はい!元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。
今回はこれからバイクの免許を取るという方や、バイク用品を揃えている最中という人に向けて、最低限これだけは買っておけというモノと、このようなモノは買わない方が良いかもというモノを、元バイク屋さん目線で紹介します。
初心者にお勧めしないモノ
まずはバイクに乗るにあたり必要なものは何なのか?という話の以前の問題として、初心者がつい買ってしまいがちな、お勧めしないモノを紹介します。これは大きく二つあって、一つはバイク車両メーカーのウェア類、そしてもうひとつはamazonなどでよく見る激安中華製品です。
バイク車両メーカーのウェア類
特定のバイク車両メーカーのロゴが使われているウェアやグローブですが、これらのものをお勧めしない理由は、次に乗り換える時に足かせになるということです。
もちろん自分が気にしないのであればいいんですけれども、例えばホンダのウェアやグローブをつけてカワサキのバイクに乗るということはあまりかっこよくはないですよね。
しかし、また全部買い替えるのは金銭的にも大変です。自分も最初はカワサキのバイクに乗っていましたが、その後ホンダ・ヤマハ・アプリリア・ドゥカティと、バイクメーカーにこだわらずに10台以上の乗りたいバイクに乗ってきていますので、その都度ウェア類を変えていたら大変な出費です。
といった理由で、特定の車両メーカー名が入っているウェア類はあまりお勧めしません。
自分がお勧めしたいのは、バイク用品の専門メーカーのモノです。
物自体はもちろん全く同じものではないので単純に比較はできませんけれども、バイク車両メーカーのものは全体的に割高な価格設定であるということに気付くと思います。
以上が、バイク車両メーカーの用品を初心者にオススメしない理由です。
安価な中華製品
そして、次にamazonなどでよく見る激安中華製品。中華製品が一概にダメとは言えないのですが、当たり外れが大きくて、特に経験が浅いと失敗する可能性が高いんですね。自分は今でも時々失敗します。
そして、それが日用雑貨だったら失敗しても損害はしれていますが、バイクの場合は時には命にかかわることや、大事なバイクのトラブルにつながったり、他人に危害を加えてしまう可能性も否定できません。ある程度慣れるまでは、信頼のおけるメーカーの用品やパーツを選ぶようにしていただきたいと思います。
一番大事な用品「ヘルメット」
できれば教習のうちから用意していただき、そして公道を走る上では絶対に必要なヘルメットについての解説です。
ヘルメットの種類
まずヘルメットというのは、大きく分けて3つのタイプがあります。
ここではフルフェイスとジェットタイプの2種類について解説をしていきます。オフロードヘルメットについては、デザインや機能的な理由から、オフロードバイクを買う人にのみお勧めします。
まずフルフェイス。安全性が特に高く、自分がオススメしているは基本的にこのタイプです。
このタイプはあごの部分がしっかりと守られていて、顔面がダメージを受けにくい設計になっています。
しかしこのフルフェイスも、必ずしも良いことばかりではありません。まずチンガード(あごの部分)で視界が狭くなります。そしてもう一つ、ジェットタイプに比べると気密性が高いので、その分曇りやすいことは構造上仕方ありません。ただし近年はヘルメットメーカーも曇り止め対策に力を入れていて、だいぶ改善されてきています。
では片やジェットタイプというのはどうなんでしょうか?
フルフェイスのメリットとデメリットをそのまま裏返したものですね。そしてデザインの観点からは、アメリカンやレトロなバイクに似合うデザインだと思います。
ただし気をつけていただきたいのは、このジェットタイプはモノによって安全性がかなりピンキリで、ノーブランド品はもう論外です。
そしてよくフルフェイスと間違われるシステムヘルメット。
これはフルフェイスではなくジェットタイプだと思ってください。構造的にフルフェイスのような頑丈なチンカードではありません。無いよりはマシくらいに考えた方が良いと思います。
ヘルメットの安全規格
ヘルメットの安全性を判断する基準ですが、目安として分かりやすいのが規格です。
まずはSNELL規格・ECE規格・DOT規格のいずれか、最低でもJIS規格がついているものを選ぶと良いと思います。
フォアグラさんお勧めのヘルメットメーカー
とは言え、良いのは分かるんだけれども、価格が高くてなかなかAraiやSHOEIは手が出ないという人も多いでしょう。そういった方にお勧めしたいのはHJCというメーカーです。
韓国のメーカーなのですが、アジアメーカーの中で品質は頭一つ二つ抜けています。自分もサブでHJCのヘルメットを使用していて、実は過去にこのHJCのヘルメットを被っている時に時速約80キロで転倒しましたが、脳震盪もなく全くもって頭は無傷でした。
HJCの製品には世界で最も厳しい安全規格と言われるSNELL規格を取得していたり、国内のレースでも使用できるMFJ公認の取得をしているものもありますが、今回はコストパフォーマンスという観点から1万円台で買えるCS-15というモデルをお勧めします。
■CS-15 単色モデル
■CS-15 グラフィックモデル
SNELL規格こそ取得はしていませんがJIS規格に適合しています。自分も使用した事がありますが、装用感も悪くはないです。強いて言えば高速走行時の風切音が少し大きいくらいで、ベンチレーション性能も高く曇りにくい設計になっています。
よくノーブランドで7・8,000円程度のヘルメットが売られていますが、あと数千円出してこちらを購入する方を断然お勧めします。
このHJCのヘルメットは価格こそノーブランド品と大差ありませんが、品質で言うと国産有名メーカーのヘルメットの方に近いものであると思います。ジェットタイプも安くて高品質なものが発売されているので、ヘルメットの予算に限りがあって、それでも品質や安全性にはこだわりたいという方は、ぜひこの HJCのヘルメットを検討してみてください。
公道走行時に揃えたいモノ
極端な話、ヘルメットを被っていれば捕まることはありませんが、現実的にはグローブやプロテクター入りのジャケット、バイク用のシューズなどは必須とも言える装備です。そして強いてその中でも優先順位をつけるとしたら、グローブ→ジャケット→シューズとなるかと思います。しかもこれらのものは、季節ごとに必要になります。
グローブ
グローブは夏用・春秋用・冬用の3つが最低限必要で、さらにツーリングに行く人は雨用があるといいですね。
■春秋用グローブ
■夏用グローブ
■冬用グローブ
ジャケット
ジャケットも夏用・春秋用・冬用が必要です。
ただ、最優先してほしいのは夏用です。夏は気温が高く、普段着として長袖を着ることはないですが、半袖でバイクを運転するということが大変危険なのは言うまでもありません。夏用のメッシュジャケットというとても涼しいジャケットがあるので、これをぜひ用意してもらいたいです。このメッシュジャケットの多くにはプロテクターが内蔵されています。
次いで優先したいのは春秋用です。
このコミネのジャケットは、秋冬春と3シーズン使うことができてコスパ抜群です。
冬は普段から厚手の物を着ているでしょうから、優先順位は低めです。
また、転倒時のプロテクション性能だけでなく、寒さによって運転に支障が出ては元も子もありません。考えようによっては、暖かいダウンジャケットの方が安全と言える場合もあるかも知れません。
ですのでジャケット選びの考え方としては、薄着になりがちな季節の物の方が優先度が高いと考えていただければ良いかと思います。
■冬用ジャケット
ライディングシューズ
そしてライディングシューズ。こちらは季節ごとに変えるという人は少ないかもしれませんが、主に通気性重視のモデルと防水性重視のモデル、デザイン重視のモデルがあります。
機能面で言うと通気性重視のモデルと防水性重視のモデルの2種類がありますけれども、まずは通年で使いやすい防水性重視のモデルが良いと思います。夏にどうしても暑い方は、通気性を重視したモデルも追加して購入すると良いと思います。
■防水性重視モデル
■通気性重視モデル
■デザイン重視モデル
過去に私の動画で、バイク用シューズの解説をしているものもあるので、詳しくはこちらもご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=t_ecu_c9MXA&t=508s
まとめ
今回は色々な製品を紹介しましたが、ぜひどんなモノかだけでもチェックしてみてくださいね。
いきなり店に行っても、モノが多すぎて混乱してしまいますし、どのようなコンセプトの製品があるかということだけでも理解しておくと、用品店でも特徴を理解でき、選びやすくなってくると思います。もちろんグローブやジャケットやシューズ以外にも揃えたいものがあるのですが、最低限この3つは揃えるようにしてください。
今回も最後までご覧いただいてありがとうございました。
この記事は下記の動画でも詳しく説明をしていますので、こちらもぜひご覧になってください。
モトコネクトでは他にも初心者向けの記事が公開されているので、ぜひ読んでみて下さい↓
投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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