違反ではないけど、
『それはないだろ〜』っていうライダー、たまに見かけますよね。
見ていてヒヤッとする走りはバイク乗り全体の評価を下げてしまいます。
ライダーとしてのマナー、これはバイクを愛するすべての人々にとって避けては通れないテーマです。そして「違反ではないけど、ちょっと嫌」という、いわば「グレーゾーン」の行為も存在します。
これらは法律によって罰せられるものではないかもしれませんが、他のライダーやドライバーに対するストレスや不快感を引き起こす可能性があります。
本記事では、そうしたグレーゾーンの行為について取り上げ、それがどのような問題を引き起こす可能性があるのか、またそれを改善するために何ができるのかを考えてみたいと思います。
我々ライダーは、道路を共有する全ての人々に対して、良好なマナーと自己認識を持つことが求められています。より良いバイクライフの実現のために改めてマナーについて考えましょう。
「違反ではないけど、ちょっと嫌」な行為
道路上での行動には、違反とされるものだけでなく、「ちょっと嫌だな」と思われるような行為が存在します。
それらは法律で罰せられるものではないかもしれませんが、他のドライバーや歩行者に不快感を与え、結果的にライダー全体のイメージを下げてしまう可能性があるので注意が必要です。
そこで今回は、「違反ではないけど、ちょっと嫌」と感じる行為について考えてみましょう。
交差点で真横に並ぶ
交差点で他の車両と横並びになる行為は、これ自体は違法ではありません。
ですが、なんとなくマスツーリングでもないのに真横まで詰めて停車されるのはイヤじゃありませんか?
せめて互い違いに左右にズレながら後ろについてもらいたいものです。
こんなところがちょっとイヤ!
- 距離が近い
- 動きが予測しにくい
隣につかれてしまうと、発進のタイミングが掴みにくくなってしまいます。全く同時に発進して接触してしまう可能性もゼロではありません。
また、こちらは右折(または左折)しようとしてウィンカーを出しているのに、曲がりたい方向にわざわざ入ってくる方もたまにいます。
もちろん曲がる前に先に行かせますが、マナーとして(そして安全面を考慮しても)真横に止まるべきではありません。
車間距離が近すぎる
バイクは、クルマに比べてライダーからの視界が良好なため、そして車間距離を空けすぎると割り込みされる原因にもなり危険なため、クルマ同士と比べて車間距離が近くなりがちです。
しかし、真後ろにベッタリとくっついているバイクがいたら圧迫感があり、不快な気持ちにななりますよね。
また、前車の急ブレーキに反応できず追突してしまうリスクもあります。
改善のために気をつけるべき行動
- 適切な車間距離を保持する
自分の速度に合わせて適切な車間距離を保つことが重要です。これは他のドライバーに対する配慮だけでなく、自身の安全確保にも直結します。
具体的には、近すぎず割り込みされにくい4〜5m程度(高速道路では10m程度)の車間距離を保つといいでしょう。
また、割り込みたそうなクルマがいると動きやドライバーの目線でわかります。気がついたら譲ってあげることで事故のリスクを減らすことができます。
音で威嚇(空ぶかし)
排気音は、バイクの存在を周囲に知らせる有効な手段ですが、音量が過大になると、それは周囲に対する威嚇や不快感を与えてしまいます。
大きな排気音は周囲の人々からすると『ただの騒音』であることを自覚しなくてはいけません。
特に住宅地や学校周辺などの静粛が求められる場所では、騒音は深刻な問題となり得ます。不用意にアクセルを吹かして周囲へ迷惑をかけないように気をつけましょう。
速度差のあるすり抜け
すり抜け自体はバイクの特性を活かした合法的な行為であり、交通渋滞を避けるための有効な手段となります。
しかし、速度差が大きすぎると、他の車両や歩行者を驚かせ、事故の原因となる可能性があり危険です。
すり抜けの危険性
- 周囲の歩行者やドライバーを驚かせてしまう
- 事故のリスクが増大する
速度差が大きすぎるすり抜けは、歩行者やドライバーを驚かせ、ときに恐怖感を与えてしまいます。
違法な行為ではないとはいえ、安全のために渋滞で殆ど動きがないときのみ徐行ですり抜けるなど、周囲に配慮しましょう。
また、すり抜け中に死角から歩行者や自動車が飛び出してこないとも限りません。そんなとき、速度が出ていると止まりきれずに接触事故を起こす可能性もあります。
たまに高速道路でそれなりの速度で流れている車列の間を猛スピードですり抜けていくバイクを見かけます。命に関わる非常に危険な行為なので止めてください。
同車線内の追い抜き
同じ車線内での追い抜きは、特にバイクなど小型車両特有の合法的な行為です。
本来は車線を変更して前車の前に出る『追い越し』をする必要がありますが、車幅の関係で広い道路では車線変更せずに空いたスペースから前車を『追い抜く』ことができます。
しかし、他の車両が予期せぬ動きをした場合、反応できずに接触事故を引き起こす可能性があり危険です。
追い抜き時の注意点
- 意思表示をする
- 適切な速度と車間距離を確保する
安全のことを考えると、追い抜きは前車が道を譲って左に寄ってくれたときにのみやるのがベター。
ですがやむなく走行中に前車の脇を追い抜く場合は、ウィンカーを出すなどして前車や後続車に自分がどういう動きをしたいのか意思表示をするべきです。
また、追い抜きを行う際は、前車との速度差と距離を適切に保つことが必要です。速度差が大きすぎたり、距離が近すぎると、接触事故のリスクが高まります。
積極的にやりたい『スマートな行動』
ライダーにとって、自己の安全だけでなく、他のドライバーや歩行者との共存も重要なテーマです。
特に公道を走行する際には、自分の行動が他人にどのような印象を与えるかを意識することが求められます。
そこで次に、積極的に取り入れたい「スマートな行動」について考察しましょう。
これらの行動を心がけることで、ライダー全体のイメージ向上に貢献し、より快適で安全な交通環境の実現につながります。
スマートな行動
- 歩行者や自動車に道を譲る
- 親切なジェスチャーをする
- むやみにすり抜けや追い抜きをしない
これは一般的にしなければならないことですが、道路を横断しようとしている歩行者がいたら積極的に道を譲りましょう。(後続車との車間距離や走行速度によって安全に減速・停車できない場合は無理をしないでください。)
また、駐車場や脇道から出てこようとしている車両がある場合にもできる限り道を譲ることで、周囲からの印象もよくなり、バイク乗り自体の評価を上げることに繋がります。
道を譲るときには、『お先にどうぞ』と言う意志が伝わるようなジェスチャーをすると更に好印象です。逆にこちらが道を譲ってもらった場合にはお礼のジェスチャーを心がけましょう。
最後に、すり抜けや追い抜きは違法ではないとは言え周囲からの印象は悪いです。それらの行為で縮まる時間というのは微々たるもので到着時間はたいして変わりません。
心に余裕を持って紳士的な運転を心がけましょう。
まとめ
今回は「違反ではないけど、ちょっと嫌」という、いわば「グレーゾーン」の行為をご紹介してきました。
我々ライダーは、道路を共有する全ての人々に対して、良好なマナーと自己認識を持つことが求められています。
他のドライバーや歩行者に不快感を与えてしまうと、結果的にライダー全体のイメージを下げてしまうからです。
今回ご紹介したグレーゾーンなマナー違反はしないように心がけ、逆にスマートな行動でバイクのイメージアップに努めましょう。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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