ヤマハ発動機販売株式会社は、”クロスプレーン・コンセプト*¹”に基づく直列3気筒888cm³エンジンを軽量アルミフレームに搭載し、高いスポーツ性と実用機能を備えたスポーツツーリングモデル「TRACER9 GT ABS」の装備を充実し、2025年モデルとして4月15日に発売します。
「TRACER9 GT ABS」について
2025年モデルでは、”The matured Multirole fighter of the motorcycle”をコンセプトに、市街地からツーリングまで多用途でスポーティかつ快適な走りを楽しめ、幅広いニーズに応える多目的なスポーツツアラーとして、さらなる熟成と進化を図りました。
主な変更点は、1)先行車と対向車など周囲の状況にあわせて部分的に点灯・消灯・照射を自動制御する「マトリクスLEDヘッドランプ」やメインキーをONにした際、30秒間減衰力を低下させて車両の取り回しを支援する電子制御サスペンションなど、ライダーをサポートする新技術の搭載、2)フレームの最適化などによる良好な操縦性と安定性の実現、3)電動スクリーン採用をはじめ、居住性やウインドプロテクションの見直しによる快適性向上、4)スマートキー、USB Type-A端子対応ソケット内蔵のストレージコンパートメント、スマホと”つながる”機能*²を備えた7.0インチフルカラーTFTディスプレイなど機能・装備の充実です。
※1 クロスプレーン・コンセプトは、慣性トルクが少なく、燃焼室のみで生み出される燃焼トルクだけを効率良く引き出す設計思想。
※2 専用アプリ「Y-Connect (Yamaha Motorcycle Connect)」をインストールしたスマホと車両を接続し、手元でYRCのセッティングを行ったり、さまざまな情報や画像をメーターに表示できます。さらに「Garmin Motorise」アプリをスマホにインストールし、車両とペアリングすることによって、メーター画面上でナビゲーション機能も使用できます。
カラーバリエーションは、熟成を感じさせる上質感のある”マットライトグレー”と、艶消し色を組み合わせ、コントラストをつけた落ち着きある”マットダークグレー”の2色です。
※本リリースで使用している画像はCG合成によるイメージで、国内モデルとカラーおよび仕様が一部異なる場合があります。
製品情報
名称:TRACER9 GT ABS
カラーリング:
・マットライドグレーメタリック4(マットライトグレー/新色)
・マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー/新色)
発売日:2025年4月15日
メーカー希望小売価格:1,595,000円[消費税10%含む](本体価格 1,450,000円)
TRACER9 GT | ||
---|---|---|
認定型式/原動機打刻型式 | 8BL-RN99J/N722E | |
全長/全幅/全高 | 2,175mm/900mm/1,440mm | |
シート高 | 845mm(低い位置) 860mm(高い位置) | |
軸間距離 | 1,500mm | |
最低地上高 | 135mm | |
車両重量 | 227kg | |
燃料消費率*1 | 国土交通省届出値 定地燃費値*2 |
31.1km/L(60km/h) 2名乗車時 |
WMTCモード値 *3 | 20.9km/L(クラス3, サブクラス3-2) 1名乗車時 | |
原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | |
気筒数配列 | 直列, 3気筒 | |
総排気量 | 888cm3 | |
内径×行程 | 78.0mm×62.0mm | |
圧縮比 | 11.5 : 1 | |
最高出力 | 88kW(120PS)/10,000r/min | |
最大トルク | 93N・m(9.5kgf・m)/7,000r/min | |
始動方式 | セルフ式 | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル容量 | 3.50L | |
燃料タンク容量 | 19L(無鉛プレミアムガソリン指定) | |
吸気・燃料装置/燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
バッテリー容量/型式 | 12V, 8.6Ah(10HR)/YTZ10S | |
1次減速比/2次減速比 | 1.680/2.812 (79/47 X 45/16) | |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 | |
変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 | |
変速比 | 1速:2.571 2速:1.947 3速:1.619 4速:1.380 5速:1.190 6速:1.037 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド | |
キャスター/トレール | 24°25′/106mm | |
タイヤサイズ(前/後) | 120/70ZR17M/C (58W)(チューブレス)/ 180/55ZR17M/C (73W)(チューブレス) | |
制動装置形式(前/後) | 油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ | |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) | |
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | LED/LED | |
乗車定員 | 2名 |
※1燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。※3WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
WMTCモード値については、日本自動車工業会ホームページ(http://www.jama.or.jp/motorcycle/)もご参照ください。
■TRACER9 GT製品サイト: https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/tracer9/
「TRACER9 GT」の新しい特徴
1)ライダーの走行を支援する最新技術の搭載
◎周囲の状況にあわせて点灯・消灯・照射を自動制御する
「マトリクスLEDヘッドライト」を二輪用として世界初*採用
複数のLoビーム用LEDとHiビーム用LEDからなるヘッドライトシステムです。上部に組み込まれたカメラと連動して、周囲の交通状況を判断し、自動的に点灯、もしくは消灯し照射エリアを調整します。
また、車体のバンク角に応じて配光が変化するコーナリングライトとしての機能も有しています。
※ ヤマハ発動機販売調べ2025年2月現在
◎車両の取り回しを支援する電子制御サスペンション
メインキーをONにした際、30秒間減衰力を低下させて車両の取り回しを支援する制御をKYB社と共同開発による電子制御サスペンション「KADS(R)*」に盛り込みました。
※ 「KADS(R)」はKYB株式会社の登録商標
◎街中の扱いやすさに貢献する可変スピードリミッター
YVSL(Yamaha Variable Speed Limiter:ヤマハバリアブルスピードリミッター)
ライダーが設定した任意の速度を超過しないよう、エンジン出力を制限します。速度調整をアシストし、スロットル操作の負担を軽減。システムの作動・調整・解除は、クルーズコントロールの操作スイッチを介して行う他、解除は、スロットルを全閉方向へ押し込むことによっても停止できます。
設定の下限スピードは50km/hです。
2)フレームの最適化などによる走行性の進化
従来モデルのメインフレームを踏襲しつつ、ヘッドパイプ後部のステーとリアサスペンション上部のクロスチューブを最適化。操縦安定性及び、リアサスペンションの作動性に貢献しています。
また、ライダーとタンデムライダーの居住性向上のため、長さを50mm延長(2021年モデル比)した新作のリヤフレームを採用。パイプ径と補強部材を最適化し、従来比で、約150gの軽量化と良好な操縦安定性を実現しました。
3)電動スクリーン採用、居住性やウインドプロテクションの見直しによる快適性向上
新たに無段階100mm可動する電動スクリーンを採用しました。ウインドプロテクション効果による快適性を高めるため、風洞実験とCFD(数値流体力学)解析を繰り返し、フロントのカウリングやスクリーン形状を見直したものです。
またシートは、内部のクッションを増量し、燃料タンクへ繋がる前部を徹底的にスリム化、快適性と足つき性を向上しています。
さらにハンドルの切れ角を2021年モデルの32度から35度へ増大し、取り回しや方向転換の容易化を図りました。
加えてヒップポイント、ハンドルバーの垂れ角と絞り角もそれぞれ見直しました。長距離走行や高速巡航でも、より快適なライディングポジションを実現し、疲労軽減を図っています。
4)機能・装備を充実
多目的なスポーツツアラーとして、以下のような利便性・快適性を充実させる装備を採用しました。
・走行モード切替は、4種のモードを選べる現行の「D-MODE」から、今回新たに「YRC(Yamaha Ride Control)」へと進化させました。走行フィーリングの選択だけでなく、各種電子制御の介入度も選べるようになりました。プリセットの3種(SPORT/STREET/RAIN)の他、2 種のカスタマイズ枠(CUSTOM1/2)を設けています。
・3種類の表示パターンから選べる7.0インチフルカラーTFTディスプレイ。専用アプリ「Y-Connect(Yamaha Motorcycle Connect)」をインストールしたスマートフォンと車両を接続し、スマートフォン上でのYRCセッティングや、電話・メール着信・音楽再生機能などをディスプレイに表示することが可能
・車両のメインスイッチを押し回すことで電源ONとハンドルロックの解除が可能なスマートキーシステム
・USB Type-A端子対応ソケット内蔵のストレージコンパートメント
・操作のしやすさと情報のわかりやすさを優先した新作ハンドルスイッチ
・「ESS(エマージェンシーストップシグナル)」「二段階フラッシャー機能」「消し忘れ機能」を搭載したフラッシャー
・搭載燃料の計測精度が向上した燃料ポンプとインジケーター
5)ツアラーのフラッグシップモデルとしてTRACERらしい新デザイン
”Mind Tracking Partner”をコンセプトに新たなデザインを採用しました。旅へ誘う頼れるパートナーとしてベースモデル「MT-09」の俊敏さを継承しつつ、必要最小限のカウリングでスポーツ性と快適性を両立した新TRACER。車両軸に沿って、適材適所に配置された導風デバイスは、風を”活かす”この車両独特のアローシルエットを表現しています。所有感を満たす意匠の灯火器やコクピット周りに、視覚的なノイズにならないよう作り込まれた補器類やケーブル類など、細部まで質感に配慮しながら、無駄を省いた質実剛健が、見る者を旅への衝動に掻き立てます。
リリース:ヤマハ発動機株式会社
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