はい、元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。
さて今回は全てのライダーの悩みヘルメットの匂い対策について解説です。ヘルメットの匂いの原因と対策方法が分かる上、話題の消臭乾燥機3種類の比較も行います。
また、ヘルメットに有効な消臭剤や、東京モーターサイクルショーで話題になった消臭機「Dr.helmet」についても紹介をします。この消臭機、実は自分はすぐに予約したので発売と同時に届いたのですが、すでに品薄になっているようで、7月上旬の時点では2週間程度お届けに時間がかかるようなので、あらかじめご了承ください。
ちなみに今回の記事は案件ではなく自費購入のレビューです。またこのDr.helmetの消臭効果を確認するために、業務用の臭気測定器をレンタルしています。
買うと20万円以上、数日のレンタルでも1万3750円というガチ仕様のもので、実際の効果をしっかり検証します。
ヘルメットの悪臭の原因と対処方法
悪臭の原因
あのヘルメットの悪臭の原因は実は複合的なものです。
走行中は多くの汗をかきますが、その汗と皮脂、垢が混ざってしまい、これを餌にする菌により悪臭が放たれます。また整髪料などの香料も混ざります。
ヘルメットは走行中は高温になる上、通気性も悪く、菌が非常に繁殖しやすい環境です。
ですのでこの菌の繁殖を抑えること、乾燥させることがとても重要です。
対処法1:洗う
最もお勧めしたい効果的な方法は、内装を外して洗剤で洗うということです。現在売られているヘルメットは、内装の脱着が可能なものが大半のはずなので、ジャブジャブと優しく洗って乾かしましょう。
とはいえ、これはかなり手間ですよね。内装を外し、洗って、乾かして、また取り付ける。特に取り付けは結構手こずりますよね。手こずるだけならまだしも、頻繁に洗っていては内装も傷んでしまいます。
対処法2:消臭剤を使う
そこで多くの方が現実的な手法として、ファブリーズやリセッシュなどの消臭剤を使用する方法です。スプレーするだけという、非常に手軽な匂い対策です。正直、十分な効果があるかと言われると疑問ではありますが、やるのとやらないのでは差があることは明白です。
スプレーするのであればドラッグストアなどで販売されているものよりも、このシュアスターの「ゼロバリア」がおすすめです。
自分は消臭機で乾燥させた後に、さらにこれを使用しています。
ご覧のように抗菌活性値に関するデータといったエビデンス周り、抗菌力試験と安全試験の基準を両方クリアしたSIAAマークを取得。効果の持続性が高く、一般ユーザーへのアンケートでも「今まで使用してきた商品より消集効果を実感できた」と回答した人が92%という結果も出ています。
言うまでもなくソファーや一般的な衣類と比べても、ヘルメットというのはかなり厳しい過酷な環境で匂いも強いですから、ヘルメット用に別に1本持っておくと良いでしょう。
対処法3:消臭乾燥機を使う
また現代においては消臭乾燥機というものがあります。これからレビューする新製品の「Dr.helmet」や「RE:MET」、「Dr.Dry」といった商品です。
多くの菌にとって増殖するには水分が必要不可欠ですから、この「乾燥させる」ということはとても重要で、スプレーするだけでは不十分と言えます。
かと言って、一般的なドライヤーで乾かそうものなら、その熱によってヘルメットのライナー部分が変形して、安全性に影響が出てしまう可能性が高いので絶対にNGです!
そこでこれらの機器の出番です。送風機能によってヘルメットを乾かしてくれます。特にDr.helmetとDr.Dryはただの送風ではなく、温風を出すことができます。この点は地味なようで、結構重要だと自分は考えています。
皆さんご存知のように半乾きや生乾きだと、匂いはなかなか取りきれません。
他にもこの3機種は結構違いがあるのですが、その点については最後で詳しく解説をします。
消臭機の効果を検証
すでにRE:METを所有していましたが、それでも買い足したDr.Helmet。その効果をこの臭気測定器を用いて検証していきます。
この測定器は業務用のガチな機器で、レンタルだけでも1万円以上がかっているのです。「あ、臭くなった」なんて動画で言っても伝わりませんからね。
そして後ろのヘルメットは、この試験をするために3ヶ月ほど、あえて匂い対策を一切していません。
今回使用するのは9つあるモードの中から除菌脱臭モード。まさにこの臭いヘルメットに持ってこいといったところでしょう。ではまず事前の匂い計測から始めましょう。
では計測してみましょう。事前には0という数値を示していますが、ヘルメットの中入れると数値が上がっていきます。
8~10ぐらいの数値だったようです。
では紫外線とオゾンによってしっかりと除菌していきたいと思います。
除菌後のこのヘルメットを、もう1回チェックしてみます。どうでしょうか?
3から上がりませんね。さっきはすぐに10ぐらいまで上がりましたが、除菌後は3でした。
というわけで効果はちゃんと期待できそうな感じです。
ちなみにモードは9つのあり
・クイック乾燥
・標準乾燥
・温風除菌
・冷風乾燥
・冷風除菌
・除菌脱臭
・ナイト乾燥
・グローブ乾燥
・UV除菌ボックス
という温風と冷風による乾燥に加え、除菌と脱臭といった組み合わせになります。自分なら帰宅後すぐに温風というのがメインの使い方になりそうです。
最後の「UV除菌ボックス」というのは、この本体後部にあるケースで、スマホとか小物類を除菌できるスペースです。日常的に使う感じではないでしょうが、あると結構嬉しい機能かもしれません。
各消臭乾燥機の比較
すでにRE:MEETを持っているにも関わらず、なぜこのDr.helmetに買い換えたのか?ここではRE:METやDr.Dryと比較しながら、その理由を解説をしましょう。
比較ポイント1 価格
RE:METは約1万円程度、そしてDr.helmetとDr.Dryは共に2万7500円と、RE:METが頭1つ抜けて低価格になっています。
ちなみにDr.helmetとDr.Dryは商品名が似ていますが全く別の企業の商品です。
比較ポイント2 乾燥機能
この乾燥機能についてはRE;METは送風のみであるのに対し、Dr.helmetとDr.Dryは温風を出すことができるので、しっかりと乾かして菌の増殖を抑制することができます。
ただしどちらも温風とは言っても、Dr.helmetは240W、Dr.Dryは100Wとパワーには2倍以上と大きな差があります。
ですので乾燥の性能としてはDr.helmet→Dr.Dry→RE:METの順番ですね。
比較ポイント3 除菌消臭性能
実際に菌の数を測定できるわけではなく、ここは自分の主観になりますので、そこはあかじめご了承ください。
それぞれの除菌消臭の仕組みは
RE:MET:プラズマイオン
Dr.helmet:紫外線とオゾン
Dr.Dry:紫外線 です
プラズマイオンと紫外線のどちらの方が効果があるかと聞かれたら、自分は紫外線だと考えます。イオンにそんなに消臭効果や除菌効果があるなら、業務用としてプロの仕事場で使用されているはずです。紫外線は医療機関や食品工場などでの滅菌にも使われていますし、オゾンも自動車の業務用消臭機などに使われています。
ですのでこの除菌消臭という観点からはDr.helmet→Dr.Dry→RE:METの順番だと考えます。
重要な「乾燥能力」と「除菌」という2点において、共にDr.helmetが1番という結論に至ってしまいました。もうこれだけでDr.helmetを選ぶ理由としては十分なのですが、もう少し調べてみましょう。
比較ポイント4 付加機能
RE:METは他に機能と言えるものはないのですが、USB-Cで駆動するという点が手軽で良いと思います。スマホの充電ケーブルで動くので、色々な場所に設置しやすいです。
Dr.helmetは先ほどお伝えしたUV除菌ボックスが付き、ヘルメットやグローブだけではなくて、スマホや小物類も除菌することができます。
でも個人的にUV除菌ボックス以上に嬉しいのが、側面にUSBコンセントが付いてるので、ヘルメットを置いたままインカムの充電ができるのです。インカムって、ヘルメットにつけたまま充電すると邪魔くさいし、外して充電するのは結構面倒です。このDr.helmet自体がヘルメット置場というわけですから、ここでケーブルを直接させるというのは、ユーザー目線でなかなか使い勝手が良くて気に入りました。
Dr.Dryは何か付加能機能があるわけではないのですが、サイズが小さいので携帯ができます。ツーリングに持ち歩くにはさすがに大きいのですけれども、例えばトランポにバイクを積んでサーキットで走る時に、コレを一緒に持って行ってというのがしやすいです。実際に携帯用のケースもオプションで販売されています。
ただ自分は外で使おうとまでは思わないので、インカムの充電ができる方が嬉しいかなというのが正直なところです。
まとめ
値段だけで選ぶのならRE:MET、外でも使うのならDr.Dryというのもアリですけれども、性能と価格など総合的に考えるとDr.helmetに買い換えて間違いなかったと思っています。
決して自分が購入したから皆さんにもお勧めしているっていうわけではなくて、お勧めしたいくらい気に入ったから購入して、やはり良さそうだったのでお勧めしているというだけのことなのです。
今、アライやSHOEIのヘルメットって6・7万円くらいはしますから、大事に使いたいと思いますし、そもそも臭いヘルメットを1日中被って走りたくありません。是非これらの消臭機を検討していただいて、快適なツーリング楽しんでいただければと思います。
今回の記事は下の動画でも詳しく解説していますので、こちらも是非ご視聴ください。
それでは今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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