オフロードバイクにオンロードタイヤを履かせたのがモタードです。
フランスで開催されたスーパーモタードというレースが名前の由来。
皆さんはモタードというカテゴリのバイクをご存知ですか?
起源となるのは1979年のアメリカで開催された『Superbikers』と言うレースです。
このレースは、当時アメリカで人気だった3つのレース
- ロードレース
- フラットトラック
- モトクロス
の中でどのバイクが一番早いのかというテレビの企画から始まりました。
舗装路あり、ダートあり、障害物ありのコースで、各レースのトップライダーたちが集って速さを競うというものです。
今回はそんなモタードバイクを10車種ご紹介します!
モタードの特徴
モタードの起源となるのはアメリカで『Superbikers』と言うレースですが、名前の由来は別にあります。
モタードという名称の由来
『Superbikers』に参加した欧州のライダーたちが自国にこのレースの文化を持ち帰り、ヨーロッパでも似たようなレースが開催されるようになりました。
その中でも、フランスで開催された『Supermotard(スーパーモタード)』と言うレースがその名の由来と言われています。
オフロードとオンロードが組み合わさったコースを走るので、基本の車体はオフロード車がベース。そして、17インチホイールにオンロードタイヤを履くのがモタードバイクの定番スタイルとなりました。
モタードの乗り味
モタードはオフロードバイクがベースとなっているだけあって低速トルクのある車種が多いです。車体も軽いため、アクセルを捻ったときの瞬発力には目を見張るものがあります。
ハンドルの切れ角もあり、軽量コンパクトな車体も相まって操作性はバツグン!オフロードの走破性もその他のオンロードモデルと比較するとかなりのものです。
ただし、高速巡航などは苦手。あくまでもストップアンドゴーの多い都市部で【最速・最強】を実感することができます。
それでは次項からモタードバイクをご紹介していきます。現行モデルではあまり車種が多くないので過去モデルも含めたラインナップとなっています。
モタードのおすすめ人気車種10選
ホンダ|XR250モタード(2003〜2007)
こちらは2003年4月26日に発売されたホンダのモタードバイク【XR250モタード】です。
オフロードモデル「XR250」をベースに、前後17インチのアルミホイールとオンロードタイヤを装着し、モタード仕様で発売。
メーカー希望小売価格は税抜きで519,000円でした。
簡易主要諸元 | XR250 モタード |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,110×790×1,150 |
シート高(mm) | 855 |
車両重量(kg) | 134 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | MD17E(空冷・4ストローク・OHC・単気筒) |
総排気量(cm3) | 249 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 21[28]/8,000 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 25[2.6]/7,000 |
燃料消費率(km/L) | 40.0(60km/h定地走行テスト値) |
燃料タンク容量(L) | 9.7 |
ホンダ|CRF250M(2013〜2019)
ホンダのCRF250Mは、2013年に発売されたCRFシリーズのモタードモデルです。
ストリートでの軽快な操舵フィーリングと走りの安定感を追求し、フロント110/70-17M/C 54S、リア130/70-17M/C 62Sのオンロードタイヤを装備。
足つき性や取り回しの良さを追求し、シート高は855mmに設定してあります。
メーカー希望小売価格は税抜き499,000円でした。
簡易主要諸元 | CRF250M |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,125×815×1,150 |
シート高(mm) | 855 |
車両重量(kg) | 146 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量(cm3) | 249 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 18[24]/8,500 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 23[2.3]/6,750 |
燃料消費率(km/L)WMTCモード値 | 33.1(クラス 2-2)〈1名乗車時〉 |
燃料タンク容量(L) | 7.8 |
ヤマハ|XT250X(2006〜2017)
XT250Xは2006年に発売されました。
オフロードバイクのセロー250をベースに、前後17インチのロードタイヤを履かせたモデルです。
XT250Xのシート高は790mmと、元々足付きも良かったセローから更に低く設定されていました。
最小旋回半径も1.9mと小回りや取り回しも抜群にしやすく、三台の兄弟車輌の中で最もストリート重視。
メーカー希望小売価格は税抜き460,000円でした。
簡易主要諸元 | XT250X |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,040×805×1,110 |
シート高(mm) | 790 |
車両重量(kg) | 129 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷・4ストローク・SOHC・2バルブ |
総排気量(cm3) | 249 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 16(21)/7500 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 21(2.1)/6500 |
燃料消費率(km/L) | 39.0 (60 km/h走行時) |
燃料タンク容量(L) | 9.8 |
ヤマハ|WR250X(2007〜2017)
WR250Xは、2007年11月にWR250Rと基本コンポーネントを共有するスーパーモタード仕様車として発売されました。
本格スーパーモタードレースに対応できるパフォーマンスと街中での軽快な走行性を両立させたモデルとしてデビュー。
250cc単気筒エンジンを搭載し、31馬力の最高出力を発揮します。
搭載されていた250cc水冷4スト単気筒エンジンは、オフロードバイク用としては高性能すぎるとされていましたが、オンロードがメインステージのモタードには、圧倒的なパフォーマンスを与えるものでした。
簡易主要諸元 | WR250X |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,125×810×1,190 |
シート高(mm) | 790 |
車両重量(kg) | 129 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・単気筒 |
総排気量(cm3) | 249 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 23(31)/10000 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 24(2.4)/8000 |
燃料消費率(km/L) | 34.0 |
燃料タンク容量(L) | 7.6 |
スズキ|DR-Z400SM(2004〜2009)
DR-Z400Sをベースに「スーパーモタード」をイメージして開発したオンロードスポーツがこの車両【DR-Z400SM】です。
400ccの4サイクル水冷単気筒DOHCエンジンを搭載し、力強さと扱いやすさを両立。最高出力は40馬力。
日本では扱いやすく手軽な250ccがモタード人気の中心で、車検が必要なDR-Z400SMは短命に終わりました。
価格は732,900円
簡易主要諸元 | DR-Z400SM |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,225×870×1,185 |
シート高(mm) | 870 |
車両重量(kg) | 145 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷・4サイクル・DOHC4バルブ |
総排気量(cm3) | 398 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 29(40)/7500 |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 39(4.0)/6500 |
燃料消費率(km/L) | 40( 60 km/h走行時) |
燃料タンク容量(L) | 10 |
カワサキ|Dトラッカー(1998〜2016)
KLX250をベースに、スーパーバイカーズレーススタイルのモデルとして1998年に登場したのがDトラッカー。
日本でのモタードブームの火付け役です。
デビュー以降はカラーチェンジを実施しながら、2001年に最初のマイナーチェンジ。2007年モデルまで展開され、2008年のフルモデルチェンジで「DトラッカーX」へと進化しました。
メーカー希望小売価格は469,000円でした。
簡易主要諸元 | D-トラッカー |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,065×790×1,175 |
シート高(mm) | 865 |
車両重量(kg) | 133 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒・DOHC・4バルブ |
総排気量(cm3) | 249 |
最高出力(PS/rpm) | 30/8500 |
最大トルク(kg・m/rpm) | 2.6/7500 |
燃料消費率(km/L) | 48 |
燃料タンク容量(L) | 8 |
カワサキ|KLX230SM(2022年10月〜)
今回ご紹介している国産車で唯一の現行モデル【KLX230SM】。
かつての人気も落ち着き、排ガス規制のたびにその数を減らしてきたモタードバイクですが、モタードバイクの火付け役であるカワサキが頑張ってくれています。
スポーティな外観で、232ccの空冷4ストローク単気筒エンジンがコンパクトなペリメターフレームに搭載されています。
メーカー希望小売価格は税抜き520,000円です。
簡易主要諸元 | KLX230SM |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,050×835×1,120 |
シート高(mm) | 845 |
車両重量(kg) | 136 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 空冷4ストローク単気筒/SOHC 2バルブ |
総排気量(cm3) | 232 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 14[19]/7,600 |
最大トルク(N・m(kgf・m)/rpm) | 19(1.9)/6,100 |
燃料消費率(km/L) | 33.4(WMTCモード値 クラス2-1、1名乗車時) |
燃料タンク容量(L) | 7.4 |
KTM|690 SMC R(2011年〜)
ここからは輸入車です。KTMの690 SMC Rは、2011年から発売されています。
現行モデルのメーカー希望小売価格は1,620,000円。
『ストリートモード』と『スーパーモトモード』の2つのライディングモードから選択可能で、ストリートモードはホイールのスリップとウイリーを最小限に抑えた設定。
逆にスーパーモトモードでは、パフォーマンスを損なうことなくホイールのスリップとフロントホイールのリフトが可能になっています。
簡易主要諸元 | 690 SMC R |
---|---|
シート高(mm) | 892 |
車両重量(kg) | 150 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ |
総排気量(cm3) | 692.7 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 55[75]/8000 |
最大トルク(Nm/rpm) | 73.5/6500 |
燃料消費率(km/L) | 24.4 |
燃料タンク容量(L) | 13.5 |
ハスクバーナ|701 Supermoto(2015年〜)
【701 Supermoto】は、2015年から発売されているハスクバーナのモタードバイクです。
692.7ccの水冷単気筒エンジンは、74馬力のパワーと73.5Nmのトルクを発揮。
上下対応のクイックシフターも装備されていて快適性も◎
こちらも2つのライディングモードを選択できて、街乗りに最適なモード1とドリフトやスライドが可能になるモード2があります。
メーカー希望小売価格は1,630,000円です。
簡易主要諸元 | 701 Supermoto |
---|---|
シート高(mm) | 890 |
車両重量(kg) | 148 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷単気筒、4ストロークエンジン |
総排気量(cm3) | 692.7 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 55[75]/8000 |
最大トルク(Nm/rpm) | 73.5/6500 |
燃料消費率(km/L) | ‐ |
燃料タンク容量(L) | 13 |
ドゥカティ|HYPERMOTARD 950(2019年〜)
ドゥカティのハイパーモタード950は、2019年に発売されたモデルで、2016年から2018年まで販売されていたハイパーモタード939の後継モデルです。
937ccの排気量を持ち、最高出力は114馬力、最大トルクは96Nmを発揮します。
ハイパーモタード950のラインアップの最上位モデルは、ハイパーモタード950 SPで、ストロークが増加したオーリンズ製サスペンション、マルケジーニ製鍛造ホイール、ドゥカティ・クイック・シフト(DQS)アップ/ダウンEVOが標準装備。
通常モデルのメーカー希望小売価格は1,829,000円で、SPが2,299,000円です。
簡易主要諸元 | HYPERMOTARD 950 |
---|---|
シート高(mm) | 870 |
車両重量(kg) | 200 |
乗車定員(人) | 2 |
エンジン型式 | 水冷L型2気筒エンジン |
総排気量(cm3) | 937 |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 84[114]/9000 |
最大トルク(Nm[kgm]/rpm) | 96[9.8]/7250 |
燃料消費率(km/L) | 18.8 |
燃料タンク容量(L) | 14.5 |
まとめ
今回は軽量コンパクトでトルクフルなオフロードバイクに、17インチのオンロードタイヤを履かせたモタードというバイクについてご紹介してきました。
舗装路と未舗装路が組み合わさったコースでの操作性と速さを追求して生まれたカテゴリーです!
サーキットとは違い荒れた路面や未舗装路もたくさんある公道では最強に扱いやすく、【最速】であると言っても過言ではないでしょう。
是非一度試乗だけでもその速さと扱いやすさを体感してみてはいかがでしょうか?
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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