皆さんこんにちは。ヨシキです。今回のテーマはタイトルの通り、添加剤やケミカル用品に関する疑問を解決していきます。
添加剤といえば燃費向上に始まり、オイルの性能アップ、潤滑効率アップ、など、バイクに添加するだけでマシン性能を向上させる商品が多数販売されています。
けれどもこれらの商品“本当に有効なの?”と疑問に思った方はたくさんいるのではないでしょうか。結論から言えば、ほとんどの商品がバイクの性能を向上させるものはありません。けれども実際に効果を感じることもあります。
なぜそんなことが起こるのか、整備士ヨシキが添加剤の謎に迫ります。
そもそも添加剤はどういった商品?
そもそも添加剤とは、その名の通りオイルや燃料に添加することで、何らかの付加効果を与える商品です。
添加剤の多くは、燃料に混ぜるタイプとオイルに混ぜるタイプの2種類に分けられており、それぞれ商品によって効果が異なります。
基本的にバイクの性能を取り戻すことが目的であり、添加剤を入れたからといってバイク本来の性能以上の効果を期待できるものではありません。そのため、新車など基本性能に近い出力が出ているバイクに使用したとしても、効果は限定的です。
これが同じ添加剤を使用しても添加剤の効果を感じる人と感じない人の差になります。
ガソリンに混ぜるタイプの添加剤
ガソリンに混ぜるタイプの添加剤は、主にエンジン内部の燃料ラインを洗浄し、燃費を向上させることが目的の商品です。有名どころはワコーズの“フューエルワン”。
この商品は燃料に一定数を混ぜることでエンジン内部のスラッジやデポジットを分解、清掃。燃料ラインをきれいにすることでバイク本来の性能を取り戻し、燃費の向上、パワーアップが期待できます。
エンジンオイルに混ぜるタイプの添加剤
エンジンオイルに混ぜるタイプの添加剤はオイルの性能をアップさせ、シリンダーやエンジン内部の保護を行います。有名な商品では“スーパーゾイル”。この商品は金属の表面を再生し、フリクションロスの低減、およびシリンダー内部を保護する効果が期待できます。
こちらの商品、2ストロークエンジンには絶大な効果を発揮し、多少傷がついた抱き着き気味のエンジンでも復活したケースもあるほど。
もちろん過信は禁物ですが、少なくとも私の2ストバイクはゾイルで調子を取り戻した経験があります。
オイルに混ぜるタイプはバイクに使えない商品もあるので注意
エンジンオイル系の添加剤には、バイクには使用できな商品もあるので注意が必要です。というのも車はエンジンとミッションでオイルを使い分けていますが、バイクはエンジンオイルでエンジンとミッションの潤滑を行います。
そのため、車用のエンジンオイル添加剤をバイクに使用すると、クラッチが滑る原因になったりと、トラブルになる可能性があります。
必ず商品の注意事項にバイク用、車用などの使用用途の記載があるはずなので、商品購入時は必ず確認するようにしましょう。
その他のケミカル添加剤
その他にも添加剤にはブレーキフルードに入れるものや、クーラントに混ぜるものも存在します。これらの商品は添加した油脂類の性能を強化し、ハードな使い方をしても安定したパフォーマンスを発揮できるようになります。
バイクによっては添加剤の効果が期待できない場合も
バイクの燃費を向上したり、エンジンが軽く回るようになる添加剤。けれどもすべてのバイクに効果的というわけではありません。
添加剤はあくまでバイク本来のパフォーマンスを取り戻すためのツール。新車以上のスペックにはならないということに注意しましょう。
最新のバイクには添加剤の効果があまり感じられない
特に最新のバイクはエンジンのエネルギー効率が非常によく、燃費も向上しています。そのため、エンジン内部も汚れにくく劣化によるエンジンパフォーマンスの低下は限定的です。そういったバイクには、添加剤の効果は薄く、あまり使用感を感じられないかもしれません。
メンテナンス状況が非常にいいバイクに添加剤は不要
仮に最新のバイクでなくとも、メンテナンスがしっかりとされていて、性能ダウンしていないようなバイクでは添加剤による効果はあまり期待できません。
とはいえ、古いバイクであれば何かと汚れは蓄積しているもの。新車から10年くらいたったバイクなら試してみる価値はあるかもしれませんね。
たくさん使用したからといって大きな効果が得られるわけではない
ちなみに添加剤には“適量”が決められています。たくさん入れたからといって大来な効果が得られるわけではありません。むしろ性能低下の原因になる可能性まであるので、適切な配合量で使用することが大切です。
添加剤の効果が期待できるバイク
添加剤はバイク本来の性能を取り戻すためのツールです。なので新車時よりも性能が低下しているようなバイクには絶大な効果があります。
例えば、経年劣化が進んでいるバイク、長期保管をしていてあまり乗っていないバイク、メンテナンスをあまりしていないバイクなどには添加剤の効果が期待できるでしょう。
エンジンオイルに添加するタイプは過走行車に効果てきめん
特にエンジンオイルに混ぜるタイプの添加剤は過走行車に効果てきめんです。長年の走行によってついたシリンダー内部の微細な傷を埋め、フリクションロスを低減することでバイク本来の性能を復活。焼き付いたオイルがこびりつく“スラッジ”も洗浄し、クリーンな状態を保ちます。
まるでエンジンをオーバーホールしたかのような効果が期待できる過走行車へのオイル添加剤は一度試してみる価値があるでしょう。
インジェクションバイクには燃料添加剤によってパワーアップが期待できる場合も
インジェクションバイクにはガソリンを噴射する部分(インジェクター)に燃料の燃えカスであるデポジットが付着し、バイクの性能や燃費が低下している場合があります。こういったときには燃料に混ぜるタイプの添加剤が効果的。
インジェクターが正常に機能するようになると、燃費の向上やパワーアップが期待できます。
オススメの添加剤3選
では最後に、私がいままで使った商品の中からおすすめの添加剤を3つご紹介していきます。旧車乗りの方や、最近メンテナンスを怠っている方は是非試してみて下さいね。
ワコーズフューエルワン
最高純度のPEAと相性の良いIVD清浄剤を組み合わせ高濃度に配合し、その効果を最大限に引き出す成分構成としたことにより、従来のエンジンはもちろん、近年の省燃費エンジンに最適化し清浄効果を強化しました。
燃料に添加するだけで燃焼室・吸排気バルブ・インジェクターなどに堆積したカーボン・ワニス・ガム質などを除去し、新車時のエンジン性能を取り戻します。また燃料の酸化劣化や燃料タンクの腐食を抑制し、潤滑性を高めることが可能で、燃料に必要な性能全般を総合的に引き上げることができます。経年車や初めて清浄剤を使用される車両には2回連続使用が更に効果的です。
引用:F-1 フューエルワン – 新製品・おすすめ製品 | WAKO’S – 株式会社和光ケミカル (wako-chemical.co.jp)
言わずと知れた株式会社和光ケミカルの看板商品フューエル1。上記の公式紹介文を読んでいただくだけでそのすごさが伝わってくるのではないでしょうか。
フューエルワンは燃料全量に対して1%未満になるように添加するだけでインジェクターの汚れや詰まりを解消。バイク本来の性能を取り戻します。
街乗りが多くアクセルを開けきることが少ないバイクは走行距離に対して汚れが溜まりがち。ぜひ多くのライダーに試してみてほしい商品です。
スーパーゾイル
私たちにできることは、
限りなく100%に近い
マシン本来の性能を引き出すこと。
スーパーゾイルとは?|エンジンオイル添加剤ならスーパーゾイル (superzoil.com)
“エンジンの音がうるさい”
“なんだかエンジンのパワーがダウンしている気がする”
こんな方にはスーパーゾイルがおすすめ。スーパーゾイルの特殊配合成分はシリンダー内部の微細な傷を埋め、フリクションロスを低減し、エンジン本来の圧縮力を取り戻します。特に2ストロークエンジン用の商品は効果絶大で、2スト乗りの間では絶対の信頼を誇ります。
使い方はエンジンオイルにスーパーゾイルを混ぜるだけ。混合量は商品によって異なる為、商品説明をよく読んで使いましょう。
ワコーズクーラントブースター
ワコーズクーラントブースターは、クーラントの性能を強化し、沸点を上げることで過酷な走行時のオーバーヒートを防ぎます。
例えば、ファンなしの水冷エンジンではクーラントと走行風によってエンジンを冷やしますが、真夏の渋滞などに巻き込まれると冷却が追い付かずオーバーヒートを誘発します。
こんなとき、クーラントブースターを使用しておけば、ある程度過酷な環境でもオーバーヒートを防ぎ、エンジンを高温トラブルから守ります。
他にもサーキット走行や峠などのワインディングをよく走る方にもクーラントブースターはおすすめの商品です。真夏に水温が高めになってしまうバイクにはぜひ試してみてはいかがでしょうか。
添加剤は適切に使えば効果的な反面、使いすぎには注意
添加剤は手軽にバイクの性能を取り戻す、便利な商品です。しかし、たくさん入れたからといって効果が増すわけではありませんし、バイクによっては効果が薄いものもあります。
添加剤は人間で言えばサプリメントのようなもの。基礎メンテナンスにプラスアルファ利用するくらいの気持ちで、使いすぎには注意しましょう。
投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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