先日大盛況のうち終了した東京モーターサイクルショー2023。今年も様々なバイクメーカーが出展していましたが、その中でも注目されたブースの一つが「F.B モンディアル」です。
イタリア発のメーカーで、他のメーカーに比べてネオクラシカルなモデルが特徴的ですが、今回日本初上陸の新モデルが発表され話題になっています。
本記事では、FBモンディアルの最新モデル及び、既存モデルの特徴について解説します。
モンディアルはイタリアのバイクメーカー
以前はレース界隈を賑わせたこともあるモンディアルですが、紆余曲折の末現在の体制に落ち着いています。日本では株式会社アイビーエスにより輸入されており、全国に代理店が点在しています。
市場参入と撤退を繰り返し、再復活を果たす
モンディアルそのものの歴史は古く、公式サイトの情報によると1948年にイタリアで「F.B モンディアル」というバイクを生んだことが始まり。F.Bは創業者であるボゼリ兄弟が由来です。一方、モンディアル(MONDIAL)はイタリア語で世界という意味。
そして、その名の通り一時は世界GPを席巻する程の活躍を見せますが、1957年にレース競技から撤退し、1979年に一時解散となりました。
ちなみに、レースから撤退する際に本田技研工業(ホンダ)創業者である本田宗一郎さんへバイクを譲っています。本田さんはモンディアルのバイクを利用してテストを重ね、レース業界を盛り上げるマシンを続々と輩出していきました。モンディアルが日本製のバイクに少なからぬ影響を与えたことは想像に難くないでしょう。
その後は1999年に一度復活を果たすも紆余曲折を経て再度操業停止、2015年に現在の体制のメンバーが集まり、ヨーロッパのイベントにてHPS125を発表しました。現在は日本でも様々なモデルが流通しており、東京モーターサイクルショーでは2年連続の出展。日本市場に浸透しつつあるメーカーです。
レトロな芳香漂うモデルが特徴的
モンディアル発のバイクは、主に125ccから250ccが主流のメーカーです。色合いや見た目からレトロ感を漂わせる一方、速度計は液晶型でABSも搭載されているなど現代のバイクに通じるネオクラシックなモデルが多くラインナップされています。
それでいて、以前はレース界を盛り上げた実績の面影が感じられ、カタログで詳細を見るまでは小排気量とは思えないような力強い印象を受けます。
ほとんどのモデルではフロント部分に倒立フォークが採用されています。タンク部分にはパッドがついており、走行中のニーグリップ時のポジションズレを抑えます。
安心してライディングができるディティールとなっている点も魅力的です。
日本モデルが上陸予定! 期待のバイクたち
東京モーターショー2023で日本初お披露目となったモデルは「スパルタン」と「ピエガ」の2台。いずれも具体的な発売日は未定ですが、すでに日本に納品されているモデルもあるため、実際に乗れる日はそう遠くないかもしれません。
SPARTAN125
イタリアで先んじて発表されていた新型モデルが、日本にも上陸予定です。
外見はストリートのような見た目のため、モンディアルの代名詞ともいえるレトロ感がより鮮明に。その風貌をより際立たせる色合いに惹かれる方も多いのではないでしょうか?
日本には6月頃の入荷とのこと。今後の情報に期待が高まります。
PIEGA125
こちらはスパルタンと異なりネイキッドモデルで、2000年代にモンディアルが一時復活した際に発売したバイクの車名を引き継ぎ登場。
SF映画に出てくるような近未来的な見た目でありながら、車重は135kgと軽く、取り回ししやすいと思われます。また、カラーリングは豊富で3種類から選択できます。
公式サイトの情報によると既に日本に納品されているようで、発売日はすぐそこまできているかも?
クラシカルなネイキッドバイク「ヒップスター(HPS)」シリーズ
FBモンディアルが現在の体制になり、初めてリリースされたモデルがこのヒップスター。現在、250ccのHPS300と、125ccのHPS125の2種類がラインナップされています。
一見するとカフェレーサーのような見た目ながら市街地から高速走行、多少の未舗装路でも走破できるオールラウンダー。右側に2本の細いマフラーが搭載されている点が特徴の他、丸型の液晶メーターにウインカー部分はシーケンシャルランプと、レトロさの中にも新しさが詰め込まれています。また、車高が比較的低く様々な方が乗ることができるバイクです。
HPS125は2023 Newカラーとしてグリーンが追加。既存モデルのブラックやグレーとはまた異なる印象を醸し出しており、存在感を際立たせます。
小排気量の個性的なバイクに乗りたい方のニーズを十分に満たしてくれる存在と言えるでしょう。
ノスタルジック味を感じるカウルが特徴「SPORT CLASSIC パガーニ」シリーズ
車名の一部である「パガーニ」は1949年に開催された125ccロードレース世界選手権の優勝者の名前から取ったものです。こちらもHPSと同様に125ccと250ccのモデルが販売されています。
ベースはHPSですが、ロケットカウルを与えて無骨な印象ながらノスタルジックさが際立っています。また、ハンドルはバーハンからセパハンへ、タイヤもロードタイヤとなりスポーティなモデルへと変貌。それでも、名前の通りクラシカルな見た目は変わらず、モンディアルらしさが押し出されたバイクとなっています。
名前に違わぬレーシングスタイル「FLAT TRACK」
ゼッケンがあしらわれたマフラーガードが目を引くモデル。名前の由来となったフラットトラックは、平らな土でできた楕円系コースを左回りで走るレースのことです。
こちらもパガーニと同様にHPSをベースとしながら、各部がトラッカー仕様となっています。車体上部に取り付けられていたマフラーは左右一本ずつに、メーターは丸型の液晶からナビのような四角い形に変化し、HPSと大きく異なる姿となっています。車高もモンディアルの車種の中では高め。
トラッカー仕様ながら、搭載されたスポークホイールは林道などの未舗装路だけでなく街乗りもそつなくこなせます。
カラーはイエロー、レッド、ブラックから選択可能です。
シャープな作りの本格オフロードもラインナップに「SMX 125 エンデューロ」
オフロードバイクを用いて自然の中の未舗装路を周回するエンデューロ競技向けのバイクもラインナップされています。道路の枠を越えたあらゆる冒険に適した形、とメーカーが謳っている通り、手つかずの道を走破するエンデューロならではの走りが期待できます。
同じくイタリア発のバイクメーカー「アプリリア」のオフロードモデル「RX125」と性能が酷似していますが、シート高は1020mmとSMX125の方が高くなっています。そのため、サスペンションがより深く沈み込むので、悪路での走行により適した形となっているといえるでしょう。
ネオクラシカルの魅力へ飛び込んでみよう
日本で発売予定、及び発売済みのFBモンディアルのバイクを紹介しました。
いずれのモデルもネオクラシカルな側面が際立ち、かつ低排気量であるため、近年の125ccブームでより注目を集めるメーカーとなり得るでしょう。
全国の代理店の中には試乗もできる店舗もあるため、興味のある方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
これから販売される最新車種への期待と共に、モンディアルの今後にも目が離せません。
投稿者プロフィール
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主に千葉、神奈川へツーリングに行くことが好きな鈴木敬です。ライダー歴は今年で3年になりました。スズキですがYAMAHA MT-25乗りです笑
一緒にツーリングに行っていた友人がバイクを降りてからソロツーリングメインになり、月一の遠出やソロキャンプを楽しんでいます。
一人気ままなツーリングをしながら得た知見をお伝えしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
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