福岡で電動バイクといえば博多区中洲に本社を構えるXEAMさん。今回は2024年現在の電動バイク業界について取材してきました。
XEAMさんでは、2024年9月中に電動バイクの累計出荷台数が4,000台を突破する見込みです。コロナ期のバイク需要が高まったことで販売台数を伸ばしました。
まだまだ電動バイクの認知も人気もガソリン車には到底及ばず苦戦しているようですが、家電を購入するようにECサイトで購入できるのも強み。売上の7割はECサイトからの注文だそうです。
今回はそんなXEAM 博多にお邪魔して、店長の馬場さんに最新の電動バイクやXEAMさんオススメの電動バイクをご紹介していただきました。
【取材協力】XAEM 博多
2021年11月4日にオープンしたXEAM 博多は、XEAM 福岡篠栗に続いて2店舗目となる直営店です。
XEAMで取り扱っている3ブランド「niu」「SUPER SOCO」「TROMOX」の実車展示や販売、試乗・長時間レンタルも行なっています。
レンタル819博多では、ガソリンエンジンのバイクはもちろん電動バイクもレンタル可能!
電動バイクのメリット・デメリット
電動バイクにはメリットもあればデメリットもあります。しかしそれはガソリンバイクでも同じこと。いいところも悪いところも理解して電動バイクを購入しましょう。
電動バイクのメリット
- ECOで環境に優しい
- 静かで早朝や夜間でも乗りやすい
- ガソリン不要で自宅で充電できる
- 日常のメンテナンスは空気圧チェック程度
- 室内・施設内でも乗れる
- 250cc超のクラスでも現状車検が不要
電動バイクには上記のようなメリットがあります。
夜勤のある看護師さんや、お盆シーズンに大忙しなお坊さん、広大な敷地の工場や倉庫での利用が増えているといいます。
また、当初電動バイク販売のターゲット層は、都心部に住む若者だと認識していましたが実は郊外に住む40代の方が購入者のボリュームゾーンだそうです。
これは、田舎の方に行くとガソリンスタンドが少なく、給油のために10kmも走らなくちゃいけなかったり、静かな住宅街ではエンジン音が響いて近所迷惑になると考える人がいるため。
都心部ではガソリンスタンドも多く、自宅に重たいバッテリーを持って帰って充電する方が手間だと考える人が多いのでしょう。
電動バイクのデメリット
- 航続距離が短い
- スピード・トルクが物足りない
- 静かすぎて周囲に気付いてもらえない
- カスタムの楽しさがない
- 中古車市場が確立されていない
- 取扱店舗が少ない
電動バイクのデメリットは主に上記の項目ですが、ガソリンエンジンのバイクに乗り慣れた私達ツーリングライダーには大きなデメリットです。
航続距離は100kmを超えるモデルは少なく、80km程度というのがほとんどです。これはツーリングするにはあまりにも短い。。。
しかし、通勤や通学などの日常の足として使うのであれば必ずしもデメリットにはならないかもしれません。
ただの移動手段と捉え、市街地を走るのみというような使い方であれば航続距離は問題になりませんし、スピードも幹線道路でクルマの流れに乗れれば充分です。
XEAM取扱店に限られますが、販売店は2024年9月現在全国で282箇所!電動バイクの販売代理店としては随一の店舗数を誇ります。
試乗車なども用意しているオーソライズドディーラー(認定正規販売店)に絞っても全国で22店舗あります。是非お近くのオーソライズドディーラーへ試乗をしに行ってみて下さい♪
【2024年】注目の新モデル
XEAMで取り扱いのあるメーカーで2024年モデルが発売されたのは4車種です。全てVMOTO社製の電動バイク。原付一種が1台に、原付二種が3台あります。
それぞれの特徴を詳しく解説していきましょう。
VMOTO CUX Pro(原付一種)
CUX Proは原付一種の電動バイクです。2023年モデルからの変更点は以下の通り。
CUX Pro 2024年モデルの特徴
- バッテリー定格容量が1,800wh → 2,580wh に拡大!
- 最高速度は時速60㎞ → 時速56㎞ に抑えられた。
- 航続距離は60㎞ → 80㎞ に延長!
最高速度が前年モデルよりも抑えられたものの、原付一種クラスのためそこまで影響はないでしょう。それよりも航続距離が20㎞も延びたことのメリットのほうが大きいです。
バッテリーの定格容量が大きいほど航続距離が延び、モーターの最大出力が大きいほど最高速度が速くなるのですが、こちらのCUX Proのバッテリー定格容量は原付一種クラスでトップ。
長崎のバイク屋さんに代理店契約の営業に行った際、『うちの裏の坂を難なく登りきったら取り扱ってやろう』という挑戦を受け、ガソリン車よりもスムーズに坂道を踏破したというエピソードがあるそうです。
バッテリーは、家庭用コンセント(100V)で充電可能。
取り外して自宅で充電することも、そのままバイクに直接充電することも可能ですが、バッテリーの重量は18kgあるので女性など非力な方はバイク本体へ充電ケーブルを直接差し込む方法がいいでしょう。
価格は2024年9月末まではキャンペーン価格で323,820円(税込)ですが、通常は359,800円(税込)です。
VMOTO TS Street Hunter PRO(原付二種)
TS Street Hunter PROは、原付二種のオートバイ型電動バイクです。2023年モデルより、最高速度が上昇しました。
TS Street Hunter PRO 2024年モデルの特徴
- バッテリー定格容量 1,920wh × 2バッテリー(変更なし)
- 最高速度が時速75㎞ → 時速85㎞ に向上。
- 航続距離は140㎞(変更なし)
バッテリーの定格容量に変更はないものの、最高速度が向上し、なおかつ航続距離は据え置きの140㎞をキープ。坂道でもよりパワフルに走れるようになりました。
バッテリーはシート下に収納されており、2つに分かれているため1つあたりの重量は13.7kgと持ち運びやすくなっているのが特徴です。
通常価格629,800円(税込)のところ、9月30日までのキャンペーン価格で598,310円(税込)になっています。ご興味のある方はお早めにお問い合わせ下さい!
VMOTO TC Wanderer PRO(原付二種)
TC Wanderer PROは、TS Street Hunter PROの兄弟車で、外観以外には違いがありません。丸目1灯のヘッドライトでクラシカルな印象を受けます。
TC Wanderer PRO 2024年モデルの特徴
- バッテリー定格容量 1,920wh × 2バッテリー(変更なし)
- 最高速度が時速75㎞ → 時速85㎞ に向上。
- 航続距離は140㎞(変更なし)
TS Street Hunter PRO同様、航続距離は140㎞あります。法定速度を守れば、往復100㎞程度のショートツーリングは安心してこなせるでしょう。
価格も同じで、通常価格629,800円(税込)のところ、9月30日までのキャンペーン価格で598,310円(税込)になっています。
VMOTO F01(原付二種)
F01は、スクータータイプの原付二種です。2024年1月に発売されました。コストパフォーマンスと走行性能に優れており、XEAMのテクニカルセンタースタッフいち推しのモデルだそうです。
F01 2024年モデルの特徴
- バッテリー定格容量 2,700wh
- 最高速度 時速77㎞
- 航続距離 77㎞
中国本土で発売されていたモデルは、日本国内で販売する前の国内試験走行で不具合が発見されました。
日本の暑すぎる夏に耐えられず走っていると熱が上昇しすぎてセキュリティストップしてしまうという不具合です。
そこでVMOTOとXEAMで協議・改良を進め、エアダクトを設けることでトラブルを解決。走行風を取り込んでバッテリーを冷却します。
このように、XEAMで取り扱っている電動バイクは発売前に入念な試験走行と、不具合箇所の解消、より快適にユーザーに届けるための改善が施されている点も安心して購入できるポイントです!
F01には、実際に試乗させていただいたのですが、TS Street Hunter PROよりもアクセルを開けたときの加速感が強く、最高速に達するまでの時間は短い印象。
XEAMのホームページで相関図を確認すると、バッテリーの定格容量はTS Street Hunter PROに劣るものの、モーターの最高出力はこちらの方が上であることが確認できました。
価格も原付二種クラスとしてはお手頃で、通常価格は419,800円(税込)です。9月30日まではキャンペーン価格で398,810円(税込)となっています。
気になる方はお早めにお問い合わせ下さい!
XEAMの人気車種
XEAMの売上台数ツートップは原付一種の【NIU UQi Sport】と【TROMOX MINO】です。
原付二種では【TROMOX UKKO S】が人気。人気の秘訣は他の追随を許さないモーター最高出力による圧倒的な速さ!
直近5年間の区分別の販売台数は約70%を原付一種が占めており、次いで原付二種が約20%、軽二輪約10%、大型二輪は1%程度と続きます。
それではそれぞれの車種について詳しく見ていきましょう。
NIU UQi Sport(原付一種)
UQi Sportは、XEAMで最も売れている電動バイクです。累計800台弱販売しており、そのうち390台が福岡市で展開している電動バイクシェアリングサービスのラクすくで使われています。
コンパクトながらも力強く、最大登坂角度は9°で、福岡市内にあるような坂道なら登れなかったという報告も上がっていません。
回生ブレーキを搭載しているため、減速時にバッテリーが充電されます。走行テスト実測値で航続距離は40㎞ですが、日常使いには申し分ないでしょう。
また、クルーズコントロール搭載で、ボタン一つで速度を維持でき、長時間乗っていても疲労を軽減できます。
バッテリーはパナソニック製。重量はわずか6.5kgなので帰宅後に取り外して自宅に持って帰るのも億劫になりません。
2024年モデルの価格は278,800円(税込)となっております。
TROMOX MINO(原付一種)
TROMOX MINOの累計販売台数は約350台。XEAM販売台数ツートップのうちの1台です。
原付一種クラスではめっきり見なくなったミニバイクです。この洗練されたデザインはイタリアで設計されました。
モーターが車体の中央に位置しており、フロントとリアの重量がほぼ同じ。非常にバランスが良く、走りを思う存分に楽しめます。
MINOのために開発されたモーターの最大登坂角度は15°。大抵の坂道は登り切ることができるでしょう。
航続距離も実測値で90㎞あり、原付一種ながらショートツーリング程度なら可能です。
通常価格は299,800円(税込)で、9月30日までのキャンペーン適用で269,820円まで値引きされます。ぜひお早めにお問い合わせ下さい♪
TROMOX UKKO S(原付二種)
原付二種のUKKO Sは、他の原付二種モデルを寄せ付けないモーター最高出力が特徴です。アクセルを軽くひねるだけで力強い加速を味わうことができます。
混雑する夕方の福岡市中心部では持て余すほどのパワーがありました。
給油不要で伝達効率に優れたベルトドライブが採用されており、ノイズが少なく耐久性にも優れて、メンテナンスも簡単です。
最高速度は時速100㎞で、航続距離は90㎞。通常価格679,800円のところ、9月30日まではキャンペーンが適用されて639,012円(税込)です!
電動バイク業界の現状と今後
日本ではまだまだ電動バイクの認知度が低く、販売台数は中国本土はもちろん韓国にも負けているとか。
世界的にも有名な日本4大バイクメーカーを擁する日本では、まだまだ既存のガソリンエンジンの需要が高いです。電動バイクの普及に必要な充電インフラが整っていないという要因も。
しかし、日本メーカーでも電動バイクの開発・販売が進んできており、今後の電動バイク熱の高まりに期待しているところです。
まとめ
この記事では、XEAMが取り扱う2024年の最新電動バイクモデルやそのメリット・デメリットについて解説しました。
電動バイクはECOで環境に優しく、静かな乗り心地が魅力ですが、航続距離やスピード面でガソリン車と比較すると不安が残る点もあります。
特にツーリングなどの長距離移動には課題がありますが、通勤や日常使いには十分な性能を持っています。
特に原付一種や二種クラスでは、性能向上が進み、日常の足としては非常に実用的です。電動バイクの認知度はまだ低いものの、今後の普及と進化に期待が高まっています。
XEAMでは「CUX Pro」や「TS Street Hunter PRO」など、新モデルも続々登場しており、キャンペーン価格で購入できる今がチャンスです。
ご興味があれば是非試乗したり実車を見に行ったりして購入をご検討下さい♪
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投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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