今日はちょっと峠道を走ってみようかな?…なんて曲りくねった道を走る想像をするだけで、思わず笑顔になれるのが我々ライダーという種族です。
しかし、いざ実際に走って自分のレベルに合っている道ならめっちゃ楽しいけど、想像以上にテクニカルな道だと逆にシュンとなってしまいますよね…
そこで、今まで全国の峠道やワインディングを走りまくってきた僕が、前回の関東圏に続いて今度は関西圏の日帰り可能な道を難易度別にピックアップしてみました。
初級:奥琵琶湖パークウェイ
琵琶湖県…じゃなくて滋賀県が世界に誇る日本一の湖「琵琶湖」の最北端に突き出た葛籠尾半島(つづらおはんとう)を貫くワインディングロードが「奥琵琶湖パークウェイ」です。
走りはじめは「穏やかな湖畔の道」というテイストですが、途中からそれなりのカーブを伴うツイスティロードへと変貌を遂げる「GAP萌えな道」となっています。
…となると「初級の道ではないのでは?」と思うかもしれませんが、割と道幅が狭いのでスピードを出せない=必然的に周りの車やバイクがスローペースで走っている=初心者でも落ち着いて走れる道だったりします!
なお、奥琵琶湖パークウェイの全長は約18.8kmで、途中から一方通行となるので必ず菅浦エリア側から侵入する必要があります。
奥琵琶湖パークウェイを走るライダーの実に92.3%(さすライダー調べ)が立ち寄る展望パーキングエリアが「つづら尾崎展望台」です。
琵琶湖を見下ろす絶景の展望スペース、それからお土産屋と飲食店、公衆トイレ、そしてどこかで聞いた名前の「どうぶつの森」という「動物のオブジェ」を設置しているちょっとシュールな静止型動物園(?)などがあり…特に週末は多くのライダーがここで思い思いの時間を過ごしています!
ちなみにここから後半の道は下りのワインディングロードとなりますが、前半と同じく道幅が狭くペースが上がりませんので、結果としてゆっくり落ち着いて走ることができます。
奥琵琶湖パークウェイ
〒529-0272 滋賀県長浜市高月町片山(つづら尾崎展望台)
TEL:0749-53-4133(長浜観光協会)
通行可能時間:8:00~18:00(12月上旬~翌年3月末は冬季閉鎖)
料金:通行無料
バイクOKの駐車場:つづら尾崎展望台(無料)
公式HP:http://www.koti.jp/parkway/tenbo-dai.htm
初級:高野龍神スカイライン
関西圏のワインディングロードとしては随一のボリュームを誇る、全長約42.7kmの道が「高野龍神スカイライン」です。
言わずと知れた世界遺産の高野山と龍神温泉を結ぶことから「高野龍神」という神々しくもカッコいいネーミングになっており、かつては有料道路でしたが現在は「国道371号線」として無料化されています。
ゆえに路面状況が有料道路クオリティなので全体的に走りやすく、しかもコーナーが緩やかでまさに初心者におすすめの道です(玄人さんは景色を楽しむ余裕あり)
高野龍神スカイラインのライダー定番の立ち寄りスポットが「道の駅 ごまさんスカイタワー」で、高さ33mのごまさんスカイタワーから紀伊山地の山深い絶景を堪能することができます!
もちろんごまさんスカイタワーは有料施設となっていますが、この値上げラッシュのご時世において「300円」という優しい価格を長年キープしてますので…むしろ個人的には積極的にお金を落として応援したいくらいです。
なお、当然ながら道の駅なので広い駐車場や綺麗なトイレ、そしてお土産屋と飲食コーナーも完備されており、山深い高野龍神スカイラインのまさにオアシス的な場所です(他に目立った休憩スポットなし)
高野龍神スカイライン
〒645-0525 和歌山県田辺市龍神村龍神1020-6(道の駅 ごまさんスカイタワー)
TEL:0739-78-2222(龍神観光協会)
通行可能時期:3月下旬〜12月上旬(冬季閉鎖あり)
料金:通行無料
バイクOKの駐車場:道の駅 ごまさんスカイタワー(無料)
公式HP:https://www.wakayama-kanko.or.jp/spots/detail_510.html
中級:嵐山・高雄パークウェイ
長年バイクの土日祝日の通行が規制されていた「嵐山・高雄パークウェイ」ですが、遂に2025年3月1日にその規制が解除となり、ようやく暦通りのお休みのライダーでも走れるようになりました!
そもそも「嵐山・高雄パークウェイ」とは京都の嵐山と高雄エリアを結ぶ全長約10.7kmの有料観光道路で、路面状況が良好な上に走りやすいコーナーが多く、まさにバイクで走るべき道です。
しかし、さすがに京都の人気エリアを結ぶ道とあって、常にそれなりの交通量があるので…そういった意味で「中級」とさせていただきました。
嵐山・高雄パークウェイには「小倉山展望台、保津峡展望台、愛宕前展望台、菖蒲ヶ丘展望台」の4つの展望スポットがありますが、そのうち保津峡展望台から見る秋の紅葉が素晴らしく綺麗なのでおすすめです!
ちなみに展望スポットの他にもレジャー施設やイケてるカフェなどがルート上に点在しているので「所詮はたった10kmちょいの道だから、すぐに走り切っちゃうよね…」なんて思っていると大変危険です。。。
なお、僕としたことが最も大切なことを言い忘れていましたが…嵐山・高雄パークウェイのバイクの通行料は1,500円となっています(125cc以下は通行不可)
嵐山・高雄パークウェイ
〒616-8285 京都市右京区梅ケ畑檜社町11番地(事務所)
TEL:075-871-1221
料金:バイク1,500円(125cc以下は通行不可)
バイクOKの駐車場:複数箇所にあり(無料)
公式HP:https://www.parkway-hankyu.com/
中級:伊勢志摩スカイライン
三重県屈指の人気エリアの伊勢と鳥羽を結ぶ絶景ワインディングロードが「伊勢志摩スカイライン」です。
青く輝く伊勢湾を横目に走れる全長16.3kmの有料観光道路で、バイクの通行料は900円となっています(125cc以下は通行不可)
大小様々なコーナーとアップダウンが連続する道なので「中級」としましたが、路面状況が良いのでスピードを抑えれば初心者でも十分走れる道です。
伊勢志摩スカイライン上には展望スポットや売店などの各種立ち寄りスポットが点在していますが、その中で昨今SNSでバズり散らかしている話題の場所が「天空のポスト」です。
朝熊山頂展望台に設置してある「決してオブジェではなくリアルガチなポスト」で、実際にここから手紙を出すと「伊勢の消印」を押してくれます!…って?そんなの当たり前じゃない?と思っちゃいますよね?
しかし、実は伊勢市内から手紙を出すと…現在は「四日市の消印」が付くようになっているので…ここでインスタ映えってぃな写真を撮った後は手紙を出して「貴重な伊勢の消印」もゲットしちゃいましょう(自分宛に送るとかで)
伊勢志摩スカイライン
〒517-0011 三重県鳥羽市鳥羽1丁目15-2(鳥羽側の料金所)
TEL:059-226-6752
料金:バイク900円(125cc以下は通行不可)
バイクOKの駐車場:複数箇所にあり(無料)
公式HP:https://www.iseshimaskyline.com/
上級:暗峠(くらがりとうげ)
もはや関西圏とかそういう括りの話ではなく…日本屈指の…いや、ワールドクラスの超高難易度の峠道が「暗峠」です。
まずは何の先入観も持たずに上の写真をご覧ください!…あなたはここをバイクで走りたいでしょうか?…つまりはそういうことです…
一応説明すると大阪府と奈良県を結ぶ「国道308号線」の最高到達地点が暗峠で、そこまでの道が「超急勾配&狭路&場所によってはコンクリート路面」がひたすら続く「完全なる初心者お断りの道」で…仮に玄人であっても走ることを躊躇するレベルの「酷道」となっています。
ちなみに写真の場所が最も急勾配なポイントで、なんと!現実世界ではほぼ直角に見える37度!という常軌を逸した角度を誇っております…
もしもアナタが果敢にも暗峠にチャレンジする場合は…少なくても自分と愛車の状態を万全にしておく必要があり、特にブレーキパッドの残量が少ない場合は潔く諦めましょう(下りは常にブレーキ状態)
そして、停車する際は可能な限り勾配のゆるい場所を探して停める必要があり、万が一ローギアに入れ忘れてニュートラルで停車しようものなら…そこで「THE END」となります…
ちなみに頂上付近にはいわゆる「峠の茶屋」がありますが、これから超急坂を下ることを考えると…決して落ち着いてお茶を飲めるほどの心の余裕はなく…つまりは僕のようなドMにはたまらない道となっております!
なお、これは決して脅してもネタでもなく…仮にアナタが初心者なら間違ってもここを走ろうと思ってはいけません(最重要ポイント)
暗峠
〒630-0236 奈良県生駒市西畑町(峠付近)
TEL:06-4309-8083(東大阪観光協会)
料金:通行無料
駐車場:所々にあり(停車時はローギア必須、極力勾配の少ない場所を選ぶ)
公式HP:https://pikahiga.jp/column/kuragaritouge-aruki/
自分の技量に合った運転で楽しく安全に!
なぜか我々ライダーという種族は「ワインディングをスピーディーに駆け抜けることが正義」という誤った固定概念を抱いてしまいがちですが…本当に大切なことは自分の技量に合った運転で楽しく安全に走ることです!
せっかく日本には緑に囲まれた峠道や絶景のワイディングロードがたくさんあるので、それらを愛車と楽しく安全に走り抜けましょう。
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投稿者プロフィール
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バイクで日本2周、オーストラリア1周済みの放浪系バイク乗り「さすライダー」です。
2019年に大好きな北海道へと移住して、夏も冬もバイクライフをエンジョイしています。
好きな言葉は「自由」嫌いな言葉は「集団行動と就職」