春になり、私の周りにも自動車学校に入校したり、免許を取得したりした人が増えてきました。
4月に入り、ずいぶんと暖かくなりましたね。バイクに乗る頻度もこれからどんどん増えてくるのではないでしょうか。
私の周りにも、暖かくなったから自動車学校に入校したり、冬の間に春に向けてバイクの免許を取得していたりする人が何人かいらっしゃいました。
そんなバイクビギナーの皆さんからは、『ライディングギアは何を買ったら良いでしょうか?』との質問を受けることが多々あります。
そこで今回は、バイクに乗るうえで揃えておきたいライディングギアとその選び方について、バイク歴10年以上の筆者が解説します!
【必須装備】ヘルメット
一般的に必要と言われているライディングギアの中で唯一、コレがないと公道で運転してはいけないと定められているのがヘルメットです。
ヘルメットには様々な種類がありますが、自分の命を守るためにも安全規格に適合したヘルメットを選びましょう。
具体的なヘルメットの形状では以下の3つを選んでおくと良いです。原付であれば半ヘルも選択肢に上がりますが安全性に乏しいのでできれば避けましょう。
選ぶべきヘルメットの形状
- ジェットヘルメット
- システムヘルメット
- フルフェイスヘルメット
ジェットヘルメット
ジェットヘルメットは、顎部分のガード(チンガード)のないヘルメットです。ジェットヘルメットは、顔の下半分が開いている設計で、フルフェイスヘルメットと比べて開放的です。
視界も広く、呼吸がしやすいため、特に暑い日や閉塞感を感じやすい人に適しています。市街地での短距離移動がメインのライダーに人気です。
しかし、顔の下半分が露出しているため、フルフェイスヘルメットに比べて安全性能では劣ります。また、走行時には風の巻き込みが生じやすく、騒音や寒さを感じやすい点に注意が必要です。
ジェットヘルメットは開放感と使い勝手の良さを求めるライダーに最適な選択肢ですが、保護性能や快適性のバランスを考えて選びましょう。
システムヘルメット
システムヘルメットは利便性と安全性を高いレベルで両立させたヘルメットです。システムヘルメットの最大の特徴は、フルフェイスとジェットヘルメットの中間のような機能性を持っている点にあります。
システムヘルメットは、「フリップアップ」機能を備えており、フルフェイスヘルメットのような安全性を持ちながら、ジェットヘルメットのような開放感と利便性を両立。
例えば、長距離ツーリングをするライダーにとっては、走行中はフルフェイスとして使用し、休憩時には顎部分を持ち上げて飲食することも可能です。
しかし、フリップアップ機構が加わることで、一般的なフルフェイスヘルメットに比べて重量が増加することや、価格が高くなる傾向にあります。
また、機構が複雑な分、耐久性や安全性はフルフェイスヘルメットに劣ります。
私もシステムヘルメットを使用していた時期がありますが、当時は前傾姿勢のきついバイクだったため首への負担が大きく、長時間のツーリングでは首が痛くなることも多かったです。
上半身が直立した姿勢のバイクなら首への負担も少なく、快適に着用できるのではないかと思われます!
フルフェイスヘルメット
フルフェイスヘルメットは、バイク用ヘルメットの中で最も高いレベルの安全性を有します。頭部全体を囲むデザインで、特に顔面や顎の部分もしっかりとカバーしているのが特徴。
フルフェイスヘルメットは、事故発生時に頭部へのダメージを最小限に抑えるために非常に効果的なデザインです。さらに、防風・防音の効果も高いため、長時間のツーリングでも疲労を軽減してくれます。
レースや長距離ツーリング、高速道路での使用に適しており、多くのプロのライダーや経験豊富なバイク乗りも多く使用しています。
しかし、その全面的な保護機能により、比較的重量は重くなりがちです。また、視界が狭いため都市部での運転では不便を感じることも。なかには閉塞感を感じる人もいるかもしれません。
フルフェイスヘルメットは、バイク乗りの安全を最優先に考える方には最適な選択です。最高レベルの保護性を求める場合には他のどのヘルメットタイプよりも推奨されます。
フルフェイスヘルメットは特に安全性を重視するライダーにオススメ。メーカーの努力で最新モデルでは軽量化も図られています。
自分のスタイルに合わせて適切なヘルメットを選びましょう。
【推奨装備】ライディンググローブ
人は転倒したりバランスを崩したりすると反射的に手をついて身体を守ろうとします。そのため、バイクのような不安定な乗り物に乗るときにはグロープを着用していると安心です。
ライディンググローブは、耐摩耗性のある素材で作られ、衝撃吸収のためのプロテクターが組み込まれていることが多いです。
ライダーにとって手は非常に重要で、グローブは事故時の衝撃から手を守るだけでなく、振動の緩和や滑り止め、寒さや熱からも手を守ってくれます。
また、適切なライディンググローブを着用することで、ハンドルのグリップを向上させ、より安全で快適な運転が可能です。
夏用・冬用、プロテクターの有無、防水性の有無、タッチパネル対応など様々な商品が発売されています。
各グローブは使用目的に特化して設計されているため、その他の状況での使用には適さないことが多いです。また、高品質なグローブは価格も高くなる傾向にあります。
季節や用途に応じて適切なグローブを選びましょう。夏用・冬用・雨天時用がれば1年を通して使用できます。
【推奨装備】ライディングシューズ
ライディングシューズ、ライディングスニーカー、ライディングブーツは、ライダーの足元を保護し、運転中の快適性と安全性を高めるために設計されています。
これらの靴は、通常の靴に比べて強度が高く、滑りにくいソール、足首の保護、防水性能など、バイク乗りに必要な機能を持っています。
これにより、事故時の怪我から足を守るとともに、操作性を向上させることが可能です。
ライディングシューズ
ライディングシューズは、最も一般的なバイク用のシューズです。つま先、かかと、くるぶしなど各部にプロテクターが内蔵されていたりシフトガードが付いていてつま先の劣化を防ぐことができます。
見るからに『バイク用』というデザインのものが多く、普通の靴よりもずっしりとした重さを感じます。ライディング中は快適ですが観光地を散策するときには重たく、足が蒸れると感じるかもしれません。
それでもメーカーや商品によっては防水性や透湿性、通気性に優れている物もあるので店頭で様々な商品を履き比べてみてください!
ライディングスニーカー
ライディングスニーカーは、ライディングシューズの一種です。軽量でカジュアルなデザインが多く、日常使いや街乗りに適しています。
適度な保護機能を持ちつつも、ファッション性も考慮されているため、幅広いスタイルに合わせやすいです。
ライディングシューズの中では軽量な部類のため履き心地は快適ですが、保護性能はがっしりとしたものに比べると劣ります。また、カジュアルなデザインのものが多く防水機能のあるものは少ない印象です。
ライディングブーツ
ライディングブーツは、ライディングシューズの中で最も保護性が高く、しっかりとした構造で足首や脛を守ります。
長距離のツーリングやオフロード、レースなど、厳しい環境下での使用に最適です。しかし、重さや硬さのために日常的な使用には不便を感じるでしょう。
ライディングシューズ、スニーカー、ブーツはそれぞれ異なる用途と環境に適しており、ライダーの安全と快適性を実現します。自分のバイクライフスタイルに合った選択をすることが重要です。
【推奨装備】ライディングジャケット
ライディングジャケットは、天候や走行風、事故からライダーを保護するために特別に設計されたウェアです。
ライディングジャケットの多くが、耐摩耗性の高い素材で作られ、プロテクター(肩、肘、背中など)を内蔵。転倒時や事故の衝撃からライダーの身体を守ります。
また、防水性や通気性に優れたものもあり、季節や天候に応じた適切なジャケットを選ぶことで、様々な気候条件下での快適なライディングが可能です。
レザージャケット
レザージャケットは、トラディショナルで耐久性が高く、非常に良い保護性を有します。良いものを購入すれば永く着ることができます。
しかし、重くて通気性が悪いため、暑い夏には不快に感じるかもしれません。また、防風性はありますが防寒性にはすぐれないため寒い冬にもこれ単体では寒くてバイクに乗れないでしょう。
もちろん商品によってはパンチングレザーで通気性を向上させたものや、防寒性能を向上させるオプションなどがあったりするのでお気に入りのデザインのものを探してみてください。
テキスタイルジャケット
テキスタイルジャケットは、軽量で通気性や透湿性が高く、防水性を備えているものも多いです。1着持っておけば1年を通して最も長く使うことができます。
様々な気候に適応しやすく、レイヤーを調整して四季を通じて使用することができますが、レザージャケットに比べると耐摩耗性では劣る傾向に。
春秋用と、防寒防水性のある冬用のジャケットが一般的です。真夏には通気性。透湿性が不足してジャケット内が汗だくになってしまいます。
メッシュジャケット
メッシュジャケットは、夏場の暑い日に最適で、非常に優れた通気性があります。軽量で快適ですが、保護性は他のタイプに比べて低めです。
それでも半袖Tシャツでバイクに乗るよりも涼しく感じるはず。
半袖では常に直射日光にさらされるため、ジリジリと焼けるような熱さですが、メッシュジャケットを着てバイクに乗っていると、心地よい風の吹く木陰にいるような快適さを感じます。
【推奨装備】ライディングパンツ
ライディングパンツは、ライダーの脚部を事故や気候の影響から守り、快適なライディングのために特別に設計されたウェアです。
これらのパンツは耐摩耗性の高い素材で作られ、多くには膝や腰周りにプロテクターが内蔵されていたり、プロテクターをいれるポケットが付いていたりします。
このような構造は、転倒時に脚を保護し、擦り傷や打撲から守る効果があり、防水性や通気性に優れた素材を使用しているものもあるので様々な気候条件に適応可能です。
レザーパンツ
レザーパンツは最も保護性が高く、耐久性にも優れています。大排気量のバイクに乗っている方はエンジンの熱からも足を守ってくれるでしょう。
主に高速走行やレース用に推奨され、摩擦や衝撃に非常に強いですが、重量があり、通気性が低いため暑い日には不快に感じることがあります。
メリットやデメリットはレザージャケットと同様です。
テキスタイルパンツ
軽量で快適性が高く、防水機能を持つものも。日常の通勤やツーリングに適しており、季節を問わず使いやすいですが、レザーパンツに比べると耐摩耗性はやや劣ります。
真夏や真冬以外の季節で1年を通して長く快適に着用できます。使い勝手が良すぎてバイクに乗る時はもちろん日常生活でも履いていると股の部分が破けてしまいました(笑)
メッシュパンツ
メッシュパンツは、夏用に最適で、非常に高い通気性を有します。涼しくて快適ですが、保護性は他のタイプに比べて低いため注意が必要です。
ライディングパンツはバイクに乗る際の安全性と快適性を確保するために重要なライディングギアです。ライディングの環境やスタイルに合わせて、適切なタイプを選びましょう
【推奨装備】プロテクター
プロテクターは、転倒時や衝突時のダメージを軽減するための装備です。これらは特に肩、肘、膝、背中、胸などの部位に装着され、ライダーの怪我のリスクを低減させます。
ライディングジャケットやライディングパンツに最初から付いていることも多いですが、別売りのプロテクターはおまけで付いているものと比較して格段に防御力が上がっているものが多いです。
具体的には、欧州の安全基準であるCE規格を取得した商品は安全面で一定の信頼があります。
肩や肘、膝に直接装着するタイプや、ジャケットやパンツにいれるタイプのほか、すべてのプロテクターが一体となったインナープロテクターなどもあります。
プロテクターを着用することで重量が増加し、特に暑い日には不快感を感じやすいです。また、動きを若干制限することがあり、運転中の快適性が低下することもあります。
このように、ライディング用プロテクターはさまざまな形状と種類があり、各ライダーのニーズに応じて選択することが可能です。
適切なプロテクターを選択し、安全で快適なバイクライフを送りましょう。
まとめ
バイクを楽しみながら安全に運転するためには、適切なライディングギアの選択が欠かせません。
ヘルメットからグローブ、シューズ、ジャケット、パンツに至るまで、それぞれのアイテムはライダーを守るために設計されています。
これらの装備を選ぶ際には、自分のライディングスタイルやよく走る環境を考慮することが重要です。
春の訪れと共にバイクシーズンが本格化するこの時期に、自分に合ったギアを選び、安全にツーリングを楽しんでください。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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