バイクパーツメーカーのデイトナは、オートバイ専用ドライブレコーダー・Mio(ミオ)シリーズの新製品『MiVue M802WD』と『MiVue MP30GPS』の発売を発表。8月29日(木)にメディア向け新製品発表&説明会が開催されました。
ドライブレコーダー新商品発表会に潜入、社長の挨拶からスタート
多くのメディア関係者が集まる中、デイトナの織田哲司社長の挨拶から発表会がスタート。司会は『Mio』シリーズのブランドアンバサダーである梅本まどかさんが努めました。
「昨今早まる電子機器の進化のスピードについていくため、2017年から台湾の有数のビックカンパニーであるMiTAC社との付き合いをスタート、2020年からMio商品の取り扱いを開始。日本でのドラレコ普及率が低く10台に1台ほどの印象。もっと普及させていきたい。」と意気込みを語りました。
続いて開発・製造元である台湾のMiTACデジタルテクノロジー社のスティーブ・チャン社長が登壇。
「ドライブレコーダーの製造を始めて15年で1000万台以上の出荷実績があり、全て自社で開発して生産まで行うことで高品質を保つことができている。バイク専用のドラレコは防水や激しい振動に対応しなければならず難易度が高い。アウトドアのナビ等や車の技術などのノウハウを生かし開発した。チャレンジングだった。」と生みの苦しみがあったからこそ現在の成功につながっている様子がうかがえました。
開発までのプロセス
開発担当のデイトナの寺沢長紘氏と、自身もライダーであるMiTACのCJ氏が登場し、いよいよ本題へ。
「今回のドラレコの開発にあたり、ライダーの行動分析やアプリの研究等を行ったり、用品店でケーブルの長さや本体のサイズなどをヒアリングしデータを収集。さまざまなヘルメットへの装着確認を行い、最適なマウントは何かなどを調査し製品化に生かした。2023年には10名のライダーにトライアルを実施した。」と、開発・製品化までの徹底されたプロセスを語りました。
「ただのドライブレコーダーではなくライダーをアシストしていく、そして常にライダー目線で考えてライダーのために革新していく、それがMioの製品です」
2024年の新製品①『M802WD』について
2024年7月に発売したばかりの『M802WD』はスタンダードモデル。昨年発売した『M820WD』はハイエンドモデルにあたります。標準価格は¥40,700(税込)、発売中。
『M802WD』は、前後2カメラ方式で、解像度は1080ピクセル。フレームレート※は最大58fps。『M820WD』に引けを取らない性能です。録画形式は独自規格のSuperMP4で1秒ごとに映像を保存することが可能。防水仕様は本体:IP65、カメラ/コントロールスイッチ/コネクター:IP67と悪天候下での使用も問題ないようです。スマホアプリ「MiVue Pro」でバッテリーの電圧確認ができて便利です。
※フレームレートとは1秒間に何枚の画像を撮影するかを示し、数値が高いほどなめらかな録画が可能になります。58fpsの場合、1秒間に58枚の画像を撮影しそれをつなげて1秒間の動画にしている。
■商品詳細はコチラ
新製品『M802WD』と『M820WD』の違い
■機能
解像度とフレームレートは基本的には同じだが、ハイエンドの『M820WD』にはHDRとソニー製の高感度Starvis™CMOSイメージセンサー、駐車監視の機能やトリップラプスが搭載されている。
■デザイン面
サイズはほぼ同じでデザインの一部(上記画像の赤い部分)の形が異なる。
■カメラ
前後カメラだが、一部色が異なる。
■リモコン・ケーブル類
『M802WD』『M820WD』共通。
CJ氏コメント「新製品『M802WD』は使い方がシンプルなので手軽に使ってもらえる。もしより高機能を求めるのでれば『M820WD』がおすすめ。様々なユーザーに対応できるように製品を増やしています。」
2024年の新製品②『MP30 GPS』について
今回初お披露目となったこれから発売予定の『MP30 GPS』は、ヘルメットに装着するタイプのドライブレコーダー。
前後カメラ搭載で配線不要の充電式タイプなので、車体装着タイプよりも導入のハードルがかなり下がります。目線(ヘルメットの向き)に追従する為、車体の前後カメラでは写らないような角度でも撮影する事ができ、台湾国内では狭い路地などをよく走る宅配デリバリーのライダーにもよく使われているとの事。
複数の車両を所有する方でも1台の購入で賄える点はヘルメット装着式のメリット。
価格は2万円後半を予定。
ヘルメットに装着するマウントはかなりコンパクトで、粘着シートで貼付け式。本体とマウントの間で縦方向の角度調整が可能なので、乗車姿勢に合わせて画角の調整が可能。
ヘルメットの右側につける商品となっており、CJ氏曰く「多くのライダーはインカムを左側につけるため」と、ライダー目線の開発がされいる事がよく分かった。
また、マウントのみの販売も予定しているという事で、複数のヘルメットを所有するライダーでも本体を使いまわす事ができる。細かい部品供給もしっかり対応してくれるのは嬉しいところ。
録画画質は3種類から選ぶことができる。
防水性能はIP67で、台風などの悪天候でも問題なく使用可能。
仕様の特徴
■解像度は2K/1440P(フルHDの1.7倍)と道路の細部まで鮮明に録画。
■フレームレートは58fps なめらかでシャープな映像。
■HDR機能搭載。明るく撮った写真と暗く撮った写真を合成する事で夜間でも鮮明な映像。
■マウントに本体を装着するだけで電源が入り録画開始する、磁器感知機能
■自動電源OFF機能。3分間Gセンサーに動きが無いと自動OFF。
■配線不要の簡単取付。ヘルメットにマウントを貼り付け、本体をマウントにスライドさせるだけ。本体の角度調整も可能。
■3200mAhの大容量バッテリー搭載。撮影時間は4~4.5時間。
■イベント録画機能。 Gセンサーが自動で衝撃検知して録画開始する他、一定以上の傾きと手動にも対応。
■トリップラプス機能。1時間の動画を12分のコマ送り動画にまとめてくれ、その日走行した道のりを友人と共有する事もできる。
■走行軌跡の確認機能。トリップラプス中にGPSで走行の軌跡を保存しGPXファイルで出力ができる。(GoogleMap等に対応)
■ボタンは1つのみの簡単操作。CJ氏曰く「グローブを付けていても操作しやすいボタン設計を意識した。」
まとめ
ますます高性能化が進むドライブレコーダー、MiTAC社の製品開発に対する情熱により今後さらなる進化を遂げるであろう可能性をひしひし感じました。そして、Mioのサブキャッチ「All About You」に象徴されるように、細部にまでこだわり、ライダー目線で設計されている点に深く感銘を受けた発表会でした。
すでに発売中の『M802WD』はもちろん、これから詳細が発表される新製品『MP30 GPS』にもぜひ注目してみてください。
■デイトナ公式サイトはコチラ
【おまけ】画像はお土産でいただいたロゴ入りクッキーとMioのBluetoothスピーカー&ネオプレーンのバッグ
投稿者プロフィール
-
「バイクと人を繋げる」
「ライダーのバイクライフを豊かにする」
という活動理念で運営しております。
バイク用品レビュー、ツーリング、インタビューや特集など、様々なバイクに関するコンテンツを発信しています!
Moto Connectについて