- 〇〇〇から△△△まで走るのって大変かな?
- 走行距離ってどれくらいが正解なの?
- 最適な走行距離の目安が知りたい!
ツーリングを計画するとき、悩みがちな総走行距離。予定を詰め込みすぎて、帰る頃には疲れ果ててしまったバイク乗りさんも多いのではないでしょうか。安全面や翌日のことを考えると、真っ暗になる前には帰宅していたい!
そこでこの記事では、バイク初心者に最適な走行距離の目安と考え方について、じっくり解説します。全国を走り回っている経験をもとに、ツーリングを楽しむポイントとプランの立て方も併せてご紹介します。
ぜひ、最後までお付き合いください。
バイク初心者に最適な走行距離の目安
バイクに慣れると、ただ走るでけではなく、ツーリングにこだわりたくなってきます。ナビに表示された目的地までの距離を確認して「これ・・・帰ってこれるかな?」と、思いとどまった経験はないでしょうか。
目的地を考えるとき、自分がどれくらいのペースで走れるのか知っていると便利です。
1時間で走れる距離の目安は30km
バイクで1時間に走れる距離は約30~50kmです。もちろん、走れる距離は個人差や道路状況、走行環境によって大きく変わります。それでも、走れる距離を少なめに考えることで、心に余裕が持てます。
一般道の法定速度は30~60km/h程度です。しかし、信号や交通量が多いので、平均時速は30~40km/hに落ち着きます。一方で、町を離れると信号や交通量が減るため、40~50km/hまで上昇することが多いです。実際、目的地に向かうルートで市街地の中心部を通過する場合、そのまま通り抜けるよりも山道を使って迂回する方が早かったりします。
ただし、前を走るクルマのペースにも左右されるので、平均時速は30km/hと考えるのが妥当です。寄り道したり休憩したりしても、到着予定時刻から大幅にずれないので、焦らずに楽しめます。
ちなみに高速道路の場合、法定速度は80~100km/h程です。渋滞に巻き込まれない限りは、平均速度80km/hくらいと考えておくとよいでしょう。
ショートツーリングなら片道50km
軽くバイクを楽むショートツーリングなら、片道50kmがベストです。平均時速30km/hで考えると、寄り道しないなら、3時間ちょっとで往復できる距離になります。走行する時間の他に、食事と休憩、立ち寄りスポットを散策する時間も考慮しましょう。
ショートツーリングのイメージは、こんな感じです。
Kさんの気ままなショートツーリング
7:30 起床
7:40 バイクに乗りたくなる
9:10 家事を終わらせてツーリング開始
9:40 道の駅で休憩
10:30 気になった展望台に立ち寄る
11:20 カフェでランチ
~~~~~~~~~~ 折り返し ~~~~~~~~~~
12:40 カフェを出発
13:10 腹ごなしにワインディングロードへ
13:50 広場で休憩
14:30 直売所でお土産を購入
15:30 帰宅
総走行距離 110km / 総走行時間 3.5時間
バイクあるあるの一つに「ふとバイクに乗りたくなる」があります。ツーリングプランを何も考えていなくても、片道50kmなら手軽にツーリングを楽しむことが可能です。自宅から40km付近のスポットを目的地にして、立ち寄る場所を2~3カ所ほど見つければ、ちょうどいいツーリングプランが完成します!
明るいうちに帰宅できるので、冬のツーリングにもピッタリの距離感です。
ロングツーリングなら片道100~150km
週末は走るぞ!という意気込みで挑むロングツーリングなら、片道100~150kmはガッツリ楽しみつつ、無理のない距離です。ただし、往復するだけで6時間半から10時間ほどかかるので、食事や休憩、立ち寄りスポットへの時間配分が重要になってきます。
ガッツリ楽しむツーリングのイメージは、こんな感じ。
Mさんのがっつりロングツーリング
6:00 起床
7:00 海に向かってツーリング開始
8:10 コンビニで休憩
8:40 尾根を走るワインディングロードへ
9:30 道の駅で休憩
10:20 海の見える展望台へ
10:50 海岸線に沿って走る
11:30 食堂で海鮮料理を満喫
12:10 食堂を出発
12:30 穴場の浜辺へ立ち寄る
~~~~~~~~~~ 折り返し ~~~~~~~~~~
13:30 景観のいい快走路へ
14:50 おしゃれなカフェで休憩
15:40 走りごたえのある峠道へ寄り道
16:20 道の駅で休憩
17:30 帰宅
総走行距離 240km / 総走行時間 7.5時間
ロングツーリングの場合、ある程度ツーリングプランを立てておくと安心です。思い付きで出発すると、帰宅がとんでもない時間になるかもしれません。慣れないうちは、自宅から80~100km圏内で目的地を探してみましょう。無理なくツーリングを楽しみつつ、気持ちのいい疲労感を味わえます。
ロングツーリングは、まだ知らない景色や道を楽しみたいバイク乗りさんにオススメです。快走路や高速道路を上手に活用できれば、走行距離を伸ばしつつ、走行時間の短縮が行えるので、行動範囲がグッと広がります。ショートツーリングに慣れたら、ぜひロングツーリングもチャレンジしてみてください。
ツーリングを楽しむポイント
カゲモトが考える、ツーリングを楽しむポイントをご紹介します。普段のツーリングで心がけていることをまとめました。
ツーリングプランを立てる
ざっくりでも良いのでツーリングプランを立てましょう。中でも、タイムスケジュールはプランを組み立てるうえで大切です。出発時刻と帰宅時刻を決めることでツーリングルート作りに役立ちます。ツーリングに割ける時間がわかれば、無理なく走行できる距離も見えてきます。
9時に出発して17時に帰ってきたい場合、ツーリングに割ける時間は8時間です。食事と休憩は最低でも合わせて2時間は欲しいところ。この条件で計算すると「6時間 × 30km/h = 180km」となり、折り返し地点は90km圏内が無難だとわかります。
後は、目的地や経由地を組み込んでルートを作りつつ調整すれば、無理なくツーリングを楽しむことができるはず!
混雑のピークを避ける
混雑のピークを避けることで体力の温存ができます。不思議なことに、行動を始める時刻は重なりやすいです。外出ラッシュや帰宅ラッシュ、食事ラッシュを意識してツーリングプランを立てると、渋滞に苦しめられません。
市街地を通過するときは要注意です。地域によっては、片側1車線の幹線道路に飲食店や量販店がずらりと並びます。お昼や夕方から夕食時の時間帯は恐ろしいほど混むので、遠回りでも迂回が正解です。ナビアプリによっては幹線道路を優先して案内する場合もあるので注意してください。状況に合わせて、ルートを選びましょう。
混雑や渋滞を回避するなら平日・有給ツーリングが効果的です。必殺奥義「年次有給休暇」を放ち、解放感と優越感に浸ってツーリングを楽んではいかがでしょうか。
こまめに休憩を取る
走行距離が伸びるほど、こまめに休憩を取りましょう。バイクは全身を使って操作し、走行中は風を受け続けるので、思った以上に疲れが溜まります。疲労は集中力を低下させ、反応速度の遅れにつながるため、休憩はとっても大切です。
ただ、バイクに乗ると、走り続けたいと思ってしまうのも事実。私もツーリング中は極力足を地面につきたくありません。そこで「1時間ごとに休憩する」などのルールを決めて、半強制的に休憩を取ってはいかがでしょうか。信号待ちで足が出ずに転倒しかけた私がオススメします。
防寒具とおやつを準備する
ツーリングでは、防寒具とおやつを準備すると、きっと救われます。バイクはカラダ全体で風を受けるので、実際の気温と体感温度が大きく異なります。気温10℃でも30km/hも出せば体感温度は氷点下。標高が100m高くなるごとに気温が約0.6℃は下がってしまうので、季節を問わず防寒着があると安心です。
長距離の移動や凍えながらの運転は、疲労がどんどん溜まります。疲労回復のために、甘いおやつをバッグに忍ばせておきましょう。バイクあるあるの一つ「いざ休憩しようと思うとコンビニも道の駅も見つからない」ということもあります。出口の見えない山道に迷い込んだとしても、おやつがあれば心強いです。
予定を詰め込みすぎない
行きたいところが多いからといって、予定の詰め込みは厳禁です。経由地が多いと、立ち寄ることだけが目的になってしまいます。ツーリングはキレイな景色を眺めたり、道を駆けたり、自然を感じたり、さまざまな楽しみがあります。予定を詰め込みすぎると、楽しむ余裕がなくなるのでモッタイナイ!
立ち寄りたいスポットがたくさんある場合は、無理せずストックしておきましょう。立ち寄りたいスポットをストックしておくことで、次のツーリングプランが立てやすくなります。
カゲモト流ツーリングプランの立て方
最後に、カゲモト流ツーリングプランの立て方をご紹介します。私たちは、限られた日程で全国を走っているので、気になるスポットをすべて回ることができません。欲張りすぎて、半島の先端で路頭に迷いかけたこともあります。
行き当たりばったりで旅した経験から、良い感じの考え方にたどり着きました。
ご当地らしさを加える
ツーリングにご当地らしさを加えることで、より思い出に残るツーリングになります。ただ目的地に向かうだけでなく、訪れた土地の特色や文化、景観を楽しむことがツーリングの醍醐味です。ご当地グルメは、食べるだけでご当地らしさを感じられます。その土地ならではの観光地や景勝地は、旅感の演出に最適です。
中でも、珍スポット・B級スポットはオススメ!どことなく寂し気だけど強かさも感じられる魅力があり、個人的に大好物です。ここでしか味わえないご当地らしい体験は、ツーリングプランにピリッとした刺激をプラスします。
ご当地らしさが溢れる!九州の珍スポットをまとめました。九州ツーリングの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。
Googleマップとツーリングマップルを併用する
Googleマップとツーリングマップル(ツリマ)をバランスよく併用すると、ツーリングに深みがでます。Googleマップに表示される「∴」のアイコンは要チェックです。「∴」は観光名所や景勝地を表していて、立ち寄りスポット探しに役立ちます。気になるスポットは保存しておきましょう。そして、ルート作成はツリマの出番です。
ツリマの地図上で、ピンク色に縁取られた線は、ツリマがおすすめするルートです。おすすめルートを経由するだけでも、ツーリングの質がグッと上がります。ツリマに情報のない道は、Googleマップのストリートビューを使えば雰囲気が確認できます。
ツリマに記載されているコメントを参考に、立ち寄って確かめてみるのもオススメです。Googleマップとツリマを活用することで、満足度の高いツーリングプランが作れます。まだツリマを持っていないバイク乗りさんは、ぜひ手に取ってみてください。初めて訪れる土地でも、ツーリングを十分に満喫できます。
立ち寄りスポットの優先順位を決める
立ち寄りスポットの優先順位を決めることはとても重要です。ツーリングプランを立てても、予定通り進まないことが多くあります。出発の準備で手間取ったり、立ち寄りスポットで思ったよりも長く過ごしたり、ガソリンスタンド難民になったりと、予想外のことが起こることがあります。
優先順位を決めておけば、ツーリングプランの調整が行いやすく、間に合わないことで焦る必要もありません。遠くて再び訪れづらい地域だと、どうしても欲張ってしまいますが、今を楽しむために英断は不可欠です。再びこの地へ来る口実ができたと考え、今この瞬間のツーリングを楽しみましょう。
バイク初心者さんはショートツーリングから始めてみよう!
今回は、走行距離の目安と考え方、ツーリングを楽しむポイントについて解説しました。バイクに慣れないうちは、何が正解かわからずドキドキしてしまいます。私も、初めて一人で走った日の不安と興奮を、今も鮮明に覚えています。
結局のところ、慣れるには場数を踏むしかありません。ショートツーリングを2,3回も行えば、ロングツーリングもうまくいくはずです。焦らず徐々に走行距離を伸ばすことで、自分に合ったベストな距離感覚が掴めます。まずは気軽に、ショートツーリングへ出かけてみましょう!
ではまた!
投稿者プロフィール
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バイクと旅が大好きな夫婦ライダー、カゲモトです。ハネムーンの東本州1周をきっかけに、北海道1ヵ月旅、九州1年移住をへて、全国を走破しました。
今は関西を拠点に日本中を走り回って、ご当地グルメやB級ツーリングスポット、ミニマムキャンプを楽しんでいます。
愛車はNUDA900R・トリッカー・XL883R改。
執筆担当のカゲ太とご意見番のカゲ美が「実体験にもとづいたモトライフを楽しむヒント」をお届けします。
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