皆さんこんにちはヨシキです。突然ですがバイクから突然ヘンな音がして不安になった経験はありませんか?
「なんかゴトゴト音がするけれど大丈夫だろうか」
「キーキー音がする気の気のせいかな?」
こんな不安を感じたら正直ツーリングどころではないですよね。バイクからの異音は何らかの不調を抱えている合図。なるべくすぐに点検してあげましょう。
ということで今回はバイクからしている異音の見つけ方と、音から故障個所を判断するコツをご紹介していきます。
バイク屋さんに持っていく時間がない、自分でバイクを点検できるようになりたい、そんな方の参考になればうれしいです。
ぜひお付き合いください。
バイクから異音が聞こえたら?
走行中にバイクから異音が聞こえたら、まずはバイクを安全な場所に止めて音が出ている場所を探してみましょう。エンジン、レバー類、マフラーなど目視で簡単に見つけられる場所を観察していきます。
このとき、きちんとアイドリングをしていて、エンジンから大きな音を発していなければとりあえずエンジンは掛けたままで調べてみます。
注意点として、走行後のマフラーやエンジンは非常に高温です。素手で各部を触るようなチェック方法は絶対NG。
音だけで故障の原因を特定するのは困難
とはいえ、目視と音だけで故障の原因を見つけることは困難です。目視による点検はあくまで致命的なトラブルを抱えていないか調べるのが目的。
エンジンオイルの漏れや、クーラントの吹き出し、パンクをしていないかなど、自走出来そうかどうかを判断する程度のチェック方法です。
異音がするときはどういったときに鳴るのか突き詰めてみよう
「とりあえず見た目には問題がなくて自走はできそう」となったら次はどういった場面で音が鳴るのか調べてみましょう。“カーブで音がするのか”、“加速すると音がするのか”など、音が出る場面を再現して故障の原因を絞っていきます。
具体的には次の手順で調べていくと効率的です。
- ゆっくり前進して音が鳴らないか
- ブレーキをかけて音が鳴らないか(フロントだけ使ったときと、リヤだけ使ったときそれぞれチェック)
- カーブでは大丈夫か
- スピードを出したときに鳴るのか
このようにバイクがどういった状況になったときに音がするのかを特定しておくと、原因の究明がスムーズになり、バイク屋さんに持って行ったときも症状を的確に説明できるようになります。
足回りの異音は事故につながる可能性があるので注意
ちなみに、バイクをゆっくり走らせて音がする場合は足回りのトラブルが発生している可能性大。足回りの故障はそのまま走行すると大変危険です。
それ以上原因を探らずにプロに修理を依頼しましょう。
音から判断するトラブルシューティング
異音がする状態を再現できたら異音から故障の中身を推察します。ここからは音から判断してどういったトラブルが発生している可能性があるのか、その一例を紹介。自分で異音のトラブルシューティングをするときの参考にしてみてください。
キュルキュル音
スクーターに乗っている方でキュルキュル音がする場合はドライブベルトの交換時期かもしれません。スクーターは他のバイクと違い、エンジンの動力をドライブベルトというゴムのベルトで伝えています。
これが劣化して伸びてくるとベルトが滑ったり、カバーにあたったりしてキュルキュルと音がすることがあります。この場合はベルトを交換すれば解決します。
ゴトゴト音
走行中、細かい段差を越えたりマンホールを踏んだりするときにゴトゴトなる方はフロントフォークのダンパーが抜けている可能性があります。
いわゆる“ダンパー打音”と呼ばれるこの現象は、フロントフォークのオイルが劣化したり、ガスが抜けていたりすると発生。軽微な場合はポコポコだったり、コトコトという音だったりする場合もあります。
サスペンションのオーバーホール時期の目安にするといいでしょう。
カチャカチャ音
カチャカチャ音は原因が多岐に渡るので何とも言えませんが、よくあるのはチェーンの調整不良。チェーンが伸びてしまい、張りが緩くなるとチェーンがスイングアームやチェーンスライダーをたたいてカチャカチャと音がすることがあります。
減速時や発進時など、チェーンがたわみやすいときによく発生する場合はチェーンの張り具合を点検してみましょう。
キーキー音
キーキー音でよくあるのがブレーキの音。ブレーキパッドが減ってきたり、ブレーキディスクが汚れているとキーキー甲高い音がすることがあります。
ですが、ブレーキを掛けた時にわずかに音がする場合や、新品のブレーキパッドに変えたのにキーキー音が止まらない場合は以上ではありませんので安心して乗って大丈夫です。
どうしても気になるという方は少しブレーキパッドを削ったり調整することで改善する場合もあるので、ブレーキを交換したお店に相談してみるといいでしょう。
ゴー音
走行中に“ゴー”という音が断続的になっている場合は、もしかしたらホイールベアリングが痛んでいるかもしれません。
そのまま走行を続けてしまうと、ベアリング以外の足回りパーツにダメージを与える可能性もあるため、早めに修理することをおすすめします。
ヒューン音
アクセルの開け具合に連動して“ヒューン”と電子音のような異音がしたらクランクシャフトのベアリングがダメになっているかもしれません。
クランクシャフトベアリングはエンジンの中にあるクランクを保持するベアリングで、エンジン内部の重要な部品です。
ここがダメになると修理方法はエンジンオーバーホールかエンジン載せ替えのどちらか。過走行車や、排気量の小さいバイクではありがちなトラブル。
変な音がしたらバイク屋さんで点検してもらうのが一番
ざっくりですが、バイクの異音に対するトラブルを紹介してみました。とはいえ今回紹介したパターンはほんの一例。音の判断は感覚的なものなので“絶対にコレが原因”とは言い切れません。
実際には故障個所が複数あるために音がしている場合もあれば、音がしているけれど正常なケースももちろんあります。どうしても異音が気になる方は素直にバイク屋さんで点検してもらった方が安心ですね。
投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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