自動車だけでなく、バイクにも取り付けるライダーが増えてきているドライブレコーダー。
事故や煽り運転にあった時などに、万が一の際の状況を記録してくれます。いざという時に役立ち、搭載していると安心できる、バイクにおすすめのドライブレコーダーをご紹介します。
バイク用ドライブレコーダーをおすすめする理由
- 事故の記録
- ツーリングの記録
- バイクに乗る心構え
バイクにドライブレコーダーを取り付けるのは、何と言っても事故にあった時の状況を記録するためです。
ドライブレコーダーの記録映像は、警察への証拠や保険会社への資料として提出でき、正しい判断をしてもらえることでスムーズな解決につながります。
万が一バイクで事故にあった際には、ライダーが大きな怪我をする可能性が高く、特に事故が起きてすぐには事故の証言ができない場合も考えられます。自分に過失がない時に、相手方だけに有利な証言をされないためや、状況を正しく理解してもらうためにも、ドライブレコーダーはとても重要なアイテムです。
また、ドライブレコーダーではツーリング時の映像を残すことができますから、ツーリングの思い出として残したり、ツーリング仲間と共有したりすることができます。GPSが搭載されているものを選べば、位置情報や時刻も記録できます。
さらに、ドライブレコーダーをつけていると自分のライディングが記録されるため、無茶な運転をしなくなるという効果があり、安全運転をする意識が高められます。
バイク用ドライブレコーダーを選ぶポイント
バイク専用を選ぶ
ドライブレコーダーは、普通自動車用ではなく必ずバイク用を選ぶようにしましょう。
自動車用とバイク用の大きな違いは、バイク用のドライブレコーダーには防塵・防水機能があり、耐振動性能が高いということです。
自動車用のドライブレコーダーは車内に設置しますが、バイク用は外界の自然にさらされる状態で設置します。道路上の砂や汚れ、泥水、雨などが当たりますし、振動も自動車よりも多いので、自動車とは違う性能が求められます。
ドライブレコーダーの防塵・防水機能は、主にIPコードで表記されています。IP00の数字で前部分は防塵、後ろ部分は防水の値です。例えばIP56であれば防塵性能が5、防水性能が6ということになります。バイク用ドライブレコーダーでは、最低でもIP55以上あるものがおすすめです。
さらに、バイク用のドライブレコーダーは設置場所に限りがあったり、操作や見た目・他のアイテムの邪魔にならないようにしたりするために、自動車用と比べるとコンパクトに作られています。
カメラ個数・取り付け方で選ぶ
バイク用ドライブレコーダーの設置個数は、前後2カメラまたは1カメラと大きく分けられます。
前後2カメラは、フロント部分とリア部分にそれぞれカメラを一つ装着します。前方のカメラで景色や道路、対向車を撮影でき、リアのカメラでは後続車や背後の状況が撮影できますので、煽り運転や追突された際にも撮影ができます。
前方のカメラは主に車体の前、カウルやライト上など適した箇所に設置し、後方のカメラはキャリアやナンバー上、またはオプションパーツなどを利用して設置します。どちらも、他のパーツで画像が隠れず、振動の影響を大きく受けないような位置に取り付けるようにします。
1カメラは主にフロント部分にカメラをつけるタイプで、前方を写すタイプのドライブレコーダーです。取り付けが簡単というメリットがありますが、事故やトラブルがあった時に後方は映りませんので、記録や証拠として使えない場合もあります。また状況や利用目的に応じて、バイク後方撮影用にカメラを取り付けることもできます。
取り付け方は、主にハンドル周りやカウルに取り付けるタイプと、ヘルメット装着タイプがあります。
カウル部分にカメラを取り付けると、ライディングの迫力のある動画を撮ることができます。
ハンドル周りには比較的簡単に設置でき、操作がしやすいというメリットがあります。ただ、スマホやナビ、スイッチなど他のアイテムがすでに装着されていることもあるので、配線がごちゃごちゃしないように工夫し、メーターなどが見づらくならないようにする必要があります。
ヘルメットに装着するタイプは、配線処理などもいらないので最も簡単に取り付けられるドライブレコーダーです。カメラが自分の目線に近いので、自分の見ていたような画像を撮影することができます。事故やトラブルの際に会話も録音できるというメリットもあります。
ただし、振動で映像がブレやすい場合もあり、自分の頭の動かし方や画角によっては映らない場所が多いことがデメリットです。
電源のタイプで選ぶ
ドライブレコーダーは、バイクのバッテリーに直接接続するタイプと、ドライブレコーダーにバッテリーが内蔵されているタイプがあります。
バッテリー直結のタイプは、バイク本体から電気が供給され続けるためバッテリー切れになる心配がありません。ただし、配線が複雑で手間もかかり、素人が個人で設置するのは大変なので、販売店やバイク屋さんなど、料金を払いプロに取り付けをお願いする必要があるでしょう。長距離ツーリングをよくする人、通勤などでバイクに乗ることが多い人には特におすすめです。
バッテリー内蔵タイプは、面倒な配線など大変な手間はなく、購入してから比較的簡単に設置して使うことができます。ただし、バッテリー切れになると全く意味がないので、充電または電池交換などのチェックが必要です。月に数回ツーリングに行く程度など、その都度ドライブレコーダーを準備するといった使い方で、それほど頻繁にバイクに乗るわけではないライダーにおすすめです。
画質で選ぶ
ドライブレコーダーでは綺麗ではっきりと状況が確認できる画質が大切です。動画が必要な時に、画像が粗くわかりにくいものでは意味がありません。
具体的には、映っている道路情報の文字や対向車のナンバーがはっきり読める画質で、信号の色が判別でき、夜やトンネルなど暗い状況でもはっきり映る性能が必要です。バイク用としておすすめは、フルHD(解像度1920×1080)で200万画素以上あるものを選ぶと良いでしょう。
画角の広いものを選ぶ
画角(視野角)は動画が映る範囲で、広角であるほど広い範囲を見ることができます。事故の様子が映っていなければ、いくら動画が撮れていても意味がありませんので、広範囲をカバーできることが大切です。
視野角は、対角、水平、垂直で表記されていますので、できるだけ広い(大きい数値)のものを選ぶと良いでしょう。目安としては、水平が110°以上あるものをおすすめします。
信号機対応を選ぶ
ドライブレコーダーにはフレームレート(FPS)の数値も大切です。
FPS(フレームパーセカンド)とは1秒間に撮影できるコマ数の単位で、この数値が高いほどよりなめらかな動画が撮れます。
特にLED信号機を撮影する際、信号の点滅(目では見えない速さで点滅している)と撮影のコマ数の周期によっては信号機の点灯状態が映らない、またはずっと消えるか点灯しているといった動画が撮れてしまうことがあります。
また、東日本と西日本では信号の電力周波数が異なっています(東日本が50Hzで西日本が60Hz、混在している地域もあり)。そのためにある地域では信号がうまく映像に映らない、ということが起こります。
バイクに乗る人の多くは、東日本と西日本どちらでも移動すると考えられますので、一般的には27.5fpsを選べば良いでしょう。または、全国のLED信号機に対応と記載されているものを選びましょう。
WDR機能搭載を選ぶ
カメラがWDR(ワイドダイナミックレンジ)機能搭載であれば、夜間・トンネルの出入り口・逆光などの暗い場所や明暗差の激しい場所でも補正をしてくれて白とびや黒つぶれをなくし、見やすい動画が撮影できます。同じ効果で、HDR(ハイダイナミックレンジ)や、露出補正機能ありと記載されていることもあります。
録画機能のタイプで選ぶ
ドライブレコーダーでは、常時録画するものと、Gセンサーで衝撃を検知した時点の前後を録画(保護)してくれる衝撃録画(イベント録画)があります。また、常時録画と衝撃録画どちらもできるタイプもあります。
常時録画は、バイクのエンジンがかかると自動的に録画が始まり、エンジンが切れると録画も自動的に終了する機能です。
衝撃録画(イベント録画)は、衝撃を感知するセンサーによる録画で、事故などで衝撃を検知するとその前後の数十秒(機種による)の映像を上書きすることなく保存してくれます。これがあれば誤って大切な映像を消去したり、知らないうちに上書きされたりしてしまうのを防ぐことができます。
GPS機能を搭載しているものを選ぶ
GPS機能が搭載されていれば、万が一の際、位置情報や時間などが録画データと一緒に記録されます。走行ルートも記録できるので、事故の時はもちろん、ツーリングの振り返りなどにも役立ちます。
スマートフォンと連動できるものを選ぶ
録画した映像の確認や共有などを考えると、自分のスマートフォンと連動できるドライブレコーダーがおすすめです。スマホ用専用アプリが使えるものもあり、乗っているその場で確認や設定、SNS投稿ができます。
おすすめバイク用ドライブレコーダー
MITUBA(ミツバサンコーワ) EDR-22G
ミツバサンコーワのEDR-22Gは、前後2カメラでGPS機能を搭載したフラッグシップモデルドライブレコーダー。電源供給は車両からのタイプで、コンパクトな本体とカメラは共に高い防塵防水機能と耐振動機能付き、フルHD200万画素で各録画方式に対応しています。スマートフォン専用アプリMotoDRで自分のスマホと連動できます。取り付け用のステーやテープ、結束バンドや六角レンチもセットになっているのも便利。
KIJIMA(キジマ) 1080J
KIJIMAの1080Jは防水・防塵、高解像度フルハイビジョンで前後が綺麗に撮影できるドライブレコーダー。Gセンサー搭載で衝撃時の自動録画に対応しています。本体の2.7インチ液晶画面付きで各種設定やフレーミングの調整ができ、手元で操作ができる防水コンパクトコントローラーもついています。
ENDURANCE(エンデュランス) ツインカメラドライブレコーダー
ENDURANCEのツインカメラドライブレコーダーは、前後カメラで同時撮影、LED信号機対応、Gセンサー付き、WDR機能もあり、防塵防水機能も高いドライブレコーダー。液晶モニター付き、イグニッションオンオフに連動して自動で録画を開始してくれ、手元スイッチで録画状態の把握やロックファイルの生成ができます。
DAYTONA(デイトナ) Mio MiVue(ミオ マイビュー) M760D
DAITONAのMioMiVueM760Dは、前後カメラにソニー製の最高品質Starvis™センサーを使用し、暗くても綺麗な映像が撮れる、高スペックのドライブレコーダー。本体に内蔵されたWi-FiとMiVueProアプリを使って、録画した動画をすぐにスマートフォンへ保存したり、SNSで共有したりできます。GPS内蔵なので走行ルートと時間を自動的に記憶してくれます。
KEIYOバイク用ドライブレコーダー AN-R101
KEIYOのAN-R101は、前後カメラともに解像度1920×1080のフルHD、Gセンサー付き、前後カメラ・ケーブル・モニター・GPSの防塵・防水保護等級がIP67相当の高性能ドライブレコーダー。Wi-Fiを使ってスマホと連動し専用アプリで操作することができます。
Astro TAURUS (アストロ トーラス)
Astro TAURUSは、2台のカメラでしっかり記録してくれる、3インチLCD防水モニターを搭載したフルHD高画質のドライブレコーダー。カメラはIP66で防塵防水対策もバッチリ、Gセンサーのオンオフができ、リモコン付きで動作状況の確認やファイル保存、フォーマット操作などができます。
MITUBA(ミツバサンコーワ) EDR-11α
EDR-11αはフルHD200万画素で各録画方式に対応し、カメラと本体は共に高い防塵防水機能と耐振動機能が付いたドライブレコーダーです。1カメラでもGセンサー・無線LAN搭載・LED信号対応・広い視野角と高スペックとなっています。取り付け用のステーやテープ、結束バンドや六角レンチもセットになっているのも便利です。
アサヒリサーチ Driveman BS-9b(ドライブマン ビーエス ナインビー)
アサヒリサーチのBS-9bは、警視庁採用のモデルPS-9をベースとした、ヘルメットに取り付けるタイプのドライブレコーダー。ハイビジョンの高解像度で全国LED信号対応、手振れ補正機能搭載、取り付けもブラケットを使用し、配線不要で着脱が簡単です。各種設定が本体だけで出来る、OLED液晶を採用しています。
Transcend (トランセンド) Drive Pro20
TranscendのDrivePro20は、持ち運びに優れた小型サイズのドライブレコーダー。STARVIS™イメージセンサーとWDR機能を備えた140°ワイドアングルレンズで、暗い場所でも高解像度の動画が撮影できます。IP68に対応して防塵防水効果も高く、Wi-Fi機能があるので専用アプリのDrivePro Appを利用してスマホと連動できます。軽量なのでバイク車両はもちろんヘルメットへの装着も簡単で、電源ボタンを3秒間押すだけで撮影が開始できます。
DAYTONA(デイトナ) Mio MiVue(ミオ マイビュー) M777D
DAIYTONAのMioMiVueM777Dは、前後カメラにソニー製の最高品質Starvis™センサーを使用し、ヘルメットに取り付けてアクションカムとしても使えるWi-Fi搭載のドライブレコーダー。専用アプリでスマートフォンに接続でき、設定やアップデートも行うことができます。前後カメラとも防水設計で、フレームレート55fpsでの高速録画と、Mio独自の画像調整技術で映像を鮮明にして画像のブレを低減するので、一瞬の撮影にも最適です。
まとめ
ドライブレコーダーの設置は、交通事故の記録だけでなく、最近のあおり運転など危険な運転をされた際の記録や抑止、自身の安全運転などの目的で、ライダーにも徐々に普及してきています。
すでにバイクを所有しているライダーは1カメラやヘルメット装着タイプから取り入れたり、新車購入の際にドライブレコーダーを購入して配線や設置もプロに任せるという方法もおすすめです。
いざという時に記録として確実に残せるように、設置するからにはできる限り性能の良いドライブレコーダーを選び、安心できるバイクライフを楽しみましょう。
投稿者プロフィール
-
GPZ750R改に乗っているねこにんじゃと申します。
ライターでイラストレーターです。
「おすすめグッズを知りたいけど面倒だから誰かまとめて」
「整備について知りたいけど難しいから簡単に知りたい」
などなどのバイクライダーの希望をかなえます。
バイクライフがより楽しくなるような情報を、できるかぎりわかりやすくお届けしていきます。
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