はい!元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。
「お金がねぇって、おっかねぇ」ってことで、今日はそんなバイクとお金に関するお話です。
貴方は現金一括派とローン派のどちらでしょうか?
それぞれのメリットとデメリット、賢いローンの組み方、元バイク屋としてバイク屋の裏話も含めた実情などをお伝えしようと思います。
ローンで買うということ
ローンのメリット
ローンのメリットは当然のことですが、欲しいバイクをすぐに買うことができたり、予算をオーバーしているバイクを手に入れることができるということです。
そしてバイク購入時に、車体と一緒にヘルメットやウエアなどの用品やマフラーといったカスタムパーツもひとまとめにして購入することができますよね。
特に初めてのバイクだったりすると、車体以外にもヘルメットや季節ごとのウエア・グローブ・雨具など、最低でもプラス10万円は必要です。結構車体以外にもお金がかかるんで、驚くお客さんも多いです。
余談になりますが、安い予算でも安心して使えるヘルメットなどを紹介している記事も書いていますので、興味のある方は是非コチラをご覧になってください。
ローンのデメリットと注意点
そんな便利なローンですが、当然金利がかかってきます。バイク屋の金利って、実はかなり高いんですよね。
時々メーカー系のディーラーなどでは、車種限定の新車で1%以下の低金利キャンペーンを打ち出すこともありますが、普通はディーラーで新車を買う場合は金利が5~8%程度、中古車であれば8~10%程度というのが一般的です。
そしてローンでバイクを買う際の注意点。そう、バイクは買ってからも意外とお金がかかるんです。
ローンでちょっと背伸びしていいバイクを買っても、良いコンディションを維持できなくなったり、ツーリングに行って楽しむお金に余裕がなくなってしまっては、せっかくのバイクが・・・って話です。ローンでの購入は、毎月支払いがあるので可処分所得が減り、ボディーブローのようにじわじわと効いてきます。
金利を安くするワザ
そこでバイク屋のローンの高い金利を回避し、月々の支払いを少しでも楽にする為に活用したいのが、銀行系のローンです。
バイク屋で見積もりをもらって銀行で相談してみてください。審査は信販系よりもハードル上がりますが、バイク屋の半分程度、もしくはそれ以下の金利で借りることができると思います。少し手間は増えますが、その労力以上のメリットがあるかと思います。
ローンをお勧めするパターン
背伸びし過ぎはよくありませんが、ローンを組んで購入することをお勧めしたいというパターンもあり、それは2つあります。
パターン① 若い人の場合
若い人に借金を勧めるなんてっていう批判が飛んできそうですが、若いうちにしかできない経験は、全てがかけがえのない経験です。
バイクを買うためのローンの数万円の金利をケチって、1年2年貯金を費やしていたら、その間に経験できたはずのことを失うのと同じです。それだけ若い時の経験というのは貴重であり、それは借金をしてでも得るべき経験だと思います。なんなら借金をしてバイクを買う、きちんと返済をしていくということも一つの経験だと思います。
自分も大学生のときに無理して手にした400ccのバイク1台で、本当に見識が広がり人生が変わりました。あの時あのバイクがなければ、バイク屋に就職することも、このチャンネルを開くこともなかったはずです。また、実際に日本中を走り回ってみて、日本中どこに住んでもいいな、むしろ田舎の方が自分には合っているなと思いました。高校出るまではずっと23区に居て、東京が一番だと考えていたのが180度変わったわけです。
自分は、若い人こそ早くバイクに乗って、いろいろな経験をするべきだと思いますので、ローンを組むメリットは大きいと思います。
パターン② 今しか買えない車両の場合
そしてもう一つのパターン、本当に気に入ってしまったバイクだったり、珍しい車種で今買うしかないという場合ですね。
特に中古車は1点ものですから、二度と出会うことはありません。程度の良い2ストなどの絶版車や、理想通りのカスタムを施してあるバイクなんかは、後悔するくらいならローンを組んで確実に手に入れてしまいましょう!
とりあえずノーマル車を買って、後からカスタムしようとすると、とても高くつきます。金利を差し引いても、カスタム車の場合はお買い得であるケースが多いです。
現金で購入する場合のメリットとデメリット
現金で購入することのメリットですが、当たり前ですがまず金利がかからないということ。そしてデメリットは一気にまとまった金額のお金が出ていくということです。ただしバイクの場合、月々の支払いがないというのは、かなり大きなメリットなんです。
先ほども少し触れましたが、バイクという乗り物は車両購入時以外にも意外とお金がかかります。そして任意保険も意外と高い。21歳未満の人の場合、任意保険だけで年間10万円を超えるというケースも多いです。
また、バイクというのは多くの方にとって、趣味的な要素が大きいものだと思います。もし将来、何かしらの事情が変わって月々の支払いが家計を圧迫した場合、趣味のものというのは優先的に切られやすいものでもありますよね。
月々の支払いが残っていれば、その支払いがなくなるだけでもと考えがちで、つい手放してしまうということも考えられます。しかし最悪の場合、ローンが残っていて、そのバイクの査定額が残債を下回る場合は、その差額を支払わないと手放すことさえできません。そういう意味で現金一括というのは、長い目で見ると安心です。
クレジットカードの活用
やはり可能であれば現金一括での購入が理想ではありますよね。でも気に入ったバイクが少しだけ予算オーバー、他にもヘルメットなんかの用品も買わなければならない、そしてバイク屋からは用品も含めてローンを組むように提案されたというケースもあると思います。これはこんな場合の裏技です。
大事なことはローンでひとまとめにせず、用品はバイクとは別に用品店などで買うと いうことです。用品だけでも二桁万円など大きな金額になる場合は、クレジットカード のボーナス一括払いがおすすめです。多くのクレジットカードにおいてボーナス一括払いは金利がかかりません。支払いだけをボーナス月に伸ばすことができます。
例えば車両代の予算が10万円オーバー、 同時にヘルメットなど用品10万円分も必要として、年利9.8%の12回払いの場合で計算してみましょう。
車両と用品をまとめた20万円をローンでという場合は、総支払い額が210,774円。車両の10万円分はローンを組み、そして用品の10万円はクレジットカードの無金利ボーナ払いという場合は、まずバイクのローンの総支払額は105,387円になり、さらにカードで買った10万円分についてはポイント還元率を1%とすると1000円分のポイントが手に入るので、総支払額は実質204,387円となります。
この程度の金額のローンを1年という短い間に組むだけでも、その差額は6387円。これだけで新品の有名メーカー製のグローブが一つ購入できる計算になります。
バイク屋側の支払方法に対する本音と事情
ではここからは元バイク屋として、バイク屋側の本音と事情についてお伝えしましょう 。
バイク屋は金利が高いと言いましたが、その金利は、契約を取ってきたバイク屋にも取り分があるんです。以前自分の動画でもお伝えしたことがあるのですが、100万円の新車を1台売っても、車両からの利益は1万円2万円と、本当にバイク屋というのは儲かりません。ですので、信販会社からのローンキックバックというのは大事な収入源なんですね。
もちろん現金でも買ってくれたら嬉しいのですが、商売として見たときに高単価で利益率の低い新車の様な商品は、ローンを組んでもらいたいというのが本音です。もちろんお支払い方法は現金ですかローンですかと聞いて、現金でと即答するようなお客さんに対してローンを進めるようなことはしないと思います。ただ、どっちにするか迷ってるとか、ちょっと予算オーバーなんだよなぁなんて言うとローンを勧めてくると思います。
100万円のバイクを買うケースでシミュレート
では最後に、総額100万円のバイクを現金で買う場合と、20万円の頭金を入れて80万円ローンを年利8%の5年払いで組んだ場合を比較してみましょう。
当然現金一括であれば100万円ですみます。ローンの場合20万円の頭金については金利はかかりませんので、80万円を5年かけて支払いするということになります。80万円に金利が8%という場合、総支払額は974,080円になります。つまり174,080円余計に支払うと いうことになるわけです。
この利子の金額を、もったいないと考える人もいるかもしれません。しかし、そのバイクに今乗るから価値がある、今後の人生設計を考えて、今しか乗る時間が作れないと考えるのであれば、とても価値のある 174,000円と言えるんではないでしょうか。
貯金をして5年後に同じバイクを買うことができたとしても、その5年後に乗る時間がないのであれば、それこそもったいないお話ですからね。
まとめ
ちなみにフォアグラさんは絶対現金派です。決して若くはありませんし、今は絶対にこのバイクじゃなきゃ嫌だなんていう車種は特にないからです。もうそれなりにいい年なので、現実的に一括で購入できるバイクの中から欲しいバイクを選ぶという形をとっています。今までで一度だけ、ZX-12Rをローンで買ったことがありますが、確か3年で組んで20万円くらい金利がかかったので、結局1年で繰り上げ返済しました。
まあローンを組むにしても、先ほども言ったように手間はかかりますが、銀行を通すことで金利を下げることができます。ぜひバイク屋が取り扱っている信販会社のローンではなく、見積もりをもらって銀行で相談することを強くお勧めします。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
今回の記事は下記の動画でも詳しく説明しています。また他にもバイクライフに役立つ情報を多数アップしているので、ぜひご覧ください。
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投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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