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【元バイク屋が解説】奥深き250&400アメリカンの世界

はい、元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは!
今回はアメリカンの特集です。日本ではこのタイプのバイクはアメリカンと呼ばれていますが、アメリカなど海外ではクルーザーと呼ぶのが一般的です。
ゆったりとしたライディングポジションで、ただただまっすぐな道を延々と走り続ける、そんな大人なクルージングにぴったりのジャンルですよね。

しかし2022年現在、国産4メーカーでは普通自動2輪免許で乗ることができるクルーザー・アメリカンの新車というものは、残念ながらレブル250のみといった状況です。
今回はそんなアメリカンにフォーカスを当てて、250ccと400ccのアメリカンの選び方についてガッツリ解説をしていきたいと思います。

250と400 どちらを選ぶ?

最初に250ccと400ccのどちらを選ぶべきなのかという話です。
初めてバイクを選ぶ方なら、車検のない250は維持費が安いとか、車体が軽くてパワーが無い方が乗りやすいんじゃないかと思うかもしれませんね。

まず、車検を含めた維持費は、おそらくあなたが思っているほど大差ありません

車検ってすごくお金がかかるものって思っているお客さんがとても多かったんですが、バイクの車検って車と比べると大きな金額じゃないんですね。なぜなら車検の必要がな250ccであったとしても、当然点検はマストです。車検費用のうち、点検料って結構なウエイトを占めるんですよ。車検費用から点検料を引くと、その差額って決して大きなものではありません。その詳細や具体的な金額っていうのは以前こちらの記事で解説しています。

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ですので、まず維持費というのはさほど気にしなくて良いということをお伝えしておきます。

じゃあ何を基準に選べばいいのかというと、まずご自身の体格です。中型のアメリカンというのは250ccと400ccで車体のサイズが全然違うものが多いんです。

例えばドラッグスター250と400ですが、実は写真で見てもその大きさや迫力の差を理解することは正直むずかしいです。実際に店に足を運んで見に比べてみてください。まったくもって別物ですよ。
アメリカンの250ccと400ccには150ccという排気量以上に、見た目や重さの違いが大きいということが最大の注意点です。

ですので街乗りの扱いやすさを求めるんだったら断然250cc、逆にアメリカンらしい迫力や存在感が欲しいなら断然400ccです。

自分はやはり大柄な体格の方には400クラスをお勧めしたいですし、逆に小柄な方には400クラスは大きく重く、乗ること自体が億劫になってしまっては元も子もないので、250クラスをお勧めしたいです。
もちろん迫力があるのがかっこいいとか、ロングツーリングでゆったり走りたいと思うんだったら小柄な方でも400ccのモデルを選ぶべきですし、通勤や通学にも使うから毎日重いバイクを引っ張り出すのは嫌だな、駐車場が狭いんだよなっていうのであれば、大柄な方でも250ccのモデルを選ぶと良いと思います。

また初めてのバイク選びであれば「400ccってパワーがあって怖いんじゃない?」と思う方もいるでしょうが、全然そんなことはありません。ゆったりゆっくりドコドコ言わせながら走るためのバイクですから、恐怖感なく扱える程度の性能です。ちょっとアクセルをあおり過ぎてしまって、回転数がキュンキュン回るようなエンジンではありませんので、400を選んでも恐怖感はないはずです。
むしろ恐怖感を感じるとしたら、教習車のCBなどと比べると、ハンドリンクが非常に重く曲がりにくいということだと思います。

そこで一つ注意点なんですが、初めてバイクを買うという場合は、ハンドルやフロントフォークがカスタムされている中古車はおススメできません。ノーマル状態でも曲がりにくい設計である上にさらにカスタムされていると、曲がりにくいどころか事故や転倒の恐れが一気に高まります。カッコイイと思っていても、最初からこのハンドルやフロントフォークが変わっている個体は手を出さない方が無難です。

どうですか?自分には250ccと400ccのどちらが向いているか、なんとなくイメージできてきました?

中型アメリカンの歴史

では時代とともに変わってきた国産中型アメリカンバイクの、直近30年ほどを振り返ってみましょう。

時代は1980年代末期、中型アメリカンに大きな変化が訪れます。ホンダから発売されたスティードというバイク、今でこそ何の変哲もないアメリカンだと思われることでしょうが、実はこのスティードはすごく画期的だったんです。
なぜなら、このスティードが出る前の80年代前半の国産アメリカンといえば、こんなバイクばかりだったんです。

「なんかネイキッドのハンドルを換えて無理やりアメリカンっぽくした様な・・・」

その通りなんです。このCM250Tは80年代前半のアメリカンですが、エンジンは若干キャブレターの調整はしていますけれども、CB250Tホークという完全なスポーツバイクのエンジンなんです。今のアメリカンのイメージとは程遠いものだったんですね。
その次に出てきたのが、今と全く同じ車名ではありますけれども、全く別物なレブル250。これはかなりアメリカンっぽくはなりましたが、エンジンは並列2気筒です。やはりスティードでアメリカンのデザインがほぼ完成されたと言っていいでしょう。

そしてこのスティードは国産アメリカンの基礎となり、発売からなんと四半世紀にもわたるベンチマークとなり、その時代を変えた名車なんです。

このスティードが出た事によりヤマハのドラッグスター、カワサキのバルカンなど数々の大ヒット車が生まれました。ホンダ自身もスティードからシャドウへとモデルチェンジを行い、より大柄でよりロー&ロングのモデルへと熟成させました。250クラスでも同様にホンダのマグナ250、カワサキのエリミネーター250Vなどが生まれ、90年代にアメリカン全盛の時代を迎えます。この90年代というのは本当にアメリカンが最も人気があった時代でした。

90年代前半にレーサーレプリカブームが終焉を迎え、世のライダーたちは速いバイク、難しいバイクに疲れ、ゼファーが大ヒットします。このゼファーは性能よりも乗りやすさや見た目の美しさに特化したバイクでした。そしてほぼ同時期に発売されたスティードやビラーゴの様なアメリカンも、ゼファー同様に高性能に疲れたライダーの受け皿となりました。常にそういったライダーには需要があり続け、さらに装飾の華やかさ、磨く楽しさ、ガレージに置いて眺める満足感や所有感というものもあり、90年代から2000年代と一定の人気を維持し続けます。

しかし冒頭でもお伝えしましたが、今国産メーカーから発売されている中型アメリカンと呼べそうな車種はレブル250しかありません。

この様にスティードの発売から30年近く経って、ようやくこのアメリカンというバイクに求められる価値観が変わってきたと言えます。

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しかし以前のアメリカンの様なモデルを求める声が、今でも多いのも事実です。ただしその様なコンセプトで設計すると、今ではとんでもない価格になってしまうことでしょう。メッキを使わず、単気筒にして、タイで製造することでなんとか60万円という価格に抑え込んでるわけですからね。
ですので自分は決してスティードが作り出した価値観は今でも色褪せないし、それを好むユーザーも減ったわけではないと思うんです。

じゃあVツインロー&ロングが欲しい人はどうしたらいいの?はい、中古車を買いましょう。まだ中古車は潤沢にありますので、その選び方、特徴について詳しく説明をしていきます。

中古の250・400アメリカンの選び方

ここからは個別の車種について紹介していきます。これからバイクを買おうという方はもちろん、ベテランの方でも「へぇ~」と思うところはあるはずなので、ぜひ読んでくださいね。
元バイク屋としての経験知識だけでなく、「元」バイク屋ですので、特定のメーカーに忖度や肩入れすることなく本音で伝えしていきます。

壊れにくいモデルは?

まず中古のバイクを買うということで、不安に思われることの代表例が「壊れませんか?」っていうこと。そもそも中古車ですから、何を選ぶにしても覚悟は必要ですが、それでも壊れにくい車種っていうのはあります。それはホンダの水冷Vツインエンジンを搭載した、250だとマグナ、400だとスティードやシャドウですね。

この水冷Vツインエンジンの頑丈さに関しては、どのバイク屋さんでも共通の認識ではないでしょうか。

ただし頑丈なのはあくまでエンジンであって、車体のパーツなんかは一般的なバイクと大きく変わりません。もちろんエンジンだってこまめなオイル交換などメンテナンスをしてきた車両だいうこと、今後はご自身がしっかりしていただくってことが前提です。
そしていくら頑丈とはいえ、スティードやマグナは古いので、個人的にはシャドウあたりがいいんじゃないかなと思いますね。

カスタムしやすいモデルは?

そして次、アメリカンの楽しみの一つであるカスタムのしがいがある車種、それは断然ドラッグスター400ですね。

初代モデルは1996年ながら比較的最近まで生産されていた車種ですので、とにかくパーツが豊富。ヤフオクやメルカリで中古パーツを選ぶことができます。

ただし気を付けたいのは前半部分でも言いましたが、初めてのバイクにハンドルやフロントフォークに手が入っている車両はホントお勧めできません。買ってから乗りづらさやその危険性に初めて気付いてノーマルに戻そうとしたら、結局高くつきますからね。

乗りやすい・扱いやすいモデルは?

街乗りや通勤通学、または小柄な方で重いバイクは嫌だという方には、ドラッグスター250と、今新車で買うことができるレブル250がおすすめですね。

この2台のどちらを選ぶかですが、アメリカンらしい古典的なスタイリングを求めるのだったら、もう断然ドラッグスター250でしょう。こちらはコンパクトながらVツイン・ロー&ロングで装飾もしっかりしています。
そしてレブル250をお勧めしたい人は、キラキラしたメッキの装飾よりも虚飾を排したシンプルなデザイン、スパルタンなデザインをかっこいいと思う人。またこのバイクは走らせてもスポーツバイク並みの運動性能があります。街乗りだけでなくツーリング先では峠道も楽しみたいという方にはおすすめですよね。

運動性能を求めるのであればカワサキのエリミネーター250Vもおすすめです。こちらは少し重くはなりますけれども、35馬力を12,500回転で発生させる250ccのスーパースポーツ並みのパワフルなエンジンを搭載しています。

引用元:みんカラ

少し重くパワーがあるという特性を考えると、高速道路を使って長距離ツーリングをする方や、一緒に走る仲間の多くが400ccや大型に乗っているという方におすすめですね。それでいてロー&ロングのスタイルやVツインエンジンと、アメリカンとしてもスタイルはしっかりキープしています。

ハーレーみたいなモデルは?

そして次はハーレーに憧れているような人、もうこれは断然カワサキのバルカンですね。調整次第であのハーレーのようなアイドリング音を簡単に出すことができるのです。

引用元:みんカラ

ハーレーって「ダンッ、ダラッダンダラン」って独特のリズムなので、信号待ちをしているとハーレーだってすぐにわかるんですよね。バイクは鉄の馬とかアイアンホースなんて呼んだりしますが、あの音はやはり馬の走る音の「パカラッパカラッ」って3拍子と通じるものがあって、そういった気分を高揚させてくれるのがバルカンだと思います。そんな一面も好きなので、もし自分が個人的に中型アメリカンを1台選ぶとしたらバルカンを選びますね。

デカい、迫力のあるモデルは?

そして最後、アメリカンはデカイのがカッコイイ、迫力こそ正義っていう人は断然スズキの400ccモデルを選びましょう。

イントルーダークラシックとブルバードは大型のモデルと共通の車体を使用しているので、その見た目は大型自動2輪そのものです。
免許は普通自動2輪しかない、でも迫力あるバイクに乗りたい。大きなバイクに乗ってる、ガレージに置いた時の所有感、ツーリング先での注目度なんていうものを求めるのであれば、イントルーダークラシックやブルバードがいいと思います。

まとめ

こんな感じで、実は車種ごとにも結構特徴があるのが中型アメリカンの世界なんです。自分のニーズに合致しそうな1台はありました?

今回の記事は下記の動画で詳しく説明していますので、こちらも是非ご視聴ください。
では最後までご覧いただいてありがとうございました。

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バイク大好きフォアグラさん

北海道在住・元バイク屋さんのYoutuberです。 職業としていたからこそ知り、引退しているからこそ本音で喋れる「バイクのお得な買い方やチェックポイント」。 そして知識と経験を生かした「バイクの構造や整備」などを、日本一わかりやすく解説しています。 さらに、3月からは「北海道ツーリング動画」の配信も開始!! 北海道ならではの絶景を中心に、バイクとドローンを組み合わせた新しいスタイルのモトブログです。 「バイクが好きだ!!」「バイクに詳しくなりたい!!」「フォアグラ食べたい!!」という方は、ぜひチャンネルもご覧ください!!

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