東京都でありながらも緑豊かで観光地としても有名な奥多摩は、関東のライダーにとってはメッカとも言える土地。そんなライダー達にとっては、奥多摩といえば周遊道路といったイメージかもしれませんが、奥多摩には他にも魅力が沢山あります。今回は、周遊道路だけじゃない奥多摩の魅力を紹介したいと思います。
奥多摩周遊道路
周遊道路だけじゃない!と言いつつも、バイクで奥多摩と言ったら外せないのが周遊道路ですよね。道幅も広く、路面も綺麗なことから非常に走りやすく、東京でありながら関東近郊におけるワインディングの聖地の1つでもあります。ワインディングもさることながら、風張峠の駐車場は、標高1,146mで、都道最高地点にもなっています。
時に、サーキットと勘違いしているような走り方をしているバイクや車もいるため、そういった輩を見かけた際には、サッと道を譲って、身の安全を確保しましょう。また、自然豊かな環境から、動物も多く生息しています。道路に猿がいることもしばしばありますので、そういった動物の飛び出しにも気を付けましょう。
鳩ノ巣渓谷
奥多摩有数の美しさを誇る渓谷です。巨岩に囲まれた渓谷を流れる多摩川は、普段はさほど激しい流れでもありません。そんな多摩川の流れが約40mにもわたって秩父古生層を削って作り出したのが、鳩ノ巣渓谷です。いったいどれほどの時間で形成されたのかを考えるだけでも、都会の喧騒で荒んだ気持ちが洗われるのではないでしょうか?
さて、鳩ノ巣渓谷は、眼前にそびえる巨岩奇岩も見ごたえがありますが、これからの季節、紅葉が非常に美しい事でも有名です。ツーリングの合間に散策をしてみるのも良いのではないでしょうか。ただし、アップダウンや階段、滑りやすい場所などもあいますので、レーシングブーツなどの歩きにくい履物では、つらいかもしれません。
日原鍾乳洞
国道411号線から日原川沿いを遡上するように伸びる都道204号線は、鍾乳洞入口が終着点であるが故、進行するライダーは少ないのですが、程よいワインディングロードで走りやすい道です。途中、道幅が狭くなっていたり、がけ崩れによる石などが落ちている場合もありますが、日原鍾乳洞までの路線バスも通る“都道”なので、“酷道”や“険道”と呼ばれるような道ではありません。
都道204号線の終着点にある日原鍾乳洞は、都指定の天然記念物にもなっています。内部には、驚くほどの巨大空間が存在すると共に、幻想的なライトアップも魅力の1つです。そして、洞内の気温は年間を通じて11度前後といわれていますから、暑い夏に涼をとるのは勿論、寒い冬はほんのりと暖まる事ができます。
住所:東京都西多摩郡奥多摩町日原1052
TEL:0428-83-8491
営業時間:9:00-17:00
白丸ダム
多摩川水系のダムとしては、奥多摩湖を湛える小河内ダムの方が有名ですが、こちらのダムには、国内最大級の巨大な魚道(長さ331.8m、高さ27m)が存在するんです。魚道というのは、ダムや堰がある場所において、魚が遡上するために利用する魚専用の水路で、小さなダムが階段状に連続しているようなイメージのものです。この白丸ダムでは、こうした日本最大級の魚道を見学する事ができる事も魅力の1つなのですが、魚道見学のために設けられた巨大な竪坑と、この竪坑に設置された螺旋階段も魅力的です。中央が空洞になっているこのサイズの螺旋階段は、なかなか見る事ができませんよ?
また、白丸ダムによって湛えられる白丸湖は、湖面がエメラルドグリーンに見える事でも有名です。湖の水自体は、掬ってみると透明であることから、単に濁っているのではなく太陽光のうち、反射する光と透過する光の波長の違いによって生じるものではないかと考えられます。つまり、波長の長い赤い光は、水中を透過し、波長の短い青系の光は反射するため、人の目には湖面がエメラルドグリーンに見えるのでしょう。白丸ダムの水には、石灰成分が多く含まれているようなので、その影響があるのかもしれません。
魚道も、螺旋階段も、そして湖も、それぞれ一見の価値ありですよ!
住所:東京都西多摩郡奥多摩町白丸 1
営業時間:10:00-16:00
払沢の滝
近年は暖冬のために氷結率が低くなっているとはいえ、都内唯一の氷瀑としても有名な滝です。全高で60mの4段に落ちる滝ですが、遊歩道から見る事ができるのは、最下段の部分のみ(23.3m)となっていますが、滝つぼ自体が遊歩道から少し高い位置にあるため、数字よりも見ごたえがある滝だと感じられます。
丁度先日、久々に行ってみたのですが、大雨の影響か、遊歩道が少し荒れていました。しかしながらこちらの遊歩道、冬になると川べりに氷アートが作られたり、ユニークな建物があったりと、散策だけでも結構楽しい道なんです。歩くのが億劫だ!というライダーも多いかと思いますが、気分転換にマイナスイオンを浴びに行ってみてはいかがでしょうか?
ツーリングメシ
炭どり蔵 筏IKADA
”むかし鳥”と称されるいわゆる親鶏の炭火焼きを味わうことができます。セットの爆弾おにぎりもボリューム満点です。利尻昆布で出汁をとったスープは、おかわり自由なため、寒い季節にはありがたいですね。
最近は、不定休が多いように思えますので、訪れる際には、事前連絡を入れた方が良いでしょう。
住所:東京都青梅市御岳2丁目313
TEL:0428-85-8726
営業時間:4月-12月 11:00-17:00
1月-3月 11:00-16:00
定休日:金曜日(祭日の場合は営業)
陣屋
俗に言う奥多摩周遊道路の入口付近にあるお蕎麦屋さんです。特に山菜蕎麦が美味しく、味のある建物とは裏腹に都内のお蕎麦屋さんとしては比較的リーズナブルであり、かつ盛りが良いです。さっぱりとしたお食事をしたい場合には良いでしょう。
住所:東京都西多摩郡奥多摩町川野709
TEL:0428-86-2152
営業時間:11:30-15:00
カフェ&ギャラリーぽっぽ
鳩ノ巣渓谷の絶壁に突き出るように建てられたカフェであり、窓側を向いて座れるように設置されたカウンター席からは、鳩ノ巣渓谷の絶景を見る事ができます。絶景を見ながら優雅なひと時を過ごしたい場合に良いのではないでしょうか。
住所:東京都西多摩郡奥多摩町棚澤662
TEL:0428-85-1164
営業時間:月、火 12:00-15:00
金-日 11:30-16:00
定休日:水曜日、木曜日
まとめ
ざっとお伝えしましたが、ピンポイントなツーリングスポットでありながら奥多摩には、まだまだ伝えきれない魅力が沢山あります。これから訪れようと考えている方はもちろん、常連の方も、より深く!奥多摩の魅力を発見、再発見してみていただければと思います。
投稿者プロフィール
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BMW F900XRとDucati MonsterS2Rでチョイノリからロングツーリング、サーキット走行まで楽しむリターンライダー。
リターン後のツーリングは首都圏内での日帰りをメインとして、美味しい物や良い景色を堪能している。
ご当地"グルメ調査隊"と称してマスツーリングの企画運営なども手掛けることから、バイクの様々な楽しみ方を伝えて行く事を目標としている。
若い頃は、日帰りで埼玉-青森間を往復したことがある、 "自称"やれば出来る男。
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