すっかり寒くなって雪もちらつく季節になりました。皆さんバイクには乗っていますか?
恐らくこの記事を読んでいただいているバイク好きの方は、きっと年中乗っていることでしょう。
けれども冬道は夏と違って道路が凍結している可能性があり、転倒のリスクが格段に高くなっているので注意が必要です。
特にブラックアイスバーンなど、一見濡れているだけに見えて実は凍っている路面なんかに遭遇するとヒヤっとしますよね。
そこで今回は、冬でもバイクを楽しむ屈強なバイカーたちにむけて、
“凍結路面であわてないライディングのコツ”
をご紹介していきます。
仕事で冬でもバイクに乗る方、バイクが好きで寒くてもツーリングに出かける方、はたまた春まで我慢が出来なくて雪道でもバイクが乗れるのか考えている方たちが、少しでも安全に冬道を走れるようなテクニックを伝授します。
「2024年初めから転倒してけがをしてしまった…」
なんて悲しい思いをしないように冬道の安全運転に役立ててくださいね!
冬のライディングは凍結路面に気をつけて!
冬のライディングで最も気を付けたいのは、やはり“凍結路面”でしょう。実際、積雪路面であってもアスファルトが凍っていなければ意外とタイヤはグリップしますし、レインコンディションとさほど変わりはありません。
一方で、積雪はなくともアスファルトが凍結していた場合は簡単にスリップしてしまいます。なので、冬道を走るときは“雪が積もっているか”よりも“路面は凍っていないか”に注意して走ることが大切です。
一般的に道路は外気温よりも2℃~3℃低いと言われており、気温が5℃下回るような日は路面凍結の可能性が十分に考えられます。
出発前には天気予報で経由地の気温を確認しておくとベターです。
凍結しやすい場所は特に注意
「じゃあ気温が5℃以上あれば道路が凍る心配はないから大丈夫!」
なんて油断をしてはいけません。道路には必ず“凍りやすい場所”というのが存在します。そこではある程度気温が高くても、路面が凍結している可能性があり、転倒のリスクが非常に高まります。
ここからは特に気を付けたいポイントをみていきましょう。
橋の上
まずは橋の上。橋の上は橋の下と上に風が抜けることで、路面温度が下がり、凍結状態になっていることがあります。よく橋の上だけ雪が残っていたり、橋の上でのスリップ事故が多いのはこれが原因です。
特に冷え込んだ雨降りの夜は、橋の上がブラックアイスバーンになっていることがあるので、橋の上の走行には細心の注意を払いましょう。
トンネル内
次はトンネルの中。特に出入り口付近は路面凍結の可能性が高く、注意が必要です。なぜ凍りやすいのかは橋の上と原理は同じ。トンネル内は風通しが良く、流れる風によって気温が下がりやすいために凍結リスクが高まります。
日陰
最後は日陰です。日陰が凍りやすいのは何となく皆さん経験的にご存知かもしれませんね。日陰は日が当たらず、他よりも路面温度が低いため日陰だけ凍結していることがあります。
冷え込んだ夜に雨が降った日の翌朝は、日陰の凍結路面に注意したほうがいいでしょう。
滑りそうな路面に適した乗り方3選
ではここからは滑りそうな路面・凍っている路面に出くわしたしたときのライテクを紹介していきます。
「しまった!雪道だ!」
そんなときはぜひこのテクニックを思い出してくださいね。
ブレーキバランスはリヤブレーキを主体に
冬場のライディングの基本はいつもよりもリヤブレーキを強めに使って減速するのがおすすめです。
これはブレーキングでフロントタイヤをロックさせないようにするためで、制動力の高いフロントタイヤをあえて使わず、コントロール性能を取る方法です。
加えて、フロントが滑って転んだときは体が前のめりに地面にたたきつけられてしまうので、少しでも転んだときのダメージを小さくする狙いもあります。
もちろん、リヤブレーキは制動力が低いので止まりにくくなるというデメリットもありますが、凍った路面で慌ててフロントブレーキを握るくらいなら、リヤブレーキを思いっきり踏むようにしましょう。
カーブの出口はなるべく後ろ加重を意識
カーブの出口でリヤタイヤが滑って転倒する。いわゆる“スリップダウン”のような転び方も冬道では多く発生します。
そんなときはなるべく後ろ加重を意識して、リヤタイヤの空転を減らすようにするとバイクが安定するのでオススメです。
特にスポーツタイプのバイクは前傾姿勢が強く、リヤのトラクションが不足からスリップを起こしやすいので試してみるといいでしょう。
コツは尾てい骨をリヤタイヤの上に持ってくるようなイメージです。
郵便局員直伝、足だしライディング
完全に凍結している路面や、出先で積雪路面に変わってしまった。そんな場合はいっそのことステップから足を離して足を出してライディングするのも一つです。
私の地元では雪が降っている路面でも、郵便屋さんはバイクで配達を続けています。そんな雪道のプロたちは足を出してすべりやすい路面でもバランスを取りながらバイクを走らせて行きます。
画像のように左足だけ出したり両足を出したりして、滑ったときにはすぐに足をついてリカバリーできるようにして走ります。
ただし、この乗り方はスピードが出ているときにやると間違いなくけがをします。実際に試すときは雪道に遭遇して、徐行レベルの速度で走らなくてはならないときだけにしてくださいね。
真冬日や道路が凍ってそうな日はなるべく控えめなライディングを心がけよう
冬場のライディングはどうしても路面凍結による転倒のリスクが付いて回ります。普段は雪の降らない地域でも“山間部を越えたら積雪道路だった”なんてこともあるでしょう。
気温が1ケタになるようなときは、いつもより速度を落として控えめなライディングを心がけることが大切です。
もし万が一雪道や凍った路面、凍っていそうな路面に出くわしたときはぜひ今回のポイントを思い返して安全に走って下さいね。
投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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