先輩と行ったラーメン屋で「プラス100円で1.5倍の大盛りにできるんだから、大盛りにしない奴は計算できないバカだって」言うと、「お前はカロリー計算できないバカだ」と返され、グゥの音も出なかった元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。
カロリーのコスパは置いといて、バイク用品についてはできるだけ安くて良い物、最小限の費用で最大限に楽しめるものがいいですよね。そこで今回は今までのバイク屋としての経験とライダーとして20年の経験から、高いものと安いものの違いや、安くても良い物、安物でケチらない方が良い物などを紹介していきます。
水無し洗車剤はこれがおすすめ
まず紹介するのは水無し洗車剤です。皆さん、一つくらいはお持ちなんじゃないでしょうか?主にスプレータイプとシートタイプの物がありますが、自分がおすすめする最低条件としてシートタイプではないことが挙げられます。
車体が乾燥した状態、さらに汚れた状態でこのようなシートタイプのものを使用してしまうと、車体の表面に付着しているチリや細かい砂を巻き込んでしまい、車体の汚れを落とすことはできても細かい傷がついてしまうリスクがあります。
水が使える場所で洗車をする際は、いきなりスポンジで洗ったりせず、最初は水で車体の表面の砂を洗い流しますよね。ちなみにバイク屋さんが行っている基本的な洗車の方法は、自分がこちらの過去動画で実演しています。興味のある方は見てみてください。
というわけで、おすすめなのはスプレータイプやフォームタイプ、特にフォームタイプの物であれば汚れを浮かせることができるうえ、ヘッドライトなどに付着した虫の死骸なんかも落としやすくなります。
自分のオススメはこのVOODOO RIDEのディテイラー。Amazonなんかでも買えますが、送料を考えると近所のカー用品店などで買う方がトータルで安くなるかもしれません。
これは汚れを落とすだけではなくコーティング効果もあるので、その後の塵や砂の付着を抑えることもできます。まさにツーリング中の使用には最適です。ただし価格は安いとは言えませんし、以前は携帯しやすい小さいスプレーもあったんのすが、今は大きなものしかラインナップされていません。ツーリングは常に積載の戦いですから、大きな缶スプレーは持ち歩きたくないですよね。
そこで圧倒的コスパを誇るこのユニコンカークリームがおすすめです。
なんと価格は500円程度。それでいてクリーナーとして汚れ落としの効果が強いだけでなく、ワックス効果もあります。実はカーディーラーの展示車両にもよく使われており、そのツヤ感はかなりのもので、カルナバ蝋を使ったかのような深いツヤが出るので驚きです。
ただし注意点としては、缶ではないのでツーリング中に漏れないように気をつけることと 、フォームタイプではないので出先で使うとは砂や塵を巻き込まないように多めに贅沢に使うというのがポイントですね。それでもそもそも価格が安いので、もうジャブジャブ使っても大丈夫です。出先じゃなくても、ちょっと汚れが気になったときや普段の洗車の後にワックスとして使うこともできます。
175ml なら送料込みで500円くらい、大きな400ml のボトルでも1,000円以下と超低価格なので信じられないかもしれませんけれども、ぜひ一度試していただきたいと思います。
レインウェアの選び方
ここではバイク用レインウェアの高い物と安い物の違いと、高い物を買うべき人と安い物で十分な人の違いについて解説をします。
まずレインウェアを選ぶ上での大前提は、バイク用の物を選ぶということです。
よく登山用の物の流用をすすめる人がいるのですが、自分はおすすめしません。その理由は、まずバイク用は乗車姿勢を考慮されていて、裁断の違いが考えられるということと、そして登山用は必須といえるフードがバイクに乗る場合はむしろバタついてしまって邪魔になります。
どうしても登山用を使いたいという場合は、このフードが収納出来るものを選びましょう。収納できないタイプのものも混在してるので要注意です。
バイク用レインウェアの価格帯も安いものなら5000円程度から、高いものは3万円を超えますが、一体何が違うのかというと主に耐水圧とその素材です。
まず耐水圧。これは読んで字のごとく、どれだけ強い水圧に耐えられるのかということで、8,000mm程度のものであれば、まあしっかりと水の侵入を防いでくれると思います。長距離ツーリングで一日中走る場合や、高速道路で使用するなんていう場合は、より高い20,000mmぐらいのものを選ぶと安心です。今販売されている国内メーカーのレインウェアの多くは20,000mm以上のものが多いです。
ただしこの耐水圧は使用するたびに性能が低下していきますので、使用後にちゃんと防水スプレーを使用するなど、性能維持のためのメンテナンスが必要になりますので注意してください。
そして耐水圧以外にも確認してほしいのは、透湿防水素材を使用しているかです。
この透湿防水素材というのは、雨はしっかりと防いでくれますが、自分の体から出た汗や水分は放出してくれる、要するに蒸れにくいってことですね。安いレインウェアは透湿防水素材を使用していなかったり、使用していてもごくごく小さい面積なので蒸れやすく、着用時の快適性が低いわけですね。
ではこういった低価格のレインウェアはダメなのかというと、全然そんなことはありません。実際に自分も数千円の安いレインウェアをずっと使用しています。ただし、この安いレインウェアをお勧めできいる人と、そうでない人がいるんです。
安いレインウェアでいいっていうのはどういう人なのかというと、長時間雨の中を走ることがない人です。通勤通学であればせいぜい片道数十分程度でしょうし、日帰りツーリングなら、天気予報を出発前にチェックしておけば、何時間も雨に打たれるって事は回避できるはずです。であれば多少快適性は低かったとしても我慢ができるでしょうし、何万円も出して機能性に振ったレインウェアを購入する必要はないと思います。
逆に何泊も泊りでツーリングに行くような人の場合、数日間のツーリングの内、何時間も雨の中を走らなければならないというシチュエーションが考えられる人は、透湿防水素材を多く用いた高価な商品がおすすめです。
特にRS TAICHIのドライマスターという素材は機能性が高い上、比較的割安ですのでおすすめですね。
低価格のレインウェア、ドライマスターを使用したレインウェア、高額ですが評価の高いゴールドウィンのレインウェア、そして忘れちゃいけない防水スプレーのリンクを貼っておきます。一概に安いからダメとか、高いから無理とか、そういった風に決め込むのではなくて、ご自身の用途と予算をしっかり考えて選ぶようにしてくださいね。
ガソリン添加剤の効果はある?
最後はみんな大好きガソリン添加剤の話です。これも価格差が顕著で数百円のものから数千円のものまで様々ですが、結論から言うとなかなかガソリン添加剤の効果を体感するのは難しいですね。
実際に平成13年式のマツダ アテンザに7回連続フューエルワンを投入してみましたが、性能的にはあまり体感はできませんでした。しかし工業用内視鏡を用いて確認したところ、このように使用前後で明らかにピストンヘッドに付着したカーボンは落ち始めていました。
これはあまりにエンジン内部の汚れがひどかったことと、YouTubeの撮影用にあえて使用した極端な例なので、その点はご理解ください。
しかし効果があるとはいえ、体感するのは難しいと思います。どちらかというと、そもそもここまでカーボンを溜めないようにするために、予防的に使用するのが良いと思いますね。
というわけで、よくガソリン添加剤はアリかナシかと言われますけれども、個人的にはまぁアリだと思います。
このフューエルワンは1本当たり2,000円近いので、そこそこコストもかかりますし、費用対効果で考えると決して良くはないとは思いますが、たまに予防的に使用したり、冬季保管の前にタンクを満タンにした状態で入れておくっていうのにはすごくいいんじゃないかなと思います。
ちなみにこのフューエルワンをはじめ、質の良い燃料添加剤に共通して含まれいるポリエーテルアミンという成分があります。
PEAと略されるもので価格が高いんですけれども、強いアルカリ性でカーボンやワニスといったものを溶かしてくれるので、エンジン内部だけでなくフューエルラインやキャブレターなどにも効果があるんじゃないかと思います。
このPEAの濃度は各社公表していません。どうやらフューエルワンが最も高濃度と聞いたことはありますが、実際に量ったわけではないので真偽は不明です。
そしてこのPEAも全く無害というわけではありません。若干ですがゴム製のパーツへの攻撃性もありますので、「規定よりも濃く入れたらもっとカーボンが落ちるんじゃなの?」なんて事は考えず、メーカーが規定している濃度をしっかりと守って使用するようにしてくださいね。
バイク用として便利そうなのはヤマハとカワサキのものですね。ヤマハのガソリン添加剤はガソリンタンクに入れる際の計量カップが付いてくることや、カワサキの物は小さめのボトル1本でガソリン10Lとバイクに使用しやすくなっています。ただカワサキの物は、さすがにちょっと割高感は否めません。
となるとヤマハの物か、やはり自身で効果が確認できたフューエルワンがオススメです。
ちなみにカワサキの添加剤には3ヶ月または3,000kmごとの使用が効果的と記載されているので、そのくらいを目安に使用するとカーボンの堆積を防げるのかもしれませんね。
まとめ
今回はバイクにまつわる安い物と高い物の違い、それぞれのオススメを紹介しましたがいかがでしたか? レインウェアのところでも書きましたが、一概に安いからダメとか、高いから無理とか、そういった風に決め込むのではなくて、ご自身の用途と予算をしっかり考えて選ぶようにしてくださいね。
今回の記事は下記の動画で詳しく説明していますので、こちらもご視聴していただると嬉しいです。
では、今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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