走り出した時の天候は良好にも関わらず、出先や走行途中で突然の雨に見舞われる…。そんな雨の中を走ろうとすると、そこは危険がいっぱい。
視界不良に路面ぬかるみによる転倒リスク、更に自身の体調への悪影響に繋がります。そのため、少しでも運転に集中するためには雨対策は欠かせません。
雨対策のアイテムはレインウェアをはじめ様々な種類が販売されていますが、特にバイクの操作性に関わるアイテムは防水グローブ。通勤・通学の利用から、ツーリング先で降られた際の対策として持っておいて損はありません。
この記事では防水グローブの解説や選び方、おすすめアイテムとグローブ回りの防水グッズについて紹介します。
防水グローブの特徴と選び方
防水効果のないバイク用グローブで雨の中を走行すると、内部に浸水しべたべたとなるうえ、手が冷えることによる運転への悪影響が心配です。しかし、防水グローブがあれば浸水を防ぎ、晴天時に近い走行に期待できます。
通勤・通学のための短時間利用に向いている
これを言ってしまっては元も子もないですが、雨天時はバイクに乗るべきではありません。日帰りで遠くに出かける予定を立てていたのに予報が大雨であれば、運転への影響を鑑みて潔く延期した方が身のためです。一方で出先でのゲリラ豪雨など、どうしても雨の中でバイクを利用しなければならない場面が訪れることがあるでしょう。通勤・通学の際の日常的なケースもしかり。
防水グローブは、短時間の雨中走行に適した防水設計のものが多く、特に学校や職場までの30分~1時間程度の利用に適しています。
もちろん、長時間のロングツーリングでも利用できますが、アイテムによっては雨に打たれ続けると少しずつ浸水してくる場合もあるので、休憩の時間を増やしたり、防水スプレーを携行すると良いでしょう。
素材や機能は様々
防水グローブは各バイクメーカーから販売されています。
素材の面であれば、ゴールドウィンから発売されているグローブは「ゴアテックス」という素材を使っています。素材に使われる薄い膜は、水蒸気のみを通す仕組みとなっており、防水機能と透湿機能を併せ持ちます。
また、保温性を高める素材として知られる「ネオプレン」が採用されているアイテムもあります。その他、RSタイチが採用している「ドライマスター」素材など、メーカーによって異なります。
一方で雨から守る機能も様々。以下に代表的な防水機能を紹介します。
機能一覧
防水機能 ・・・ 内側への浸水を防ぐ。ナイロン素材やネオプレン素材などに使われている。
透湿機能 ・・・ 湿気を逃がし空気を送り込む。グローブであれば、内部の蒸れ防止になる。ゴアテックス、ドライマスター素材などに採用。
ゴアテックスやドライマスターは防水に加えて透湿機能を併せ持っている素材で、雨による浸水だけでなく、浸水や汗に起因した不快な蒸れも抑えてくれます。機能を組み合わせる程走行時の快適性にも変化が表れるのです。
余裕のあるサイズを選ぶこと
一般的なバイクグローブを選ぶ際のポイントの1つでもありますが、サイズは自身の手のサイズより1ランク上程度のものを選びましょう。
通常時は丁度良いサイズのグローブは、実際にハンドルを握るとグローブが伸びて内側がキツくなる場合があります。また、防水グローブ特有の問題として内側の素材の影響ではめづらかったり、装着感が気になるという場合も。
気になったグローブは店舗で実際に試着し、実際に使用した際の感覚をシミュレーションしておくことをおすすめします。
内蔵プロテクター付きグローブで転倒時のケガ予防を
雨で濡れた路面は滑りやすくなっており、スリップによる転倒リスクが増加します。
そのため、万一の転倒に備えてプロテクターが搭載された防水グローブを候補に入れると良いでしょう。
たとえ防水機能で雨から手を守っていても、プロテクターがないと転倒の衝撃によるケガを防ぎ切ることはできません。防水グローブにも一般的なグローブと同様、拳側を守るプロテクターや手のひらを振動から守るパームプロテクターが搭載されているものがあります。
グローブの操作性に注意
防水グローブは雨中の走行では便利な反面、平時の走行中に利用する機会はそれほど多くないかもしれません。そのため、いざ使うとなると、慣れない感触からハンドル回りの操作性に影響が出る恐れがあります。
雨の中走行する機会が多いと感じたら、晴天時でも防水グローブを着用して身体に馴染ませておくことをおすすめします。グローブの中にはオールウェザー対応を謳っているアイテムもあるため、メイングローブとして利用し続けるのも手。
おすすめのレイングローブ5選
この項目では、おすすめのレイングローブを紹介します。アイテムによっては春夏秋用、冬用とシーズンごとに分かれている場合があるため、購入時に確認をしておきましょう。
コミネ GK-245 プロテクトレイングローブ
春~夏にかけての雨天時に対応した比較的安価な防水グローブで、拳部分にプロテクターを内蔵。スポーツウェアのブランドにも採用されている透湿防水素材HiPORAを使用しています。はめた際に防水グローブ独特の感触は感じづらくなっており、操作性も安定しやすいアイテムです。
メーカー希望小売価格:4,500円(税込み)
フラッグシップ ヴォクサームプリベントグローブ FRG-001
オールシーズンで利用できる防水グローブです。透湿防水性能に加えて、手のひらにはライディングの疲れを軽減するパームスライダー、拳にはプロテクターといった手に優しい機能を搭載。人差し指部分にはヘルメットの水滴をぬぐうワイパーも付いており、雨天時の走行を快適にするための要素が備わっています。
メーカー希望小売価格:7,920円(税込み)
RSタイチ ドライマスターフィット レイングローブ RST449
ドライマスター素材を用いた防水・透湿機能を備えたRSタイチ発のグローブです。手のひらのクッションにスマホ操作が可能で、はめ心地に違和感なし。オールウェザー型のグローブとしての性能を発揮してくれます。春から秋の雨中や、夏用のグローブでは肌寒さを感じる時の防寒用としても使うことができます。
メーカー希望小売価格:7,480円(税込み)
プロテクター搭載モデル「ドライマスターフィット エッジ レイングローブ RST450」も販売されています。↓
パワーエイジ UNWETレイングローブ PG-804
防水、透湿性に加えて撥水性を併せ持っており、蒸れづらい設計。走行前後の着脱性も良好です。「UNWET」の通りの性能で、雨中走行時の快適性が期待できます。保温性能があるため、夏以外のシーズンの雨天時に活躍してくれるでしょう。
メーカー希望小売価格:10,648円(税込み)
ゴールドウィン ゴアテックスレイングローブ GSM26015
ゴールドウィンから発売されているアイテムで、ゴアテックス素材を利用した防水透湿性能が大きな特徴。加えて、裏起毛付きで走行中の手を軽く包み込むような感覚に保温効果がついており、夏を除いた雨天時に加え、冬は防寒用としての活躍も期待できます。手入れ部分の素材から着脱のしやすさも魅力です。
メーカー希望小売価格:12,980円(税込み)
手を雨から守るその他の製品
防水グローブの他にも、雨天時の浸水から手を守るアイテムがあります。グローブの足りない部分を補う役割を担ってくれるでしょう。
グローブの上から装着するグローブカバーで雨を完全シャットアウト!
グローブカバーは通常のバイク用グローブを装着した状態で利用できます。単体で使う防水グローブ以上の防水性が期待できるアイテムで、冬場は防寒具としても活躍できます。一方で夏場の蒸れやすさと、グローブ回りの操作性に影響を及ぼしやすい点が気になるところ。
操作性をある程度保った状態で防水対策をしたい!といった方へは、ハンドルカバーも候補に入ります。左右のレバーとスロットルの奥にはめ込むことでハンドル周りを風雨から守ります。その見た目の仰々しさから人を選ぶようですが、こちらも冬場の防寒アイテムとしての役割を存分に果たしてくれます。
グローブに足りない機能を補うインナーグローブ
インナーグローブは指先の防寒に利用するイメージを持たれる方が多いですが、吸水速乾効果を持つアイテムも販売されています。
夏場は熱く、メッシュグローブを装着していても内側が蒸れて汗をかくことがあります。また、防水グローブは透湿性能を持たないアイテムもあり、内部がより蒸れやすくなります。そんな時にインナーグローブを利用して不快さを取り除くことができます。
また、グローブ内側の肌触りが苦手な人にもおすすめ。インナーグローブを装着することで肌に直接触れる必要がありません。以外にも様々な効果を発揮するインナーグローブ、侮れません。
突然の雨でもハンドル操作に困らない!
筆者自身の経験となりますが、ある夏の日に高速道路を走行中にゲリラ豪雨に遭遇してグローブが浸水してしまいました。グローブが水浸しになることで操作性が悪化し、集中力もがた落ち…。
しかし、次のPAで携行していた防水グローブ(+レインウェア)を着用。再び雨の中を走ったところ、雨のわずらわしさはあるものの、グローブの浸水がほとんどなく安心して走行することができました。
雨の中の走行はハンドル操作だけでなく、自身の体調にも影響が出ます。その結果、思わぬ事態に遭遇するリスクも増すでしょう。
梅雨から夏にかけて雨の日が多くなるので、ツーリングの際は是非とも携行してお出かけくださいね。
投稿者プロフィール
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主に千葉、神奈川へツーリングに行くことが好きな鈴木敬です。ライダー歴は今年で3年になりました。スズキですがYAMAHA MT-25乗りです笑
一緒にツーリングに行っていた友人がバイクを降りてからソロツーリングメインになり、月一の遠出やソロキャンプを楽しんでいます。
一人気ままなツーリングをしながら得た知見をお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
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