はじめに
【屋外駐輪の心配事】
バイクは買ったものの、屋外に駐輪していると、心配になってくるのは次の3つです。
- サビ:雨風はサビの原因に。特に沿岸域の風通しの良いところは、サビの進行が早くなります。
- 紫外線による劣化:特にシート生地やプラスチックの劣化や未塗装樹脂の白化などが進みます。
- 盗難:隠していないと、新品バイクは特に目立ちます。
バイクの「サビ・紫外線・盗難を防ぐ」には、一般的に
- 「ガレージに格納する」
- 「バイクカバーを被せる」
の2つの方法がありますが、実は、どちらもハードルが高めなのです。
ガレージとバイクカバーのデメリットはつぎのとおりです。
【ガレージのデメリット】
- 施工費で100万円以上かかる
- ガレージを設置できる広さが必要
- 集合住宅では、そもそも設置できる場所がない場合が多い
【バイクカバーのデメリット】
- バイクカバーは安価で場所も取らないけれど、取り付け、取り外しが面倒
- 走行直後はエンジン熱でカバーが溶けてしまうので、冷えるまで待たなければならない
- 風によりカバーがバタバタバイクにぶつかり、「カバー傷」が出来るときがある
- 長期間被せっぱなしだと、カバー内部に湿気がたまり、逆にサビの原因となる場合がある
そんなガレージとバイクカバーの課題を一気に解決してくれるのが、バイクシェルター・簡易ガレージです。
ガレージの1/20~1/30の値段で購入できて、場所もガレージほどは取りません。
バイクカバーの付け外すときのわずらわしさなどの課題も一気に解決できます。
バイクカバー以上の性能で、ガレージ未満のちょうどいい「バイクシェルター・簡易ガレージ」を一緒に見ていきましょう。
バイクシェルター・簡易ガレージとは?
バイクシェルターと簡易ガレージについて説明します。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
バイクシェルターとは
【特徴】
自分で組み立てられます。
構造がジャバラ式なので、バイクの出し入れがスムーズ(10秒以内)に出来ます。
直接エンジンやマフラーに接触しないので、走行直後でも安心して格納できます。
製品の中には、ジャバラをロック施錠出来るものもあります。
ガレージの1/20~1/30の値段で購入できます。
コンパクトサイズのため、バイクシェルター内での整備作業等は出来ません。
簡易ガレージとは
【特徴】
テント式のガレージの総称です。
組み立ては自分で出来ます。
出入り口はファスナー等で開閉するので、バイクの出し入れは楽々。
大きさによっては簡易ガレージ内での作業も可能です。
様々なサイズがあり、複数台格納できるサイズもあります。
ガレージの1/20~1/30の値段で購入できます。
雨が降っていても、濡れずにヘルメット装着などができるのは魅力的です。
バイクシェルターにはどんな商品があるの?
バイクシェルターを2商品ご紹介します。
1.BIKE SHELTER 3(バイクシェルター3)
【特徴】
ドッペルギャンガー(DOPPELGANGER)の製品。
5秒で格納完了です(バイクを格納し、蛇腹を下ろせば完了)。
取っ手が付いているので、開閉時にわざわざしゃがむ必要はありません。
開閉部には盗難防止の鍵が付けられます。
換気用のベンチレーションも付いています。
バイクの自重で車庫を固定できます。
サイズは、MとLの2サイズがあります。
- Mサイズ:ミドルスクーター、クォーターネイキッド
- Lサイズ:ビックネイキッド、アドベンチャーツアラー、屋根付きバイク
カラーはブラック1色のみです。
2. バイクバーン
【特徴】
クールライドの商品。
バイクバーンは、25年以上の販売実績があるバイクシェルターのパイオニアです。
こちらはたったの3秒で開閉出来ます。
カバーはフルウレタン加工のナイロン製です。
フレームは耐蝕性の優れた亜鉛メッキコートの四角形スチールパイプ構造で、強固な骨組みになっています。
開閉時に風でカバーがバタつかないように、ボルトでカバーを固定しています。
地面に固定が可能です。
値段は少々高めですが、作りがしっかりしています。
カバーの寿命は平均5~6年(3年以上が前提)と長く、耐久性に自信のあるです。
サイズは、以下の3種類あります。
- バイクバーン ジュニア:スポーツバイク
- バイクバーン スタンダード:ハーレーやBOX装備車
- バイクバーン ツアラー:ゴールドウィングなどのメガツアラー
簡易ガレージにはどんな商品があるの?
ここでは、簡易ガレージを4商品ご紹介します。
1. BIKE GARAGE 2020 4MINI
【特徴】
ドッペルギャンガー(DOPPELGANGER)の製品です。
小型バイク専用ガレージですが、Ninja250のサイズまで格納できます。
上部のベンチレーションで結露を防ぎます。
ドアはファスナー方式で大きく開くので、バイクの出し入れがスムーズにできます。
カバーはアメリカの難燃性基準「CPAI-84」をクリアする難燃性素材を採用しています。
2. créer(クレエ) バイクガレージ 中型バイク 2台用
【特徴】
開閉部が前と後ろの両方にあるので、1方向で駐輪・出発が、完結し、風通しも良いです。
カバーの耐水圧は3500㎜で難燃加工されています。
骨格フレームの接合部はジョイント式を採用しているので、組み立てが簡単にできます。
サイズはS・M・Lの3種類あり、その目安は次の通りです。
- Sサイズ(175×110×200㎝):中型バイク1台
- Mサイズ(175×160×230㎝):中型バイク2台
- Lサイズ(190×210×250㎝):中型バイク3台
3. 南榮工業 サイクルハウス QUICK
【特徴】
開閉部は巻き上げ式(両端はファスナー方式)になっています。
骨格フレームは亜鉛メッキで接合部は耐候性の高いポリカーボネートを採用しています。
南榮ている簡易ガレージのサイズ展開は、今回ご紹介した商品のほかにも多数あるので、自分の駐輪スペースに合った簡易ガレージを見つけらます。
4. BIKE GARAGE 2450 BLOCK バイクガレージ2450 ブロック
【特徴】
日本の自動車パーキングスペースにサイズ合わせたサイズ設計になっています。
コンクリートブロックを使用した固定方法で、駐車場でも安心して使えます。
バイク整備が簡易ガレージ内で出来るのは何よりの魅力です。
虫除けネットも装備されているので、蚊などの虫に煩わされずに作業できます。
バイクシェルター&簡易ガレージの耐久性は?
【カバーは雨水等の直撃を防ぐため】
多くのメーカーで、カバーは防水仕様(ポリエステル等の撥水性の高い化学繊維)になっていますが、防水機能は永続的に続くわけではありません。
雨水などの飛沫が直接バイクに当たるのを防ぐためのものと捉えましょう。
製品にもよりますが、大雨や長雨になれば次第に浸水してくるのはやむを得ないようです。
【紫外線や風雨による経年劣化がある】
カバー部分の紫外線や風雨による経年劣化は避けられません。
製品や使用条件(バイクシェルターは、開閉する頻度による影響が大きい)や、使用する環境によっても違います。
概ね3年程度で耐水性能の低下や化学繊維の劣化が生じ、カバーの交換が必要になるようです。
【強風に弱い】
構造上、バイクシェルター&簡易ガレージは強風に対して強くはありません。
強風の影響をもろに受けるものの、強風に対する十分な強度が十分に確保できないからです。
アスファルト上でウエイトだけでの固定だと、台風の時は飛ばされる可能性があります。
たとえバイクシェルター&簡易ガレージが飛ばされなくても、骨格フレームが折れたり曲がったりすることがありそうです。
バイクシェルター・簡易ガレージの固定方法(強風対策)は?
強風でバイクシェルターや簡易ガレージが倒れないように(吹き飛ばされないように)、次の対策が有効です。
- 内部におもりを置く(地面にペグが打ち込めない場合)
- 固定ペグやアンカーを地面に打ち込む。
- 台風などの強風や防風が予想される場合は、事前にカバーだけを取り外す(風の抵抗が減り、フレームで飛来物等からの防御が可能)。
バイクシェルター・簡易ガレージが破損した場合は?
メーカーによっては、交換部品が購入できます。
部品を購入・交換しましょう。
バイクシェルター・簡易ガレージの理想の設置場所ってあるの?
アスファルトやコンクリートの上に設置して、地面とアンカー固定が理想です。
出来ないならマットやブルーシート等で地面からの湿気と浸水をブロックしましょう。
裸地のままでは、雨水がシェルターの回りから侵入してくるので、次の悪影響が考えられます。
- バイクや足元が泥まみれになる
- 地面が緩むことで、スタンドが地面にめり込み、バイクが倒れてしまうことも
- 地面からの蒸発でバイクシェルター・簡易ガレージ内の湿気がたまってしまい、サビやバイク不調の原因となる
まとめ(バイクシェルター・簡易ガレージの選び方)
バイクシェルター・簡易ガレージの利便性はよくわかったけれど、実際に何を基準にバイクシェルター・簡易ガレージを選べばいいのでしょうか?
答えは、3つあります。
1つ目は、「車庫の出入り口の大きさと車庫内の広さ」です。
自分のバイクがぶつからずにスムーズに収納できるか。
車庫内でメンテナンスがしたい人は、その広さが確保できるかも調べておきましょう。
2つ目は、「交換部品を別売りしているバイクシェルター・簡易ガレージメーカーを選ぶ」ことです。
バイクシェルター・簡易ガレージのカバーは、経年劣化する「消耗品」なので、快適に使うには、数年ごとの交換が必要になるからです。
骨格フレームも台風等の強風で折れたり曲がったりする可能性があります。
例えば、ドッペルギャンガー社やバイクバーン社、南栄工業のバイクシェルター・簡易ガレージは、各パーツを別売り販売していることから、おすすめするメーカーの一つです。
3つ目は、「大切なバイクを守るバイクシェルター・簡易ガレージなので、信頼できるメーカーを選ぶ」ことです。
値段だけでシェルターや簡易ガレージを選んでしまうと、思いがけない破損で大切なバイクを傷つけてしまうこともあるようです。
大切なバイクを守ってくれるバイクシェルターや簡易ガレージは、信頼できるメーカーを選びましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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【チャリダーからライダーへ】8年前、自転車整備の延長で、ほぼ一人でメンテできるスーパーカブ110(ja10)と出会い、世界が広がる。
【スーパーカブ】走行距離9万キロ。試行錯誤のメンテで失敗(エンジン焼き付き)もあるが、不調から回復するカブから元気をもらっている。
東京生まれ。沖縄在住25年。50歳で人生初の脱サラ。2023年からライターとして活動。「自分で直せる」を皆さんにお伝えできたら嬉しいです。
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