見た目が変わるだけではない、カスタムの意義
「クルマ(四輪車)はフルノーマルでもいいけど、バイクはカスタムしたい」と考える方は多く、「フルノーマルで乗ることに抵抗がある」というライダーがいるというのは、噂ではなく本当の話。
Kanabunは以前、バイクに興味のない知人女性から「どうして純正以外の部品がこんなにたくさん売られているの?どうしてわざわざ付いている部品を外して別のものに替えちゃうの?」と聞かれたことがあります。
ごもっともな質問です!!
確かに、なぜライダーはバイクをカスタムするのでしょうか?
性能や操作性の向上〜より乗りやすく、便利に
「よりカッコよく!」「もっと速く!」というだけではなく、カスタムの重要な意義として「車両を自分の身体に合わせる」というものがあります。
ふとした操作ミスで転倒や事故を起こすことのないよう、体格面や技術面での不安を解消しておくことはとても大切です。
見た目にこだわりたい
そして、せっかくお金をかけてカスタムするのなら、見た目の「変わった感」が欲しくなるのが人の性。
カスタム好きのバイク乗りは、他人の車両の変化にも敏感です(笑)。
同じ車種に乗っている人を見かけた時、自分より良いタイヤを履いていたり、見慣れないパーツが付いていたりすると、つい燃えてしまうのがバイク乗りです。
こだわりのチョイスで、仲間に「やられた!」と思わせたいですよね!?笑
純正部品と社外パーツの違い
車両メーカーが純正採用しているパーツは、厳しい性能テストや耐久テストをクリアした信頼性の高いものばかり。
それに対し、世の中に出回っているカスタムパーツ(社外品)は玉石混交。
怪しいパーツを取り付けて車両トラブルや事故が起きても、そこは自己責任です。
「節約しながらのカスタム」も楽しいものですが、メーカーサイトの商品情報をチェックし、ユーザーの商品レビューなども参考にしながら慎重にパーツ選びをしましょう!
今回は、誰もがいつか交換することになる「消耗品」にターゲットを絞り、カッコよく、品質がよく、高耐久なアイテムをご紹介していきます!
電装系のカスタム
バイクのバッテリーは、同じ12Vでも四輪車と比べるとはるかに小型で、自然放電によるバッテリー上がりを起こしやすいものです。特に寒い時期はバッテリーの性能が低下しやすく、数日乗らないだけでも始動性に影響が出る場合もあります。
電装品のカスタムにより消費電力を抑えれば、日常的にバッテリーにかかる負担を大幅に減らすことができます。
また、「自然放電が起きにくい」「軽量」「高寿命」などで高評価のリチウムイオンバッテリーに取り替えることで、バッテリーのトラブルそのものを回避する方法もあります。
〈灯火類〉LEDで高寿命化!バッテリーの負担も軽減
いまや一般家庭にもすっかり普及したLED照明。消費電力が少なくて格段に明るく、まさに革命的なアイテムです。
乗り物の世界にも、その波は来ています!電球が切れて交換する場合も、「暗いヘッドライトをどうにかしたい!」という場合も、LEDバルブへの交換を検討されてみてはいかがでしょうか?
ヘッドライトをハロゲン球からLEDに交換すれば、視界は一気にクリアで明るくなり、夜間や悪天候時のストレスから解放されます。高耐久で球切れの心配もなく、いいことづくめですよ!
【スフィアライト】 コンパクトLEDバルブ「RIZING α」
コンパクトで振動に強く、超明るい!! 信頼の日本製で、製品保証2年付き!
〈点火系〉イリジウムプラグにすべき?ノーマルプラグとの違い
イリジウムプラグのメリットとしては「始動性が上がる」「燃費が上がる」「パワーが出る」「くすぶりに強くカーボンがたまりにくい」などが挙げられます。
性能は優れているものの、価格はノーマルプラグの3〜4倍ほどと高価。一般的なイリジウムプラグは高寿命というわけでもなく、交換サイクルも変わりません。
そこでおすすめするのがこちら!
【NGK】 MotoDXプラグ
加速性・耐久性・対汚損性・燃費・始動性…全ての向上に成功した究極の点火プラグ!
価格はイリジウムプラグとほぼ同等〜数百円アップと、納得価格です。
〈バッテリー〉リチウムイオンバッテリー
従来の鉛バッテリーの問題点を一挙解決したのがリチウムイオンバッテリー。
価格は高価ですが、圧倒的な耐久性と悪条件化での優れた始動性は大きな魅力です。
【パワーワンストップ 】 SPARK Cube
重量は鉛バッテリー比で1/3〜1/4と、驚きの軽さを誇ります!メンテナンス・フリーで高寿命!!
何日かぶりにバイクに乗る寒い朝。
「エンジンかかるかな・・・」の不安から解放される神アイテムです!
駆動系・タイヤのカスタム
走行距離に伴って消耗するタイヤや駆動系パーツ。
交換する際に「同じものが安心」と考える方がいる一方で、「せっかく取り替えるのならちょっとこだわってみたい」という方も多いはず!
タイヤならばグリップ重視なのか、ライフの長さを取るのか?メーカーも種類もたくさんあって選択が難しく、悩み出したらキリがないものです。
チェーンやスプロケットのカスタムは見た目が華やかにカッコよくなるだけでなく、加速感や乗り味を変えることもできます。
〈スプロケット〉どっちがいいの?アルミ製VSスチール製
ひと昔前は、ストリートでもレースの現場でも「スプロケットは軽量なアルミ製!」というのが常識でした。
ところが近年、バイクの高性能化によりアルミ製のスプロケットは異常摩耗や歯飛びといったトラブルに見舞われるケースも多いため、レースの現場ではスチール製のスプロケットが選ばれることも多いのだそうです。
もちろん、歯飛びや異常摩耗といったことは街乗りやツーリング、たまにスポーツ走行をする、といった中では起きにくいことであり、過度に心配する必要はないといえます。
しかし、一般的な使用状況の下でも、耐久性を考えればやはりスチール性に軍配が上がります。
さらに難しいことに、スプロケットの耐久性についてはそれ単体で考えることはできず、一緒に使用するチェーンとの相性も問題になってきます。
チェーンの素材は鉄。「チェーンの持ちを考えたら、スプロケットの素材は鉄一択」とチェーン製造メーカーの営業さんも言うほどで、アルミ製スプロケットの良さは理解しているが、素材どうしの相性はどうにもならないとのことです。
そこでおすすめするのが、こちら!
【XAM】 タフライトスチールスプロケット
スチールの剛性を活かし、極限まで肉抜きされたカリカリなフォルム。メッキの美しさも圧巻です!
〈チェーン〉チェーン選び、何を重視する?実はかな〜り種類が豊富
チェーンは駆動力を受け止めるて伝える部分。走行時や加減速時に大きな力がかかっています。動くたび金属と金属が擦れ合うので、清掃や注油をきちんと行っていても摩耗してしまうものです。
チェーンを交換する際には、必ずお乗りのバイクの車種・排気量に合ったものを選びましょう。強度不足は危険を伴いますし、良かれと思ってアップグレードした結果、チェーン幅が合わず他のパーツや車体と干渉する場合もあります。
チェーンはその重要度からするとカスタムパーツとしては軽視されがちな印象がありますが、わが国には世界に誇る美しさと耐久性を兼ね備えた素晴らしいチェーンが存在します!
その名は「ThreeD(スリード)」。
外プレートと内プレートの面取り、リンクのピンには穴あき加工が施され、全体で20%にも及ぶ軽量化を実現。各部品の精度・組立精度の向上により伝達効率が大幅にアップした製品です。
伝達効率が高い=摩耗が少ない=チェーン・スプロケットともに長持ちするという好循環が生まれるのです。
【ENUMA CHAIN】 ThreeD
美しさ、精度、耐久性・・・ 使って納得のKING OF CHAIN!!
正直、価格はお高いです。
しかしながら、他の追随を許さない圧倒的な美しさと耐久性はバイク用チェーンの決定版と言っても良いと思っています。
〈タイヤ〉ハイグリップタイヤは減りやすい?タイヤは用途で選ぼう
タイヤを選ぶ時、何を基準にしていますか?
乗る回数が多い、走る距離が長いという方なら長持ちするタイヤ、アメリカンやクラシックな雰囲気のバイクに乗っている方の場合は性能よりもレトロな雰囲気の外観、スポーツバイクでワインディングを楽しんだりたまにはサーキットに行ったり、という方であればハイグリップタイヤに魅力を感じますね。
バイクの車種や用途によってタイヤの選び方は変わってくるもので、一概に「高いものを買えば安心」ということもできません。
タイヤはバイクの車体の中で、接地している唯一の部分。
安心してライディングを楽しむために、タイヤの信頼性はとても重要といえます。
基本的に「純正タイヤと同等」のものを選べば間違いありませんが、せっかくお金を出して交換するのなら、ちょっとこだわって選んでみましょう。
かといって「高いタイヤ」「ハイグリップタイヤ」をおすすめするわけではありません。
例えばスーパースポーツに乗っている方の間では”ハイグリップのラジアルタイヤ”がステータスでもありますが、タイヤが冷えた状態では充分なグリップが得られないため、低温下や雨天時は慎重に扱う必要があります。
また、一般的に「ハイグリップタイヤ」は路面への食い付きが良い分、柔らかく減りが早いもの。日常的に使うのは、コスパが悪く、ちょっと気を遣う場面も多いということです。
おすすめするのは、この二つ!
【ブリヂストン】 BT46
幅広い車種にマッチするパターン!雨の日も安心のオールラウンドバイアスタイヤ!
ラジアル派のライダーさんには…
【ミシュラン】 PILOT POWER2CT
ウエットグリップの安心感は格別! 街乗りからスポーツライディングまでおまかせの高コスパラジアル!
ブレーキのカスタム
”ブレーキを制するものは走りを制する”といわれるほどに重要なのがブレーキです。
ライダーが命を預ける部分であると言っても過言ではありません。
もちろん純正相当のものを使用していれば特に問題はありませんが、少しアップグレードするだけでも違いを感じやすい部分でもあります。
〈ブレーキパッド〉これだけで走りが変わる!超重要なカスタムパーツ
純正採用されているものは性能・耐久性ともに間違いのないものですが、よりコントロール性の高いものや効きの良いものにカスタムすることで安心感や心地よさが格段に増すものです。
例えば「ブレーキが苦手」と思っている方、手が小さい・握力が弱いなどの理由で「疲れやすい」という方、サーキットや峠で「もっとキビキビ走りたい」と思われる方などは、ブレーキパッドをアップグレードするのがおすすめです。
ライダーが直接操作するレバーやペダル、マスターシリンダー、ブレーキホースなど、ブレーキングという操作に関わるパーツは多数ありますが、最も分かりやすく結果が現れるのはブレーキパッドです。
”止まる”と”曲がる”をコントロールできれば、走りが断然楽しくなります!
デイトナの「ゴールデンパッドχ」は強く効きすぎることなく、握り込むほどに強い制動力を発揮する、非常にコントロール性に優れたブレーキパッドです。
デイトナのブレーキパッドのラインナップでいえば純正相当のものが「ハイパーシンタードパッド」。耐久性も高く安価で人気の高い製品ですが、「ゴールデンパッドχ」は効きが格段に違うものの、耐久性は「ハイパーシンタード」比で10%ほどの差であるとのこと。
ツーリングやちょっとしたお出かけ、通勤・通学などでバイクに乗っている方にとっては耐久性ももちろん大切ですね。
一般的によく効くブレーキパッドは減りが早いものですが、「ゴールデンパッドχ」は耐久性も充分と言えるでしょう。
【デイトナ】 ゴールデンパッドχ
握り込むほどに効く、コントロール性の高さ! 耐久性も申し分なし!!
Kanabun自身も愛用しており、本当におすすめのブレーキパッドです。
ブレーキングに自信が持てれば、もっと自由に気持ちよく走れるようになりますよ!
おまけ
〈ハンドルグリップ〉形状?色?いいえ、感触です(笑)
色や形状を純正品と違うものに替えればハンドル周りの雰囲気が大きく変わり、運転中に常に視界に入る部分なので満足感も高いものです。
ハンドルグリップは”消耗品”としてはあまり認識されていないかもしれませんが、使用による擦れ、紫外線による硬化・ひび割れ、転倒によるダメージなどがあれば交換する部品です。
バイクに乗る際、ライダーと車両が常に接する部分はグリップ、シート、ステップバーです。特にグリップは、運転や車両の取り回しの際に必ず握る部分。人間の手先の感覚はとても繊細なため、グリップの形状や素材が少し変わるだけでバイクそのものの操作感に大きな違いを感じます。
ロングツーリングに出かけることが多い方や2ストローク車やオフロード車など振動の大きなバイクに乗られている方は、耐震動素材のグリップを使用すると疲労感が軽減されますし、スポーツ走行をしたり峠を走ったりするのが好きな方であれば、柔らかく手に馴染んでコントロール性に優れたものを選ぶことで、細やかなアクセルワークがしやすくなります!
グリップひとつでバイクの操作感は大きく変わるので、バイク用品店に足を運び、サンプルを触ってみることをおすすめします。
色や形状だけでなく、握って「心地よい」と感じるグリップを探しましょう。
握り心地は、いつも使っているグローブを着けてチェックしてくださいね!
〜Kanabunのおすすめ〜
ホンダ純正の、通称「ロッシ・グリップ」。
ホンダ純正部品番号 53166-MY9-890 (左)
ホンダ純正部品番号 53165-MY9-890 (右)
伝説のGPライダー、バレンティーノ・ロッシが愛用し、ホンダからヤマハへ移籍する際にも持ち込んだといわれる名品!
内側が微妙に細くなった形状と柔らかさが絶妙で、手や肩の力みが自然に抜けます。
クセのないデザインなので、どんなバイクにもおすすめ!!
ロッシグリップは柔らかめなので、「カッチリした感じが好き!」という方は、ヤマハ純正”TZグリップ”(ホルヘ・ロレンソ愛用)をお試しください!
いずれも純正グリップのため、見た目は地味。華やかさはないけれど、使用感の良さと耐久性の高さは素晴らしいです。
おわりに
カッコよくしたい、性能を上げたい、乗りやすくしたいなど、カスタムの目的は人それぞれですが、どんなカスタムであれ、お金がかかるもの。
せっかくバイクを「いじる」なら、よりカッコよく、安全で長持ちするパーツを選びたいですね。
消耗品の交換はカスタムの好機です。ぜひとも、パーツ選びを楽しんでください!
投稿者プロフィール
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神奈川県横浜市出身。バイク歴・二輪業界歴ともに20年。愛車はヤマハYZF-R6(バイク)、ホンダS660(車)。
バイク以外の好物は、鳥、猫、アメ車、蒸気機関車、カメラ、ピアノ、テクノ音楽、ボサノヴァ、オートバイレース、スリランカカレー、イギリス菓子、コーヒー。
夫はMFJ全日本スーパーモト選手権に参戦中!ヘルパーとして遠征に同行すること17年。レース観戦やサーキット走行の楽しさも発信していきたいと思っております。
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