暖かくなってきたし、長距離・長期間ツーリングに出かけたい!
でも久々に乗ると体中が痛くなるのがつらいんですよね。。。
皆さん、長時間や長距離のツーリングで首や肩、腰が痛くなることはありませんか?
実は私は、バイクに乗り始めるよりも随分と前から肩こりや腰痛に悩まされていました。ここ数年は痛み止めを毎日服用していたほどです😣
ですが医師の先生から
『かなり強い薬を結構な期間服用し続けているから頑張って薬の量を減らしましょう』
と言われて自分なりに運動やストレッチをはじめてみました。
今年に入ってから整体の先生に毎月お世話になっているのですが、数年飲み続けていた薬がなくても平気で生活ができるまでに回復しています!
ということで今回はお世話になっている整体の先生にお願いして、ツーリング中(出発前から帰宅後まで含む)ストレッチを教えていただきましたのでご紹介します。
ストレッチは、左右1セットになっています。左右のあるものは反対側も同じようにストレッチしてください。
整体サロンLaTerre(ラテーラ)
今回快く取材に応じてくださったのは、福岡県福岡市にある『警固の整体サロンLaTerre(ラテーラ)』の古賀亜沙美先生。
整体師歴20年の大ベテランで、内閣府認証NPO法人、メディカル療法師認定協会 整体療法士、健康管理士一般指導員の資格をお持ちです。
先生は18年間移動には主に原付を使っているので、バイク乗車時に体のどこがどういうふうにこわばるのかご自身の身を持って体感されています。
警固の整体サロンLaTerre(ラテーラ)
ツーリング中の肩こり腰痛の原因
ツーリング中は同じ姿勢で長時間動かない状態が続きます。
これは筋肉が固まり、血行が悪くなりやすい状態です。
ツーリング中の肩こり・腰痛の主な原因
- 同じ姿勢で長時間動かない
- 走行風によって体が冷え続ける
- 安全のため常に心身が緊張している
ツーリングを安全に楽しむためにも、不快な症状が重症化しないように心がけましょう。
筋肉の凝りをとり、関節の可動域を狭くしないために体操やストレッチが有効です。
今回は以下の3点にポイントを絞って簡単にできるストレッチをお伝えします。
みなさまの快適なツーリングのために
- 乗車前の体のケア
- ツーリング中の休憩時のケア
- ツーリングから帰宅したあとのケア
乗車前のストレッチ
手首と足首はバイクに乗っているとき最も動かさない部位の一つです。
体の末端である手首や足首が緊張してこわばっていると、肩や腰まで固まりやすくなってしまいます。
バイクに乗る前には手首足首のストレッチをしてほぐしておくのが重要です!
指と手首のストレッチ
まずはゆっくり、大きく丁寧に手をグーパーさせてください。指を大きく動かすことで前腕の筋肉全体をストレッチすることができます。
次に手を開いて、大きく丁寧な動きで仰ぐように手のひらを動かします。
手首と前腕の筋肉を動かすストレッチです。
次に拳を握って手首を回す運動を内回しと外回しをそれぞれ10回ずつ、手を開いた状態で内回しと外回し10回ずつ行いましょう。
手を握った状態、手を開いた状態でそれぞれ動かすことでムラなく全体的に筋肉をほぐすことができます。
肩まわりのストレッチ
緊張して固くなりがちな肩周辺の筋肉をほぐすストレッチです。
顔の前で合掌し、肘もくっつけます。そのまま天井に向けて合掌したまま腕を伸ばし(肘は離れて大丈夫)、肩甲骨を寄せるように脇を締めてください。
足首のストレッチ
乗車前最後のストレッチ。足首はライディングブーツなどでいつも固定されていて、筋肉が固まりやすい状態です。
足首が固まっていると、いざというときに怪我をしやすいので十分にほぐしておきましょう。
まず、ストレッチの前に軽くマッサージをします。
内くるぶしの下、外くるぶしの下、足首の前あたりを『痛気持ちいいくらい』の強さで指圧しましょう。
ここには足首の靭帯をまとめている帯があり、こわばると下肢全体の硬さの原因になります。
次に、足の指と手の指を組むようにして足の指を前後に10回ずつ動かします。
足の指は普段からあまり動かさない場所なので、入念に動かしてほぐしておきましょう。
最後に、足首を回すストレッチです。
内回し、外回しをそれぞれ10回ずつ大きく丁寧に回して足首の可動域を広げましょう。
手首と足首を中心に肩や背中もほぐしてからツーリングに出かけることで筋肉が緩み、関節の可動域が広がるので余計な力が抜け、より安全なライディングが可能になります。
休憩時のストレッチ
ショートツーリングならあまり気にならないかもしれませんが、数時間以上連続して運転するような場合にはこまめな休憩をとって軽くストレッチも行いましょう。
バイクの運転には、思った以上に肉体的・精神的な消耗があります。
休憩のときにストレッチを行うことで運転中に固まった筋肉をほぐし、より快適で安全なツーリングが可能になります。
肩まわりのストレッチ
どんなタイプのバイクに乗っていても、同じ体勢で運転し続けるのは同じです。
前傾姿勢でもアップライトな姿勢でも腕と上半身を支えるために肩は常に緊張しています。
信号待ちや休憩中にはできるだけ肩を動かして筋肉をほぐしましょう。
両肩に手を乗せて肘で円を描くように動かします。内回し、外回しをそれぞれ10回ずつ、大きく丁寧に動かしてください。
体側を伸ばすストレッチ
両手を上に伸ばして、右手で左手首を掴みます。
そのまま掴んだ腕を引っ張るように上体を倒しましょう。
脇が伸びているのを感じながら30秒ほどキープ。呼吸を止めないようにゆっくりと深呼吸し、反対側も同様に伸ばします。
バイクに跨った状態だとバランスを崩して立ちごけしてしまう可能性があるので、このストレッチは休憩中にバイクを降りてからやりましょう。
腰まわりのストレッチ
長時間運転していると、前傾姿勢のSSはもちろんのこと、ネイキッドやアメリカンでも腰が痛くなってくると思います。
足を肩幅に開き、お尻の上辺りに手をおいて上半身を後ろに反らしましょう。
ムリのない範囲で気持ちがいいところで、呼吸が止まらないように深呼吸しながら30秒ほどキープ。
背中全体が伸びて血行が良くなり、腰の痛みが和らぎます。
下半身のストレッチ
バイクに乗っていると、座りっぱなしなので股関節や太ももの血行が悪くなり、筋肉が固まってしまいます。
休憩中のストレッチでは、上半身だけでなく下半身も伸ばしましょう。
前ももは、何かに捕まって右手で右足の甲を持ち、足首をお尻に近づけるようにして伸ばします。
余裕のある人は更に鼠径部(太ももの付け根)を反らすように太もも前面を伸ばしてみてください。
痛気持ちいいくらいのところで大勢をキープし、呼吸が止まらないように深呼吸しながら30秒維持しましょう。
ももの前側のストレッチをしたあとは裏側も伸ばしておきます。両足をクロスさせてそのまま前屈しましょう。
太ももの裏側が伸びているのを感じながら、呼吸を止めずに30秒程体勢をキープ。
前屈することで腿裏だけではなく、腰の筋肉も伸ばすことができます。
ツーリング中にはこまめな休憩と、水分補給・カロリーの補給に加えてストレッチを習慣化しましょう。
こまめに体を動かして筋肉の緊張をほぐし、関節の可動域を広げておくことで軽やかにバイクを操れるようになりますし、怪我の防止にも繋がります。
帰宅後のストレッチ
ツーリングのあとはゆっくりと湯船に浸かり、体を温めましょう。
手首・足首のストレッチ
お風呂ではツーリング中に一番酷使していた手首・足首のストレッチしながら湯船に浸かることで、体を芯から温めて全身の筋肉をほぐしやすくなります。
お尻と股関節のストレッチ
まずはお尻の奥(梨状筋)のストレッチです。バイクに乗っていると座りっぱなしでお尻が痛くなりますよね?
お風呂上がりや寝る前などにゆっくりとストレッチをして体をほぐしましょう。
膝を曲げて座り、片方の外くるぶしを反対の膝に乗せます。
上半身を膝に乗せた足に近づけるようにして、お尻の筋肉を伸ばしましょう。
痛気持ちいいくらいのところで呼吸が止まらないよう深呼吸しながら体勢をキープ。
大殿筋のストレッチ
続いて大殿筋のストレッチ。膝を曲げて座り、両手は後ろについて体を支えながら足を組みます。
上にした足の重みをかけながら反対の足を倒していき、お尻の表面の筋肉が伸びるようにしましょう。
そして痛気持ちいいところで30秒ほどキープ。呼吸が止まらないように注意してください。
前もも・股関節のストレッチ
ももの前側と股関節を伸ばすストレッチです。
片側の足をお尻の方まで持ってきて、反対側の足は外側に曲げておきます。
上半身を後ろに倒しながらももの前側を伸ばしていってください。
余裕があれば上半身を床につけてしまっても大丈夫です。
前ももを伸ばしたまま呼吸を止めないように30秒程体勢をキープしましょう。
背中と腰のストレッチ
次に背中と腰を伸ばしていきましょう。
仰向けに寝た状態から右足を左足をまたぐように交差させ、立てた右膝を左側へ倒すようにして体をひねります。
このとき、交差させた膝を手で抑えながらひねるとより効果的です。
できるだけ伸ばしている足と肩が床から離れないように注意しましょう。
痛気持ちいいくらいに伸ばしたら、呼吸が止まらないように深呼吸して30秒ほど体勢をキープします。
お腹のストレッチ
バイクに乗っているとどうしても前傾姿勢気味に腹筋も固まってしまいます。
うつ伏せに寝た状態から床を押すように腕を伸ばし、上半身を持ち上げましょう。
顎を引いて目線は前へ。背中を反らすのではなく腹筋を引き伸ばすイメージでやると効果的です。
呼吸を止めずに30秒ほどキープしてお腹周りの筋肉を伸ばしてください。
背中周りのストレッチ
最後に背中周りの筋肉を全体的に伸ばしていきます。
肩の真下に手をつき、骨盤の真下に膝が来るように四つん這いになってください。
おへそを覗き込むように背中を丸め、息を吐きながら背中の筋肉を伸ばしていきます。
息を吐ききったら目線を前にして大きく息を吸いながら背中をそらす、というのを30秒ほど繰り返しましょう。
ポイントは、日頃から疲れをためないこと
普段から長時間のデスクワークや運動不足で体のこわばりがひどい人は、ツーリングでも疲れやすい体になっています。
ストレス発散、日頃の疲れを吹き飛ばすためにバイクに乗っているのにかえって体が疲れてしまっては元も子もありません。
せっかくの趣味が体の疲れを重症化させないようにするためには、日頃から体を動かす習慣を身につけることが大切です。
できれば朝晩の体操やストレッチを習慣化させるのが好ましいですね。
ですが、できるだけエレベーターなどを使わずに階段を登ったり、『ちょっとコンビニへ』なんてときに車を使わず歩いて行くだけでも効果があります。
体を動かす習慣をつけて日頃から筋肉を柔らかくしておくことで週末のツーリングが快適になるなんて素晴らしいことだと思いませんか?
私も家から1歩も出ないなんて日もありますので、意識して散歩にでかけたりたまにはスポーツをして体を動かし、運動を習慣化させるよう努めます。
今回取材にご協力いただきました、『警固の整体サロンLaTerre(ラテーラ)』の古賀亜沙美先生、本当にありがとうございました!
投稿者プロフィール
-
バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
最新の投稿
- コラム2024年12月1日【初心者でも扱いやすい!】中型クルーザー&アメリカンおすすめモデル
- コラム2024年11月25日【初心者でも乗りやすい!】中型ネオクラシック&クラシックバイクおすすめ現行車種【10選】
- コラム2024年11月24日【中古バイク選びの落とし穴】「フレーム修復歴あり」の中古車は買っても大丈夫?事故歴や転倒歴について詳しく解説!
- コラム2024年11月22日【あなたの愛車は未来の宝?】プレミアのつくバイクの特徴