「バイクの免許を取りました!」でも、「バイク選びで何に乗ったら良いのかわからない」。
そんなバイク初心者の皆さんにおすすめしたいのは、「オールラウンド」なバイクです。
別の言い方をすると、「どんな乗り方にでも対応してくれるバイク」です。
ここでは、バイク歴12年の筆者が、オールラウンドのバイクについて解説し、おすすめのバイクをご紹介します。一緒に見ていきましょう。
オールラウンドなバイクとは?
オールラウンドなバイクとは、舗装道路から未舗装道路、短距離から長距離、低速から高速など、様々な条件下でもストレスが少なく乗れてしまうバイクのことです。
例えば、筆者にとってのオールラウンドなバイクは、次の3つの条件を満たすバイクです。
- 買い物や通勤・通学などの普段遣いに必要な信号スタート時の機敏性や狭い駐輪場でも小回りがきき、バイクの出し入れがしやすいこと。
- ロングツーリングでも安心の積載性(荷物がたくさん載る)と、乗り疲れない楽なポジションであること。
- 高速道路を走れる排気量(125cc超え)であれば、高速運転も安心してできること。
「そんな条件を満たすバイクなんてないでしょ?」と、思われる方もいらっしゃるかと思います。
正直、すべての条件を完璧に満たすバイクを探すのは難しいです。
一長一短があります。
ただ、すべての条件に近づけるバイクは存在します。
それをこれから免許の種類ごと(排気量ごと)にご紹介します。
持っている免許でオールラウンドなバイクが絞れる
「どのバイクに乗りたいか」の選択肢は持っている免許証によって絞ることができます。
バイクの免許には、次の種類があります。
- 原付免許(50cc以下のバイクに乗れる。自動車普通免許を持っていれば運転できる)
- 小型限定普通二輪免許(125cc以下のバイクに乗れる〈AT限定もある〉)
- 普通二輪免許(400cc以下のバイクに乗れる〈AT限定もある〉)、
- 大型二輪免許(400cc超えのバイクに乗れる〈AT限定もある〉)。
以上の免許の種類から、それぞれの免許で乗れる4種類の「おすすめオールラウンドバイク」をご紹介します。
※各モデルに記載の中古車の相場価格は2024年4月時点での参考情報です。
1.【50cc以下】おすすめオールラウンドバイクは「ホンダ ジャイロ キャノピー」
おすすめの理由
- 原付免許があれば乗れます。
- 屋根付きウインドガードで、防風・防雨・防塵の効果が期待できます。
- 大型荷台装備で荷物がたくさん乗ります。
- カスタムをしてリヤタイヤのトレッド幅を500mm以上にし、ミニカー登録をすれば、「ヘルメットの装着」と「二段階右折」が不要です(それでも安全のためヘルメットは着用しましょう)。
残念なところ
- 未舗装走行には向いていません。
- 50ccにしては、値段が少々高めです。
諸元
車名・型式 | ホンダ・2BH-TA03 |
全長(mm) | 1,895 |
全幅(mm) | 660 |
全高(mm) | 1,690 |
軸距(mm) | 1,410 |
トレッド(mm) | 495 |
最低地上高(mm)★ | 85 |
シート高(mm)★ | 700 |
車両重量(kg) | 139 |
エンジン型式・種類 | TA03E・水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒 |
燃料タンク容量(L) | 5.9 |
燃料消費率(km/L) | 54.5(30km/h定地燃費値) |
値段
- 新車:570,900円
- 中古車:80,000~650,000円
2.【50cc超え~125cc以下】おすすめオールラウンドバイクは「ホンダ クロスカブ110」
おすすめの理由
- 車重が軽く、駐輪場での取り回しが楽々できます。
- 未舗装もそれなりにガンガン走れます。
- 燃費がとにかく良い(定地燃費値67.0km/L)。
- スタートダッシュが速く、スピードに伸びがあります。
- カスタマイズできるパーツが多数あります。
- 二人乗りが出来ます。
残念なところ
- 長距離運転はさすがに疲れます。
- 高速道路には乗れません。
諸元概要
車名・型式 | ホンダ・8BJ-JA60 |
全長(mm) | 1,935 |
全幅(mm) | 795 |
全高(mm) | 1,110 |
軸距(mm) | 1,230 |
最低地上高(mm)★ | 163 |
シート高(mm)★ | 784 |
車両重量(kg) | 107 |
乗車定員(人) | 2 |
燃料消費率国土交通省届出値:定地燃費値(km/h) | 67.0〈2名乗車時は60.0〉 |
エンジン種類 | 空冷4ストロークOHC単気筒 |
総排気量(cm³) | 109 |
燃料タンク容量(L) | 4.1 |
ブレーキ形式 | 前輪:油圧式ディスク(ABS) |
後輪:機械式リーディング・トレーリング |
値段
- 新車:363,000円
- 中古車:158,000円〜528,000円
3.【125cc超え~400cc以下】おすすめオールラウンドバイクは「スズキ V‐STROM250SX」
おすすめの理由
- 車検が不要。
- 燃費も良い(ツーリングなら35km/Lくらい)。タンクは12Lあり、満タンだと400kmは走れそうです。
- ハンドル位置は比較的高く、前傾にならずに楽な姿勢で運転できます。
- 「V-STROM250」より27㎏の軽量化を実現しているので、車庫入れ等の取り回しが軽くて楽ちんです。
- 高速走行では、120km/h出してもまだ余裕があるようです。
- アスファルトから未舗装の悪路まで、比較的安定した走りが期待できます。
残念なところ
- シートが高いところです。身長170㎝未満のライダーは、つま先立ちになるかもしれません(別売りで25mm下がるローシートもあります)。
- クラッチが硬めという声もありました。
諸元概要
全長×全幅×全高 | 2180×880×1355mm |
ホイールベース | 1440mm |
最低地上高 | 205mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 164kg |
エンジン形式 | 油冷4ストSOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 19kW(26PS)/9300rpm |
最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/7300rpm |
燃料タンク容量 | 12L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 27゜00′ |
トレール量 | 97mm |
タイヤサイズ(前・後) | 100/90-19M/C 57S・140/70-17M/C 66S |
ブレーキ形式(前・後) | Φ310mmシングルディスク・Φ220mmシングルディスク |
燃料消費率 WMTCモード値 | 34.5km/L(クラス3・サブクラス3-1)1名乗車時 |
製造国 | インド |
値段
- 新車:569,800円
- 中古車:460,000〜598,000円
4.【400cc超え】おすすめオールラウンドバイクは「ロイヤルエンフィールド ヒマラヤ」
おすすめの理由
- スリムなボディで足つきも良い。シートも肉厚。ハンドルは直進性が高く、長時間の運転でも疲れにくいと評判です。
- 「ヒマラヤ」と名付けられたように、標高5000mのエンジンにとっても車体にとっても過酷な環境下でも走れるように設計されていることから、絶対の安心感があります。
- 411㏄という扱いやすい排気量なので、エンジン全開も楽しめます。
残念なところ
- 大型二輪免許が必要。
- 車検等の維持費がかかる。
- 最高速度は120km程度までしか出ないので、スピード重視の人には向かない。
諸元概要
全長 | 2,190mm |
全幅 | 840mm |
全高 | 1,370mm |
シート高 | 800mm |
乗車定員 | 2人 |
排気量 | 411cc |
重量 | 199kg |
エンジン | 空冷4ストローク 単気筒SOHC2バルブ |
最大出力 | 17.9kW(24.3PS)/6,500rpm |
最大トルク | 32Nm@4,250rpm |
トランスミッション | 5速マニュアル |
フューエルタンク | 15L |
ブレーキ | Front=φ300mmディスク/ABS Rear=φ240mmディスク/ABS |
タイヤ | Front=90/90-21 Rear=120/90-17 |
製造国 | インド |
値段
- 新車:874,500~894,300円
- 中古車:549,000円〜749,000円円
結論!オールラウンドバイク選び、筆者は「スズキ V‐STROM250SX」をおすすめします
「オールラウンドバイク選び」4台のうち、筆者なら「スズキ V‐STROM250SX」を選びます。
理由は次の通りです。
スズキ V‐STROM250SXを選んだ理由
- 250㏄であること:(車検が不要で、高速道路も走れる2輪車では最大排気量)。
- 維持費が安く済む:Vストローム250SXは燃費が良い、車検不要。
- 車体価格も安い:250㏄クラスの中では断トツお得な値段。
- オフロードにも対応していながら、舗装路走行に主眼を置いているため、普段使い(オンロード)に合っている。
- スタートダッシュ等、エンジンのレスポンスがよい。
- 特に高速域の伸びが良く、高速走行でもエンジンに余裕がある。
まとめ(オールラウンドバイク選び)
オールラウンドなバイクとは、様々な条件下でも楽に楽しく乗れるバイクのことです。初めて乗る初心者にこそおすすめできるバイクです。
こちらでご紹介したオールラウンドバイクは次の4台です。
- 【50cc以下】は「ホンダ ジャイロ キャノピー」
- 【50cc超え~125cc以下】は「ホンダ クロスカブ110」
- 【125cc超え~400cc以下】は「スズキ V‐STROM250SX」
- 【400cc超え】は「ロイヤルエンフィールド ヒマラヤ」
4台の内、筆者のおすすめは、「スズキ V‐STROM250SX」でした。
二輪免許には、取得できる年齢や二人乗りができる条件、高速道路走行の可否・条件などが種類によってそれぞれ違います。よく調べてから運転しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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【チャリダーからライダーへ】8年前、自転車整備の延長で、ほぼ一人でメンテできるスーパーカブ110(ja10)と出会い、世界が広がる。
【スーパーカブ】走行距離9万キロ。試行錯誤のメンテで失敗(エンジン焼き付き)もあるが、不調から回復するカブから元気をもらっている。
東京生まれ。沖縄在住25年。50歳で人生初の脱サラ。2023年からライターとして活動。「自分で直せる」を皆さんにお伝えできたら嬉しいです。
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