アメリカンバイクってカスタムベースとしても良いバイクですよね。今回はよく見るカスタムスタイルを5つご紹介します。
アメリカンバイクのカスタムスタイルはそれぞれに独自の歴史と文化が息づいています。
今回の記事では、その多様なスタイルの中から特に目を引く5つのスタイル
- チョッパー
- ボバー
- バガー
- フリスコ
- クラブスタイル
についてご紹介していきます。
ぜひ皆さんのバイクカスタムの参考にしてください!
チョッパースタイル
チョッパースタイルの起源は、第二次世界大戦後に遡ります。戦時中にバイクを使用していた兵士たちが戦後、彼ら自身のバイクを改造し始めたことから始まりました。
彼らはバイクから不必要な部品を取り除き、軽量化し、速度を上げるために改造しました。これがチョッパースタイルの始まりとされています。
チョッパーとは、バイクに元々付いていた部品を切り離したり、別のバイクのものを取り付けたりしたカスタムスタイルのバイクのことです。
語源は英語の「Chop(チョップ)」で、「削る、削ぎ落とす」などの意味があります。
主にフレームやフェンダーなどの外装を切って短くしたり、取り外したりして、ハンドルを長く伸ばし、シートを後ろに置くことで長時間乗っても疲れないようにしたカスタムのことです。
1960年代には、このスタイルはアメリカのカウンターカルチャーの象徴となり、特に映画「イージー・ライダー」の影響で世界的な注目を集めました。
チョッパースタイルの特徴
- 長く伸びたフロントフォーク
- 低いシート
- ハイハンドル
- カスタムペイント
- フロントフェンダーの除去
チョッパースタイルのバイクは、独特の外観とスタイルで知られています。
まず、目を引くのはその長く伸びたフォークです。長いフォークにより、バイク全体の形状が伸長し、特徴的なシルエットを生み出しています。
また、シートの位置は低く、ハンドルが高く設定されていることもチョッパースタイルの特徴的な要素です。
このハイハンドルは「エイプハンガー」と呼ばれ、ライダーは手を高く持ち上げて運転することになります。
さらに、チョッパースタイルのバイクはしばしば、カスタムペイントやデザインが施されており、それぞれのバイクがライダーの個性を反映しています。
ボバースタイル
ボバースタイルも同じように第二次世界大戦後にアメリカで始まったとする説が有力です。
ボバースタイルは、元々はレーサーレプリカとして生まれ、バイクのリアフェンダーを「bob(切り詰める)」することから、このスタイルは「ボバー」と呼ばれるようになりました。
トライアンフ ボンネビル・ボバーやモトグッチ V9ボバーなど、ここ数年、車名に『ボバー」とつくモデルがいくつか発売されています。
ボバースタイルの特徴
- シンプルなデザイン
- 短いリアフェンダー
- 幅広く低い位置にあるハンドル
ボバースタイルでは、不要な部品を取り除くことにより、バイクをよりシンプルで機能的に仕上げられています。
シートの位置は低く設定されており、ハンドルも幅広い形状で低くデザインされていることが一般的。この低いシートとハンドルにより、ライダーはリラックスした姿勢で運転することが可能です。
さらに、フロントフェンダーは短くカットされるか完全に取り外され、バイクのフロントビューが力強く、スマートに見えます。
バガースタイル
バガースタイルは、大型のフェアリングと大型サイドパニアが装着されたアメリカンバイクのカスタムスタイルです。
このスタイルは、特にハーレーダビッドソンのグランドアメリカンツーリングシリーズによく見られます。
バガースタイルの特徴
- サイドパニアを装備
- 大型のフェアリング
- インチアップしたフロントホイール
- ローダウンした車体
バガースタイルのバイクの人気は、ロードレースの世界にも影響を与えています。
2021年、アメリカでは「King of the Baggers」というロードレースシリーズが設けられました。
このレースでは、ハーレーダビッドソンやインディアンといったメーカーが、それぞれのバイクをカスタマイズして参加しています。
レースに参加するバイクは、大きなカウルとサイドバッグの装着が義務付けられており、バガースタイルの特徴を活かしたレースです。
その影響か、最近では走行性能にもこだわったパフォーマンスバガーというカスタムも増えてきました。
フリスコスタイル
フリスコスタイルはアメリカのサンフランシスコで生まれたバイクのカスタムスタイルで、チョッパースタイルから派生したものです。
このスタイルは、渋滞をすり抜けるために開発されたもので、以下の特徴を持っています
フリスコスタイルの特徴
- 絞られたアップハンドル
- ハイステップ
- ハイマウントマフラー
フリスコスタイルでは、絞られた形のアップハンドルが使用され、これはすり抜け時にクルマのミラーなどと接触しないようにという意味があります。
そして同様に渋滞時のすり抜けでは、道路の端(縁石付近)を走ることになるので、縁石と接触しないようにステップやマフラーを高い位置にマウント。
これらは実用性と外観のカスタムが両立されたカスタムといえます。
クラブスタイル
クラブスタイルは、ハイパフォーマンスな装備で走行性能を重視したスタイルであり、ストリートを軽快に走るためのカスタムが特徴。
足回りのアップグレードやパフォーマンス重視のマフラーなどが一般的です。
クラブスタイルの特徴
- フェアリング
- 2in1マフラー
- ガンファイターシート
クラブスタイルの最も目立つ特徴の一つはフェアリングです。
多様なデザインがあり、一般的な形状は「ホタテ型」ですが、「ガントレット型」などの種類もあります。
マフラーは2in1のマフラーが一般的で、このタイプのマフラーは、2本のエキゾーストパイプが終端で1本にまとまっているもの。
そしてシートは、ホールド性能と快適なライディングを追求した結果、ガンファイターシートがクラブスタイルに多く採用されています。
クラブスタイルカスタムは、パフォーマンスを重視しつつも、独特のスタイルを持つカスタム文化です。
走行性能を高める足回りの改良やエンジンのチューニングに加え、スタイリッシュな外観を追求するためにさまざまなパーツの選定が重要になります。
まとめ
ハーレーのカスタムには様々なスタイルがあり、それぞれに個性と特徴があります。
チョッパースタイルはその長いフォークと低いシート位置で知られ、ボバースタイルは不要な装備を削り、シンプルながらも洗練されたデザインが特徴です。
バガースタイルは、大型バッグなど長距離ツーリングに適したモデルがカスタムベース。
フリスコスタイルは、高くマウントされたハンドルやステップが特徴的で、狭い道でもすり抜けやすいデザインです。
最後に、クラブスタイルは、クオーターフェアリングや2in1マフラー、ガンファイターシートを特徴とし、走行性能とスタイリッシュな外観を兼ね備えています。
これらのスタイルは、ライダーの個性や乗り心地の好みに合わせて選ばれ、バイクライフを豊かにする要素の一つです。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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