バイクのカスタムと言えばマフラー!でも種類やメーカーってあまり良くわかってないんですよね…。
マフラーは、バイクのカスタムにおいて王道とも言えるほど多くの種類が販売されていますが、車種に対応した適切なマフラーを選択しなければ本来の性能を発揮できません。
また、必要に応じてチューニングを施すことで更に高い数値を引き出すことも可能。
今回の記事では、バイクのマフラーに関する基礎知識、おすすめメーカーをご紹介します。
本記事を通じて、皆様の最適なマフラーカスタムの手助けになれば幸いです!
マフラーの種類
マフラーの種類には、【フルエキゾースト】と【スリップオン】があります。
【フルエキゾースト】はエキゾーストごとまるっと交換するもので、【スリップオン】はサイレンサー部分だけ付け替えるものです。
それぞれの特徴について解説していきます。
フルエキゾーストマフラーについて
フルエキゾーストマフラーとは、バイクの排気システムをエキゾーストパイプからサイレンサーまで、まるごと交換するタイプのマフラーのことです。
エキゾーストパイプまで交換することになるのでコストが高く付きますが、大幅な軽量化とエンジン出力の最適化が図れます。
スリップオンマフラーについて
スリップオンマフラーは、マフラーのサイレンサー部分のみ交換するカスタムです。
フルエキゾーストマフラーほどの大幅なパワーの改善は見込めませんが、低コストでバイクのドレスアップができるため人気があります。
【フルエキゾースト】と【スリップオン】の違い
【フルエキゾースト】と【スリップオン】は、エキゾーストパイプを交換するかどうかというところが一番の違いです。
フルエキゾーストマフラーは性能向上が主な目的で高価ですが、スリップオンマフラーはサウンドや外観の変更が目的で安価かつ手軽に取り付けできます。
マフラーをカスタムする上での注意事項として、多くの場合排気音が大きくなってしまうので車検に適合する音量になっているかどうかを確認しなくてはなりません。
とはいえ、一般的にカスタムマフラーは車検に通らない物が多いです。
『マフラーをカスタムしたいけど、車検対応かどうか確認するのは手間がかかる。』
という方はJMCA(全国二輪車用品連合会)規格のマフラーを選ぶことをおすすめします!
JMCAとは?
JMCAとは、全国二輪車用品連合会 (Japan Motorcycle Accessories Association)と言う組織の略称です。
1989年、暴走族や騒音問題が社会問題化し、オートバイ業界の健全な発展とライダーの将来が懸念されていました。
そんな折に設立されたこの組織は、オートバイ用品の製造・販売をしている会社が集まり、優れた製品の推奨や不良品の排除、不正改造車の撲滅を目指しています。
JMCA政府認証マフラーの概要
JMCA政府認証マフラーは、車検対応で、排気音量や排ガス規制をクリアしていることが特徴です。
ただし、車両のメーカーや年式によって規制値が異なるため、購入の前にご自分のバイクの規制値に適合しているかどうかを確認する必要があります。
平成22年規制では、普通自動二輪以上のマフラーは、以下の通り規制値が定められています。
近接騒音:94デシベル以下
加速騒音:82デシベル以下
多くのメーカーからJMCA認定マフラーが発売されていますが、取り付け方法やバイクの状態によっては車検に通らない場合もあります。
取り付けやメンテナンスは専門店に相談しましょう。
JMCA規格マフラーの重要性
JMCA政府認証マフラーは、車検対応、騒音問題の軽減、環境への配慮、性能・デザインの向上などバイクをカスタムする上で重要な条件をクリアしています。
JMCAマフラーの特徴
- 車検対応
排気音量や排ガス規制をクリアし、車検に対応しているため、法令遵守の範囲内でカスタムが楽しめます。 - 騒音問題の軽減
制限内の排気音量を守ることで、近隣住民への騒音被害を抑え、トラブルを回避できます。 - 環境への配慮
排ガス規制をクリアしており、環境負荷を最小限に抑えることができます。 - 性能・デザインの向上
見た目やサウンド、パフォーマンスの向上が期待でき、バイクの個性を引き出すことができます。
以上のことから、JMCA規格に合格したマフラーを選ぶことで法律の範囲内でカスタムを楽しむことができます。
自己満足で周囲の迷惑になるようなカスタムをしてしまわないためにも、車検対応のJMCA政府認証マフラーを選びましょう。
JMCA政府認証マフラーメーカーおすすめ【5選】
それではJMCA政府認証マフラーを製造しているメーカーを5つご紹介します。
それぞれのメーカーに特徴やこだわりのポイントがあり、彼らの作るマフラーなら安心して購入できると思います♪
もちろん今回ご紹介できていないメーカーでも様々な製品が製造・販売されているので、ご自身のバイクに適合する製品がないか探してみてください。
ヨシムラ
ヨシムラジャパンでは自社製マフラーを総称してサイクロンと呼んでおり、「高性能」「高品質」「各種レギュレーション対応」のコンセプトのもと、1本1本作られています。
ヨシムラのマフラーは、バイクの工場出荷状態の吸気系セッティングのままで、より太くなめらかなトルク曲線が出るよう設計。
それによって得ることのできる実用域での扱いやすさを重視しながらパワーアップを果たしています。
また、ヨシムラJAPANから発売されているマフラー(レーシングを除く)は全てJMCA基準をクリア。
指定された車両に不備なく装着している以上問題なく車検も通過できます。
アクラポビッチ
アクラポビッチ社は、1991年にスロベニア共和国にイゴール・アクラポビッチ氏によって設立されました。
アクラポビッチのJMCA政府認証マフラーには、車種によりスリップオンラインとレーシングライン(フルエキゾースト)のいずれかの設定があり、さらにサイレンサーにはチタン、カーボンとステンレスの3種類があります。
SP忠男
『ライダーの気持ちイー!を通して日本中をもっともっと元気にしたい』というのがSP忠男のスピリッツ!
SP忠男の製品にはミッションとして”気持ちイー!走りの探求”を実現するための3つ開発コンセプトがあります。
SP忠男 開発コンセプト
- 見た瞬間にその走りがイメージできるデザイン
- 乗った瞬間誰でもわかる出力特性。
- 10年後も心に残る気持ちイー! 走り。
なかでも、SP忠男では”パワーフィーリング”(出力特性)に深くこだわった製品創りを行っています。
モリワキ
モリワキの企業コンセプトは”Beyond the Best”
モノ作りにこれでいいと言う終わりはない。
レースに勝っても、最高のパワーが出ても必ずそれ以上がある。
歩みは遅い、100分の1秒ずつ、0.1ミリずつかもしれない
だからこそ、未来が楽しい。「最高を超える/ビヨンド・ザ・ベスト」
モリワキエンジニアリング コーポレートスローガン
1973年9月30日に、三重県鈴鹿市でモリワキエンジニアリングは設立されました。
以来プロチームとして、モータースポーツに積極的に参加し、技術探求を続けています。
「ロードレース」という極限の環境下において開発・実走テストを繰り返し、実績に裏付けられたテクノロジーを製品にフィードバック。
より良い製品づくりのために、挑戦し続けているというのが伝わります。
アールズ・ギア
アールズ・ギアのマフラーは、スロットルの開けはじめや閉じはじめ、回転数の上昇・下降時のパワーのつながりを大切にしています。
レースの世界でも、スロットルを全開にするのはコース全体のわずか15%ほど。だから、スロットル開度が浅い領域のパワー特性をどう作り込むかがポイント。
また、アールズ・ギアのマフラーは、全て車検対応品です。
排気音の「音質」と「音量」の研究を重ね、耳障りにならない音量で、かつ走行中に気持ち良さを感じられる排気音にこだわっています。
アールズ・ギアは代表をはじめ、現場スタッフ全員がバイク乗り。
バイクが大好きで、社内ツーリングや自社製品体感研修などを開催し、常にバイクのことを考えているそうです。
まとめ
バイクをカスタムするとなると、まず手を付けたくなる部分のひとつがマフラーです。
排気音の向上、ドレスアップ、パワーアップ、軽量化がマフラーを交換することで全て叶えられるからです。
多くのメーカーからカスタムマフラーが販売されていますが、マフラーを交換すると多くの場合排気音が大きくなり、車検に通らなくなってしまいます。
そんなバイクの環境問題・騒音問題を解決するために設立されたのがJMCA(全国二輪車用品連合会)。
JMCA政府認証マフラーなら、車検適合品なので安心してカスタムすることができます。
ただし、指定の年式・車種のバイクに正しく取り付けなければ性能を十分に発揮できなかったり、車検に通らなかったりすることがあるので注意が必要です。
マフラーをカスタムする際にはプロショップへ依頼することをおすすめします。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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