実はバイク雑誌やカメラ雑誌に投稿した写真がチョイチョイ採用されている、カメラ大好き元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは!
今回はそんなフォアグラさんが、誰もが持っているスマホでも、バイクをカッコよく撮影する方法をお伝えしたいと思います。
ほんの数秒でできる工夫や、ちょっと意識を変えるだけで、スマホの写真の完成度がグッと上がってくるんですよね。ちょっとしたツーリングの思い出なども綺麗に残せますし、Instagramやfacebookでも印象がまったく異なってきます。今すぐにできるそんなコツをしっかりとお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧になってください。
構図の決め方
まずお伝えするのは、最も大切な構図の決め方です。この構図だけでもまったくレベルの違う写真になりますので、同じ場所・同じ時間帯・同じ位置にバイクを置いて、どれだけ印象が違う写真になるかを見比べてもらいます。
さて、まずこの写真を見てください。この写真を見てどう思いますか?
この写真は、バイクを停めて、ただ自分の目線で撮っただけっていう写真なんですね。 SNSのバイクのコミュニティーなどでも、こういった写真はよく見ますね。別にそれが悪いというわけじゃないんですが、「印象に残る1枚か?」って言われると、決してそうではないですよね。
では、次にこの写真を見てください。
この写真はさっきの写真に比べて、少し工夫しているのがわかりますか?
さっきと違って、バイクの高さに目線を合わせていますよね。そしてバイクだけを撮るのじゃなくて、きちんと風景も入れて撮影をしているので、どこに行った時のものなのかが分かりますよね。ただ、この写真も実はまだ工夫の余地が残されているんです。
まずこの構図は、ド真ん中に写したい主役であるバイクが、ドーンと平面的に置かれてあるだけですよね。これは「日の丸構図」と言って、いわゆる素人写真の定番なんです。プロのカメラマンがあえてこの構図を使うことはありますけれども、大して珍しくもないバイクを、ただド真ん中に置いて撮るだけでは素人写真といえます。
そしてこれだけ大きく背景にスペースを使っている割には、左端には人が写り込んでいたり、正面の海岸から手前にいる人々もゴチャゴチャっと写っていて、写真として考えたときにはプラスになる要素ではないと言えますよね。
ではどのようにして撮影したらいいのか? この写真を見てください。
先ほどの写真で左端に写っていた人はカメラの画角から外し、ゴチャゴチャっと写っていた人々はバイクの陰に隠すことで、すっきりとした印象に仕上がっています。余計なものを映さないことで、主役であるバイクの存在感をより強調することができています。
また先ほどの写真では、バイクに対して垂直なベンチに座っていたため、重なって一人のように見えていた3人が、しっかりと3人並んで写っていって、旅先で何かを語り合っているような雰囲気が出ていますよね。そして、バイクも正面からではなく斜めから撮影することで、車体にも立体感が表現されています。
今回例に挙げた3枚の写真は、すべてバイク動かさず、約2分程度の間の同じ時間で、角度や構図だけを変えて撮影した写真です。いかに構図が大切なのかご理解いただけましたか?
また使用したスマホも、中国製で2万円代の格安SIMフリーのスマホです。決して最新型のiPhoneではなく、もちろん一眼などの高級カメラではありません。1円もお金をかけず、意識一つだけで、ここまでバイク写真の印象をアップさせることができるのです。
ではこういった写真を自分で撮影するためにはどうすればいいのか、簡単に説明をします。
とても簡単なやり方なんですけれども、まず3分割構図というものを意識してください。
多くのスマホのカメラ画面の設定の中に、「グリッド線を表示する」という機能があると思います。この機能をオンにすると縦横それぞれに3分割、画面全体で9つに分割する直線が出てきます。この1/3に分割される線と線が交わる位置を意識して撮影するようにしてください。
ただし先ほどの写真のように、何かバイクの陰に隠したいものがあり、角度を変えたりしても難しい場合などは、臨機応変に対応し、この1/3のポイントにこだわりすぎないようにしてください。この写真の場合でも1/3の位置ではちょっと隠しきれなかったので、少しバイクを大き目に切り取っています。
いかがでしょう。構図の重要性と意識ひとつで印象が変わるということはご理解いただけたでしょうか?もちろんこれはスマホのバイク写真に限らず、一眼カメラなどで撮影する場合や、風景写真、人物を撮る場合などでも使えるテクニックですので、覚えておくことをおすすめします。
モノとしてのバイクのカッコよさ
今度はもっとモノとしてのバイクにフォーカスをあててみましょう。
ここでおすすめしたいのは、自分のバイクの好きなポイントやアングルを知っておくということです。よく「このバイクは、右斜め前からカッコイイんだ」なんて言う人いますよね? そういうお気に入りポイントを持っておくといいと思います。
また、バイクのごく一部をクローズアップして切り取るっていうのもアリです。例えばメーカーのロゴなども、アップで撮るとサマになりますよね。他にも太いリアタイヤだったり、マフラーや特徴的なヘッドライトがあるバイクなんかだと、いろいろそういったポイントもあるかなと思います。
バイク全体を写したいと考えてしまって、いつも同じような平凡な写真ばかりになってしまうということがありませんか? そんな時は思い切って近づいて、バイクのお気に入りの部分だけを大きく切り取ってみましょう。バイクの写真といっても、必ずしもバイク全体を写す必要はないんです。お気に入りの部分だけを切り取って、携帯の待ち受けやSNSのトップ画像なんかにしてみるのもおすすめですね。
そして、このような写真を撮る時にオススメしたいのがポートレートモードです。iPhone であれば右上に出てくる「f」というマークをタップしてみてください。
コレはf値って言うんですけれども、このf値を小さくすると背景がボケて、大きくすると写真全体にピントが合ってボケなくなります。
android の場合は「ぼかし」を選択して調整してみてください。この携帯の場合、左上にある丸いマークですね。ここをタップすると調整ができます。
そのようにf値を小さくして撮った写真がこちらです。
このように背景をぼかすことで、撮りたいものをより強調できるというメリットがあります。車体の一部を切り取るということは、その写真の主役はもうはっきりと決まっているわけですから、思い切りクッキリと強調させてみましょう。背景をぼかすことで、余計なものが写り込んでしまったとしても、ごまかすことができるというメリットもありますね。
最近のスマホのレンズって、かなり明るくて良いレンズが付いているモノが多いんですね。せっかく良いカメラ、良いレンズの付いたスマホを買ったのであれば、こういった形でちょっとしたひと工夫をして、より綺麗な1枚に仕上げてみましょう。
お勧めしたい無料アプリ
次はスマホで撮影したらその1枚を更に映える、盛れる写真に仕上げるための、反則級の無料アプリを紹介しようと思います。この記事を読み終わったらすぐにダウンロードしてください。
「PhotoDirector」というアプリです。
フォアグラさんは写真のコンテストにも出したりするので、photoshop というガチ勢用の数万円のソフトを使ってますけれども、このアプリはそのphotoshopと似たようなことができます。
実はこのphotoshopっていうのは、使い方が結構難しいんです。スマホ用のアプリでもphotoshop で出ているですが、もしかしたら実際に使ってみて、ちょっと面倒くさくて使うのをやめちゃった、断念しちゃったという方もいらっしゃるんじゃないかと思います。けれども、このPhotoDirectorというのは、扱い方がすごく簡単で効果も抜群です。
このアプリは、写真の暗いところだけを明るくしたり、逆に明るすぎたところを暗くしたり、色合いやコントラストを濃くしたり薄くしたりっていう風に、写真をより綺麗に加工できるんですね。
使用方法はかなり簡略化されていて、初めて使う人でもそれなりに絵が上手く作れてしまいます。ものすごく簡単なので、自分も動画のサムネイル作りにはこのアプリを使用しています。課金することで機能の拡張ができますけれども、無料版でも十分使えると思います
このアプリは記事の最後にリンクを貼っておきますので、ぜひダウンロードしてみてください。
まとめ
さて、今回はスマホでカッコよくバイクを撮影する方法について解説しましたがいかがでしたか? 構図・切り取り方・アプリと、いずれにしてもすぐに使える情報ばかりだと思います。ぜひ今度のツーリングでは、これらのことをちょっと意識して撮影をしてみてください。
なお、この記事は動画でも詳しく説明しています。もしよければ、こちらもぜひご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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