メガネライダーにとってメガネを掛けたままバイクに乗れるかと言う問題は切実です。無理やり掛けているとメガネが壊れることも。裸眼視力0.03のメガネライダーである筆者が情報をまとめました!
視力が低下しているライダーにとって、メガネは必要不可欠です。しかし、一般的なメガネ、ヘルメット、ゴーグルでは、バイク乗りのニーズを満たせないことも。
この問題に対処するため、特別に設計されたバイク用メガネやメガネ用ヘルメット、メガネ用ゴーグルが存在します。これらのアイテムは、快適さと安全性を向上させるために特別な機能やデザインが施されているのがポイント。
例えば、ヘルメットを着用したままでも快適にメガネをかけられる設計や、メガネの曇りを防止する機能などです。
先日(2024年3月7日)、XEAM博多で行われた72eyeworksさんによる『バイク用メガネ相談会』に行ってきました。代表の辻村さんから伺った話も踏まえて、この記事ではバイク用メガネをどのように選べばよいか、詳しく説明します。
バイク用メガネの特徴
ライダーのメガネ選びでは、ヘルメットを被っていても無理なく装着でき、圧迫されても壊れにくい材質、長時間のツーリングでも痛くならないフィット感が大切です。
テンプルの長さや曲げ角度などの微妙な違いで乗車中のストレスが全く変わってきます。
多くのバイクで乗車中は前傾姿勢です。真っ直ぐ前を向いているときにはちょうどよくても、前傾姿勢で上目遣いをするとレンズが視界から外れて前が見えません。
きちんと視界を確保するために顔を上げて運転すると首に負担が掛かって痛くなります。フレームやレンズの大きさ・形状、ノーズパッドの位置や角度の微調整が重要です。
日光や対向車のヘッドライトから目を守り、眩しさを軽減して快適な運転をするためにはレンズ選びも重要。有害な光を取り除く偏光レンズや、紫外線の強さによって色が変わる調光レンズは便利です。
まずは最寄りのメガネ屋さんで相談し、自分に合うメガネを見つけましょう。できればバイク乗りの店長やスタッフのいるお店に行くことをおすすめします。
【バイク専用メガネ】CARBURETOR(キャブレター)
埼玉県鴻巣市にある『72eyeworks(セブンツーアイワークス)』さんは、おしゃれメガネのセレクトショップです。
代表の辻村さん自身もバイク乗りでメガネライダー。しかし、掛け心地の悪さから昔はバイクに乗るときにはメガネを掛けていなかったのだとか。
そこで、自分が快適に掛けられるようにメガネを加工していった結果生まれたのが【バイク専用メガネ】CARBURETOR(キャブレター)
【バイク専用メガネ】CARBURETOR(キャブレター)の特徴
- レンズの傾斜角度まで調整可能
- テンプルは厚さ0.8㎜のステンレス製で細かい曲げ加工が可能
- ノーズパッドは汗にも強いニュクレル製
- 微調整ができるクリングスでズレ落ちにくい
- 曲げても捻っても壊れにくく、軽くて掛け心地の良いフレーム
埼玉県鴻巣市の店舗に行けば、普通のメガネ屋さんではやらないような高度な視力測定もしてくれて、一人ひとりに完璧にフィットする調整が可能です。
関東近郊では出張相談会も多数開催しており、福岡のような地方都市でもたまに出張イベントが開催されます。
出張イベントでは視力測定はできませんが、一人ひとりにフィットするフレームの調整が可能です。度入りレンズは、今持っているものや処方箋があればその通りの度数で注文できます。
メガネ用ヘルメットの特徴
メガネ対応のヘルメットには、メガネのテンプルを差し込むスリットが施されています。(あるいは加工できるようにしてあります。)
スリットがないと、メガネのテンプルが圧迫されるので脱着がしづらくなります。スリットのないヘルメットでも内装のスポンジを加工することでスリットを設けることも可能です。
アライヘルメットの取扱説明書(VZ-RAM SRC)には以下のような記載があります。
アライのヘルメットは、イヤーカップのウレタンパッドに切れ込みが入っています。その部分を切り取り、カバーを掛けて形を整えることでメガネスリットを作ることができます。
ショウエイヘルメットにも同様にメガネスリットを設ける工夫がなされています。(実は調べるまで知りませんでした!)
いつも『圧迫感があるなぁ』と思いながらメガネを押し込んでいたので、今回実際に試してみます。
上の写真はノーマルの状態です。内装のウレタンパッドに圧迫されて少しメガネが浮いています。こんなものだろうと思って今まで気にも止めていませんでした ^^;
ヘルメットから両サイドのチークパッドを取り外します。
チークパッドの白いボタンを外して中のウレタンパッドを引き出してください。
引き出したウレタンパッドの色が違う部分がメガネスリット部です。丁寧に切り取りましょう。
しっかりと糊付けされていて切り取るというよりむしり取るような形になりました。丁寧に作業しないと裏側の本体までちぎれそうになるので注意してください(笑)
左右ともにウレタンパッドを切り取ることができたらまた元通りにチークパッドを取付けて作業終了です。
作業後も見た目には違いがわかりませんが、切り取ったウレタンパッドの厚み分圧迫感が緩和されました。メガネの抜き差しがしやすくなった実感があります。
みなさんもご自分のヘルメットに同様の加工がされていないか確認してみてください。バイク用メガネを作った上でメガネスリット付きヘルメットを被れば長時間のライディングも快適になるでしょう!
メガネ用ゴーグルの特徴
バイクでの走行中には、小石やホコリ、虫などが飛んでくることがあります。目を守るシールドがないと危険ですよね。
しかし、シールドのないヘルメットも多数存在します。そんなヘルメットにはデザインに合わせたゴーグルを着用するのがおすすめ。
メガネ対応のゴーグルは、メガネがすっぽりと収まるように非対応のものより一回り大きかったり、メガネ用のスリットが設けられていたりします。
ただし、すべてのメガネに対応しているわけではないのでサイズは購入前に確認しましょう。可能であれば手にとって試着してみることをおすすめします。
購入前に試着しよう!
バイク用メガネを購入するにしても、メガネ対応のヘルメットを購入するにしても、メガネ対応のゴーグルを購入するにしても、実際に試着することが大切です。
メガネを購入する際にはヘルメットやゴーグルを、ヘルメットやゴーグルを購入する際には使用するメガネを持参していきましょう。
ヘルメット購入時なら、フィッティング時に内装の調整が可能な場合があるのでメガネスリットについても相談できるかもしれません。
そしてメガネの場合、フレームは既製品のため購入してしまうとあとから調整することができません。できてもノーズパッドの角度を調整できるくらいです。
テンプルの長さや形状、材質には注意しましょう。ヘルメットを被った状態でしっかりフィットするかどうかが重要です。
キャブレターなら超細かい調整が可能!
72eyeworks の【バイク専用メガネ】CARBURETOR(キャブレター)なら、一人ひとりに合わせた細かすぎるほどの微調整が可能です。
フレームの材質は、丈夫で軽量な0.8㎜厚のステンレスシート。専用の機材で熱を加えることで簡単に曲げ加工が可能で、頭の形状に合わせて加工してくれます。
普通のメガネは既製品のためテンプルの曲げ加工や切断加工は難しいのですが、キャブレターなら切断も容易。
人間の身体のパーツは、大きさも位置も個人差があります。さらに、被っているヘルメットや乗っているバイクももそれぞれ違うので、最適なメガネ形状は一つとして同じものはありません。
ヘルメットやバイクを持参すれば乗車姿勢や首の角度から最適な形状に加工してくれます。
出張イベントでは、フレームの曲げ加工やレンズの角度調整、ノーズパッドの位置調整しかできませんが、埼玉県鴻巣市の店舗に行けば、更に細かい視力検査や動体視力検査、深視力検査が受けられます。
調整したメガネは、ヘルメットを買い替えたりバイクを買い替えたりした場合でも、店舗(場合によっては出張イベントでも)に持参すれば再調整してくれます。
しっかりと測定してもらいたいので、是非店舗まで足を伸ばしてメガネを作りたいですね♪
まとめ
今回は、裸眼視力0.03のメガネライダーである筆者がバイク用メガネやメガネ用ヘルメット・ゴーグルの特徴について解説してきました。
関東近郊にお住まいのメガネライダーさんたちは、ぜひ一度 72eyeworksさん へCARBURETOR(キャブレター)を見に行ってみてください。
実際に触って、加工する手順を見せてもらいましたが、メガネ自体も軽くストレスなくツーリングに集中できそうでした。
関東圏以外のメガネライダーさんも、最寄りのメガネショップにヘルメット持参で相談しに行ってみましょう。ライダーの店長やスタッフが居るお店ならより親身になって相談に乗ってくれるはずです。
ヘルメットやゴーグルを購入する際には、メガネ対応であることを確認してから購入しましょう。メガネのサイズによってはうまく装着できない可能性もあるので試着することをおすすめします。
また、メガネ対応のヘルメットに関して、今回はアライとショウエイを例に挙げましたが、多くのメーカーのヘルメットで、メガネスリット用に加工されたウレタンパッドが仕込んである事が多いです。
ぜひ一度ご自分のヘルメットを確認してみてください。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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