替えを行いましょう。
性能の高いカバーですら数年で使えなくなるため、カバーをかけずにバイクを保管した場合はどうなってしまうのか。あまり想像したくないですね。
一方で、バイクカバーを外しておくべき場面もあります。雨の後はカバー外側に残った水分や、太陽に地面が照らされることによる蒸発の影響で内側がムレやすくなっています。雨がやんだらバイクカバーを一時的に外してムレをなくし、再びかぶせる手間をかけると、より劣化しづらくなるでしょう。
また、雨風をしのぐためといっても、台風などの強風が吹き荒れる天候下ではバイクカバーは外しておくべき。カバーが強風で大きくあおられバタつくことで、バイク本体が転倒する可能性が増すため逆に危険です。
盗難&いたずら対策
バイクカバーをかけることで盗難やいたずらの被害に遭いづらくなります。
残念ながら、世の中には駐輪場に停まっているバイクを盗み出そうとする輩が大勢存在します。特に高価な車種は高く取引される様で、狙われやすい傾向にあります。一方で、バイクそのものではなくパーツを奪ういたずらを働く人間も。裸のまま保管されたバイクは、泥棒からしてみれば格好の標的になります。
カバーで覆われたバイクは、彼らからしてみればカバーを剥がす手間がかかるため、心理的に狙いづらくなります。製品によってはカバーで覆った状態でロックがかけられるロックホールが搭載されているため、より盗難防止に繋がります。
風雨だけでなく盗難対策にも気を配りたい場合は、黒のカバーを購入がおすすめ。黒は夜間の視認性が悪くなるため、泥棒から気付かれづらくなります。
バイクカバーの選び方
実際にバイクカバーを購入する際は、バイクの車種や利用目的を考えたうえで選びましょう。各メーカーから発売されている製品は、それぞれサイズ・素材・機能が異なるため、選ぶべきアイテムが人によって異なります。
商品の適合車種を確認すること
まずは、自分のバイクが製品の適合車種に入っているのか確認する必要があります。
ほとんどの製品は1種類につき複数のサイズに分けて販売しています。中には大きめのサイズのみに対応したアイテムもあり、実際に自身のバイクをかけるとぶかぶかになってしまう可能性も。逆にきつかったり入りきらない事もあります。これではカバー本来の性能を発揮することができません。
パッケージや通販サイトでは適合車種に関する情報が掲載されています。バイク用品店によっては、購入前にカバーを試着させてくれる場合もあるため、車種に適合するかどうか不安な場合は相談してみると良いでしょう。
価格に大きな差が付く理由は何?
現在、様々なメーカーがバイクカバーを販売していますが、1000円台で買えるものもあれば3万円を越える値段の製品と様々。
価格に差がつく理由としては、以下のような要因が挙げられます。
バイクカバーの価格差
- サイズ
- カバーの素材・性能
- 耐久性
- チェーンロックを通すホール、防風用のベルト等付帯機能
同じ製品でもサイズによって値段に差が発生し、基本的にサイズがL→LLと大きくなるにつれて値上がりします。
一方で、製品ごと値段差はカバーの素材による違いが最も影響します。カバーを構成する素材が防水や防炎といった役割を担うため、素材が性能を分けるといっても過言ではありません。複数の性能を併せ持つ素材は厚みがあり丈夫なため、長期間の使用が期待できます。
また、カバーをかけながらチェーンをかけられるロックホールや、風によるカバーのバタつきを防止するベルトが同梱された製品も少なからず値段に影響します。
付帯機能や様々な性能を持つカバーほど値段は高額になりがち。しかし、バイクに長く乗りたいという目的であれば注目するべき要素となります。
毎日バイクを利用する人は?
通勤・通学といった理由で毎日バイクに乗る人は、特に以下の点に着目して製品を選ぶと良いでしょう。
バイクカバーの選びかた
- 着脱のしやすさ
- ロックホール付き
- 耐熱性
- 防水性
バイクを頻繁に利用するのであれば、カバーの着脱にストレスを感じづらい製品がおすすめ。かぶせて少し調節するだけで装着完了、といった手軽さがあるのかに注目してみてください。
また、帰宅直後にかぶせられるほどの耐熱性を持つかどうかもポイントの一つ。バイクのエンジンを停止後、しばらくはエンジン及びマフラー部分が熱を持ち続けます。この状態でバイクカバーをかけると、素材によっては熱によって溶けてしまうことも。降車後すぐにカバーをかけるのであれば、耐熱性があるかどうかも確認してみましょう。
また、耐熱性能に劣るカバーであっても、別途耐熱シートを購入して熱くなりやすい部位に触れる個所に貼りつけることで対策も可能です。
ツーリング目的でバイクを利用する人は?
週末、月一のツーリング等、レジャーに近い形で利用する方は以下の点を重視して製品を選ぶと良いでしょう。
バイクカバーの選びかた
- 透湿性
- 防水性
- 携帯性
毎日バイクに乗る人に比べると着脱回数が少なく、長期間カバーをかぶせておく機会が増えます。そのため、風雨から車体を守るための性能が重要。また、防水性能はもちろんのこと、カバー内部のムレ防止を目的とした透湿性の高さもチェックしてください。透湿性を謳う製品は、主にエアベントと呼ばれる空気の通り道を確保した機能を持っています。
また、旅先でもバイクカバーを利用したい方にとっては、携帯性も注目ポイント。たたんでコンパクトにまとめ、付属の収納袋に入れて出先に持っていける製品も販売されています。
バイクカバーおすすめ6選
現在販売されているバイクカバーから、おすすめの商品をいくつか紹介します。
値段については筆者が乗車しているYAMAHA MT-25を基準として掲載しております。サイズごとの詳しい値段を知りたい場合は、メーカー公式サイトまたは商品リンクからご確認ください。
デイトナ バイクカバーシンプル
ライダーにとってはおなじみのデイトナから販売中のバイクカバー。カラーは3種類あり、盗難対策を考慮に入れる場合は黒、紫外線防止目的であればグレーといった様に選択が可能。その他、マフラーに触れる箇所に耐熱シート、ミラーに触れる箇所にエアベント、両輪部分にロックホールが搭載されています。防水・透湿・防犯対策といった基本性能を網羅しているため、初めてカバーを利用するといった方におすすめな製品の1つです。
平山産業 バイクカバー 絆
カバーの老舗である平山産業から発売されたオーソドックスなバイクカバー。厚みのある材質で丈夫そうな設計ながら、取り付けしやすい製品となっています。天井部にあたる部分の縫い目をなくすことで、縫い目の隙間から雨漏れする心配がなく、防水性能の高さがウリです。
AMBOOTすぐかけられるバイクカバー
大久保製作所から2022年に発売されたバイクカバーです。他の製品ではあまり見られない持ち手を表面に搭載しており、前後が分かりやすくなっています。側面の広範囲に耐熱シートが装着されており、降車後にすぐに掛けやすい仕様となっています。その他、透湿性を上げるエアベント、ロックホールや風飛び防止のベルトも付属しているため、様々なニーズをかなえてくれる製品となっています。
リード工業 BZ955A チェーンカバー
この製品の最大の特徴は本体底部にチェーンを内蔵していること。裾部がチェーンの重みで落ちるので、従来の製品のようにカバーの裾を引っ張って覆い隠す手間がかかりづらくなります。バイクカバーの装着を少しでも手軽にしたいと思う方は購入するべきアイテムです。
MARUTO バイク用フルカバー(底付)
ここまで覆いかぶせるタイプのバイクカバーについて紹介しましたが、本製品は底部まで覆うフルカバータイプ。裾部分も含めて覆いかぶせる事ができるため、ほこりや雨に非常に強い事が特徴で、長期的な保管に向いています。
レイト商会 匠バイクカバー バージョン2
バイクカバーにおけるハイエンドモデルとしての立ち位置。バイクカバーとしての基本性能を網羅し、適合車種はリアボックス対応のものから特定車種専用モデルまで幅広く対応しています。注目ポイントはインナーとアウターごとに素材が異なる二重構造です。裏地も部位ごとに異なる素材を利用しており、エンジン部分には耐熱の素材を利用し、いずれも全てバイクに触れても傷が付きにくい特徴を持っています。複雑な構造がまさに「匠」と言えるでしょう。
大事なバイクを劣化から守りましょう!
ここまでバイクカバーの特徴や製品について紹介しました。
カバーをかけずに長期間バイクを放置すると外的要因による劣化や盗難のリスクが高まります。「大切なバイクにずっと乗りたい」という願いがあれば、バイクカバーで守ることは必須といっても過言ではありません。
新規購入や、カバーを買い替える際は本記事の情報が参考になれば幸いです。
投稿者プロフィール
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主に千葉、神奈川へツーリングに行くことが好きな鈴木敬です。ライダー歴は今年で3年になりました。スズキですがYAMAHA MT-25乗りです笑
一緒にツーリングに行っていた友人がバイクを降りてからソロツーリングメインになり、月一の遠出やソロキャンプを楽しんでいます。
一人気ままなツーリングをしながら得た知見をお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
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