整備士ライターのヨシキです。このタイトルを見て記事を読んでいただいているということは、きっとあなたはバイクの整備や構造に興味がありますね?
専門書を読むのは難しい、雑誌ではなかなか欲しい情報が手に入らない、ざっくりバイクの部品と役割が知りたい、などなど改めてバイクの勉強を始めるにはそれなりにエネルギーが必要です。
なのでそんなバイク初心者の方に向けて、ヨシキがバイクのメイン部品をざっくり解説していきます。本当にざっくりなので、もっと詳しく知りたいと思っていただけたら、今度は専門の勉強へシフトチェンジしてはいかがでしょうか?
部品を知ればバイクが詳しくなる
整備の技術や車種が分からなくとも、部品を知っているだけでバイクには詳しくなります。整備の本を読むにも、雑誌で理解を深めるにも部品名称が分からなくては何が書いてあるのかわかりません。
まずは次の6部品から覚えましょう。
知っておきたいバイクのパーツ
マフラー
マフラーはエンジンの音を小さくしたり、エンジンのパワーを調整する部品です。エンジンから車体後方へ伸びている金属のパイプがマフラーです。
マフラーはエキゾーストパイプとサイレンサーに分けられ、エキゾーストパイプはエンジン側のうねうねしている部分で出力特性を調整し、サイレンサーは車体下部や後方に出ている大き目の筒の部分で排気音を小さくする働きをしています。
よくマフラーを変えたら速さが変わったというのは、エキゾーストパイプとサイレンサーを変更することでエンジン特性が変化するからです。
交換も容易ですし、見た目が大きく変わるのでカスタム時にはぜひ交換したいパーツです。
スイングアーム
スイングアームはフレームとリヤタイヤを繋ぐ部品で、その名の通りリアサスペンションが稼働するとスイングします。このスイングアームが最適に稼働することで路面の衝撃を吸収したり、粘り強い足回りになっりするので、運動性能を決める重要な部品といえるでしょう。
そのため、スイングアームはメーカー各社が考え抜いた最適な形状をしており、NSRのガルアームやドカティの片持ちアームなど、各社趣向を凝らした設計をしています。
最近ではスイングアームを延長して大きなホイールを履かせたり、幅を広げて太いタイヤを履かせたりと、スイングアーム自体を加工するカスタムも見られるなど進化の幅はますます広がっています。
フロントフォーク
フロンフォークは前輪の衝撃を吸収する部品です。フロントタイヤが取り付けられている2本のサスペンションがフロントフォークですね。
フロントフォークにはテレスコピック式とリンク式に分けられ、そこから更に細かく分類されていくのですが、あまりに細かくなると複雑になるので割愛します。
倒立式や正立式といった筒の中にオイルとスプリングが入っている、ロッドを2本使うよく見るタイプがテレスコピック。カブなど2本のロッドが上まで来ていないようなモデルがリンク式です。
カスタム要素は少ないですが、テレスコピック式のフロントフォークは使用するオイルやスプリングを変更することでサスペンションの特性を調整できます。
スプロケット
スプロケットはエンジンをタイヤを繋げるチェーンをひっかけるギアです。エンジン側についているスプロケットを“フロントスプロケット”もしくは“ドライブスプロケット”といい、タイヤ側についているスプロケットを“リアスプロケット”もしくは“ドリブンスプロケットといいます”。
スプロケットの歯の数を調整することでギア比が変化し、ドライブスプロケットの歯の数を増やし、ドリブンスプロケットの歯の数を減らすと最高速が上がります。
反対にドライブスプロケットの歯を減らし、ドリブンスプロケットの歯を増やすとトルクが上がります。
ちょうど自転車のギアと同じ仕組みなのでイメージが湧きやすいですね。トルクと最高速は反比例するので、適切なスプロケットに変更するギア比カスタムも面白いかもしれません。
ハンドル
ハンドルはバイクを操作する部品です。ハンドルには1本もので作られたバーハンドルと、左右に分かれているセパレートハンドルがあり、レーシーなモデルはセパレートハンドル。オフロードやツアラーマシンはバーハンドルが基本です。
どちらが優れているということはないのですが、車体によって適切なハンドル形状が異なるので闇雲にスワップするのはオススメできません。
双方様々なアフターパーツが販売されているので、カスタム時はハンドル形状を変えない方が無難です。
ブレーキ
ブレーキはバイクを止める部品です。フロントタイヤとリアタイヤに1個ずつ装着されています。バイクのブレーキはホイールに取り付けられたディスクを挟んで止める“ディスクブレーキ”とホイールに取り付けられたブレーキドラムにブレーキシューを内側から押し込んで止める“ドラムブレーキ”の2種類があります。
ドラムブレーキは部品点数が少なく、コストも安いのですが、制動力はディスクブレーキに劣るため、現在のバイクのほとんどはディスクブレーキが主流です。
ブレーキパッドは制動力に大きく影響するのでブレーキの効きを良くしたいならパッド交換をしてみましょう。
【まとめ】メンテに興味が出たら早速いじってみよう
いかがでしたか?バイクの整備に興味が出てきましたでしょうか?いくら部品の知識を覚えても、やっぱリ最後は自分の手でいじってみるのが一番の勉強です。もう少しバイクに詳しくなりたい。整備を覚えたいと思ったら、まずは自分のバイクを整備してみましょう。
百聞は一見に如かず。是非チャレンジしてみて下さいね。
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投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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