はい!元バイクへ屋のフォアグラさんです、こんにちは。
さて今回は、もっと評価されてもいいと思える、お買い得な狙い目バイクについて紹介します。
目立った性能がない分、実はすごく乗りやすかったり、とても出来の良いバイクだったにも関わらず、あまりにも強力なライバル車があったがために影に隠れてしまったり・・・。
しかしそれは、良いバイクなのに手に入れやすいとか、良いバイクなのに比較的割安な価格で購入できるとも言えるかもしれません。
中古バイクの価格が高止まりしている昨今、今回紹介する車種は実は狙い目だったりもします。今、バイクの購入や乗り換えを検討している人はもちろん、そのような人やアドバイスする立場にある人にもぜひご覧いただきたい内容です。
(*この記事の価格などは2022年12月時点の情報を基に紹介しています)
狙い目バイク 中型編
まずは普通自動2輪免許で乗れる、もっと評価されてもいいバイクを紹介します。
SUZUKI RF400R
まず最初に紹介するのは、スズキのRF400Rです。
このRF400Rというバイクは非常に良くできたスポーツツアラーで、言ってみればちょっと古い中型のハヤブサといったイメージです。
エンジンはスーパースポーツのGSX-R400Rがベースなので、よく回りパワーも申し分なし。さらに95年にはBandit400Vにも搭載されたVCエンジンを搭載したRF400RVというモデルも登場します。
車体構成の多くが900ccの兄貴分と共通ということもあり、存在感と迫力は抜群!ツアラーとしても安定性にも寄与しています。
そんなRFですが、なぜあまり見ないのか? それは当時カワサキに、ZZ-R400という人気車種があったからです。RFもすごく良いバイクでしたが、どうしても影に隠れてしまったのですね。
この記事制作時に某有名中古車サイトではなんと全国に2台しかありません。
可変バルブ機構を搭載のRF400RVで3万5000キロ、価格は49万8000円です。
同じくバルブ機構を搭載したBanditよりは随分割安な価格で買うことができます。人と違う1台が欲しい、大型免許はないのだけど迫力のあるバイクが欲しい、ロングツーリングも走りも楽しみたい、そんな方におすすめですね。
SUZUKI スカイウェイブ(3代目)
次に紹介するのはスズキのスカイウェイブの3代目のモデルです。この3代目、最後のスカイウェイブをおすすめする理由は、エンジンがDOHCだからです。
DOHCのエンジンは、高回転までよく回りパワーがあるのですが、他のビッグスクーターのエンジンは、ほとんどがOHCなのです。
また、このスカイウェイブはフロントホイールが14インチということもあって、街乗りだけでなく高速道路を使ったツーリングでも快適に走ることができます。
同じようにDOHCでフロント14インチのホイールを履いたヤマハのグランドマジェスティというスクーターもあり、こちらも値崩れしていて狙い目です。
スカイウェイブよりもさらにツーリング寄りの性格なので、街乗りメインで使うんだったらスカイウェイブ、ツーリングにも頻繁に行くっていうんであればグランドマジェスティがおすすめですね。
SUZUKI ジクサー150/250
中型の最後に紹介するのは、2022年現在新車で買えるジクサー。
このジクサーは150ccと250ccの2種類の排気量が用意されているだけでなく、ネイキッドとフルカウルのバリエーションがあります。すべてのモデルに共通して言えることは、信じられないほど燃費が良いということです。
実はこのバイクはスポーティーな外観をしていますが、どちらの排気量もエンジンは実用車的な性能なのです。
それでいて足回りは前後ともにディスクブレーキを装備、リヤはモノショックとスポーツバイクそのものなのです。そう、このバイクはパワーよりも足が勝っているという1台なのです!
はっきり言って、エンジンの絶対的な性能は高くないです。しかし足はしっかりスポーツ。このことから、初心者でも恐怖感なく現実的な速度域でスポーツ走行を楽しめると言えます。
また、いたずらに高性能高出力を狙ったエンジンではないので車重が軽く、価格も安く、日常使いにおける燃費も良い、良くできたメリットの多い1台なのです。
ただ、これといった目立った性能はなく、他社のライバル車は軒並み水冷2気筒のDOHCが多いことから、どうしても地味に見られてしまうのでしょう。個人的には隠れた名車だと思っています。
狙い目バイク 大型編
では次は、大型免許が必要な車種をお伝えしますけれども、今は普通自動2輪免許しか持っていなくても大丈夫。今は主に250や400が価格高騰しているので、免許取得費用を入れても400cc以下の予算で買えるというのもたくさんあります。
SUZUKI GSX-S1000(初代)
まずは自分も一時期本気で購入を検討していた、初代のGSX-S1000です。
少し前の型のGSX-R1000のエンジンをベースに扱いやすくチューニング。扱いやすくとは言っても1万回転時に148馬力と、とんでもないパワーです。年式によっては145馬力ですが、まあどちらにせよ、とんでもなく速いということですね。
さらにトラクションコントロールやABSを装備、ブレンボのブレーキキャリパー、倒立フォーク、軽量ながら高い剛性のアルミフレーム、さらにはパワーモードの選択もできます。現代のスポーツバイクの先進装備が、もう全部入りなのです。
それでいてこのバイクは、新車の定価からおかしいくらい安かったのですが、中古で安い個体なら、2015年式2万3000キロでなんと69.99万円!
どうですか?CB400の方がよっぽど高いですよ。
性能、装備、どれをとっても完全に上回っています。10万円追加で大型免許を取得してこちらを選択してはいかがでしょうか? 自分なら断然GSX-S1000を選びますね。
SUZUKI バンディット1200S
次はバンディット1200Sです。というか、さっきからスズキばっかりですよね?
これはたまたまなのか、必然なのか?でも、どれも本当に良いバイクばかりなのです。
このバンディット1200Sは、ネイキッドモデルのバンディット1200をベースにハーフカウルの装備でビッグネイキッドとしての走行性能の高さだけじゃなく、ツアラーとしての性能も大きく高めました。
また、スズキならでは油冷のエンジンを搭載しています。これは水冷よりも構造がシンプルでトラブルが少なく、空冷よりも冷却効率が良いという冷却方式です。
ちなみに中古では2001年式28,000キロ、さらにヨシムラのカーボンマフラーとリアカーボンインナーフェンダーまで装備して、なんと39.8万円なんて個体があります!
いやいやおかしいでしょ!! 同じ年式の同じ距離のCB400より安いどころか、CB400の買取価格よりも安いんじゃないか?と思えるぐらいですよね。
当然ですけれどもこのクラスになると、部品の一つ一つが大きくて頑丈で作りもよく、 長く乗れる傾向にあります。フラッグシップと呼ばれる、メーカー内での最上位の車種なので作りに妥協点が少なく、良いパーツが使われていて、当然製造国も日本です。
ヘッドライトもマルチリフレクターやプロジェクター式を採用していて、年式ほど陳腐化していません。とてつもなくお買い得な1台だと思います。
では最後くらいはスズキ以外から選びましょうか。カワサキのZ750Sです。
Kawasaki Z750S
これも今はもう絶版車になっていますけれども、Z1000の弟分だったZ750というストリートファイターのハーフカウル版ですので、スーパースポーツベースのエンジンを搭載していて、ハーフカウルも装備しています。
ヤマハのFZ-Sなどがライバルに当たりますけれども、このバイクはこの初代限りで 終わってしまったためあまり見かけません。
ただ走りも良いし、大きさもちょうどいい。400より一回り大きいくらいなので、初めての大型としてもおすすめできます。
こちら、先ほどの中古車サイトでは全国に7台しかありません。一番安い個体だと2005年式2万9000キロで42.8万円!
400とは明らかに一線を画す109馬力というパワーを比較的扱いやすい車体で楽しめます。
Kawasaki ER-6n
実はこの頃のカワサキは結構攻めたバイクを作っていて、見た目の好みが分かれるところではありますけれども、ER-6nというバイクもあります。ちなみに日本にはER-4nという400cc版があり、そちらは大型免許がなくても乗れます。
中古では2006年式、33000キロ35.9万円という個体があります。
最高出力は72馬力と比較的マイルドなミドルクラスのスポーツで、この独特なデザイン自分は結構好きなんですけどね。買おうとまでは思いませんけども。
ちなみにこのバイク初代限りで姿を消しZ 650nと生まれ変わりますが、比較的無難なデザインに落ち着いてしまいました。
もっと評価されてもいいバイクとして何台か紹介してきましたけれども、ちょっと欲しくなってきたのではないでしょうか?
ただ、このようなバイクを買う前に、必ず知っておいてほしい注意点というのがあるので、次はその点について解説をします。
狙い目バイクを買う時の注意点
今回紹介してきた、もっと評価されてもいいバイクたち。みんな出来は良い子たちなのですが、なぜか価格が安い、もっと評価されてもいいと思うバイクばかりです。であれば、今、中古で安く買うというのはアリですよね。
ただ一つ覚悟しておいてほしいこと、それは買う時に安ければ、売る時も安いということ。
昔4輪では「マツダスパイラル」なんていう言葉がありました。
マツダの車は値引きが大きくて、出来も良かったのでお買い得感があったのです。ただ、次に乗り換える時には値段がつかないので、結局マツダのディーラーでマツダ車に乗り換えるしかなくなってしまうのです。
それに近いものがあるかもしれません。
ただどれも出来が良いバイクばかりですし、この中古バイクの価格高騰の前までは、他のバイクとあまり変わらない水準で値付けされていたという車種もあります。ですので、今狙い目であることには変わりないのですね。
価格高騰しているということは、今乗っているバイクにも値段がつきやすいとも言えます。
そこで先日、4年前に27万8000円で買った自分のKLX125を5つの業者に査定してもらいました。なんと一番高い値付けをしてくれた業者は25万円!ちなみに一番安い値付けをした店は12万円で、2倍以上の開きがありました。
ですのでバイクを売る際は自分のバイクの相場、高く買ってくれる業者というのを知っておくことは非常に重要なのです。
まとめ
今回はもっと評価されてもいい、出来の良いバイクたちを紹介しましたが、いかがでしたか?
中型車を中心に中古車の価格高騰が続いている今、もし乗り換えを考えているのなら、ビッグチャンスかもしれません。上手くすれば追い金なしで大型免許も取れる上、リッタークラスの大型に乗り換えられてしまうかもしれませんよ。
というわけで、最後までご覧頂いてありがとうございました。
今回の記事は下記の動画で詳しく解説をしていますので、こちらもご視聴していただけると嬉しいです。
投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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